「えーと、陽菜・・さん?」  
「何ですか?」  
「本気?」  
「当たり前です!!  
約束は守らなくてはいけませんし、ああまで言ってしまって引き下がるわけにもいきません!!」  
 
 
 
真芝壊滅から数年、我聞と陽菜は幸せを共にし、果歩は番次と付き合っていた。そんなある日のこと・・・  
 
工具楽家茶の間  
珠と斗馬は既に寝て、仕事が終わった我聞と陽菜、そして高校から帰ってきた果歩がくつろいでいた。  
始まりは我聞の何気ない一言。  
「時に果歩、番次とはうまくやってるか?」  
そんな問いに果歩は自慢げで嬉しそうに語る。  
「あったり前じゃない。私と番次はいつもラ・ブ・ラ・ブ・よ」  
そして、果歩の番次自慢が始まる。  
格好いいから始まり、優しい、気が利く、あんないい男他には居ないなどなど聞いている方が恥ずかしくなりそうなほど番次を褒めちぎる。  
そして最後に言った  
「仙術だってお兄ちゃんより絶対強いしね〜」  
という言葉にお茶をくんできた陽菜が仕事の癖で客観的かつ的確に言葉を返してしまう。  
 
「いえ、確かに水の仙術は色々応用が利きますが、単純な破壊力、そして総合的な能力は我聞さんの方が上だと思います」  
これに少しムッとする果歩。  
「・・・けど、番次の方がずっと頼りがいがあるわよ、お兄ちゃんなんかよりずっと!」  
最後の一言にピキッと来る陽菜。  
「我聞さんだってとても頼りになります!!  
それに、なによりとっても優しいんですっ!!」  
「番次だって優しいもん!!」  
「ふ、二人ともそれくらいで・・・」  
見かねた我聞が止めに入ったが、  
「あなたは黙っててください!!」  
「お兄ちゃんは黙ってて!!」  
二人の剣幕に圧倒される。  
「それに、番次は夜だってと〜っても優しくて積極的なんだから」  
「ブッ!!」  
お茶を吹き出す我聞。  
「な、な、な」  
真っ赤にした顔から湯気が出そうな陽菜。  
「あ〜んなことや、こ〜んなことなんかね〜」  
恍惚とした表情で遠くを見るように言う果歩。  
「そっそれは、本当に男女がお互いを愛し合う一つの形ですっ!!  
決して娯楽のためではありません!!」  
「なによ、だったらお姉ちゃんは私と番次が遊びだって言いたいの!?」  
 
「そうは言ってません。ただ、それにレパートリーを求めるのはおかしいと言ってるんです!!」  
「じゃあ、お姉ちゃんはお兄ちゃんと普通にしかやったことないの?」  
「もっ勿論!!あ、当たり前でしょう!!」  
真っ赤になって言う陽菜。  
ちらりと我聞の方に目をやるとやはり顔が赤い。  
ニヤリと笑みを浮かべる果歩。  
「嘘はいけないわよお姉ちゃん」  
ギクッと言う表情をする我聞。  
耳まで赤い陽菜。  
「仕事で外泊してきたとき、会社とか、現場とか、そういうとこでしてるって言うの聞いたことあるんだけどなぁ」  
勿論嘘、当てずっぽうである。  
しかし、今の陽菜にそれを判断するだけの冷静さは無かった。  
「そ、それは・・・そう!そうしないと仕事も手に着かないほど私が我聞さんを、我聞さんが私を好きだから仕方なく、です!!」  
相当恥ずかしいであろう、普段の陽菜なら絶対言えないであろう言い訳であるが、既に恥も外聞もない精神状態なので意に介していないようだ。  
「そうね・・・じゃあ勝負してよお姉ちゃん」  
「勝負?」  
いきなり変わった果歩の語調を不審に思い問う。  
 
