「たっだいまっぁぁぁぁぁ」
「…おかえりルカ。えらいご機嫌だね」
「あれぇエリーひとりぃ??」
「んーまぁね。たまにはいいよひとりも」
ルカはソファーの側に荷物をドサッと置くと、そのままエリーにかぶさった。
「ちょっとぉ、ルカー重いよ」
「今日はーお酒をたくさん飲んだぞ!」
「そりゃよかったね! さっどいて」
ルカはどかずにエリーの唇を激しく吸った。
「うっっ、ちょっ、ルカ、ダメだって!」
エリーは両手で思い切りルカを押しのけようとするが、
その抵抗が逆にルカに火をつけてしまった。
「ねーエリィーやらせてよ」
「やだ」
「いいじゃん、やらして?」
「やだよ! こんな時ばっかり! ミチルちゃんとしなよ!」
「はぁ? ミチルに『やらして』なんて言えるわけないじゃん」
そう言いながらニヤニヤと笑い、
ルカはエリーの髪を荒々しくほどいた。
「わ〜エリーいろっぺぇぇぇ」
「あんた最低」
「ミチルはかわいいけど、いまいち色気が足りないんだよねー」
「…」
「でもおっぱいはでっかいぞぉ。エリーはどーかなー」
「もうやめてって!!」
拒否するエリーの手が思わずルカの頬を打ち、ルカの唇に血がにじむ。
その血をぺろりと舐めると、一層力を込めてエリーに口づけた。
「うっぐっうぅ」
「なんで拒否るんだよエリー。もう何回目だと思ってんの?」
「だってルカ、私とする時いっつも酔ってんじゃん!」
エリーは挑むような視線をルカに向ける。
「酔うとしたくなるのー」
「だから、ミチルちゃんとすればいいんだって!」
「ミチルに乱暴に出来ないからさ」
「ほんっとにあんた、最低」
「最低? ああ…こんなことするとことかね」
そういうと、エリーのTシャツを引き裂き
露出した乳房にかぶりついた。
「痛っ!! いやっー痛いよ!!」
エリーは渾身の力を込め、ルカを突き飛ばした。
倒れざま身体をテーブルに打ち付けルカは「…いってーな」とつぶやき
ゆっくりと起き上がる。
エリーを見下ろすその目は妖しく卑猥な光を帯びていた。
「エリー…お仕置きだよ」
ルカの射るような瞳にエリーは、微動だに出来ずにいた。
これから行われる出来事を想像すると、
なぜか体中が波打ち、自分の内側がじわりと濡れてくるのがわかる。
ミチルといる時とはまるで違う、獣に豹変するルカ。
その瞬間を待ち望んでいるのは、ほかでもないエリーだった。