「せ……せんせぇ……じらさないで。はやぁく……じかんが……。」  
「あぁ……、しゃあねえな。今日はここまでだ。」  
「えぇ、そんな……っイかせてください。」  
「時間がねぇんだろ、行けよ。」  
桜川ヒトミ、若月龍太郎に色気を教えてやると言われて早数ヶ月。  
キスから始まり、何気ない仕草から男を喜ばせる方法まで色んなことを教わってきた。  
「センセ……このまま……行けなん……ってハァ。」  
今日も秘密の授業が行われていたのだがヒトミの用事の為に早々に切り上げられ、  
快楽の絶頂寸前をじらされたまま終わりもどかしさが残る。  
「今日は終わりだって言ってるだろ、早く行け。」  
ヒトミは着崩れた服を整えると熱い自分の体を抱きしめながら立ち上がる。  
ショーツが今も流れてくる愛液で濡れていくのを感じ足を震わせていた。  
「んじゃな、行ってこい。」  
「ハァはい。今日もありがとうござ……んっました。」  
101号室の扉が閉まり龍太郎が呟く。  
「誰もが振り向くようなイイ女になったぜ。さて帰ってきたらおしおきだな。  
あいつを見て欲さない男はもういない……きっと。」  
 
 
-404号室-  
「蓮、ありがとう。心配してくれなくても大丈夫だよ。」  
「神城、ほぼベッド生活のお前が何を言っているんだ。」  
パジャマ姿で上半身だけを起こして綾人はつらそうに笑う。  
 
ピンポーン  
 
チャイムが部屋に鳴り響く。  
「あぁ、ヒトミちゃんが来たのかな。」  
綾人がベッドから降りようとするのを蓮はそれを制し、  
「俺が出る。」  
とヒトミを迎える為に玄関に出る。  
蓮は約束の時間から数分遅れているヒトミに少し説教してやるつもりで扉を開いた。  
「おい、約束の時間から遅れて……。」  
勢いで出た言葉を蓮は飲み込んだ。  
「すみ……ません。ハァ……。」  
自身の体を抱きしめ辛そうにしているヒトミが切なげな表情と艶かしい吐息であいさつしてくる。  
蓮はその女の美しさに目を奪われ体中の血液が沸騰するような感覚に襲われた。  
「蓮……、ヒトミちゃん……来たの。」  
玄関口で立ちつくし、部屋に客を招きいれない蓮に綾人は声をかける。  
「……っ。」  
綾人の声に現実に戻った蓮。綾人を一瞥すると  
「……すまない。」  
といいヒトミを招き入れた。  
「蓮、どうしたの、すごく顔が赤いけど。」  
「い、いやなんでもない。」  
 
いつもとはあきらかに違う蓮が気になりつつも挨拶にこないヒトミのことを綾人は蓮に聞く。  
「ヒトミちゃんはどうしたの。」  
「あ……あぁ、あいつなら台所を借りるって。」  
「きゃあ!! 」  
台所からあがるヒトミの声に蓮は慌てて台所へ向かう。  
「す、すみ……ません、一ノ瀬さん。ちょ……指を切ってしまって……っ。」  
ヒトミは朱に染まった頬、目じりに涙を溜めた表情で台所に飛び込んできた蓮に謝る。  
ヒトミの左手の人差し指の指先から綺麗な鮮血が一筋指をつたっていた。  
蓮が無表情のまま近づいてくるのでヒトミは怒られると思い身を竦ませた。  
目をつぶるって覚悟を決めると不意に左手がやさしく包まれて人差し指が生温かい粘膜に触れる。  
ゆっくり目を開けると目の前で跪き、自分の指を口に含んでいる蓮の姿が目に入り、  
ヒトミは信じられない光景に目を疑った。  
蓮の舌が傷口を舐めとりヒトミは身を震わせる。  
「……んっ……はぁ。」  
まだ火照りが収まらない体に甘い痺れを呼び起こす。  
蓮の舌が傷口から下へ移動して人差し指と中指を舐め上げられて  
敏感になっている体はそれだけで快楽を呼び起こした。  
「い、いちの……せさっ……。」  
「! 」  
 