「そう勝負。私もお姉ちゃんの言うとおり互いを求めることは愛することの一つの形だと思うの。  
だから、どちらが早くその愛を形にできるか勝負するの」  
「それはつまり・・・」  
「ええ、どちらが早く子供が作れるか、よ!」  
「お、おい果歩、冗談もそれくらいに・・・」  
「冗談なんかじゃないわ!!私と番次はそれくらい愛し合っているの!!お姉ちゃんとお兄ちゃんよりもずっとね!!」  
圧倒され続けていた我聞がやっと止めに入る。  
しかし・・・  
「・・・いいでしょう」  
「陽菜!?」  
「では、勝負期間は三ヶ月。先に妊娠検査薬に反応が出た方が勝ち。  
そして、勝った方が負けた方より愛が強かったというのを認めるということを約束してください」  
「望む所よ!!  
なら早速番次のとこ行かなきゃ!  
負けないからねお姉ちゃん!!」  
「それはこっちの台詞です!!」  
そして飛び出していった果歩を呆然と眺めてから口を開く我聞。  
「えーと、陽菜・・さん?」  
「何ですか?」  
「本気?」  
「当たり前です!!  
約束は守らなくてはいけませし、ああまで言ってしまって引き下がるわけにもいきません!!  
そして何より、あそこまで言われたのですっ負けるわけにはいきません!  
それに、あなただって嫌ではないですよね」  
「う・・・けど果歩にはまだ早・・・」  
「私たちだってその頃から関係をもっていましたよね?あの頃に出来てしまってたっておかしく無かったのですが?  
それとも、私より果歩さんの方が大切なんですか?」  
「いっいやそんな事は・・・」  
「でしたら問題ありませんよね?」  
「・・・わかった、観念するよ・・・」  
「よろしい。では早速・・・」  
「うん・・・」  
 
そして工具楽家の夜は更けていく・・・  
 
 
幾分か冷静さを取り戻した陽菜。  
そんな陽菜が布団を敷くのを手伝いながら、我聞は先刻の口論について考えを巡らしていた。  
始めはいつも通りの果歩の話。陽菜の方も普段通りの台詞だったと思う。なのに陽菜も果歩も、いつの間にか熱くなっていて、勢いがついていて、止まらなくなっていた。  
彼自身には何ら責任はないのにいつもの『家長として』の責任感から、何故こうなったのか、ただただ頭を抱えるばかりだった。  
一方陽菜は、  
(・・・大人げなかった・・・相手は年下なのに・・・でも・・・)  
約束は破るわけにはいかない。負けを認めるのも絶対に嫌だ。だから、  
勝たなくてはならない。  
陽菜の決意は相当堅くなっていた。  
 
そして、飛び出していった果歩はというと、駆け込んだ番司の家で、  
「ふっふっふ・・・上手くいったわ・・・」  
にやついていた。  
全く状況が理解できないという顔の番司の側で。  
「・・・なあ果歩、そろそろこんな遅い時間に家きた理由教えてくれねーか?」  
嬉しそうな果歩に問う。  
「あ、ごめんね番司、やっぱり迷惑だった?」  
今度はどこか繊細さのある微笑みを浮かべ問い返す。  
 
「いやいや!!全然!!  
嬉しいくらいだ!!・・・けど、ほんとにどうしたんだ?」  
心配そうな番司。  
そんな番司に実は・・・と説明を始める果歩。  
 
「なるほど、つまり、陽菜さんと我聞に子供が全然できないことにじれたお前が試しに少し挑発してみた、と。  
んで、案外簡単に陽菜さんがのってきたのは良かったけど、成り行きで俺たちもつくらなきゃなんなくなって家に来た訳か・・・凄いことになってるな」  
果歩から説明されたことをまとめる番司。  
説明をしたことで、果歩も自分が何をやったのか、言ったのか段々と分かってきて少し以上にテンションが落ちていた。  
「ゴメンね番司・・・お姉ちゃんにあんなこと言ったけど、私たちに子供なんてまだ早いよね。結婚もまだなのに・・・  
でも!番司と私がお兄ちゃんとお姉ちゃんに負けるなんて絶対嫌なの!!  
だから・・・お願い番司!私にあなたの子供を産ませてっ!!」  
流石にこの台詞は恥ずかしかったのであろう、俯いてしまう。  
そんな果歩を番司は優しく抱き寄せる。  
 
「そういうことなら、喜んで協力するさ。  
それに、俺は俺とお前の子供ならいつでも・・・むしろ早くほしかったんだよ・・・」  
「番司・・・ありがとう」  
そして二人は静かに唇を寄せる。  
そして、どちらからともなく舌を絡める。  
「んふぅばん、じぃ」  
「んんっか、かほっ」  
二人は唇を重ねたまま無意識に互いを呼び合う。  
二人とも唇を離したときには既に衣服が乱れ、露わになった番司のソレは反り立ち、果歩からは液が滴っていた。  
「わぁっ・・・舐めて、あげようか?」頬を上気させた果歩が訊く。  
「あ、ああ頼む・・・」  
「・・・じゃあ私のも、その」  
「解ってるって」  
顔に喜びの色を浮かべる果歩を見て、つられたように番司も笑みを浮かべる。  
そして二人は、互いの秘所に顔を当てる。  
そして、互いに――果歩は頬張り、番司は舌を入れ込む――舐める。  
「番司の、こんなに大きく・・・」  
「果歩だってすっごい濡れて・・・」  
二人の間の音は、二人の話し声と喘ぎ声、そしてピチャピチャ、ペロペロと言う卑猥な音だけだった。  
 
