一度一線を越えたら、若い二人は止まらなかった。あれからスパークとリーフは毎日のように体を重ねている。  
 
「リーフ・・・。もっとお尻を高く・・・」  
 
「ん・・・、こ、こう・・・?」  
 
リーフは素直に従い、その小ぶりなヒップが高々と持ち上げられ、スパークの眼前にさらされる。  
スパークは両手を添え、その丸みを存分に満喫する。  
 
「ん・・・はぁっ・・・」  
 
リーフの口からなまめかしい声がもれる。  
今スパークには自分の性器だけでなく、お尻の穴までも丸見えだ。そしてリーフからはスパークの姿が見えない。  
突き放されたような感覚が哀しく、不安でもある。そして獣のようなスタイルで犯されるという恥辱感。  
まるで「モノ」のようにされている扱いが、被虐心をそそる。  
スパークのものになり、身も心も彼の女になっているような気がして興奮を高めるのだ。  
リーフの性器は期待に満ち、蜜を溢れさせている。  
 
「いくぞ・・・」  
 
「ん・・・は、早くぅ・・・」  
 
羞恥に耐えながらも腰をくねらせるリーフを見て、スパークもこれ以上我慢ができない。ペニスを二、三度こすりつけた後、リーフの秘芯を突き刺した。  
 
「あっ・・・ああ・・・、あっ・・・くぅっ・・・」  
 
ズブズブとペニスが埋没するにつれ、リーフの顔が歪む。  
 
「痛いのか? 無理しなくていいんだぞリーフ・・・」  
 
「んっ、大丈夫・・・。いつもの事だから・・・。スパークの、大っきいんだもん・・・」  
 
胎内を押し進む圧迫感にも随分と慣れてきた。  
奥まで入った所でスパークはリーフの様子を伺う。その表情から苦痛が抜けてきたところで本格的な抽挿が始まった。  
 
「あがっ! あっ・・・があっ・・・、はがっ・・・あううっ・・・」  
 
少女の鳴き声と、パンパンと腰が打ち合わさる音が響く。  
 
「はあっ、はあっ、ああっ・・・大きいっ、おっきいよお・・・」  
 
「リーフ・・・。リーフのここ・・・俺のをこんなに咥え込んで・・・」  
 
ほぼ無毛のスリットがスパークの勃起を根まで受け入れ、シャフトに引きずられてはみ出した粘膜が再び押し込まれる。  
 
「やああんっ、恥ずかしい・・・。スパークの・・・オ、オチンチンが・・・入ってるよぉ・・・。あたしの・・・オ、オマンコにぃ・・・」  
 
羞恥に顔を染めながらも卑猥な言葉を口にするリーフ。その行動にスパークが興奮してくれると分かっているのだ。  
スパークの腰が速まる。  
激しい動きに、二人の結合部から愛液が溢れ、シーツへと滴り落ちていく。先に限界を迎えたのはスパークの方だった。  
 
「ああっ! リーフッ! 俺っ、もうっ・・・」  
 
「あっ、あっ、あっ! だ、出してぇ・・・。あたしの穴は・・・ぜ、全部スパークのモノだからっ・・・、いつでも・・・好きなだけっ・・・やらせてあげるから・・・だからセーエキ出してぇ!」  
 
