スパークは、その時野営の支度のために薪を集めていた。  
運良く近くには豊かな林があり、実に簡単に薪が拾える。  
スパークは、その簡単さにため息を吐いた。故郷と比べて、あまりにも豊かな自然に、炎の部族の貧し 
さを突きつけられているのだ。  
 炎の部族は、カシュー王が風の部族に現れてからというもの、苦汁をなめる時期が続いている。  
 砂漠のオアシスの町ヘヴンを奪われ、コディン川沿いのムンロ砦の狭い場所に10万という人数が押 
し込められた。  
 細いコディン川の流れでは作れる畑も高が知れており、小さい頃は次なる族長とされている自分でさ 
えすきっ腹を抱えることはまれではなかった。  
 多くの者達が餓死し、あるいは薪もろくにえられなかったために砂漠の凍気で凍え死ぬ。あるいは風 
の部族との戦いで命を落としていった。  
 風の部族に敗北し、フレイムに併合されてからは、多少なりと食料などについての事情は好転した。  
その代わりに、フレイムの基幹部族たる風の部族たちから差別と侮辱と冷遇の嵐を受けた。カシュー王 
が公平で公正な態度を貫いたためにまだ救われていたが・・・  
 炎の部族を束ねる強い族長となる義務が、自分にはある。  
 それなのに・・・失態を犯し、こんな異郷をうろついている。  
 早く手柄を立て、部族を導かなければならないというのに・・・  
 せめて、故郷がこの林ほどにも豊かだったら・・・皆を凍えさせずにすむのだろうか。  
 カシュー王が炎の精霊王と風の精霊王を解き放って以来、少しずつ気候は穏やかになっている。だが、 
故郷がこの林のように豊かになるには、まだまだ長い年月がかかると思う。  
 
 何とかして、大地を豊かにすることを早めることは出来ないか・・・  
 スパークがそんな考えに取り付かれ、立ち尽くしていたとき・・・  
 ふと、右手の茂みの向こうで、何かが動いたような気がした。  
 茂み越しに除いてみると、ニースが一人で歩いているようだ。だが、薪を拾っているようでなし、食 
べられる木の実を探しているようでなし。  
 確か、あちらには小川があったが、桶や水筒を持っているようでもない。何をしているのか、ふと気 
になったスパークは、ニースのところに行ってみようと思った。  
 薪は充分集まっているし、ここにおいていってニースと二人きりで話した帰りにでも持って行けばい 
い。  
 うん、そうしよう。いつもだと、皆が邪魔してゆっくり話すことが出来ないのだから、いい機会だ。 
スパークは、薪を下ろすと、茂みを迂回して歩き始めた。  
   
やがて、ニースは小川のほとりに出た。どうも水音が烈しくなっていると思ったら、流れは細いが、小 
さな滝がある。ここが目的地なのだろうか?  
 スパークは、声をかけようとして、はっと立ち止まり、次いで茂みの陰に隠れてしまった。  
 ニースは、無防備にも服を脱ぎだしていたのだ!  
   
 ニースは夕日を浴びてスパークに背を向け滝のほうを向いている。光線の具合もあるし、滝の音もあ 
るしで、スパークのことは早々気づかれないだろう・・・  
 そこまで考え、スパークは自分の頭をポカポカ殴りたい衝動に駆られた。  
 何を考えているんだ、自分は! こんなところにこれ以上いたら、どう考えても覗きではないか!  
 今すぐ回れ右をして薪を置いた場所に戻り、野営地でニースを待つべきである!  
 しかし、悲しいかな、スパークは健全な男子であった。足が、ホールドでもかけられたように動かな 
い。どうしても、だ。  
 
 そうこうしているうちに、ニースがまとっているのは白い下着と下履きだけとなってしまった。  
 その二枚も、ニースはすぐに脱ぎ落とした。スパークは、ごくりとのどを鳴らした。  
 小柄な少女の白い裸身が、そこにあった。長いぬばたまの黒髪がはっとするほど白い背中に流れ、見 
事なコントラストをなしている。  
 まだ幼いその裸身は、線が細く、けして肉感的とはいえないが、子供から大人への階梯を登る際に一 
瞬だけ見せる、奇跡のような美しさを持っていた。  
 剣の稽古をしているためであろう、程よくよく肉のついた腕や足は、細いことと美しさを混同してい 
るダイエッター(ナニソレ)には得られぬ張りを与えている。  
 なだらかな首から肩にかけての美しい稜線は、ふと脇を見たときにちらりと見えたうなじとあいまっ 
て、なんともなまめかしい。  
 ゆるゆるとカーブする腰にかけてのラインは清純さを感じさせる。  
 そして、夕日を浴びて透けるように輝くお尻は・・・  
 スパークは、我知らず腰に手をやってしまっていた。すでにそこは、これ異常ないというほど元気に 
なっていた。  
   