「はあはあ、凄いぜ果歩っ、どんどん溢れてくる」  
番司は顔を白濁の液まみれにしながら声に笑みを込めて言う。  
「番司のだってこんなに硬く・・・」  
果歩も言葉に妖艶な響きを込めて、  
「いいよ、もう我慢できないでしょ・・・」  
優しく言う。  
「う・・・けどそれはお前もおんなじだろ」  
「ばれた?」  
今度は一転少し舌を出しおどけたような感じで。  
「当たり前だろ、こんなに濡れてりゃ・・・とにかく、入れるぞ?」  
体勢を直し、顔を向き合わせて訊く。  
「うん」  
番司は自分の男根を果歩の秘部に当て、そっと沈めていく。  
「んんっ」  
果歩から声が漏れる。  
番司は更に深く入れていく。  
「うっ閉まるっ」  
今度は番司の声が漏れる。  
「ばんじぃ、もっとぉ・・・」  
快感により動きが緩んだ番司を果歩が急かす。  
「あ、ああ」  
はっとした番司は慌てたように、それでも優しく突く。  
「んあっ」  
何度も  
「あぁんっ」  
何度も  
「あぁっいい」  
何度も。  
しかし、いきなりペースを上げた事で番司は既に限界が近かった。  
 
「くっわりぃ、俺、もう限界・・・」  
「へっ?」  
「だから、もう、出して、いいか?」  
切羽詰まったような番司に果歩もぎりぎりの理性で答える。  
「うん、いい、おねがい、きてっ!」  
番司は今までで一番深く、強く突いた。  
先に果てたのは果歩の方だった。  
「ぁああぁぁあぁああっっ!わたしいってる!!いっちゃってるよぉぉぉ!!」  
それによる快感により番司も、  
「うおおおおっ!でっ出るっ!!」  
「へぁっ?ふわあああああっ!!いいっ気持ちよすぎて壊れちゃうぅぅっ!!」  
いった直後で敏感になっている果歩の膣内にたっぷりと注ぎ込む。  
二人はしばし余韻に浸る。  
そして番司が口を開く。  
「なあ、俺、いっぱい出しちゃったし、今日はこれくらいにしとくか?」  
まだ息切れしている果歩が答える。  
「はあっはあっ、何、言ってんの?これからが本番じゃない」  
果歩は番司に抱きつくと舌を絡める。そして第2Rに突入していった。  
 
 
翌朝。  
果歩が目を覚ますと体中が痛かった。  
昨晩は何度も交わり、そのまま床で寝てしまったのだから当然だろう。  
果歩はふと時計を見る。8時30分。  
これから荷物を取りに帰ってから、学校に行っては遅刻は避けられないだろう。  
ならいっそのこと病欠をとってしまうのもいいかも知れない。  
どのみちこんな精液の匂いをプンプンさせては学校に行けないし。  
そう考えると、果歩は匂いを落とすためシャワーを浴びに向かっていった。  
シャワーはとても熱く、昨夜のことを思い出してまた少し秘部が濡れてきてしまう。  
これじゃ意味無いかな、と苦笑しつつ体を洗い直し、浴室を後にする。  
番司はまだ寝ている。疲れているのだろう。  
果歩は無邪気に眠る愛しい男の頬にそっと唇を当てると、  
「さて、おいしい朝ご飯作らなきゃねー」  
そう言ってキッチンに立つ。  
今、特別にそれができる幸せと、いつか遠くない未来この事が当たり前になる幸せを想いながら・・・  
 
 
 
某日、深夜。  
 
工具楽家では我聞と陽菜が寝間着姿、布団の中で向き合っていた。  
男女が二人で布団の中と言ったらやることは一つである。  
しかし、なぜか陽菜はぎゅっと口を一文字に結び、顔を引き締めていた。  
「そんなピリピリしなくても・・・」  
鈍感な我聞でも痛いほどの空気に耐えかね、口を開いた。  
「・・・ピリピリなんてしていません」  
普段と全く同じ冷静な口調。  
しかしそれが逆に場の雰囲気を強調している。  
いったいなぜこんなに空気が重いのか?  
 