胎内に存在するソレは膨張を高まらせ、もう絶頂が近いことを知らせている。  
自らも腰を振るリーフの、最奥を突きこまれたときに爆発した。  
 
「うっ!」  
 
 ビュッビュッビュルッ  
 
勢い良く粘性の高い液体が子宮へと注がれる。  
 
「っ・・・あ・・・」  
 
勢い良い放出。リーフの中に射精する何物にも変えがたい快感。  
胎内に満ちる暖かな液体。二人の体から力が抜け、ベッドの上で崩れ落ちるように重なり合った。  
 
「あは・・・、スパークのせーえき、溢れてきちゃった・・・」  
 
「・・・また中に出しちゃったな。本当に大丈夫なのか?」  
 
硬さを失ったペニスがチュルンと抜け、膣穴から白濁した液体がトロトロと溢れ出す。  
内腿を伝うその感触が、リーフに性交後の余韻を感じさせた。  
 
「ちゃんと計算はしてるから大丈夫よ。スパークだって中に出す方が興奮するんでしょ」  
 
「そりゃあ、まあ・・・」  
 
「あたしだって、その・・・、スパークのがお腹の中でビクビクすると、嬉しいし・・・」  
 
顔を赤らめたリーフが照れたように身を離す。  
触れ合っていた肌が離れ、汗が外気に触れて冷たさを呼ぶ。人肌の熱さが心を満たしてくれていた事をあらためて感じる瞬間だ。  
 
依然、マーモ島を覆う闇は晴れていない。暗黒神の神殿に巣食う闇司祭をはじめ、問題は山積みだ。  
だがこうしてリーフと触れ合っている時はその事を忘れていられた。そしてリーフはスパークがそう思ってくれていれば満足だった。  
 
しかし、やはりこの島の闇は二人を放っておいてはくれない。  
そしてスパークにはもう一人、向き合わなければならない女性もいるのだから。  
そして、向き合うべき時はすぐそこにやってきていた。  
 
 
 
今スパークはニースの私室にいる。  
エレーナ師から最悪の情報がもたらされ、それまで上機嫌だったスパークだったが、一瞬で気分が荒んだのだ。  
そしてリーフに部屋を追い出された。  
ここに来たのは、無意識にニースと会いたいとおもったこともあるだろうが、誰かに相談したかったから、助言してほしかったからだ。  
古の邪竜の復活の儀式。それがファラリス神官達によって行われている。そしてそれを守る闇司祭オルフェス。  
彼らを倒す方法の相談にニースは見事に答えてくれた。  
 
「ありがとう、ニース・・・」  
 
勝算はともかく、対抗手段が思いついて、気持ちが嘘のように軽くなった。我ながら単純とは思うが、この性格はそうは変えられない。  
スパークはそして、初めて二人きりでいることを思い出したかのように、ニースを胸に抱き寄せた。  
ニースは素直にそれを受け入れ、スパークの厚い胸に頬を寄せる。  
 
こうしてニースと触れ合うのは久しぶりだった。リーフとの関係があって、ニースに対して何か罪悪感を感じていたのだ。  
だがこうして会うと、やはり彼女を愛しく想う。自分は不実なのだろうか・・・。  
 
スパークの心臓の音が伝わり、ニースは彼の生命に触れたような気がした。  
 
「スパーク・・・」  
 
ニースは自ら顔を上げ、若きマーモ公王と唇を重ねた。  
 
「リーフに謝ってくださいね」  
 
「! ・・・分かっている。あいつには悪かったと思っている。いつも八つ当たりしてばかりだしな・・・」  
 
スパークは内心の動揺を抑え、苦笑して応じた。ニースの口からリーフの名を出され、後ろめたさが噴出した。  
 
だがニースにはそんな意図があったわけではない。  
ニースは、リーフのスパークへの想いに気づいている。そしてスパーク当人はそれに気づいていないと思っているのだ。  
こうしてスパークと共にいることに、ニースの方こそ後ろめたさを感じているのだ。リーフに謝って欲しいのは八つ当たりについてなんかではない。  
だがそれ以上は言葉にしなかった。気づかせるのが怖いからだ。卑怯なことをしていると自分でも思う。  
しかし今夜は、もうしばらくこのままでいたいのだ。一緒にいる間だけは、全てをわすれることが出来るから。  
 
(ごめんね、リーフ・・・)  
 
だから、女心に鈍い『彼女の友人』に代わって、ニースは心の中で、ハーフエルフの少女に謝り、再びスパークの胸へと顔を埋めた。  
そしてある事に気がついた時、今までの葛藤が無意味だった事を知った。  
 
