久遠の絆18禁 武×万葉  
 PS版の無印版ED後を想定して作っております。  
 
 
 太祖との戦いが行われた激動の修学旅行が終わって数日の後。  
 俺、万葉、汰一、栞の四人は一週間の停学を受けることとなった。  
 俺と万葉は修学旅行から無理矢理返される途中に失踪。  
 汰一と栞はクラスの面々と旅行中にこれまた失踪したのだから他の生徒への見せしめとしては当然のことだろう。  
 本当は停学は一週間で済むものではなかったのだが沙夜が頑張ってくれたらしい。  
 
 以上の事から俺たちは停学中なのだが、おとなしく家にいるのかというとそうではない。  
 特に俺と万葉は。  
「武さん……」  
「ん?なんだい?」  
「なんでもありません……ただ呼んでみたかっただけです」  
 今、俺と万葉は特に何をするでもなく万葉の部屋で肩をよせあっている。  
 なぜ停学中なのに俺が万葉の部屋にいるかというと瞬間移動の陰陽術を使っているからだ。  
 これなら節子さんに知られずして家から出ることも簡単だ。  
 それに斎家には俺の姿をとらせた式神をおいている。節子さんにばれることはまずないだろう。  
 もっとも、栞にはばれているが栞は黙っていてくれている。  
 平安の時から俺は桐子に甘えっぱなしだな。  
 俺は彼女に兄らしいことをしたことが数えるぐらいしか無いのに。  
 
 俺と万葉は本来はおとなしく自宅待機しているべきなのだろうがそれはできなかった。  
 一度死んだ万葉を地獄から連れ戻した時につがいの神となった俺たちはもう離れたくなかったのだ。  
 特に万葉は離れたくない感情が強かったようだ。  
 生まれ変わり、再会してもすぐに離ればなれになってしまうことを幾度も経験していたために反動が非常に強く出たのだろう。  
 停学を言い渡された当初、俺は「おとなしく自宅待機していようか」と万葉に言った。   
 だが、万葉は途端に大粒の涙を目に溜めながら  
「武さんは妻である私といてくれないのですか?私が側にいては迷惑なんですか?私は邪魔なんですか?!」  
 と迫ってきたのだ。  
 万葉ほどの美女が泣いてまで俺と一緒にいたいと言ってくれた瞬間、俺の心は抵抗を止めた。  
 停学が開始された日から俺と万葉の夫婦生活が始まった。  
 
 今日は停学四日目。  
 俺と万葉は二人きりだからといって特に何か変ったことをしているわけではない。  
 長い話をしたり、互いにお勧めの映画を見たり、一緒に食事を作って食べたりと普通の夫婦と同じ事をしている。  
 夫婦なのにしていないこととしたら夜の性活ぐらいだ。  
 俺たちが神々にも認められた夫婦なのになぜそういうことをしていないのか?と思うだろう。  
 理由は簡単、今は隣に伴侶がいてくれればそれだけでいいからだ。  
 それに万葉の疲れ切った魂を休めるという目的もある。  
 ただ、肉体は正直なもので股間のものの勃起が昨日あたりから激しい。きっと本能が妻を求めているのだろう。  
 特に酷いのは朝だ。寝ている間中、隣にいる妻の匂いに素直に反応している。  
 朝は盛大に勃起したものを万葉に見つからないよう隠すのが本当に難しい。  
 本心を言ってしまえば万葉を抱きたい。過去世でも何度もしたことだ。  
 でも今は、そのまま性欲に走って万葉を求めてはいけないときだと思う。  
 今、俺がすべきことは万葉の精神を休めさせることなのだから。  
 性欲を満たすことはそれからでも全然遅くはない。  
 
「武さん。ご飯ですよ」  
「あ、うん。俺も手伝うよ」  
 時間は夜の7時半をまわろうとしている。  
 万葉が主に調理をして俺は皿の準備やテーブルを綺麗にして夕食が始まる。  
「武さん、停学が始まってもう四日ですね」  
「ああ、停学が始まったときは一週間も君といられると思っていたけど、もう折り返しの日になってしまったな。  
 君といる一日一日を無駄にしているつもりは全くないけど時間がたつのは早いな」  
「そうですね。でも、停学期間が終わったら武さんと別々になる時間が増えてしまうんですね……」  
 万葉が寂しそうな顔となるがこればかりはどうしようもない。  
 俺が万葉の家に転がり込むことなど、しがない学生の身分でできるわけがないのだから。  
 いくら若神とはいえ人間として生きている俺たちにそんなわがままは許されない。  
「万葉、そればかりは本当にどうしようもないことだよ。俺だってできることなら停学が終わっても万葉といる時間を保ちたい。  
 けど、今の俺たちが人間として生きている以上は法的にも責任を取れる身分じゃないとそんなことはできない。それに式神を使ってごまかすのにも限度がある」  
「わかっていますが、それでも……」  
 万葉も自分たちの身分というものは理解している。が、感情が納得できないのだろう。  
「でも、君に何かが起きたときや来て欲しいときはすぐに飛んでくるつもりだよ。だからそんなに寂しそうな顔にならないで」  
 俺は優しい言葉で万葉に語りかける。万葉の表情にいくらか元気が戻った。  
 