それは約三ヶ月前。  
果歩の「勝負」の一言で始まった、果歩と陽菜の子作り対決。  
内容は期間内に先に妊娠した方の勝ちと言うもの。  
もし陽菜が負ければ、陽菜が我聞を想う気持ちが、果歩が番司を想う気持ちより下だと認めなくてはならない。  
 
そして、今夜はその勝負期間三ヶ月の中の陽菜の最後の受精可能な日。  
今日まで妊娠検査薬に反応はなく、もし今日も受精できなければ、負けを認めなければならなくなるかも知れない。  
その緊張が、陽菜をピリピリさせ、空気を重くしている原因だった。  
そんな陽菜を見かねた我聞が話し出す。「ねえ、陽菜」  
「・・・何でしょう」  
「親父が、行方不明になった頃のこと覚えてる?」  
我聞は優しく言い聞かせるように問う。  
「え?ええ、まぁ・・・」  
勿論覚えている。この人と自分の関係はその頃始まったのだから。  
しかし、なぜ今その話をするのだろう。  
そう思い陽菜は少し訝しげに返事をする。  
「あの頃はまだ未熟な新人社長とその秘書って言うだけの関係で、こんなに親密になれるなんて全然考えてもいなかった」  
「・・・そう、でしたね・・・」  
我聞は一つ一つ思い出を語っていく。  
陽菜もそれに合わせて色々思い出していく。  
あの頃の我聞は、頑張ろうとし過ぎて気持ちが空回りしてしまいで失敗や暴走したりする事も度々あったが、向上心と責任感、そして優しさに溢れていた。  
陽菜は、今と変わらず冷静で有能で完璧な秘書だったが、とても孤独だった。  
そんな二人が関わっていって、我聞は社長として、男として成長していき、陽菜は心を開いていった。  
陽菜にとってその記憶は、辛いこと大変なことも沢山あったが、とても幸せな日々だった。  
 
真芝の第3研を襲撃したとき、家族に対する優しさの強さを感じさせられた。  
静馬での修行のとき、責任感が強すぎて一人で頑張ろうとしていたのを自分が諫めることができて、嬉しかった。  
桃子が来たときは、我聞の嫁候補なんて言われて焦ってしまったこともあった・・・  
等々陽菜が思いに耽っていると、我聞の方が、少し声のトーンを変えた。  
「で、親父と武文さん無事に助け出して、その後君を『嫁に貰ってほしい』なんて言われて、凄く焦ったけど、たぶんそのときにはもう、君を好きになってたんだと想う」  
しんみりと言う我聞に陽菜も肯定する。  
「それは、私もでした・・・」  
ひょっとしたらそれより少し前からかも知れないな、と思いながら。  
我聞が少し嬉しそうに微笑んで続ける。  
「その後、また色々あって、俺は、俺たちは、どんどんお互いを好きになっていって、今こうしていられる。それはとても幸せなことだと思う」  
陽菜は静かに聞く。  
「俺たちが、その、愛し合ってるのは、互いが互いが好きだからでさ、果歩や番司と・・・他の人と比べる為じゃあないよ、ね」  
陽菜は最近のことを思い出す。  
確かに、我聞の言うとおりである。  
最近は、果歩に負けたくないという気持ちばかりが強かった。  
でも、そうではないのだ。  
自分と我聞がただ互いを好きでさえあれば、人と比べる必要なんて、ましてや勝負する必要なんて無かったのだ。なのに、自分は・・・  
「確かに、その通り、ですね・・・」  
陽菜は、小さく、しかしはっきりと言った。  
我聞は優しく微笑んでいる。  
「・・・すいませんでした。私、一人で勝手に・・・」  
謝る陽菜をあわてて我聞が慰める。  
「まっまぁ、俺もよく一人で突っ走っちゃうし、その度に陽菜に止めて貰ってきたし、気にすることないよ!俺も子供は欲しかったし・・・」  
最後の言葉に陽菜が反応する。  
「へっ?子供、欲しかったんですか?」「え、そりゃぁ、ね・・・」  
陽菜は少し驚いていた。  
「最近、あんまり気乗りしていないようだから、てっきり子供が苦手なのかと・・・」  
「いやいやいや!!珠の時も、斗馬の時も小さいときの子守は俺の役目だったから、子供は好きなんだよ」  
 