スパークが背に手をまわそうとした時、ニースは彼の胸を突っぱねるようにして身を離した。  
その表情はいつもの柔らかなものではない。感情を押し殺したような無表情、だが目だけはスパークの内心を見通すかのような鋭さを持っている。  
 
「ど、どうしたんだニース・・・」  
 
ただ事でないニースの様子にスパークも思わず立ち上がり、彼女の方へ一歩踏み出そうとした瞬間。  
 
「・・・女の匂いがします」  
 
「!!」  
 
その一言で足が止まった。  
 
「・・・リーフですね・・・」  
 
冷たい炎を宿したニースの視線がスパークを射抜く。  
スパークの顔から血の気が引いていく。何かしゃべろうとするが、口がパクパクするだけで言葉がでない。  
 
「あ・・・う、その・・・」  
 
その態度こそが、やましい事があると証明しているようなものだ。ニースにも当然分かってしまう。  
リーフの匂いが体に移るような事をしていたとこと、そしてこの慌て様からすると・・・、どんな関係になっているかも推察できる。  
 
「・・・リーフに先を越されてたとは思いませんでした」  
 
静かなニースの声。だが怒鳴られるよりもずっと怖ろしい。  
神官衣を、手が白くなるほど握り締め、激情をおさえるかのように唇をかみ締めている。  
冷や汗をにじませるスパークをじっと見つめながら、何かを決意するかのようにニースが動いた。  
 
「なら・・・、私ももう我慢しません」  
 
どういう意味なのか理解する間もなく、踏み込んできたニースに押され、スパークはベッドへと倒れこんだ。  
戦士としても一流なはずのスパークが、なすすべもなく押し倒された。その事に戸惑っていると、さらに追い討ちがきた。  
視界をニースの顔が埋め尽くしたと思った瞬間、唇が重ねられた。驚いたがそれだけではない。唇を割ってニースの舌が差し入れられた。  
ニースの舌が、スパークの歯茎、上あご、舌裏、頬の内側と口の中の全てを嘗め回し、舌を絡めてくる。  
こんなキスは初めてだった。リーフはもちろん、ニース本人ともした事がない。  
 
「んふ・・・クチュ、チュプ・・・」  
 
ニースの鼻から息が漏れ、舌を絡める湿った音が響く。さらに熱心に舌が蠢き、唇を舐め、舌を吸い、口の端からよだれをこぼしながら、まるで口内を犯すかのように蹂躙していく。  
たまらなく甘美だった。スパークは戸惑いと衝撃を覚えながらも、このキスに酔わされた。  
そうしながらもニースの目は開かれ、潤んだ瞳がスパークの目を見つめる。その表情は快楽を受け入れつつあるスパークを見て、楽しんでいるかのようであった。  
 
「クチュ・・・ん・・・はぁ・・・」  
 
「ニ、ニース・・・いったい何を・・・」  
 
ようやくキスを止めたニースに問いただそうとするも、返ってくるのは艶然とした微笑。  
 
「言ったでしょう。もう我慢しないって」  
 
そう告げるとニースは再び顔を近づけ、スパークの首筋にチロリと舌を這わせる。  
 
呻くスパークにかまわず、舌が動き続け、その手は彼の胸を撫でさすった。  
首筋から顎、唇の端までチロチロとニースの舌が蠢き、同時にその手は胸から腹へ、そして下腹部へと進んでいった。  
服の上からスパークの股間を撫で上げる。その快感を感じた時、スパークは事態の異常さを改めて思い、ニースの身体を掴み離した。  
 
「あん・・・」  
 
「どうしたんだよニース!急にこんな事、君らしくない・・・」  
 
ニースをじっと見つめ問いただす。彼女はおかしくなってしまったのだろうか?  
普段の聖女のような姿からは想像もできない。裏通りでチンピラを懲らしめた時だって、もっと理性的だった。  
 