 ニースは、そのまま小川へと足を踏み入れていく。滝のそばだからか、思いのほか水深があるらしく、 
すぐに腰近くまでが水の中に入ってしまう。  
 ああ、もっと深くなったりしないでくれよ、、、心の叫びを上げたスパークは、そこではっとなった。  
 すでに、理性が告げていたきびすを返すべきだという先程の判断すら吹っ飛び、ニースの裸身をもっ 
と見たいという欲望が暴走している。  
 だめだ、こんなことでは。スパークは最後の理性をかき集めて、目をそらそうとした。だが、そのと 
き・・・スパークの理性は、クリティカルヒット級の衝撃を受けて瓦解した。  
 ニースが、ゆっくりと、滝のそばの淵で振り返ろうとしている!  
 あと少し、あと少しで、胸が・・・そう、胸が、その頂が見える!  
 スパークは、茂みの影から出て見つからないよう気をつけながら、かぶりつきで滝のほうをのぞいて 
いた。(<<少なくとも心情的には)  
 夕日を浴びたニースの体が、見える。まだまだこちらに正面を向いたわけではなく、あくまで斜め後 
方からではあるが、ニースの胸のふくらみが垣間見えた。  
 このくらいの年では、まだまだ膨らみはじめということが多いであろうに、ニースの胸は、すでに女 
性としての形を取り始めている。  
 穏やかな真白い膨らみは夕日を受け、沫紅色に染まっている。まだまだ小さいが、そのぶん形よく、 
品のよい乳房だ。12歳という年の割には、発達しているといえるだろう。  
 だが、もう少し、もう少しこちらのほうを向いてくれないと、その頂までは見えない。ニースは、惜 
しいところまでしか向きを変えてくれなかったのだ。  
 ・・・それもまたいいかも、とスパークは思った。  
 見えそうで見えない。もどかしさとそう簡単にすべてをさらしてなどほしくないという・・・まるで、 
神聖なものを汚したくないというような気持ちとがせめぎあっている。  
 あるいは、今すべてをこの目で見てしまったら、心の奥底にこびりついたようにしか残っていない欠 
片のような理性まで破壊され、ニースに襲い掛かってしまいそうだと恐れているのだろうか。  
 
 そんなスパークの葛藤を知らぬニースは、手のひらに水をすくっては肌にかけている。手のひらから 
こぼれた水が、夕日を反射して黄金色に輝く。見る見るうちに水にぬれていくニースの体もまた、夕日 
を反射して、黄金色に輝いた。  
   
 キラ、キラ、キラ・・・ニースが動くたびに、その肢体が光を反射する。  
 まぶしい。なんと眩い美しさなのだろうか。  
 その様は、神聖な・・・まさしく神聖な神事の一つとして行われる禊そのものだった。  
 もし、スパークがもう少しだけ経験をつんで(ナニの?)いれば、その荘厳さに打たれて、覗きをやめ、 
野営地に戻っただろう。  
 だが・・・(繰り返すが)悲しいかな、スパークは健全な男子であった。足が、ホールドでもかけら 
れたように動かない。どうしても、だ。  
 
 「いい・・・」  
 呆然とつぶやき、あわてて口を押さえる。気づかれては変態・・・いやいや大変である。  
 そこでスパークははっとした。  
 水をすくうためにかがんださいに、わずかに胸の頂が見える・・・ような気がする!  
 スパークは一瞬考え、素早く地面に伏せた。見る角度を少しでも下にするためである。  
   
 ニースが、かがむ。すると、背にさえぎられていまいち見えにくかった胸の頂が、見えた!  
 つんと突き立った先端から、しずくがおち、きらきらと輝きながら落ちる。  
 また、水が胸にかけられ、形が判別できなくなる一瞬の後、水が落ち、胸の形がまたわかるようにな 
る。  
 いい。実にいい!  
 しかしこうなると、ニースが完全に向こうを向いてくれていたほうがいいかもとも思う。  
 そうすれば、かがんだときにお尻の下に女体の神秘の最奥が垣間見えるかもしれないではないか!  
 あるいは完全にこちらを向いてくれれば、女体の神秘の最奥たるスリットが見える・・・  
 スパークは、ほんの10秒前には胸の頂が見えることを願っていたのに、それが達成されたとたん更 
に欲深いことを考えているということには気づかなかった。  
 人間とはまことに業の深い生き物である。  
   
