『ロゼット無惨』
「姉さん……じゃない?」
幻の姉しか見えないヨシュアと、目醒めさせようとするロゼットの戦いは、ヨシュアの優勢で進んでいた。
「もう、終わりかい?」
振り向いて発砲するロゼット、しかし直前で払いのけられたその先で、右腕が固まる。
「ハハッ! その腕はもう動かないよ!」
時間凍結……!! クロノのホーンがヨシュアに与えた、絶大な能力。
―――――しまった!!―――――
力任せに押そうとも、渾身の力で引こうとも、右腕はまるで空間の一転に結い止められたみたいに動きはしない。
ドン! ドン! ドン!
止む無くその場から発砲するロゼット、しかし気づくと今度は左足が地面に縫い付けられていた。
ドン! ドン!
モーゼルの弾丸が切れた。
すかさず駆け寄ったヨシュアが銃を叩き落とすと、左腕までが大きく広げられたまま凍りつく。
「くっ!!」
残された右脚で蹴りを放つロゼット。
それは確実にヨシュアの頭を捕らえ、その身体ごと大きく弾き飛ばした。
―――――やった―――――!?
しかしその右脚もまた地面に落ちる事は無く、ロゼットの身体はあられもない姿で中空に吊るされた。
「やってくれるね…… 全身のバネで蹴られてたら、しばらく動けなかったかも知れないな」
両腕、片脚を固定された状態の蹴りでは、ヨシュアの自由を奪う事はできなかったのだ。
「さて、どうしてあげようか……?」
怒りに我を忘れたヨシュアが、乱暴にロゼットの襟首を掴んで、吊り上げると、
悪魔の力で増幅された腕は彼女の修道衣を容易く引き裂いていた。
破れたロゼットの修道衣から、真っ白な乳房が零れ落ちる。
その先端の紅い蕾が、ヨシュアの網膜に焼き付けられた。
「そう……か 簡単な事だったんだ。
姉さんが変わっちゃったのなら、もう一度姉さんを作ればいいんだ。」
「な……!?」
その意味を理解して、ロゼットが戦慄する。
四肢の時間を止められ、身動きの取れないロゼットにヨシュアが迫る。
「駄目よヨシュア、 目を覚まして!」
身をくねらせながら逃れようとするロゼット、その身体に容赦なくヨシュアの手が触れる。
「見た目だけは、姉さんのままなんだね。
でも中身は変わっちゃったんだ、もう優しい姉さんじゃ無いんだ。」
修道衣が引き裂かれ、次々とロゼットの白い肌が露になってゆく。
「一緒に、もう一度姉さんを作ろうよ、あの頃の優しい姉さんを」
「バカッ! アンタ何言ってるのよ、目を醒ましなさいっ!」
「五月蝿い!!」
ヨシュアの拳が無慈悲にロゼットの頬を打った。
「……アンタ、自分が何しようとしてるか、判って無いっ!」
涙するロゼットを無視して僅かに残った下着を剥いでゆくヨシュア。
清潔な白い肌着が乱暴に押し上げられ、たわわな二つの乳房を隠す物は無くなった。
「わあ……柔らかいんだ、僕が知らないうちに、こんなところも変わっちゃったね」
「けど、ここは前よりも好きかな?」
勝手な事を言いながら無遠慮に胸を揉みしだき、頂を吸い上げる。
「やめて ……やめなさいってばっ、ヨシュア!」
「おいしそうだな…… このまま食いちぎっちゃおうか?」
いきなり先端に歯を立てる。
「イッ……」
思わず出た悲鳴をかみ殺すロゼット。
「へえ……頑張るね、じゃあこっちはどうかな?」
下履きの腰紐に指を掛け、力任せに引き上げる。
ロゼットの股間に布が食い込んで、ギチギチ音を立てていたが、限界を超えた瞬間
ブツッと引き裂けてずれ落ち、金色の靄に包まれたロゼットの秘所が露になる。
普段の戦闘中は衣服が乱れても気にしない彼女だが、今回ばかりは羞恥に頬を染めた。
「やめて! 見ないでよ、駄目だって言ってるでしょ!」
「何故? まだこれからだよ…… そう、本番はこれからなんだから」
下半身を剥き出しにするヨシュア、その男性器は普通の人間の物では無かった。