「・・・私らしくないなんて事はないです。私だって女。スパークに抱かれたいと思ってはいけないんですか」  
 
頬をわずかに染めてうつむく、その態度はいつもの彼女と同じ。恥じらいの表情もまた美しい。だが・・・。  
 
「それとも・・・、リーフは抱けて、私は抱けないというんですか」  
 
そう迫る顔はなんともいえない怖さを覚えさせ・・・。  
 
「それに・・・、スパークのここは嫌がってませんよ」  
 
「ううっ!」  
 
先ほどまでの行為で、すでに興奮をあらわしているペニスを服の上からつかむ顔は、淫靡な娼婦を連想させた。  
 
「いまさら嫌とはいわせませんから」  
 
再びニースの身体が密着し、スパークの頬から耳までを舐め上げてくる。  
顔に垂れかかる黒髪の香り、立ち上る微かな甘い体臭。そして胸に押し付けられる柔らかな膨らみ。それらが合わさってスパークの理性をじょじょに奪っていく。  
 
「ほらやっぱり。スパークのオチンチンは喜んでます。どんどん硬くなってきましたよ」  
 
「ううっ、ニース・・・」  
 
リーフとしか経験のないスパークでも、ニースのテクニックが素晴らしい事がわかる。  
最初はまるでたどたどしかったリーフと比べると、ニースは手馴れているように思える。男のツボを知っているのだ。  
片手でスパークの股間を撫でつつ、もう片方の手がスパークの衣服の前を開いていく。  
 
「さあ、スパーク・・。もっと私にさせて下さい。服を脱いで、私に全てを愛させてください・・・」  
 
その言葉はサキュバスの誘惑のように、抗う事ができなかった。  
 
「うふふ、スパークのオチンチン、とっても立派・・・」  
 
滲む先走りの液をからめつつ、ゆっくりとスパークの勃起をしごく。ペニスに近づき見つめるニースの顔はうっとりとしている。  
 
(ああ、この匂い・・・。覚えている・・・。身体が疼く匂い・・・)  
 
ペニスから香る男の精臭を嗅ぎ、ニースは身体の奥が熱くなるとともに、かつての自分の経験が、未だ根ざしているのを感じた。  
そう、目の前のモノをどうすれば男が喜ぶか知っている。目の前のモノが自分を悦ばせてくれるのを知っている。  
熱い吐息とともに舌を伸ばし、すでに硬くそそり立つペニスの先端を舐め上げた。  
 
「ああっ!ニース・・・」  
 
顎をそらし、快感を訴えるスパーク以上に、ニース自身が身体を貫く感覚に身震いしていた。  
 
(そう・・・この味・・・。男のオチンチンの味・・・・)  
 
現世の彼女を戒める聖女の枠は無くなったわけではない。ただ行為が進むごとに過去の悦楽が甦ってくるのだ。  
小さなニースの舌が、焦りをおさえるかのように唇を湿らせたあと、今度は根元から先端までをベロリと舐めすすみ、おもむろに亀頭を口に含んだ。  
 
「んっ・・・」  
 
口内粘膜のぬめらかな感触にスパークがうめきをもらす。もう制止しようとも考えられない。  
ニースが、その美しい顔をスパークの股間に沈め、醜い勃起が可憐な唇の中へと消えていく。  
彼女の鼻がスパークの恥毛へと触れた時、ペニスの先端が何かに当たる。それがニースの喉だと気づき、興奮はさらに高まった。  
 