ふふっと陽菜は笑い我聞に聞く。  
「じゃあ、その、せっかくですし、今から、作りませんか?」  
今度は我聞が少し驚いたようだが、  
「嫌、ですか?」  
「いや、いいよ」  
そう答えて抱きしめ、  
「好きだよ、陽菜」  
そっと囁く。  
「私も、好きですよ」  
陽菜も優しく答える。  
そして、とても甘いキスを交わす。  
自然と我聞の手は陽菜の胸を揉み解す。  
「ここは、昔とちっとも変わらないね」  
ちょっとしたいたずらのつもりで言ってみる我聞。  
「・・・少しは成長しましたよ・・・」  
思いの外ショックを受けている陽菜。  
我聞は笑って謝る。  
「ゴメンゴメン、冗談だよ。それに俺、胸の大きさなんてあんま気にしてなかったし」  
「それはそれで少し傷つきます・・・」  
「ご免なさい」  
今度は真面目にで頭を垂れる我聞。  
そんな我聞を見て、陽菜は、  
「冗談です。これで、おあいこです」  
笑ってそう言う。  
我聞もつられたように笑う。  
「へ?な、なんだ、冗談だったの?は、はははは」  
一頻り笑った後、我聞は手のスピードを上げていく。  
「んっ」とか「あっ」と言うくぐもった快楽の声が陽菜から漏れる。  
と、我聞が急にペースを緩める。  
物足りない。そう言わんばかりの目で陽菜が我聞を見つめる。  
対して我聞は、また微笑むと今度はそっと陽菜の女性の象徴に手を伸ばす。  
そして、人差し指と中指で秘部を弄び、親指でクリトリスを転がすように、また、弾くように、なぶる。  
そんな巧みな攻めに、陽菜の体はビクンビクンと大きく反応する。  
「あぁっんん、はああっあぁ、はぷっ!?」  
陽菜がかなり大きな喘ぎ声をあげていると、我聞がその唇をふさぐ。  
すると陽菜は、声を出せないかわりと言わんばかりに下を貪る。  
我聞は手の方が疎かにならないよう注意しながら、それに応じる。  
そのまましばし時が流れる。  
我慢できなくなった陽菜が唇を離し、  
「はあっはあっ、あのっ、そろそろ・・・」  
そう、哀願する。  
「わかった」  
我聞は一言言うと、なぶっていた手を離す。  
「じゃあ・・・」  
「はい・・・」  
恍惚とした表情でうなずく陽菜を見て、我聞はそっと挿入する。  
 
つぷっと音を立てて我聞の亀頭が入っていく。  
「あっ・・・」  
それは陽菜に快楽を与える前兆。  
我聞は、少し抜き、深く突くと言うピストン運動を何回か繰り返す。  
そしてだんだん左右の動きを足していく。  
その動き一つ一つに悦びを得、体の感度が増し、陽菜の理性を削っていく。  
既に我聞の方は欲望に身を任せ、陽菜の体を貪るように激しく突く。  
全力疾走のような性交渉。  
「うっ、はっ陽菜っでるっ!」  
どうしても、短距離走の如くすぐに終わってしまう。  
「はっ、あっ、きっ来てっ、来てくださいっ!」  
「うっ!!」  
「あっあっあっああっ、来てるっ!私にっ流れてくるっ!あっああああああっ!!」  
しかし、  
「はあっはあっはあっ・・・すごい、いっぱい・・・」  
「はあはあ・・ねえ陽菜」  
「はい?」  
それ故に、  
「もう一回、いいかな?」  
「・・・はい。もちろんですよ」  
より多く、回数をこなすことができるのだった。  
 
 
 
我聞は陽光の眩しさで目を覚ました。  
ふと隣を見ると、ちょうど陽菜も目覚めたところのようで、日光に目を細めていた。  
「おはよう」  
「あ、おはようございます」  
いつものように挨拶を交わす。  
「・・・ねえ、陽菜」  
我聞はあえて陽菜を見ず、訊く。  
「子供、できるといいね」  
陽菜は一瞬遠くを見るような目をする。  
「そうですね・・・でも」  
でも?と聞き返す我聞。  
「あなたと、こういう時間をすごせるのなら、もう少し後でも良いかもしれませんね、ふふふ・・・」  
「・・・そうだね、はははっ・・・好きだよ、陽菜」  
「私も、好きですよ」  
そしてまた暖かく笑いあう。  
 
 
更に一ヶ月後  
で、結局、勝負の方はと言うと。  
「どうだった?」  
苦笑しながら首を横に振る陽菜。  
「そう・・・まだ時間はたっぷりあるし、次頑張ろう」  
笑って慰める我聞。  
「はい」  
陽菜も笑って頷く。  
 
一方、果歩の方も授かることはできず、勝負は引き分けという形で幕を引いた・・・・・かに思えたのだが、  
「引き分けなんて納得いかない!決着が付くまで続けるわよ!!」  
と言う言葉に、番司は喜んで、我聞と陽菜は渋々、従う形になって、勝負は今もまだ続いているらしい・・・・  
 

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