なんか最近目まぐるしく状況が移り変わる。
何やらギルドに攻撃を仕掛けることになっているし。
実戦にヴァンシップを投入する事態になったのもどうやら僕のせいかもしれなかった。
そのせいでファットチキン達を巻き込んでしまったのだ。
もうシルヴァーナを降りる理由は完全になくなった。
あとは、前に進むだけ。
アルと、ラヴィを守りたい。
子供の僕に何ができるか知らないけど、決意は揺らがない。
僕は空を飛び続ける。
あとなんかモラン(だっけ?)がシルヴァーナを降りるらしい。
そんなある時、僕はアリスティアさんに部屋に呼ばれた。
彼女を抱いて、数日たった後だった。
もうラヴィやタチアナは僕と口を聞いてくれず、アリスティアさんだけが自然に接してくれていた。
だからその目的はいざしらず、部屋に呼ばれた事は僕を少なからず嬉しい気分にさせた。
部屋の前に立ち、ノックしてから、入りますよ、と呼びかける。
なんだかくぐもったような声が聞こえる。
それでも、いいわよ、と了承を得たので普通の動作で扉を開けた。
アリスティアさんとタチアナがレズっていました。
「失礼しました」
どうやらタイミングを間違えたようだ僕はこの時間に来るべきじゃなかった早く出て行こう。
入ってきた時のように普通の動作で扉を閉めようとすると、
扉の隙間からナイフが飛んできて僕の頬を掠めた。
ナイフはそのまま僕の背後の壁へと突き刺さり、静止する。
頬には生暖かい液体の流れを感じた。
「いいわよ」
何事も無かったかのようにもう一度言われた。
まるで時間をブッとばされたかのようだ。
『銃兵は撃ち殺された事に気づかず!』………
『撃墜されたヴァンシップは撃墜された瞬間をヴァンシップ自身さえ認識しない!』。
『結果』だけだ!! アリスティアさんの前には『結果』だけが残る!!
時間の消し飛んだ世界では僕の「動き」は全て無意味となるのだッ!!
「失礼します」
覚悟を決めて、腹をくくって、高鳴る心臓を押さえつけて中に入った。
ベッドに視線を移す。
相変わらず二人は女性同士にも関わらず肌を重ねていた。
口付けあい、互いの胸や膣を触りあっている。性の匂いが充満していた。
呼びつけておいてアリスティアさんは僕の方を見ようとしない。
それにしても。
アリスティアさんはともかく、タチアナが何故僕に無関心なのだろうか。
ああそうか。夢中すぎて周りが見えていないんだ。
僕は行為が終わるのを頬の血を拭いながら待っていた。
そしてどれくらい経っただろうか。僕の血が止まった頃。
二人はほぼ同時に絶頂に達したらしく、その全身を震わせて動かなくなった。
タチアナは満足そうな顔で寝息を立てていた。
アリスティアさんは比較的ダメージが少なかったらしく、緩慢な動きで僕を見上げる。
「あら…クラウス…」
「こんにちは」
僕はそう言ってお辞儀をした。
「ふふ…やっとタチアナが本当の意味で私のモノになったのよ。
最初は嫌がったけど…色んな事をしてあげたらすぐに自分から…」
「あの…」
「え?」
「用件は…」
「ああ…そうだったわね…うん、服を脱ぎなさい」
「…えっと」
「脱げ」
命令された。どちらにしろ拒否権なぞ僕は持ち合わせていないのだ。聞いたことも無い。
僕は頷きつつ服を脱いだ。あっという間に全裸になる。
タチアナは未だに眠りの世界に居続けていた。
「あら…勃起してないのね」
「……」
確かに萎縮してしまっている僕のヴァンシップ。その気持ちはとてもよく分かる。
「しょうがないわね…」
アリスティアさんはため息を一つ吐くと、僕のヴァンシップに唇を寄せた。
「ん……」
声が漏れる。ぬらりとした感触に包まれる僕の機体。
悲しいかな。ただそれだけの事で僕の自慢のヴァンシップは膨張してしまった。
アリスティアさんは限界まで膨らんだそれを息苦しそうに咥え続ける。
たどたどしくはあるが、確実に僕の性器を楽しませていた。