顔が後退し、ぬらつく勃起が姿をあらわす。とても収まりそうもないのに、まるで少女の口からはえてくるようだ。まるくすぼめられた唇が、肉柱を絞り上げ、亀頭まで戻る。  
ちゅぽっ、と音を立てニースの口から解放されたペニスは、強い勃起力で下腹へと引き寄せられた。シャフトがはね、ニースの鼻先をかすめた。  
その元気さが嬉しいとでも言うように、ニースは裏筋へとキスをし、舌を這わせる。  
上目づかいに見つめてくる視線と合ったとき、スパークはゴクリと生唾を飲み込んだ。それほど淫らな光景だった。  
その唾を飲む音があまりに大きく、聞こえてしまったのではないか、などと考えた時、ニースの顔がみるみると紅潮した。  
 
久しぶりの男性器の味と感触にうっとりとした。夢中で唇を寄せしゃぶり、味わった。そこでスパークが驚いた顔と視線が合って気がついた。  
そう、これは、あのスパークのオチンチンなんだ。  
ニースになる以前の自分は性に奔放だった。多数の男と経験があり、一度に複数の相手とした事もある。  
だがそれは、今の自分の経験ではない。記憶に残ってはいるが、この身体は男を知らないし、もちろん男性器など口にした事はない。  
 
嫉妬と激情によって、この身体に呼び起こされた過去の感覚。それに動かされた自分の今の姿を想像し、それをスパークに見られていると考えた時、激しい羞恥を感じ、顔が真っ赤になるのが分かる。  
それと同時に感じる、羞恥を上回る興奮。ニースの片手が何かを確かめるかのように自分の股間へと伸びる。  
そう、もう自分でも気づいていた。そこはもう、布地の上からでも判るくらいグッショリと湿っている。  
 
視線がそらされた一瞬の後、ニースの身体がビクンと震え、その顔が微かに切なそうにゆがむ。  
その変化をスパークは不思議に思ったが、ニースがかぷっと亀頭を含んできた事で戸惑いもふっとんだ。  
 
ニースは小さな頭部を回すように動かし、舌触りのいい肉の実をぐにぐにとこねまわす。  
口の端からこぼれそうになる唾液を、ニースがすすりあげるたびに口内がきゅうっと収縮し、亀頭が強く圧迫される。  
 
「くうっ・・・うっ・・・」  
 
与えられる刺激に、スパークは熱にうかされたように喘ぎ、アヌスをきつく引き締めて早すぎる暴発をこらえる。  
 
いったん唇が離れ、今度は突き出された舌が、先汁のにじむ切れ込みに差し入るかのようにくすぐる。  
雁首の裏をチロチロと刺激し、畝のように盛り上がったシャフトの裏側や、力強さを感じさせる幹の横を唇で挟みモゴモゴとねぶる。  
小鼻から漏れる吐息が恥毛をそよがせ、ときおり鼻の頭がペニスに触れ、その匂いを嗅ぎ胸に吸い込んでいる。  
 
「あううっ!・・・あっ」  
 
リーフとはまた違う、テクニックを駆使したフェラチオに、スパークは女のように嬌声をあげた。  
その声を聞いて、ニースが嬉しそうに顔を上げた。その間も緩やかにしごく手は止まらない。  
 
「スパークのオチンチン、ビクビクして感じてくれてるんですね。・・・こんなのはどうですか?」  
 
言いながら伸びたニースの手が、固くしこった陰嚢を柔らかくつかんだ。  
 
「っ!」  
 
自分でも、ほとんどいじった事のない部位をいきなり触られて、スパークの体がこわばる。  
ニースのしなやかな指が、男の急所を優しく揉みしだき、袋の中の睾丸をもてあそんだ。  
再び顔を埋めたニースの唇が、揉み解されたせいで、かえって固くなってしまった袋にむしゃぶりつく。  
 
「あっ・・・!」  
 
スパークが驚きの声をあげた。触られただけでもびっくりなのに、そこに口をつけられるなど予想外だった。  
ニースは二つある睾丸のうちの一つを口に含み、飴でもしゃぶるかのように舌でころがす。  
 
