エリーとおぐりんが結婚してここを出ていった後
ミチルちゃんを探す旅に出て再開したけど結局彼女は東京に戻らず
銚子で子供と二人で暮らしてる
シェアハウスには新しい住民が入る予定ははなく未だにルカと二人きり
静かすぎて寂しさもあり心地よくもある
ルカとは相変わらず友達止まりだけど心のどこかで期待してる
ルカなら俺を変えてくれるんじゃないかって・・・・
ある夜風呂から出てリビングに入ると
先に風呂から出てテレビを見てたルカがソファで眠ってた
「ルカー?こんなとこで寝たら風邪ひくよ」
「・・・・・・」
完全に寝入ってるようだ
無邪気で無防備で可愛い寝顔だ。ついつい見入ってしまう
そっとルカの頬に触れてみる
柔らかくぷにぷにしてて気持ちいい
撫でたり軽くつねったりして感触を楽しんでるとルカが目を覚ました
「あ・・・・れ・・・・」
「ルカ、ちゃんとベッドで寝たほうがいいよ」
「う・・・・ん・・・・・」
ルカが寝ぼけ眼のままヨロヨロと立ち上がった
しかし寝起きで足がおぼつかない。よろけてタケルの胸に倒れ込んでしまった
「あーごめん・・・・・ってタケル?」
そのままの形でタケルが抱きしめてきた
「・・・ちょっとだけこうさせて?」
タケルの鼓動が聞こえてくる
「うん・・・・・」
なんだか心地いいので暫くそのままでいた
どれくらい時間が経ったんだろう。いい加減疲れてきた
「あのー・・・そろそろ離してほしいんだけど?」
「・・・嫌だ」
より強く抱き締めてきた
「ちょっと・・・タケル?」
「ルカ・・・・・」
タケルの鼓動が早くなってる
「俺、ルカじゃないと駄目なんだ」
「え?」
「ルカは俺のこと女を幸せわにできる男だって言ったけど
俺自身はルカとじゃないと幸せになれない」
「・・・それって思い込みじゃねーの?」
「・・・相変わらずひどいな。思い込みなんかじゃないし
俺を幸せにしてくれるのはルカだけだ」
肩を掴み真っ直ぐ目を見てそう言い切った
その目は一点の曇りもない。
「・・・ルカは俺の気持ちに応えてくれる?」
見つめ合ったまま答えを探した。いや、答えは出ていたがどう伝えようか考えていた
「男の人を好きになることなんか無いと思ってたけど・・・・タケルは別みたいだ」
タケルが泣きそうな顔して抱き締めてきた
「ありがとう・・・・・」
タケルの体が震えてる。恐いからではなく嬉しくて震えてるみたいだ
そんなタケルが愛しくて背中をポンポン叩いてたら急に顔を近づけてきた
まるで磁力で引き寄せられたように唇を重ねる
すごく自然でしっくりくる
やっぱりこの人は特別だー
長いキスで力の抜けたルカを抱きかかえベッドに連れていく
ルカを寝かせて上に覆い被さった
首筋に唇を這わせ服の裾から手を入れようとしたらルカがその手を拒絶する
「ごめん・・・これ以上は嫌だ・・・
裸を見られたくないし触られたくない・・」
一旦二人は起き上がった
「怖い?」
「うん・・・でもタケルが怖いんじゃなくて自分自身が怖いんだ
女の体であることが嫌なのに、それを見せることによって
今まで守ってきたものが、自分の人格が崩れそうで怖い」
そんなルカを後ろから抱きしめる
「大丈夫だよ。ルカは壊れたりなんかしない
また新しい一面が発見できるだけだ
それにルカがどう変わっていこうが俺の気持ちは変わらない」
「・・・・・・」
「さっきの続きするよ?」
「え?ちょっと・・・」
言い終わる前に手が侵入してきた
手がお腹から徐々に上にあがってくる
「・・い・・や・・だ・・・・」
反射的にガードしてしまう
タケルはそんな私の腕を掴み囁いてきた
「正直、俺も怖いよ。
でもルカと一つになりたいって気持ちの方が大きい」
・・・・なんか抵抗する理由が見つからない
動けないでいるとタケルが服をたくし上げてきた
「待って・・・・自分で脱ぐから」
声が唇が震えてるのが自分でもわかる
恐いけど・・・タケルの気持ちに応えたいー
「電気消すよ。いきなりは恥ずかしいから」
部屋を真っ暗にしてタケルの方を見る
なんかゴソゴソやってる・・・服を脱いでるみたいだ
私も覚悟を決めてTシャツを脱いだ
「ルカ・・・」
背後から声がしたと同時に抱きすくめられた
互いに見せたことも触ったこともない部分をくっつけ合ってる
顔から火が出そうな程恥ずかしい・・・・けど全然嫌じゃない
抱きしめられたまま再びベッドに戻る
タケルの指と唇がまるで壊れものを扱うように優しく触れてゆく
恥ずかしいしくすぐったいけどされるがままになっている
一方のタケルはルカの柔らかい肌に夢中になっていた
くびれたウエストも小ぶりな胸も堪らない
所かまわず唇を這わす
そしてとうとう胸に吸い付いた時ルカが少し反応した
「っ・・・ああっ・・・・」
「ごめん、痛かった?」
「痛くない・・・けど、何か変な感じ」
そのまま胸への愛撫を続けてみるとだんだん先端が尖ってきた
ルカは声を我慢してるみたいだ
「ルカ・・・感じてるの?」
「分からない・・・」
「そうか。じゃあこっちはどうだろう?」
ルカの下半身に手を伸ばす
「ええ?ちょっと・・・」
ルカは腰を動かし逃げようとしたが無駄な抵抗だった
タケルの指が下着の中に侵入してきた
自分でもマトモに触ったことがない、自分自身が否定している部分を触られてる
この事実にいいようのない嫌悪感が湧き上がってきた
「タケル・・・・やめて・・・・・これ以上は無理だ・・・・・・・・・・」
ルカの本気で嫌がる様子をみてタケルは手を引いた
「ごめん、なんか気持ち悪くなって・・・」
「いや、いいよ
・・・俺の方も深刻みたいだし」
どうやらタケルの下半身は反応してないようだ
「・・・緊張しすぎると勃たないのかな・・・つくづくヘタレだな俺も」
「・・・そんなことないよ。これからゆっくり治していこう。お互いにさ」
「うん・・・・」
その夜はお互い裸のままで一緒に眠った
互いを確かめ合いながら・・・
翌朝、ルカが目を覚ますと先に起きていたタケルが腕枕してくれていた
「おはよ」
「おはよー・・・」
ルカは自分が上半身裸であることを思い出し
とっさに布団を体に巻き付け自分の服を探した
「・・・そんなに嫌なの?俺に体見られるのが」
「・・・・そうじゃない。自分で自分の体を見るのが嫌なんだ」
「じゃあまずはそこから治していかないとね」
「え?タケル・・・」
二人の関係はまだはじまったばかりだ