「そうですね。それじゃあ、暗くなってしまった空気を吹き飛ばすためにとっておきの物を出しましょうか」  
 万葉が冷蔵庫に向かって歩き出す。  
「とっておき?」  
「ええ。これですよ」  
 万葉が持ってきた物、それはなんと日本酒だった。  
「日本酒?万葉、なんで冷蔵庫に?」  
「調味用にと思って買ったんですよ。でも、そんなに使うことはなくて残っていたんです。幸い、賞味期限は切れていませんから今日飲んでしまいましょう。陽気になるにはこれが一番です」  
 万葉が日本酒以外に氷とグラスを出してきた。どうやら本格的に飲むつもりらしい。  
「万葉、俺たちはまだ未成年なんだけど?」  
「これぐらいいいじゃないですか。それとも、武さんは私とお酒を飲むのが嫌なんですか?」  
 万葉の目がウルウルしだす。前述したように俺はこれにめっぽう弱い。俺は途端に白旗をあげた。  
「嫌なわけないだろう……」  
 俺と万葉は食事を適当なところで終わらせ、晩酌を始める。  
 
「二人で飲むお酒ってどれぐらい久しぶりでしょうね」  
「多分、百年以上は軽くたっているだろうなあ。今生では初めてのことだけど」  
 交される会話は普段のたあいの無いものだが酒が入るととても楽しい物となる。  
 俺たちはしばし晩酌を楽しんだ。  
 
 数時間ほど後。  
 今、俺は風呂に入っている。  
 酔いを覚ますためと一日の汚れを落とすためだ。  
「武さん、湯加減はどうですか?」  
 俺より先に入浴を済ませた万葉がドア越しに話しかけてくる。きっと湯上がり用のタオルを持ってきてくれたのだろう。  
「あ、うん。ちょうどいいよ」  
「そうですか。私、先に寝室にいますね」  
「もう寝るのかい?ずいぶん早いな」  
 時間はまだ11時をまわったころだ高校生が寝るにはまだ早い時間といえる。  
 俺たちも昨日までは寝る時間はだいたい日付が変ってしばらくしてからだった。  
「お酒が入ったせいか今日はちょっと眠いんです。タオル、ここに置いておきますね」  
 万葉は眠い理由とタオルを置いていくことを告げて寝室に向かった。  
 
「それにしても……」  
 万葉が去った後、俺は股間のものを見ながら呟いた。まったくここは本能と直結した部分なものだから本当に正直だ。  
 もはや少しでも油断しているとたちまちみなぎっていってしまう。  
 今は酒の影響もあるだろうが停学期間が終わるまで我慢できるのか不安だ。  
「それにしても、毛がなくなるなんてなあ……」  
 俺が神となったことで最も変化のあった部位。それがここだった。  
 なんと、俺たちの年代にはあるはずの毛が全て無くなっていた。  
 中国ではこういう部位に毛が無いことはめでたいことらしいが、どうなんだかなあ。  
「まあ、なってしまったものはしょうがないし、性欲は理性でなんとかするしかないか」  
 俺は自分に言い聞かせるように再び呟く。  
 とは言ってもちょっとしたきっかけで理性は切れてしまうかもしれないが。  
 俺は体を洗った後に浴室を出た。  
 
