「きゃぁっ」  
 突然の強い風。  
 わたしは髪を乱しながら、まくれ上がるスカートを右手でおさえた。  
 お兄ちゃんは顔をちょっと赤くさせていた。  
「今、見たでしょ?」  
 見てないよ、って言ってるけど絶対に見たはず。  
 だって、わたしと目を合わせようとしないんだもん。  
「うそ。だって、お兄ちゃんの顔、ちょっと赤いよ?」  
 今度は顔を横に向けて否定してる。  
 でも、ときどきスカートの方に目が行ってるの、わかるよ。  
 もしかして・・・。  
「スカートの中、見たい?」  
 思いきってわたしはきいてみた。  
 いきなりこんなこと言ったから、びっくりしてる。  
「お兄ちゃんにだったら、見せてもいいよ」  
 小さな声で見たいって返ってきた。   
 いつもと違う態度がちょっと可愛かった。  
「それじゃ、見せてあげるね」  
 わたしは両手でスカートを持ち上げてお兄ちゃんに見せてあげた。  
 どうかな?今日のはお気に入りのなんだけど。  
 お兄ちゃんは顔をもっと真っ赤にさせながらじーっと見てた。  
「満足した?」  
 わたしが手を放すと、スカートは元通り。  
 中が見れなくなってお兄ちゃんは少し残念そうな顔してた。  
 でも、これからは見たくなったらいつでも見せてあげるね。  
(Fin)  
 

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