ヒトミの自分を呼ぶ声で蓮は舌の動きを止めた。そしてゆっくり指から口を離し立ち上がる。  
今の自分の行動が信じられないとでもいうような表情で口元を手で覆う。  
しかし、今の行動が現実だというように口元を濡らした自分の唾液が蓮の手を濡らした。  
「す、すまない。」  
いつも冷静な蓮が顔を赤くしてうろたえている。  
返事が返ってこないヒトミの左手に目をやると止まった血の変わりに透明な液体が流れていた。  
その光景にたまらず台所を飛び出す蓮。  
「ちょ、ちょっと。」  
ヒトミの耳に驚いた綾人の声が聞こえたかと思うと玄関先の扉が大きな音を立てて閉められる。  
「一ノ瀬さんの……いじわる。」  
再び呼び起こされた体の疼きに身を震わせながら左手に伝う蓮の唾液に舌をはわせた。  
 
いつもとは想像もつかない蓮の行動にしばらく呆然と玄関をベッドの上から見つめていた綾人は  
自然に手の中の本に目を移動させていた。  
耳に聞こえる包丁の音や煮る音、しだいに鼻をくすぐるいい匂いに綾人は本と共に目を閉じる。  
ヒトミの料理をする姿が瞼の裏に映り、その姿がとても可愛くて口元が緩む。  
部屋に入ってくる足音に目をあける。  
「おまたせしました。」  
今日初めて目にするヒトミを笑顔で迎え入れようとする、綾人。  
「今日もありがと……。」  
しかし、ヒトミの表情をみると綾人の表情は固まる。  
ヒトミの表情は朱に染まり、体を震わせながら一歩一歩慎重に鍋を運んでくる。  
綾人のベッドの近くに腰を下ろし、鍋を床に置くと口から吐息を漏らしながらへたり込む。  
「大丈夫、ヒトミちゃん、熱があるんじゃ。」  
綾人は床に座り込むヒトミの体を心配して重い体をベッドから降ろそうとする。  
 
「大丈夫……です。」  
「でも、あきらかに辛そうだよ。」  
「大丈夫ですよ。」  
ヒトミは鍋の蓋をあけてスプーンですくうと冷ますように息を吹きかける。  
「……。」  
納得がいかない綾人はじっとヒトミを見つめる。  
「どうぞ。」  
熱っぽい表情で口元にスプーンを持ってこられても綾人は戸惑うばかりだ。  
「いつもの……ヒトミちゃんじゃないみたい……。」  
綾人の呟きにヒトミは微笑みを返し、綾人の口元に寄せたスプーンを自分の口に含む。  
軽く咀嚼すると今度はヒトミ自身の口を綾人に寄せた。  
「……っ!! 」  
細かくなった米や野菜が綾人の口をゆっくりと流れ込む。  
「んぅ……む。」  
舌の上に残った一粒まで舌を合わせて余さず綾人の中に送る。  
綾人はゆっくり喉を動かして飲み込んだ。  
ヒトミが口を離すと切なげな表情で綾人を見下ろす。  
「どう……ですか。」  
ヒトミの赤い表情が移ったかのように綾人の顔も朱に染まり肩で息をする。  
「ヒトミちゃん、もしか……して……ハァ……僕をさそってる。」  
綾人の首に腕を回し、耳元で「そうです。」と囁く。  
ヒトミの体は疼きが止まらず、理性が飛ぶほどに限界がきていたのだ。  
「僕、これでも病人なんだけどな。」  
「って……言いながら嫌じゃないですよね。」  
ヒトミの言葉にクスッっと笑い綾人はヒトミに口付けた。  
触れるだけのキスを交わすと二人は見つめあう。  
「先輩、私が先輩に負担にならないようリードします。」  
 
綾人は少し寂しそうな表情を一瞬見せたがすぐ柔らかい表情で  
「ありがとう。」  
と言った。  
「ベッドに座って……、僕の傍に来て……。」  
ヒトミがベッドに腰を下ろすと、綾人はヒトミを引き寄せ唇を寄せた。  
キスはリードさせてくれとでも言うように何度も口付ける。  
初めは触れるだけ……。  
次第に舌も使って深く……。  
口の周りが互いの唾液で汚れていくのも拭わず、ベッドに垂れ流れて染みを作る。  
 