「万葉、入るよ?」  
 寝室のドアをノックするが返事はなかった。  
「万葉?」  
 万葉の了承を得ずにドアを開ける。ベッドの上には寝間着姿の万葉がいた。  
「すでに眠っていたのか……」  
 ベッドの上の万葉から寝息のようなものが聞こえる。きっと酒が効いたのだろう。  
「武さん……」  
 眠っている万葉が俺の名を呼ぶ、俺の夢でも見てくれているのだろうか?  
「武さん、好き……」  
 万葉が再び俺の名を呼んでくれる。唇がほんのちょっと開き気味となり、綺麗な歯がかすかに見えた。  
 妻の言葉と色気に俺の性欲が振り切れる寸前となってしまいそうだ。  
 風呂場で思っていたことなんかこれっぽっちも効いていない。  
「万葉、頼むからこれ以上色っぽいことをしないでくれよ。そんなことを見せられ続けたら理性が制御できないよ」  
 俺は万葉に向かって呟くのだが眠っている万葉はわからないのか俺の理性をもっと吹き飛ばしそうなことを次に言う。  
「武さん……愛しています」  
 ぐう!!これは効く。普段聞いても嬉しすぎる言葉なのに今のモンモンとした状況で言われては下半身の方に衝撃が走ってしまう。  
「武さん……旦那様……」  
 万葉が俺を旦那様と呼んだ瞬間、俺の緊張の糸が切れる。体の中で糸が切れるような音が響いたような気がした。  
 ……キスぐらいいいよな?  
 瞬間的にそう思った。  
 
 風呂場で呟いたことなど万葉の魅力の前には紙切れ以下の抵抗しか持っていなかったようだ。自分が情けない。  
 
「万葉。ご免、我慢できない。これ以上はしないから許してくれ」  
 俺は先に謝ると今にも破裂しそうな自らの心臓音を感じながら万葉の唇に自分の唇を軽く押し当てた。  
 ………  
 ……  
 …  
 これが、俺の妻の唇……。万葉の唇は少しも乾いておらずに潤っていた。そして花びらのように柔らかくてちょっとだけヒンヤリとしている。  
 キスだけの感触で頭が破裂しそうだ。  
(万葉……愛しているよ)  
 俺はとらわれてしまったかのように唇に伝わる感触を味わった。  
 しかし、ずっと続けるわけにはいかない。  
(名残おしいけど、もう止めなきゃな)  
 俺は唇を離そうとしたが、次の瞬間、突然のことが起きる  
「ん……」  
 なんと、万葉が呻き声を出しながら急に動きだし、俺の首に手を回した。そして俺の頭を強く抱き寄せる。  
 万葉の方からキスを求めてきたのだ!  
 
(え?万葉、起きていたのか!?)  
 俺は万葉が起きていたことに一瞬驚いたが万葉が次にしてくれた行為は更に驚きのものだった。  
 万葉は俺の唇を自分の舌で割り開くと俺の口内に舌を入れてきたのだ。  
「「ん……んん?!」」  
 互いの舌の感触に二人の体が大きく揺れる。しかし、離れることはしない。  
 俺と万葉は舌から感じた快感に一瞬で虜となってしまい、舌を絡め合うことを止められなくなってしまったのだ。  
「「ん……ん……ん……んん……」」  
 俺と万葉は舌を絡め合うキスを長く長く続けた。  
 
 ようやく唇を離した俺たちは互いに真っ赤な顔で見つめ合う。  
「武さん……」  
 万葉が潤んだ瞳で俺を見つめてくる。  
 俺は今更のように罰が悪く、しどろもどろになりながら  
「ま、万葉、起きていたのかい?」  
 と聞くのが精一杯だった。  
 万葉がうなずいた。  
 
「どうして寝たふりなんて……。俺が無理矢理にキスするのを止めさせることだってできたのに」  
 俺は万葉になぜ寝たふりをしてまで俺にキスすることを許したのかを問う。  
「武さん、もう我慢しなくていいんですよ?」  
 万葉は俺の葛藤を見通していたかのようなことを言った。  
 俺の顔が一瞬で沸騰する。  
「し、知っていたのかい?」  
 俺の赤い顔を見た万葉は天女の微笑みで頷き、言葉を続ける。  
「武さんが私のことを思って我慢してくれていることはすでに気付いていました。でも、武さんは理性を働かせて我慢を続けるだろうとも思ったんです。  
 だから、さっきみたいにお酒が効いて眠ったふりをして、私のほうからキスを誘うようなことをしたんです。武さん、二人で生活を始めてから私は  
 ずっと武さんに甘えてきました。今度は私がお返しをする番です。もう、我慢はいいんです。どうか今夜は私を好きなだけ求めてください……。  
 私を武さんの思うままに愛してください……。私の初めてで最後の男性(ひと)になってください……」  
「万葉……」  
 俺が万葉のことを考えていたように万葉も俺を考えてくれていたんだ。  
 そして今夜、自分の初めてを俺に捧げようと決心してくれたんだ。  
 愛おしさがより大きくなっていくが心は急速に落ちついていく。  
 …………  
 俺たちはごく自然に唇を重ね合った。それはとても神聖な口づけ。二人の初めての夜を告げるキス。  
 俺と万葉は今夜、身も心も夫婦になる……。  
 
