・・・なちゃん・・・  
・・・るなちゃん・・・  
 
「・・・ん・・・んっ」  
 
聞き覚えのある声と、むず痒い感覚に引きずられるようにして、陽菜は徐々に意識を取り戻す。  
 
「優・・・さん・・・」  
 
目を開いて最初に視界に入ったのは、未だに全裸のままの優だった。  
それだけで、悟る。  
目を覚ましたら、それは全て夢だった、なんて幸せな結末など訪れはしなかったことに。  
 
「まだ・・・するんですか・・・」  
 
普段の陽菜からは想像もつかない怯えきった顔、目―――もはや抵抗する気力も失われたようだ。  
そんな陽菜の表情にゾクっとするような魅力を覚え、それだけでまたも優は心身ともに昂ぶってくる。  
 
(もう、これで最後にしてあげる・・・だから、頑張って乱れてね・・・)  
 
優は陽菜の問いに “当然”とばかりに笑みを返すと、陽菜の視界から隠していた右手と、  
その手中のものを陽菜の目の前に突きつけた。  
まだ完全に覚醒していなかった陽菜は一瞬だけそれを確認しようと目を細め、  
 
「・・・・・・ひっ!?」  
 
そのまま表情が凍りつく。  
 
優の手中にあるそれは、男性器をややグロテスクに誇張したデザインのバイブレーターであった。  
かすかに震えながら、ショックで “それ”から目を逸らすことも出来ずに硬直する陽菜の反応に満足そうに笑み、  
 
「ねえ陽菜ちゃん、・・・これ・・・何かわかる?」  
「! ・・・・・・わ、わかりませんっ、そ、そんなの知りません!」  
 
思ったとおりの回答、本当に扱いやすい。  
こうして言葉ですこし乱してあげるだけで、この娘は本来の強い意志を簡単に崩してしまうのだ。  
 
「あら、そう・・・? その割には、目から離せないみたいだけど・・・気に入っちゃった?」  
「!? ち、ちがっ! あ、あんまり気持ち悪い形してるから、驚いただけですっ!!」  
 
自分が理由はどうあれ “それ”に見入っていたことに気付かされ、慌てて首ごと視線を外す。  
陽菜自身、本当にそれを見るのは初めてなのだが、それが何を模しているか、それくらいはわかる。  
小さな頃には父親と風呂にも入ったし、義務教育で保健体育だって受けているから。  
だから、“それ”が “何”を模しているかわかるし、“それ”を “どう”使うかも想像できてしまう。  
・・・絶対に受け入れたくない想像だが。  
 
「ひどいなぁ、気持ち悪いなんて、これから陽菜ちゃんを可愛がってくれる “モノ”なのにな〜」  
 
さも楽しそうに言うと、バイブの先端をぺろりと舐めてみせ、それを陽菜の頬に押し付ける。  
 
「・・・ひっ、い、いや、いやあ!」  
「うふふっ・・・ じゃあ、これのこと、お姉さんが教えてあげようかな・・・まずは、そうね・・・  
 ・・・陽菜ちゃん、セックスって、知ってる?」  
「せ・・・!」  
 
それまで顔をバイブで弄ばれ、やや青ざめてふるふると震えていた陽菜の顔が、瞬間に真っ赤に染めまる。  
 
「そう、もし知らなかったら、それについてもじーっくりと教えてあ・げ・る、けどね♪」  
「・・・し・・・知って、ます・・・」  
 
女同士とはいえ、それに類することを今の今まで散々にされてきたわけだが、  
それでもストレートに聞かれると恥ずかしくてたまらない。  
だが、ここで知らないなどと答えたらどんな目に遭うか―――それを思うと肯定するしかなかった。  
 
「な〜んだそっか、残念だなぁ はるるんったらエッチなことでも優等生なんだから〜」  
 
陽菜は真っ赤になって顔を逸らすばかり。  
 
「んふふ、じゃあ教えてあげよう!  
これはだねぇ、セックスしたいけど相手がいないとか、望む相手とできない女の子がね、  
これを理想の相手のおちんちんに見なして、自分を慰めるときに使うモノなのだよ〜  
・・・まあ、女同士でえっちするときにも、すっごく便利なんだけどね・・・?」  
 
びくりと陽菜の肩が震える。  
 
「だってほら、女の子には生えてないでしょう、こういうの・・・」  
 
そう言うと片手を陽菜の顔に当て、無理やり正面を向けさせ、眼前にその凶悪なモノを突きつける。  
グロテスクで恥ずかしくて、正視に堪えないとばかりに顔を背けようとするが、今度は優の手がそれを許さない。  
 
「目を逸らしちゃ駄目よ、よーくみなさい・・・ちゃんと教えてあげるから・・・  
 まずは、ん・・・この先っぽのところ・・・亀の頭みたいな形してるでしょう、  
それで、ちゅっ、亀頭っていうの・・・敏感なところだから、ちゅる・・・強くしちゃダメよ・・・  
 それでね、この、ちゅぷっ、エラの張ってる所、ここはカリって言ってね・・・・・・」  
 
そんな風に説明していくのだが、その説明してる部分を指で指すのでなく、  
いちいち舌で舐めながらするものだから、見ている陽菜の方が恥ずかしくてたまらなくなってしまう。  
しかし、紅潮した顔で “にちゃ”とか“ぴちゅ”とか卑猥な水音を立てながら、  
男性器を模った “それ”を舐めしゃぶる姿は同姓の陽菜から見ても淫らな色気に満ちており、  
恥ずかしいと思いつつも目を逸らすことが出来なかった。  
 