「すまない、神城。何も言わずに出て行ってしまって。」  
404号室のドアを開き、靴を脱ぎそろえて蓮は綾人の寝ているベッドに目をやる。  
「んっ……。」  
「……ふぁ……。」  
蓮の目の前で繰り広げられるキスの嵐。吐息交じりの甘い声のBGM。  
しばらく呆然とその光景を見ていると顔を上げた綾人と目が合う。  
何を言っていいのか、どう行動していいのかわからず蓮の周りに気まずい空気が流れる。  
「蓮もしたい……ヒトミ……ちゃんとキス。」  
「えっ……。」  
「蓮が今日おかしかったのはヒトミちゃんに興奮していたんだよね。」  
図星をさされて蓮の頬は朱に染まる。  
綾人から綾人の胸で項垂れているヒトミに目を移すとたった今押さえてきた感情が逆流してくる。  
「いちの……せさ……ん。」  
「ヒトミちゃん……。」  
綾人が違う男の名前を呼ぶヒトミの口を塞ごうと顎を引き寄せる。  
しかし、それより先にヒトミの唇は蓮によって塞がれた。  
「すまない……だが……。」  
 
蓮は一度口を離し、もう一度深く口付ける。  
蓮とのキスに没頭していると予想しなかった太ももを撫でられてヒトミは溜まらず声をもらす。  
「んむぅ!」  
「ヒトミちゃん、凄くショーツが濡れているよ。もしかしてずっと我慢してたの。」  
スカートの中の薄い布をベッドに横になった綾人に見上げられ、布越しに撫でられる。  
「ん、んうう。」  
快感でヒトミは身をよじる。  
蓮の舌がヒトミの口を縁取り、唇から頬、頬から顎へと唇を滑らせていく。  
それと同時に蓮の指がヒトミの上着のボタンを外し、  
顎から首へ唇を滑らせて全てのボタンを外した上着を脱がす。  
蓮はヒトミの体から唇を離し、上半身が胸元を包む布以外は素肌をさらしたヒトミを舐めるように見る。  
綾人の愛撫に甘い声を漏らして感じている表情、  
そして彼女の白い肌に浮かんでいるいくつかの赤い印。  
「他の男に感じるな。」  
蓮の指がヒトミの胸元の赤い印を撫でる。  
「あぁ……。」  
キスマークの付けられた場所はヒトミの感じる場所を的確にあらわしていた。  
撫でるだけで一際甘い声をあげるヒトミを見るだけで蓮は身震いした。  
「この印、全部俺のに変えるから。」  
蓮は胸元のキスマークに唇を寄せて呟いた。  
 
「ごめんね、ずっと気持ち悪かったよね。」  
綾人はヒトミのショーツのゴムに手を掛けて引き下ろす。  
秘部とショーツの間に愛液が意図が引いている光景に堪らず綾人は生唾を飲み込んだ。  
「ヒトミちゃん、おいしそう。」  
綾人の口がヒトミの陰口に口付ける。  
唇のキスと同じように始めは触れるだけしだいに舌を使って体の奥をかき回している。  
二人のキスと音と水音が淫猥なBGMを奏でた。  
「ぁあぁ……。」  
片方が手を休めてももう片方が愛撫を続けるのでヒトミの体は休むことなく快楽の波が押し寄せている。  
「あぁ、あぁぁぁ! 」  
ヒトミは体を弓なりに反らせて意識を手放した。  
「ヒトミちゃん、イったの? 」  
脱力して蓮の胸に体をあずけると蓮は抱きしめる。  
「そうみたいだ。」  
「そっか……。でも、ごめんね。まだこれからだよ。」  
綾人は自分の人差し指と中指を口に含むと唾液で濡らしていく。  
ヒトミの秘部より少し上、もう一つの穴にゆっくりと濡らした人差し指を差し込んでいく。  
「ここはほぐしておかないとね。」  
 
「か、かみしろ……せんぱっ……。」  
「あやと……だよ。」  
綾人は呼び方が違うとでもいうように一気に指を二本根元まで差し込んだ。  
「あっくぁ……あぁ……。」  
「こっちの方も感じるの? 」  
「は……はい……気持ち……いいです。私、わたし……。」  
ヒトミの切なげな声に綾人はゆっくりと指を抜いて微笑む。  
「うん、僕もヒトミちゃんと一つになりたい。だから僕の服を脱がしてくれる。」  
ヒトミは頷いて蓮から離れると綾人のパジャマに手を掛けて脱がしていく。  
衣服の下で窮屈そうにしていた綾人のものは外気にさらけだされる。  
「じゃ、じゃあいれますね。」  
ヒトミは馬乗りに綾人のものを飲み込んで腰を下ろしていく。  
「あっ……すごい。」  
「うぁ……。」  
二人は繋がろうとするだけで口から声が漏れた。  
 
