先日、匠くんと初めてキスをした。  
奥手な彼は、マッサージ以外ではとっても純で奥手な男の子だった。  
手をつないだり、腕を組むのに1ヶ月かかり、自然と身体を近づけるのに、さらに一ヶ月かかった。  
そして昨日、彼の家の鍼灸院でマッサージをしてもらった後、「いつもありがとう」と言って私から誘 
うように彼とキスをした。  
彼は顔を真っ赤にして照れていたが、キスしているとき、私を抱き締めた手をいつまでも離さなかった。  
いつもと違う少し強引な感じに、私は少し戸惑ったが、ファーストキスを匠くんと出来た喜びですぐに 
忘れてしまった。  
 
 
「お〜い、今日体育あったんだろ?」  
休み時間、いつもと変わらぬ様子で教室に来た彼は、ぐったりとした私の肩を揉み始めた。  
「おお〜いつもよりこってるな〜」  
「う〜そこ〜」  
普段と変わらず嬉々とした表情で、私の身体を揉みほぐす。  
――― ……おや?  
いつもと変わらないマッサージに私は違和感を覚えた。  
――― あれ?何かいつもと感じが違うような………  
匠くんの手は、天使の掌のように私の身体をほぐしてくれる。  
しかし、いつもは完全にほぐせるはずのマッサージで、今日は何となくコリが残っている気がする。  
〔キーン コーン カーン コーン〕  
昼休み終了の鐘が鳴った。彼は申し訳なさそうな表情でマッサージを止めると  
「ごめん、少しコリが残ってるだろ。帰りウチによってくれよ、サービスするから」  
と言って、私の返事も待たずに自分の教室へ帰っていった。  
 
私は昼の授業を中途半端にだるい体で受け、そのストレスでコリがぶり返してきた。  
最後の授業が終わると、私は机に全身の力を抜き突っ伏した。  
「片野、いくぞ」  
いつの間にか来ていた彼は、私の机に顔を乗せるようにして、私を眺めていた。  
「うはっ」  
目を開けたとたん、目の前に彼の顔があったため、私は驚いて机から跳ね起きた。  
「うわはないだろ」  
本気で驚いた私をむっとしたように見ると、「急げよ」と急かした。  
 
普段と変わらない帰り道、しかし、彼の様子が変だった。  
いつもは照れながらも渋々手をつないでくれるのに、今日は何か避けられているように感じる。  
しかし、彼の方から診療所に誘ってくれたのである。  
――― 匠くん、どうしたんだろ……  
私は彼の横を歩きながら、そっと表情を窺った。  
――― んむむ?  
彼の表情は少し緊張しているように見え、私はさらに解らなくなった。  
 
鍼灸院に着くと、彼はいつもと変わらない、すばらしいマッサージで私の身体をほぐしてくれた。  
昼休みの事がウソのように天使の掌が私の身体を軽くしていく。  
――― やっぱり、いつもの匠くんだ……  
私は心地よい気持ちの中でさっきまでの考えをあっさり放り投げた。  
 
マッサージが終わり、私がいつものように極楽に浸っていると、  
 
「なあ、これから何か予定入ってる?」  
と彼が聞いてきた。  
「ううん、何もないけど」  
彼は再び、少し緊張した表情で私に話しかけた。  
「そしたら、オレの部屋によっていかないか…、新しいマッサージの本が手に入ったんだ……、  
それで試させてもらいたいんだけど………」  
――― なーんだ、彼、自分の部屋に私を初めて誘うから緊張してたんだ。  
私は彼の緊張の原因を解った気がして、気楽になると「うん、いいよ」と簡単に答えた。  
彼は少しホッとした様子で私を見つめたが、その目から何か圧迫感を感じた。  
 
彼の部屋は、たくさんのマッサージ関係の本もあったが、思ったよりあっさりした感じだった。  
私は、部屋中にツボのポスターや、マッサージ器具があると思っていたので少しがっかりしていた。  
「制服の上着を脱いでベットに座っていて」  
という彼の指示に従い、私はベットに座った。  
彼は、Tシャツにジーンズというラフな格好に着替えて、私の隣に座り此方を見つめてきた。  
〔ギシリ……〕  
ベットの軋む音が大きく聞こえ、私は彼の部屋に二人っきりだということを突然意識した。  
じっと黙って、此方を窺う彼の視線が私の動きをぎこちなくさせた。  
「あ、あの…私で試したい…マッサージって……その、どんなの…かな?」  
私は、沈黙に耐えられず、話しかけたが、口がうまく動かず変な話し方になった。  
「……」  
彼は黙ったまま、私の瞳を見つめ、そっと肩を抱いた。  
「えっ……あ…んん……」  
 