「ううあっ!」  
 
気持ちがいい・・・。初めて味わうタマしゃぶりの快感にスパークは酔いしれた。急所でしかないと思っていた部位に、こんな快感がひそんでいたとは思ってもみなかった。  
 
「むぐ、んっ、んっ・・・」  
 
ジュルジュルと唾液を絡めて睾丸を吸いたてる音が響き、ニチャニチャと竿をしごく音が重なる。  
もう片方のタマもしゃぶった後、ニースは再びペニスを含み、袋を指でやわやわと刺激する。  
 
「んふぅ・・・ジュルッ・・・チュプっ・・・」  
 
汗で額や頬に貼りつく長い黒髪をかき上げつつ、淫らな音をたてての口唇奉仕が続く。わざと音を大きくする事で男が興奮するのをニースは知っている。  
 
射精の感覚が確実に迫ってくる。スパークは会陰部がつりそうになるほどきつくアヌスを引き締めて、どうにかこらえていたが、ついに音をあげた。  
 
「ニースっ! もう、ダメ・・・」  
 
スパークの口から放出宣言がもれると、まるで予期していたかのように、ニースは雁首のでっぱりの裏を、尖らせた舌先でチュロチュロと舐めまくった。  
このまま射精してはニースの顔にかけてしまう。彼女を汚すようで、それは避けたかったが、一番感じるところを責められて、ひとたまりもなく絶頂に達した。  
 
「んあっ!」  
 
ビクンとはちきれそうな勃起がはね、熱いスペルマを噴き上げた。勢い良くほとばしる白濁液が、ペニスを貪るニースの顔にぶちまけられる。  
 
びゅちゃっ。  
 
しまった!そう思ったがもう遅い。そんな後悔の念も、激しい快楽に押し流されてしまう。  
避けようの無い至近距離から、ニースの顔に青臭い精液が容赦なくあびせられる。  
それでもニースはペニスから口をはなさない。舌が激しく動き、蟻のトワタリを上下になぞる。  
 
「あうっ・・・あっ!」  
 
びゅっ・びゅっ・びゅるっ・・。  
 
勃起がしゃくりあげる度に、開いていたニースの口内に、整った顔に、艶やかな黒髪に、濃いスペルマが撒き散らされ、あっというまに粘液まみれにしてしまう。  
散々堪えた後だけに、射精の快感は大きく、放出量も多かった。  
 
ニースの顔が離れていく。ビクビクと震えるペニスを優しくしごき、最後の一滴まで、その指で射精させた。  
 
「あ・・はあ・・・。ふふ・・・とっても濃い・・・、それにすごい臭い・・・」  
 
熱のこもった声。  
頬や鼻筋に付着した精液を、ニースの細い指がすくうと、そのまま口元まで運び、恍惚の表情で舐め味わう。  
 
「・・・ん・・・ピチャ・・・」  
 
ゴクリと飲み下す。  
 
(ああ、この味・・・臭い・・・おかしくなりそう・・・)  
 
決して美味ではない。だがかつての自分はこれが大好きだったのだ。顔に、口内に、全身に精液を浴びただけでイきそうになったものだ。  
 
「スパークのザーメン、とっても苦いです・・・。きっと濃いからですね・・・」  
 
ニースがあんな事を・・・。  
彼女が顔中の精液を夢中で舐めている光景。それは放出直後だというのに、スパークのペニスに新たな欲望を生じさせた。  
フェラチオの興奮からか、ニースの眼もうつろで、放心したかのようにとろんとし、焦点があっていない。  
 
「ん・・・あっ・・・」  
 
クチャクチャと微かな水音が聞こえる。無意識の所業なのだろうか。ニースの手は自らの秘所にあてられ、熱にうかされたような吐息がもれている。  
潤んだ瞳、快楽に染まったとろんとした表情、そこには普段のニースから見られる神聖さは見受けられない。ただその下にある女の本能の素顔がそこにある。  
 