悪魔の性器、それは根元こそ人の物に酷似していたが、赤黒く大きく膨らんだ楔状の先端から、
更に先に細長く伸びた肉茎がずるりと飛び出しテラテラとぬめって光を反射した。
「何?、ヨシュア…… それ、そんなの……」
異様な物を目にして震えるロゼットの声。
「僕も最初は驚いたんだ、けど結構便利なんだって、聞いたよ」
見えない十字架に吊るされた、まだ準備も整っていないロゼットの秘裂に悪魔のペニスが添えられる。
怯えるロゼットの表情を楽しむ様に、ヨシュアはそれを見せつけながら突き立てた。
「ひぎぃいいい!!」
機械の様に無慈悲に、獣の様に激しく、ロゼットの初めてが引き裂かれていく。
「やめてぇ! イタッ イタイッ ヨシュアッ、ヨシュアァァァァ!!」
泣き叫ぶロゼットの声も、今のヨシュアの心には届きはしない。
今目の前に有るのはヨシュアにとって、姉の姿をした女の肉でしか無かった。
異様な逸物がギリギリと処女膜を切り開くと、滴り落ちる鮮血が白磁の内股を伝う。
程無くヨシュアの先端は、ズルリとロゼットの子宮口へと到達した。
「……ぁ、ぐうぅ……ぁ」
「まだだよ…… 僕のはね、普通の男にはできない事ができるんだ」
薄笑いを浮かべたままヨシュアは、腰を回転させながら更にねじ込んだ。
「うあ……? あがあぁぁ!?」
飛び出した細い先端が子宮口を抉じ開け、女の肉を貫いていく様は、まるで中世の串刺し刑の様だ。
ズブズブと進入した触手が、複雑に淫らにうごめいて子宮の内側をまさぐり始める。
「かはっ、があああぁぁ!!」
気を失いそうな痛みと快感の中で、ロゼットの秘所は血とは違う潤滑液を分泌している。
愛情など皆無でも女を狂わせる、それは悪魔の持つ力。
ヨシュアが狂ったように強引な挿入を繰り返すと、血と愛液が交じり合って泡立ち、ニチャニチャと嫌らしい音を立て始めた。
巨大なものが肉壷を引っ掻き回す刺激と、子宮の中を異物が這い回る感触。
成す術も無くロゼットは性感の高みへと追いやられ、ついにしなやかな身体を弓なりに反らせると
ガクガクと打ち震えて絶頂に到達した。
「はう、はうぅ………」
「あはは、可愛いよ姉さん。
僕がちょっと弄っただけで、すぐにこんなになっちゃうなんて、すごく淫乱なんだね」
「面白いからもう少し、可愛がってあげるよ」
荒い息に胸を上下させるロゼット。 その華奢な体に挿入したまま後ろに回ると、
たっぷり肉のついた大きくて白い尻に手を添えて、乱暴にパンパンと腰を打ち付け始める。
ロゼットの腹の奥深くで牡の剛直が縦横無尽に暴れまわると、酸素を求めるように開いた口から
あられもない、牝の喘ぎ声が溢れ出した。
「はあぁ! ああぁ!! あはぁ!!!」
本能が腹の奥から鳴き声をあげさせる、そのトーンがどんどん上がってゆく。
意思に反して秘所はトロトロと歓喜の涙を滴らせ、柔肉は咥えた剛直を貪るように絡みつく。
そして時々息を詰まらせたかと思うと、全身をぶるぶる震えさせて何度も達するのだった。
「うっ……くううぅぅ」
「ハハハ…… ずるいなあ、姉さんは ……一人で楽しんじゃって。
少し、虐めちゃっても構わないかな?」
姉の身体の正面に向き直ると、ヨシュアの右手がロゼットの広い腹の上を探るようになでる。
それはふいにある場所で止まると、凶悪な爪と化して純白の肌に突き入れられた。
「ぎあぁぁぁ!!」
血に濡れたヨシュアの指が腹をまさぐり、中から男根に陵辱される姉の子宮を探し当てると、
外からはあやす様にゾロリと妖しく愛撫する。
思わぬ挟撃にあった肉の器官は、まるで別の生き物の様に打ち震え、快楽にわなないた。
「がっ……かっはあぁっ!!」
激痛と、有り得ない快感に苛まれ、ロゼットもまた一気に絶頂まで追い詰められようとしていた。