 
 今、俺の目の前には妻、万葉がいる。  
 かつて何回も巡り会い、愛し合い、今生で妻となってくれた人。  
 彼女はこれから俺だけの女(もの)になり、俺も彼女だけの男(もの)になる。  
 俺は万葉の寝間着に手をかけるとゆっくりと脱がせ出す。  
「…………」  
 万葉は俺の顔をジッと見ながら抵抗するそぶりを見せない。  
 俺を信頼してくれていることが非常に強く伝わってくる。  
 寝間着は簡単に脱がすことが出来た。そして、万葉の身体を隠しているものが上下純白の下着だけとなる。  
「「……」」  
 俺たちは無言で見つめ合う。時が止まり、無音となったような錯覚をしてしまいそうだ。  
(脱がすよ)  
(はい)  
 目だけの会話を交わした後、俺は万葉の下着に手をかける。  
 美巨乳としか言いようのない乳房が少し揺れながら現れる。  
 プルルンという音が聞こえてきそうだった。  
 乳首は小さく脈打ち、言葉で表せないほど美しいピンク色をしている。  
 ずっと見ていたいぐらいだ。  
 だが、下着はもう一枚残っている。もう一枚の下着は俺にとっても万葉にとっても恥ずかしいところの下着。  
 俺は心臓の鼓動を喉にまで感じなら万葉の身体を隠す最後の一枚に手を伸ばした。  
 下着の一番細いところをつまみ、ゆっくりと下へ引く。  
「……」  
 万葉は俺が脱がしやすいように脚を閉じてくれた。  
 俺よりも万葉のほうがずっと恥ずかしいはずなのに。  
 
 やがて、恥ずかしいところの下着は完全に脱がされ、万葉の身体を隠すものが全て無くなる。  
 万葉のあそこ……そこはなんと無毛だった。貝のように綺麗な直線が俺の目の前にさらされる。  
「なんて……綺麗なんだ……」   
 俺は万葉のあそこに見とれてしまった。  
 
「武さん……恥ずかしい……」  
 か細い声で恥ずかしいことを訴えてくる万葉。  
 俺は万葉のあそこから目を離し、今度は全身を見つめる。  
 
 万葉の裸体はあまりにも美しいものだった。  
 細身だが柔らかそうな全身。  
 白くてきめの細かい肌。  
 見事な曲線をもった乳房。  
 美しいピンク色の乳首は乳輪が小さく、肌とくっきり色別れをしている。  
 細い腰に小さなへそ。  
 腰からお尻の線は非常に綺麗な曲線を描き、どんなに見ていても飽きそうにない。  
 長い足も男と違い、全てが見事な曲面で作られている。  
 そして、大切なところは俺と同じで毛が無く、割れ目がはっきりと見える。  
 
 本当に俺はこんなに綺麗な人の夫なのだろうか?  
 これ程の美女は永遠に大切にしなければ俺は間違いなく天罰、いや神罰をくらうだろう。  
 
「万葉、本当に綺麗だよ」  
「武さん……」  
 万葉の声と体がずっと震えている。きっととてつもなく恥ずかしいのだろう。  
 万葉だけに恥ずかしい思いをさせるわけにはいかない。  
 俺は万葉の目の前で服を全て脱いだ。  
 俺たちは互いの裸を見せ合う。  
 
「あ……」  
 万葉の視線が俺の股間に突き刺さる。  
 俺の股間のものはいうまでもなく完全勃起している。  
 それに万葉と同じ無毛なのだ。万葉の視線が集中して当然だった。  
「あ、あの……武さんもだったんですか?」  
「ああ。君と共に神になったときにね……」  
 俺は無毛になったときのことを話す。  
「実は私もなんです……」  
 万葉が無毛になったのも俺と同じ時だったのだ。  
 夫婦で一緒に身体が変わってしまったことに妙な喜びを感じてしまいそうだった。  
「万葉、君だけに恥ずかしい思いはさせない。一緒に恥ずかしくなろう」  
「はい……旦那様」  
 俺は「旦那様」と呼ばれたことに身もだえするような歓喜を覚えながら万葉の身体に覆い被さる。   
 