その淫らな姿を見ているだけで、スパークのペニスは再び硬度を取り戻した。  
ニースの瞳が、その勃起に視線を向け、嬉しそうな微笑を浮かべる。  
 
「ふふ、スパークのオチンチン、まだまだ元気ですね・・・」  
 
神官衣に入り込んだ手が動き、何かをずらしていく。裾から再び手が出た時には、何か白い物が握られていた。  
それが床に落とされ、ベチャリと湿った音をたてた。  
 
「今度は私が満足する番ですよ。・・・ほら、こんなになってるんですから」  
 
つい、と服の裾が持ち上げられる。  
そこには何も身に着けていない下半身。そしてグッショリと濡れた性器から愛液が太ももへと垂れ落ちていく。  
 
「!」  
 
剥き出しのニースの足。心臓を掴まれたような光景。  
 
「・・・ほら、見てください・・・」  
 
恥じらいに指先を震わせるニース。そのわずかな震えに反応して、つう、と新たな雫が伝う。  
女の香りが立ち昇るようで、スパークは頭がくらりとした  
 
「・・・見てくださいスパーク。いやらしい私をもっと見て・・・」  
 
その声に逆らえない。辱めていると思いつつも、ニースのそこから視線を外せない。そうしている間にも粘つく淫水はトロトロと足を伝い落ちていく。  
 
「ほら、こんなに濡れてるんです・・・」  
 
右手の指がクチャリと音をたてて割れ目をこする。それだけで切なげな吐息がニースの口からもれる。  
 
「・・・っは、スパークは、私のことを聖女だと思っていたかもしれないけど・・・、んっ・・・、私は毎晩・・・、こうして自分を慰めていたんですよ。この身体は男の人を知らないけど、記憶の中には、男と絡みあい嬌声をあげる自分がいるんです・・・」  
 
クチュクチャと音をたてながら、熱にうかされたように独白が続く。  
 
「その記憶が、私を焼くんです。それに・・・、スパークのことを思ってもしていたんです。あなたのオチンチンを、私のここで包んで締め付けてあげたいって想像して、いじっていたんですよ・・・」  
 
ニースの指がスリットを開く。クパァと開いたそこは男のモノをもとめるかのように、丸い膣口がヒクヒクと息づいていた。  
 
「ニ、ニース・・・」  
 
「・・・それなのに、あなたはその時リーフを抱いていたんでしょう」  
 
「あ・・・う・・・、それは・・・」  
 
何を言えばいいのかわからない。リーフとの事は事実だし、何よりニースの告白の内容に頭が麻痺しそうだった。  
熱くなるニースの身体とは裏腹に、その眼は嫉妬を含む冷たい炎が燃えていた。  
 
「・・・悔しいです・・・。悔しくて、気が狂いそうです・・・。だから・・・、私がスパークを犯してあげます」  
 
聞こえないほどの小声で呟くと、ニースはいつもと同じ柔らかな笑みを浮かべた。  
それを見るとスパークは、呪縛がとけたかのように体を起こし、今まで動きを忘れていた手をニースの頬へと伸ばし・・・。  
逆に伸びてきたニースの腕で、再びベッドへと押し倒された。  
 
「うわっ」  
 
ボスッと音を立て、シーツへと倒れこむ。愛液に濡れたニースの手が胸板に置かれ・・・。  
 
「ダメですよ。言ったでしょう、今から私がスパークを犯すんですから」  
 
熱い吐息がスパークの首筋を焼いた。  
 
その細い指が再びスパークの勃起を握り、自身の愛液を絡めるかのようにゆっくりとしごく。  
 
「うっ、ああっ」  
 
ニチャニチャと音をたてるペニスがずっかりと硬さを取り戻しているのを確認して、ニースは神官衣を脱ぎだした。シュルリと衣擦れとともに、裸身があらわになっていく。  
 
透き通るような白い肌、小振りな胸の膨らみ。まだ成熟しきっていない少女らしい薄い肉付きの肢体。その全てがスパークの目には美しく映る。  
しかし、ただ一箇所。男を求めてヒクつき、雫をこぼす股間だけが異質で、だからこそ目を離せなかった。かすかな翳りしかなく、濡れた割れ目の中に、小さな突起と、ピンク色の粘膜がわずかにのぞいている。そこは異形なのに美しいという矛盾の場所。  
 