数分前まで処女だったロゼットの膣が、びくびくと淫らに蠕動して悪魔のペニスを締め上げる。
ヨシュアも遂に、その快美な感覚に息を乱した。
「ああっ、いぃ……いくよ…… ん、姉さん、 いっぱい、受け止めて……」
「?!……あっ、だめ! だめぇ!!」
ロゼットの腹の奥深く、ヨシュアのモノが一層大きく膨張しビクビクと痙攣を始める。
「だめえぇ!!」
直後大きく跳ねたと思うとドクンッ! と熱い粘液が子宮の底に叩きつけられた。
ビクン、ビクンと跳ねる度、ロゼットの胎内に、煮えたぎる牡の欲望が撒き散らされる。
「ひあああぁぁぁ!!!」
「んっ……うぅっ!」
絶望と絶頂が交錯したロゼットの悲鳴が響き渡る。
ヨシュアもまた姉の肉体を汚し、支配する快感に、うめき声を漏らす。
粘ついた男の体液を受け止めながら、ロゼットの意思を裏切って、女の柔肉が犯される歓喜に震える。
そんな姉の股間にガクガクと腰を打ちつけながら、弟はおびただしい量の精液を、最後までドクドクと注ぎ込んだ。
「ひっ、ひいっ……ひいぃ……」
凶悪な絶頂感で息も絶え絶えなロゼットの身体が仰け反り、断末魔のように痙攣を続ける。
その子宮を満たした白濁は、巨大な男根に塞がれて行き場を無くし卵管を遡ると、びゅるびゅると
腹腔にまで溢れ出して、ロゼットの女性は腹の中で、ドロドロの精液にまみれて犯しつくされた。
「あぁぁ……」
ヨシュアが姉の膣から男根をずるりと引き抜き抜くと、ようやく開放された精液と、愛液と、破瓜の血液が
交じり合い、ぽっかり無残に花開いた入り口からドロリと零れ落ちる。
「ハハ…… こんなに涎をたらしちゃって…… よっぽど気持ちよかったんだね、姉さん」
確かめる様に姉の瞳を覗き込むヨシュア。
そのとおりだった、初めて何度も絶頂に押し上げられて、体中の力が抜けて身動きもできない。
けれど、その瞳から涙が溢れたそのせいでは無い……
――――― もう…… 駄目かも知れない ―――――
何度もクロノに分け与え、磨り減らしてきた自分の命。
それがとうとう燃え尽きようとしている事を、ロゼットは感じていたのだ。
「ヨシュア ……目を醒ましてよ、ヨシュア……」
普通の少女ならばとっくに正気を失っていただろう。
そんなロゼットの心を繋ぎとめていたのは、現実と戦いつづけてきた彼女の強さと、ヨシュアへの想い。
震えながら彼女は最後の力を振り絞り、目の前に居る弟に、やさしく、そっと口づけた。
驚きに見開かれたヨシュアの瞳。
それを見てロゼットは微笑むと、そのまま力尽きて動かなくなった。
「姉、さん……? どうしたの…… なぜ動かないの?」
「うぐっ……あ頭が、痛いどうしてこんなっ……。 うあ、うおおぉぉ……」
床に膝をつき、頭を抱えて悶え苦しむ。
「姉さん、痛いよ…… 助けてよ、姉…さん…… ね…え……」
「うがあっ! がああぁぁっ!!」
ヨシュアは床に転がり、のたうち回る。
「はあっ、はあっ、はあっ、姉さんっ」
「まだ夢から醒めないのか?」
戦いでボロボロなりながら、やっとの思い出たどり着いたクロノが、そこに居た。
「だれ……?」
体中に刀傷を負い、片腕を失い、残った片腕で剣を杖にして辛うじて身体を支えるクロノ。
ヨロヨロと歩み寄りながらもその闘気は衰えず、無傷のヨシュアを圧倒する。
その双眸を支えるものは……怒り。
「ロゼットは、アンタを救う為、命を賭けてここまで来たんだ。
戦いに勝つため、自分の命を僕に分け与えてまで、アンタを探し、追いかけて来たんだっ!」
呆然と見つめるヨシュア、振り返るとそこには、血と白濁にまみれて横たわる、姉の姿。
「なのにっ! お前はまだ姉さんに助けを求めるのか!?
こんなにロゼットを苦しめて、愛されて、それでもまだ足りないっていうのか!!」
ヨシュアは姉にとぼとぼと歩み寄ると、その傍らに膝をついて、絶望に泣き崩れた。