 ニースは、しばらく体に水をかけたのちに、滝のほうへと歩みを進めた。水深が深くなり、お尻まで 
水に浸かってしまう。そのころには、夕日も沈み、茜の光は山の稜線に隠れてしまっていた。  
 空はまだまだ残照を残していため明るさを保っているが、このままでは一層見分けにくい状況となっ 
てしまうだろう。だが、強い夕日に邪魔されていたニースの肌の白さはかえってよくわかるようになっ 
ていた。  
 滝まで歩を進めたニースは、流れ落ちる水を利用して髪を洗い始めた。体をこちらに向け、丹念に髪 
を洗っていく。そう。ついに、スパークはニースの胸を正面から見る機会を得ることになったのである!  
 ニースが、長い黒髪に手をやり、滝から流れ落ちる水で丁寧に髪から汚れを落としていく。いや、汚 
れというほどの汚れなどないのであろうが、髪についたほこりや油を落としているのだろう。  
 おかげでニースの体を正面から見れるというのに、髪や手に邪魔されて胸はちらり、ちらりとしか見 
えない。  
 ニースの形よい乳房に、黒髪が張り付く。日光に焼かれたことなどない、真白い肌と髪のコントラス 
ト。時折見える胸の頂きの乳輪は、可憐なピンク色をしていた。  
 ちらちらと垣間見える桜色の頂。胸自体はあまり大きくないとはいえ、それは充分になまめかしかっ 
た。  
   
 スパークは、ズボンのベルトに手をやると(作者注:ヤローのことを生々しく描写するのはいやなな 
ので以下しばらく勘弁願います)  
 「砲門開け! 波動砲、発射用意!」  
 「了解、砲門開きます! エネルギー、充填開始!」  
 「エネルギー充填、20%・・・30%・・・(中略)95・・・100、波動砲、発射用意よし!」   
 「総員、対ショック、対閃光防御!」  
 「総員、対ショック、対閃光防御!」  
 「波動砲、発射!」  
 「発射!」  
 
 スパークは、1点疲労した。根性が1個回復した。女体の神秘1LVを知った。忍び足スキルが上昇し 
た!  
 
 しばらくそうして髪を洗うと、ニースは滝に身を任せ、頭から水をかぶることに専心した。長い髪は 
背中側にかかり、胸をおおってはいない。ニースの体が、正面から見える。  
 水の流れが体を伝い、けして明瞭に見えるわけではないが・・・その胸の様子が、先ほどまでのもど 
かしさと違い、実によく見える。  
 まだ幼い、だが女性としての基本形はしっかりと持ったその胸は。きめの細かい、白い、白い胸。ス 
パークは、第二ラウンドに(中略)  
   
 ニースは、しばらくしてから、滝を離れ、ゆっくりと岸へと歩み始めた。ニースの、すべてが見れる! スパークは、だいぶ疲労した後だと言うのにさらに血が滾った。  
 ニースが一歩、歩を進めるごとに、華奢な腰の線があらわになり、産毛のようなまだまだごく淡いか 
げりが姿を現し・・・ついで、その股間の縦に一筋はいったスリットが姿を現した。  
 小鹿のような印象の太ももが現れ、膝が見え・・・そして、ニースはその全身を川岸でさらしたので 
ある。  
 薄暮の薄暗い中、ニースの裸身は、実に際立って見えた。まるでニースの裸身自体が白く淡い光を放 
っているかのように、背景の暗さから際立って見える。  
 ニースは、脱いだ服の中から手ぬぐいを取ると、手早く体を拭きだした。手を、足を拭くたびにニー 
スの体が悩ましく曲げられる。胸を拭くときには、敏感な頂が気になるのか、心持ちゆっくりと。  
 そして、股間のスリットを拭くときには、さらにゆっくりと、やさしく拭く。体を拭き終わったニー 
スは、これまた手早く服を着ていく。  
 戦いを知るものは、服の着脱に時間をかけない。いざ敵と戦うというときに、鎧を悠然と着ていたり 
すれば致命的な隙をさらすからだ。だから、ニースが、服を着るのは、実に素早かった。  
 手ぬぐいをすすいできつく絞った後、ニースはすぐに野営地へと向かった。  
 水浴びをしている時間と比べれば、実に短い、あっさりとした幕切れである。  
 神事である禊と、戦闘という俗事の二つへの姿勢の違いからなのだろうか。あるいは、ニースの裸と 
いう特殊な状況が、スパークの体感時間を引き延ばしていたのかもしれない。  
   
 ともあれ、今日、スパークは4点疲労し、集中力が4個回復し(後略)  
   
 なお、これからしばらく、スパークがニースの顔を見るたび赤面し、リーフにからかわれることにな 
ったのは言うまでもない。  
 

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