根元まで飲み込むと一息ついてひとみは首だけ蓮に向けると  
「待っててください。」  
といって綾人に向きなおった。  
「綾人さん……。じゃあゆっくり動きますね。」  
というヒトミの言葉に綾人は首を横に振り両手を広げた。  
「おいで……ヒトミちゃん。抱きしめたい。」  
言われたとおりヒトミは綾人に体をあずける。背中に腕を回され優しく抱きしめられる。  
「ヒトミちゃんは動かなくていいんだよ。」  
「えっ。」  
耳元で囁かれた綾人の言葉がわからずキョトンとしてしまう、ヒトミ。  
うつ伏せで見えるのは綾人の顔だけ、見えない足元でベルトのはずす音、衣服の擦れる音が聞こえた。  
「俺が動く……。」  
蓮が耳元で囁きヒトミは背中に人肌の温もりを感じた。  
蓮の両手がヒトミの尻肉を広げる。  
「い、いちのせさんに、綾人とつながってるの……みられ……てる。」  
 
ヒトミは今日一番の恥ずかしさを覚える。  
「ヒトミちゃん、僕を見てキスをくれる。」  
「は、はい。」  
綾人への口付けがヒトミの力を削ぐ。  
「そう、力抜いて……僕を考えて……。」  
ヒトミの力が抜けるのを見て連は自分のものをヒトミの中へ埋めていく。  
「んっ……ふぅむ……。」  
綾人にほぐされた穴を押し広げて蓮のものが入ってくる。  
「あ……あつい。」  
体に二本の大きな杭を打たれてヒトミのお腹は少し苦しい。  
「ヒトミ、動くぞ……。」  
蓮がゆっくりと律動を始める。  
「あっ……。」  
 
蓮が動くとヒトミの体も動いてヒトミの中の二本が同時にこすられて初めての快楽をおこす。  
「ヒトミちゃ……ッ凄い締め付け……。」  
「感じすぎだろ……、こっちもくっ。」  
「あ、あぁ……一ノ瀬さ……。」  
ヒトミは蓮の滴る汗が背中に流れるだけでも感じていた。  
「れん……。」  
ヒトミの背に流れる自分の汗とヒトミの汗を蓮は舌を這わせて舐め取る。  
「ひゃあ!!あぁ……れんさっ。」  
ヒトミの名前呼びに蓮の体はさらに興奮する。  
 
「はげし……だめっ、あやとさっ……れんさっん……。」  
口が合わさることで奏でられるキス音、肉が互いにぶつかる音、そして口から漏れる声が  
404号室の中で木霊する。  
「ま、またはぁ……んっあぁぁぁ!!!!!! 」  
ヒトミは一度目より大きな絶頂に身をゆだねた。  
「また、イったのか。」  
「じゃあ、今度は交代……。蓮が前で僕が後ろ。まだまだこれからだよ。」  
「……は、はい。」  
そして、激しい夜はふけていった。  
 
「ねぇ、ヒトミちゃん。」  
綾人は隣で疲れて眠るヒトミの頬を撫でる。  
「僕、やっぱり生きたい。ヒトミちゃんを自分一人で愛してあげられるぐらいになりたい。  
君のことが好きだから……他の男になんか渡したくない。」  
「神城……。」  
「蓮、起きていたのか。」  
ヒトミをはさんで二人は向き合う。  
「……神城、生きろ。  
お前が病気と戦っている間に俺が他の奴らがこいつに近づけないようにしてみせるから。」  
「蓮・・・・・・。」  
「俺もこいつが好きだ。だからお前とはちゃんと決着をつけたい。  
それはお前が病気を治してから、最後に戦いたい。」  
蓮の言葉に綾人は笑い出す。でも、嬉しさも同時に呼び起こした。  
「何故、笑う。」  
「ごめん、ごめん。そうだね、僕がいなくなったらヒトミちゃんの蓮のものになるんだ。  
それは嫌だな、是非とも阻止しないとね。」  
綾人はヒトミに口付けて「おやすみ。」と呟いて目を閉じる。  
「俺も渡さないから……。」  
と呟き蓮もヒトミに口付けると目を閉じた。  
 
 
おまけ)次の日の101号室  
「おい、昨日は楽しんできたか。」  
「はい、先生!!先生には教えてもらえない快楽を教えてもらってきました。」  
「俺様が教えられないこと……。」  
「ハイ!!一人では絶対無理です。」  
「おい、もしかして……。」  
「3人プレイというやつです。」  
「3P!! 」  
まさか、複数プレイをするとは思わず驚く龍太郎をよそに  
ヒトミは昨日のプレイを思い出してはうっとりとしていた。  
そんな彼女の心を巣くう男性は未だいない……。  
 

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