そのうち、開放される僕のヴァンシップ。
アリスティアさんは唾液に濡れるそれを見詰めてクスリと笑い、タチアナに身を寄せた。
そして眠り続けているタチアナの性器を広げ、ピンク色のそこを僕に見せ付けた。
「入れなさい」
「…マジですか? いくらなんでもそれは分かりましたよ。だからナイフをしまってください」
僕は諦めつつ、かわいらしい顔で寝息をたてる彼女に覆いかぶさり、性器を重ね合わせた。
先んじての行為ですでにそこは熱く濡れている。
「ごめん…タチアナ」
謝りつつ、腰を押し出していく僕。
先端から確実にタチアナの中に埋没していっている。
それに順じて僕の体に快感が走っていった。
タチアナにも反応が見られた。苦しそうな顔をしながら身悶えている。
いや…もうほんとごめん。
やがて完全に入りきった。
そういえばタチアナとするのは二回目だったっけ。
僕はどうしていいか分からず、アリスティアさんの顔を見た。
「動きなさい」
「…はい」
命令に従ってゆっくりと出し入れを始める。本当にゆっくりと。
まだ二回目だから痛い筈なのだ。
僕は眠りながら悶えているタチアナの快感を引き出すように愛撫しつつ、腰を動かした。
すると、そのうちにタチアナの意識が覚醒し始めた。
「ん…はぁ…なに…?」
寝起き。それでもタチアナの息は乱れ、急速に視線の焦点が僕に定まっていく。
そして自分を襲う感覚の源である部分。僕たちの結合部分に目線を移した。
目が見開かれていく。あーあ…。
「い…」
「ごめん」
先に謝っておいた。
「いやぁ! なにを、んん…!」
大声を出す勢いだったタチアナの口をアリスティアさんが口付けで塞いだ。
ついでに暴れださないように上半身を押さえつける。
鬼畜だ…鬼畜すぎる…。ごめんよ父さん。
アリスティアさんが唇を離した。
タチアナは状況を把握できないらしく、僕とアリスティアさんを交互に見た。
しかし僕が腰の動きを止めないのでタチアナは相変わらず身悶えている。
「タチアナ…いきなりこんな事になってしまってごめんなさい…でも、しょうがなかったのよ」
「あ…あ…んあ…どういう…ことぉ…?」
「全部…クラウスが…」
「おいおいおい!」
さすがに聞き流せないので、横槍を入れる。
「全部アリスティアさんの図った事でしょうが!」
「その通りよ。でもいい気にならないで」
「なにがだ」
「私はね。二人に仲直りして欲しかったのよ」
「………」
僕は黙る。タチアナも黙って、僕たちは視線を合わせた。
タチアナは恥ずかしそうに僕の目を見詰める。
どこか強張っていた表情が心なしかとろけてきたような…。
気まずくなっていたけど、これで仲直りできるかもしれない。
そんな事を考えていると、アリスティアさんは言った。
「嘘だよ馬鹿」
「嘘かよ!」
「黙れ。飛ぶことしか能の無いクズめ」
酷い言われようだった。
「ただこの三人でグチャドロで淫らなプレイが出来たらいいなとか思ったのよ」
凄い言いようだった。
「さぁ、クラウス。もっと激しく突きなさい。そうじゃなかったら切断するわよ」
「な、なにをですか…?」
「ナニをです」
「ごめんタチアナ」
僕の決断は早かった。
タチアナは状況を把握できないまま悶え続けていて、その表情はとても色っぽい。
僕はもうこのまま行くところまで行ってしまう事にした。
「ぁ…そんなぁ…」
僅かに嫌がる素振りを見せるタチアナだったけど、
僕の動きに加速が加わってからは何も言えなくなったようだ。
狭い通路を僕の性器が押し広げ、擦り上げていく。
「ぁ、いやぁ、んはぁぅ…」
感じるタチアナ。そういえば一度目では見られなかった表情だ。
「クラウス…タチアナを上にしなさい」
アリスティアさんからの指令。
一瞬意味が分からなかったが、即座に思い立って体勢を変えた。いわゆる騎乗位。
タチアナの体重が強くかかり、何もしていなくても僕の性器は彼女の奥底へと食い込む。