 俺たち何度も何度もキスを繰り返す。  
 万葉の唇の感触、舌の感触、肌の感触、匂い、ぬくもり、万葉の持つ全てが俺の本能を刺激してくる。  
 俺は万葉が伝えてくれる快感に全身をふるわせながらキスを繰り返し、髪をなで、肌をさすった。  
(武さん……もっと……)  
 万葉の心の呟きが不思議と聞こえる。  
 俺は万葉の求めに応じてキスをしながらの愛撫を続ける。  
(私にも……愛させてください……)  
 万葉は俺の背に手を回すと俺を優しく抱きしめてくれた。自分も愛したいということなのだろう。  
(万葉……ありがとう……)  
(武さん……)  
 俺たちはキスをしたまま心を通い合わせ、長いこと肌を触れあわせた。  
 それはあまりにも幸せなキスの時間だった。  
 
「武さんの体……凄く熱い。興奮してくれてるんですか?」  
「当たり前だよ。俺は今、万葉を抱いているんだから。それに今生では初めてだから」  
「初めて……なんですか?」  
 万葉が意外そうな顔となる。俺はすでに今生では経験済みだと思っていたのだろうか?  
「嘘を言ってどうなるんだい。俺は今生で君以外の人とキスしたこともないよ」  
 俺は女性を抱くことはこれが初めてであることを告白した。  
「……ああ……武さん……」  
 万葉が嬉しそうな顔となりながら俺を抱き寄せる。  
「私たち、初めて同士なんですね……」  
「ああ……。俺は凄く嬉しい。自分の奥さんが初めての女性(ひと)になってくれて。しかも奥さんとはこれからも永遠に愛し合えるなんて」  
「私もです。武さんが初めての男性(ひと)でしかも初めての人は永遠の旦那様だなんて」  
 万葉の言葉が終わった後、俺たちは阿吽の呼吸でキスを繰り返す。  
「万葉……」  
「旦那様……」  
 
 万葉が俺の頭を抱きしめ、自分の胸の谷間へと導く。俺の頬に胸の感触、鼻には匂いが強く届く。  
 俺は胸の谷間に舌を這わせ、両手で乳房を揉み出す。  
 舌に女体の甘みが広がり、手には今まで触れてきたものなど比べることが間違いなくらい柔らかな感触が伝わってくる。  
 初めて触れ、舐めた万葉の胸……。  
 俺の奥さんはこんなに柔らかくて甘いんだ……。  
 俺は万葉の胸の感触と味、円みに夢中になっていく。  
「ん……」  
 万葉が切なそうな声を出しながら俺の頭を撫でてくれた。  
 俺は万葉の掌の感覚を頭に感じた後、違うことがしたくなって乳首を強くひと舐めした。  
「あ……武さん……」  
 万葉の体が跳ねるが俺はそれを押さえつけ、乳首と乳房への愛撫を始める。  
「んん……」  
 万葉の体で一番の柔らかさを誇るであろう乳房。揉んでいるうちに乳首が少し大きくなった。  
 それを見た俺はたまらなくなり乳首を口に含んだ。唇で優しく挟みながらわざとチュウチュウと音を立てる。  
「武さん、優しく飲んでくださいね……」  
 万葉からの言葉に俺は乳首を口に含んだまま小さく頷いた。きっと、俺の顔はさっき以上に赤くなっているだろう。  
(俺、万葉のおっぱいを飲んでる……)  
 感激感と不思議感が俺を満たす。  
 
「武さん。吸い上げたり、噛んだりしてもいいんですよ?」  
 俺は万葉の言うとおり乳首を吸うだけでなく、歯で少し噛んだりしだした。  
 乳首を噛むと乳首から甘みが強く出てくる。  
 とたんに乳首は硬く、大きく変化していき、俺の心をますます虜にさせる。  
「んん……」  
 万葉は切なそうな声を出してくれながら俺の愛撫を受け入れ、頭を撫でつづけてくれた。  
 至高の美を誇る胸は美しさと母性がつまっているようで、乳首から溢れてくる甘みは俺への愛おしさが見えない蜜となって溢れてきてくれているものような気がする。  
 その証拠に口の中が今生で生きてきた中で最も甘い。もし、万葉から母乳が出るとしたらこういう味なのかもしれない。  
 既に興奮している俺は時折強く噛んだりもしだす。  
「武さん、少し痛い……」  
 万葉の切なげな声が俺の耳に届くが万葉の甘みに頭が麻痺している俺は乳首への愛撫を止めない。  
 乳首を噛んだまま頭を少し持ち上げ、離すと乳房がブルルンと揺れた。  
 揺れが収まると今度は乳首がピク……ピク……と脈打つ。  
 俺は乳首から口を離し、両手で優しく胸を揉む愛撫を続ける。  
 

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