私は、彼の瞳に吸い込まれるように身体を寄せると、抱き締められてキスされた。  
匠くんとの2度目のキスは、初めての時と全く違った。  
初めての時は私から誘うようにソフトな軽いキスだったが、このキスは彼に唇を奪われたような感じで、 
身体の中が熱くなってきた。  
「うん、駄目……くるし………んむっ」  
長いキスで息が苦しくなった私が、口を開け呼吸をすると、その隙を衝くように彼の舌が唇を割って入 
ってくる。  
ぎこちない舌づかいで私の口の中をまさぐると、舌先と舌先が触れた。  
「ん…んん……う……」  
彼は、少し強引に私の舌を絡めると一心不乱に責めてた。  
「んむ……あう……うう…ん……」  
私は、彼の舌にいつの間にか答えるように絡め、真似をするように吸ってみたりした。  
身体が芯から段々熱くなり、思考がぼんやりとして自分の意志とは関係なく動いているようだった。  
 
キスが少しソフトに変わると、抱き締めていた右腕がそっと撫でるように背中から脇下、そして胸に移 
り、そのまま左の乳房を優しく包むように揉みはじめた。  
「ん、んん……あん……あぁ………」  
私は、初めての刺激に戸惑いながらも、不思議な心地よい感じを味わっていた。  
――― あ、まるでマッサージしてくれてるときの、天使の掌みたい………  
私は、ぼんやりした頭でそう思うと、少しだけ残っていた抵抗の意思を無くして、身体を全て預けた。  
彼は、私が身体の力を抜いたのに気付くと、ベットにそっと寝かせた。  
 
仰向けに横たわる私の服をはだけると、ブラを外した。  
「あっ、いやっ」  
私は一瞬胸を隠したが、彼の手が隠す腕をどけるのに抵抗はしなかった。  
「恥ずかしがらないで……」  
私の顔は羞恥で赤く染まり、目は硬く閉じられていた。  
「ん…ふ……んん……あぁっ…」  
彼の両手が私の乳房を優しく揉み、指先で乳首をそっと抓んだ。  
私は、乳首から来る鮮烈な刺激に身体を縮め、初めて感じる快感から無意識に逃げようとした。  
彼は右手で私の肩を押さえ、逃げられないようにすると、左手はそのまま乳房を揉み、右の乳首を口に含んだ。  
乳首を舌で転がし、吸い、唇で挟み舌で乳頭を刺激する。さらには軽く歯を当て甘噛みなどありとあら 
ゆる刺激を与えた。  
「あっ、ああ…いやっ……何コレ…駄目っ……あぁぁ……」  
彼の執拗な乳首への愛撫は、容赦なく快感を送り込み、私の身体を溶かしていった。  
それと同時に、子宮のあたりがせつなく疼き、アソコが熱く濡れていくのが感じられた。  
私は、無意識に太股をすり寄せ、モジモジと腰を動かすことでその疼きに耐えていた。  
肩を抑えていた右手が、するすると下腹部に移動し、スカートを捲るように太股を撫で上げた。  
「あ、いやっ」  
そのままショーツまで一気に進めると秘裂の位置を探るようにまさぐった。  
「ああ、駄目。んん……あ……ん……あぁっ…そこっいやぁぁ………」  
しっとりと濡れた秘裂の位置を探し当てた彼の指は、さらに確認するようにゆっくりスジをなぞった。  
「んん…あ…ああ……ん……あぁっ……」  
私のアソコは愛液を溢れさせ、ショーツの秘裂部分をグッショリと濡らしていた。  
そして、感じるごとに隠れていた芽がプクリと充血してきた。  
ショーツの上からでも僅かに感じる膨らみに彼の指は重点的に刺激を送り始めた。  
「あっ、あぁっ…やっ……あぁ……駄目っ…あああ…」  
私はこの刺激に耐えられず、一気に快楽の高見に昇り詰めると、簡単に達してしまった。  
両手両足を思いっきり突っ張って、どこかに飛んでいくような感覚を覚えると、頭の中が真っ白になり 
失神していた。  
 
 
しばらくして意識を回復すると彼が私を心配そうに見ていた。  
ピクリとも動かなくなった為、本気で焦ったらしい。  
力の入らない身体で横になったまま彼の話を聞くと、彼が覚えたのは性感マッサージなのだという。  
私を感じさせながらマッサージが出来ないかと、少し前から勉強していたのだが、この間のキスでどう 
にも気持ちが抑えられなくなってしまったとのこと。  
私も彼を感じさせたかったが、達した影響で脱力してしまい、これ以上は無理みたいだ。  
蛇の生殺し状態で情けない顔の彼を見ると、今度は私がしてあげようと思った。  
 

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