いつのまにか、ニースはこわばりがそびえ立つスパークの腰をまたいで膝をついていた。ペニスとスリットの間はもうわずかな距離しかない。  
ニースは反り返ったペニスに手を添えて、下腹に張り付きそうになっている勃起を垂直に立てた。そして、お尻を少し後ろに突き出して、腰の位置を低くする。  
 
 ニュチッ・・・。  
 
亀頭の表面がスリットに触れる。何度かそこにこすりつけられた後、陰阜を歪ませながらピンクの媚粘膜に触れる。  
 
「ふふ・・・。見ててくださいよ。今からスパークのオチンポが、私の処女膜を破って、オマンコに入るんですから・・・」  
 
興奮したスパークの思考は、言われなくても目をはなす事などできなかった。そして止めることなど考えもしなかった。  
自分の赤黒く醜いペニスと、美しいニースの性器と裸身。そのあまりに違うモノが触れ合っている事にあらためて興奮を覚える。スパークはカラカラの喉に無理やり唾を飲み込んだ。  
ニースは右手でスパークのモノを固定し、左手で自身のスリットを開いた。シェルピンクの粘膜が菱形に見えた時、勃起の先端がぬちっとした感覚とともに、膣口を捉えた。  
 
「んっ・・」  
 
シャフトに添えた手をはなし、見せ付けるかのようにニースが腰を降ろしていく。  
すぐに亀頭に強い抵抗があった。ニースの動きがそこで一瞬とまり・・・、次の瞬間には一気に腰を沈めていた。  
 
「ーっ!」  
 
口から漏れる叫びをこらえるかのように、ニースが大きく背をそらす。スパークは自身の分身が薄い守りを突き破り熱い肉に包みこまれたのを感じ、同時に目に飛び込んできたニースの白い首筋を美しいと思った。  
 
「・・・あっ、くっ・・・」  
 
「うう・・・」  
 
ニースの苦痛の声と、スパークの快感とも恍惚ともとれる声が重なる。  
跳ね返るかのように前のめりになったニースの顔を黒髪が覆い隠す。その髪は汗に乱れ、先ほどスパークがぶちまけた精液が未だ絡み付いていた。  
秘裂をズブズブと勃起が貫いていく。深々と挿入したこわばりに、痛いほどの締め付けを感じた後、先端が奥の行き止まりに当たり、根元まで包まれたとわかった。  
 
「っ・・・、う・・・」  
 
スパークの腹筋に手を置きながら、ニースは痛みを堪えるかのように息をつめている。  
 
「あ・・・大丈夫かニース・・・」  
 
汗をにじませる彼女を見て、場違いなような声をかけるしかできない。女性の破瓜の痛みがどのようなものか、男の身にはわからないのだから。  
苦痛にゆがむニースの顔を見るのは辛かった。しかし、顔を上げたニースの表情は微笑みさえ浮かべていた。  
 
「あは、良かった・・・。スパークのオチンポ・・・、全部入りましたよ」  
 
苦痛がないわけではない。引き裂かれた痛みは下腹部から頭へと伝わってくる。  
だが、大丈夫かという問いには大丈夫と答えるだろう。この痛みは今だけだと知っているから。  
そう、初めての痛みだがニースには初めてではない。かつて何度かの生でもこの痛みを経験した。  
そして、この痛みの後に来るものも知っている。  
男のペニスで膣をこすられ、子宮を突き上げられて、自身も腰を振りさんざんに嬌声をあげた―― その快楽と狂喜を、自身の頭ではなく、魂と膣肉が良く覚えている。  
 
 

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