僕の先端が最奥を小突く度にタチアナは喘いだ。
「私のもお願いね…」
そう言ってアリスティアさんは僕の顔の上に自分の性器を近づける。
二人は向かいあってお互いの痴態を鑑賞していた。
僕は腰だけで跳ねるようにタチアナを突き上げつつ、目の前にある性器を舐め上げる。
その度に二人の女の子達は声を上げた。世界で最も淫らな合唱祭。
何回か突き上げていくうち、タチアナの膣が小刻みに痙攣を始めた。
ついさっきアリスティアさんとしたばっかりだから、敏感になっているのかもしれない。
僕の方からはタチアナの表情は見えないけど、明らかに喘ぎ方が激しくなっていた。
「ああ…タチアナ…イくのね…」
目線をずらすとアリスティアさんは恍惚とした表情でそんな事を呟いていた。
「あ…ああっあっ…はぁ…!」
どうやら体勢を維持できなくなったらしく、
タチアナはアリスティアさんによりかかるようにして抱きついた。
顔にかかる体重が増して苦しい。というより息が出来ない。
死にそうになったのでなんとか顔を移動させ、逃れた。
代わりに指で愛撫を再開する。
顔をずらしたおかげでタチアナの表情が見れるようになった。
いつもの凛々しい軍人女のタチアナとは思えない、「女」の顔だった。
二人は互いに強く抱きしめあい、唇を貪りあっていた。すごい光景だ。
そしてタチアナに限界が訪れる。
一層強い力で締め付けたと思えば、そのまま大きな声をだして背中かから倒れこんでしまった。
その拍子に僕の性器が抜け出る。
ついでに頭を壁にぶつけたらしく、別の意味で悶えるタチアナ。意外と馬鹿娘。
それを確認したアリスティアさんは僕の破裂しそうに膨らんでいる性器を掴み、
体勢を変え、自分の膣へと誘導した。入り込んでいく。
こうして続けざまにすると、二人の感触の違いが良く分かった。
締め付ける強さとか、愛液の滑らかさとか、ヒダヒダの感触とか。
僕はそれを堪能するかのように腰を突き上げる。
アリスティアさんはそれに合わせて腰を上下させた。
二人の力が合わさって、余計に深く結合される。
僕はそろそろ限界だった。
「ぁっ…はぁ…も…イ…!」
体を震わせながら、喘ぐのもいっぱいいっぱいになってるアリスティアさん。
同時に果ててしまうかもしれない。
ラストスパートをかけるように僕は腰の上下運動を加速させた。
「ぁっぁっぁぁ…! クラ、ウス、きょ…今日は…中に…!」
中に出してもいいらしかった。
あれ、でもついこの間危険日だったんじゃなかったけ…。
「大丈夫、もう…終わったからぁ…!」
そうですか。了承を得た僕は調子に乗ってさらに強く腰を突き上げた。
「ぁっぁっぁっぁっぁっぁっ…」
限界だ。僕はいつ果ててもいいように常に最奥めがけてえぐり上げる。
「ん、ああっああ…あっあっ…んぁ…!!」
果てたらしい。もの凄い勢いで僕の性器が締め付けられた。
「くぅ…!」
少し躊躇しながらも、遠慮なく僕もアリスティアさんの中で果てさせてもらった。
激流が胎内へと吐き出されていく。
それでも尚吸いだそうと運動を続ける膣内。素晴らしいメカニズムだ。
アリスティアさんは息を上げながらそのまま後ろに倒れこんだ。
その拍子に僕の性器が抜け出る。
しかしタチアナのように頭をぶつけるなんて事はなく、うまく位置調整をして倒れこんだ。
タチアナの腹の上に。
活字にするにもおこがましい程のエグイ声を上げ、タチアナは再度悶えた。哀れな…。
そしてそのまま深い眠りにつくアリスティアさん。
タチアナは未だに苦しみ続けている。あ、気絶した。
「…………」
僕はどうしようかと迷ったけど、やっぱり退散することにした。
服を着る。
気だるい体を引きずりながら扉をそっと開けた。
目の前には先ほどから突き刺さりっぱなしのナイフが。
いっそこれで死んでしまおうか。
真剣に迷った15のある日だった。
完