ある日の朝…  
 
「十二単が着たいわ、あなた用意なさい!!」  
……相変わらず頭に掘削機二本つけた女が訳の解らない事を言っている  
 
「んなもんお前が用意して勝手に着てろよ!!  
大体なんで俺がお前の為に十二単なんて用意しなきゃならないんだ?」  
するとドリル…もといセルニアが怒って真っ赤になるのではなく  
モジモジしながら恥ずかしそうに朱くなり始めた  
予想外のリアクションに動じた俺は固まっていた……すると  
 
「それは私が着たいからと……ゴニョゴニョ」  
「着たいからってのは解るが、その後何て言ったんだ?」  
「だから!!その……」  
上目使いで頬を朱色に染めながら俺を見て  
「殿方が女性に服を贈るのは…その…」  
 
言いたい事がわかっちまった……ならば!!  
「うん?それで〜?」  
ニヤついてるのは自覚あるが顔がくずれるのが押さえられん!!  
しかしセルニアは恥ずかしそうにして中々言わない  
「俺は服を女性に贈るならその相手を脱がしたい  
って意味で贈るんだが良いのか?」  
セルニアは小さくでも確実にコクリと頷いて  
「そういう事ですわ…だから十二単を用意なさい!!」  
どうやら今以上に騒がしい毎日なるんだろうな…と思った  
だがそれも悪くないと思いながら十二単を用意し始めた。  
 

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