「・・・うふふ、そんな食い入るように見ちゃって、陽菜ちゃん、もうこれに興味津々?」  
「!!・・・い・・・ち、ちがいますっ!」  
 
慌てて否定して、優の手を振り解いて顔を背ける。  
が、今度は無理に顔を戻そうとはしてこなかった。  
そのかわり・・・  
 
「じゃあ、これで、コレ自体の説明は終わり、次ははるるんお待ちかね、実践編だよ〜!」  
「・・・え・・・・・・!?」  
「さっきからえっちな顔して見てたからね、  
これ使ったらどんな風になっちゃうか、想像してたんじゃないのぉ?」  
 
優の唾液ですっかり濡れそぼった凶器を、陽菜の頬から首筋、胸と身体をなぞるようにして下へと進めていく。  
 
「い・・・! いや! いやいやいや!!」  
 
実践。  
それが何を意味するか。  
最初にそれを見たときから恐れていたこと。  
小刻みだった震えが、次第に大きくなり、ガクガクと震えだす。  
 
(やだ・・・いや! 逃げ・・・逃げなきゃ!)  
 
這い出して逃げ出そうとするが、両足は既に優の下にあり、もがいてももがいても外すことが出来ない。  
凶器はすでに臍の辺りまで這い下りてきている。  
陽菜は恐怖で完全に取り乱し、逃げ出したい一心で半狂乱になったように泣き叫び、もがき続ける。  
 
「いや! いやあ! だめ! お願い、お願い許して! やだっ、こんなのやだあ! いや、いやいやあ!  
 優さんお願い、お願いですからっ! いや・・・いやあ・・・」  
 
そんな陽菜の狂乱ぶりを酷薄な笑顔で眺めつつ、優は無情に手中の得物を“そこ”へとあてがった。  
泣き叫ぶ陽菜のそこ―――秘所へ凶器の先端を軽く押し付けるように当てると、  
それまで力の入りきらない身体で懸命に暴れていた陽菜の動きがぴたりと止まる。  
―――こめかみに銃口を突きつけられたかのように―――そして、陽菜はまさにその心持であった。  
恐怖でガタガタと震え、涙を流しながら、かすれるような声で命乞いをする。  
 
「ぐす・・・おねが・・・です・・・優さん・・・おねがいです・・・それだけは・・・うぇぇ・・・  
それだけは・・・ぐす・・・許してぇ・・・ゆるしてくださぃ・・・ひん・・・」  
 
(あああああ! もうこの娘はあああ!)  
 
最初にファーストキスと処女は奪わない、と言ってあるはずなのだが、  
度重なるショックで完全に記憶から抜けているようだ。  
ただもうさめざめと泣きながら、子供のように訴えかけてくる。  
そんな普段ではあり得ない陽菜の姿に、このまま犯してしまいたい衝動がいよいよ膨らんでくる。  
もう、我聞もGHKもどうだっていい・・・この娘を存分に弄べるなら・・・  
そんな衝動とともに、手にした得物で陽菜を刺し貫こうと思わず力をこめた、その時  
 
「う・・・うえぇぇ・・・しゃ・・・ちょお・・・ひぐ・・・たすけて・・・ください・・・  
 しゃちょぉ・・・ふえ・・・おねがい・・・たすけて・・・うえぇぇぇ・・・」  
 
・・・。  
ため息を、ひとつ。  
 
やれやれ。  
ここまで好き放題やっておいて、それでも結局は遠慮しちゃうのかい、わたし。  
ホント、我ながら損な性格してるよ、まったく・・・。  
 
ため息をもうひとつ吐くと、  
陽菜に気付かれないよう、少しだけ、笑った。  
 
「・・・あらあら、我聞君のことなんか呼んじゃって、はるるん、初めては我聞君にあげたいのかな〜?」  
「・・・え・・・あ・・・」  
 
多分、さっきのその瞬間までは、相当に切羽詰った顔をしていたんだろう。  
状況は何も変わらず、ただ声をかけただけだが、こちらを見た陽菜の怯えは少しだけ和らいだ気がした。  
 
「そ・・・それは・・・そんな・・・こと・・・」  
「だって、いよいよこれから!ってときに出てくる名前が我聞君なんだもんね〜、お姉さん妬けちゃうなぁ」  
「・・・べ、べつに、そんな・・・」  
「じゃあ、ほかに誰か思い人がいるとか・・・例えば番司君と」  
「違いますっ!」  
 
(ここは即答なのね・・・番司君、強く生きろ・・・)  
 
「それじゃあやっぱり、我聞君なんじゃないの〜? は〜るるん、誰にも言わないから正直に言いなさい〜?」  
「わ・・・わかりません・・・だって、そ、そんなこと・・・考えたこともなかったし・・・その・・・」  
 
さっきまで泣きじゃくっていたはずの陽菜が真っ赤になってしどろもどろに答えている。  
そんな陽菜の愛らしいそぶりにすっかり毒気を抜かれたかのように、  
鬼気迫るような衝動に取り付かれていたはずの優も、楽しそうに問い詰める。  
 
「ふぅ〜〜ん、な〜るほど、ね〜ぇ?」  
 
わざとらしく納得いかなそうに唸ると、先ほどからそのままにしてある右手に少しだけ力を加える。  
びくんっ! と陽菜の身体が跳ね、ふたたびその表情が引き攣る。  
優の凶器は、まだ陽菜の秘所にあてがわれたままなのだ。  
 
「ま、しゃーないかな、ここは我聞君に免じて、許してあげようかな」  
「しゃ・・・だから、社長は・・・」  
「あらそう? じゃあ、お姉さんがはるるんのは・じ・め・て、貰っちゃおうかな〜?」  
「や・・・そ、それは・・・」  
 
少しリラックスした感じの陽菜だったが、またすぐに震え始めてしまう。  
 
「・・・仕方ないわねぇ、じゃあ、こうしよっか・・・ねぇ、陽菜ちゃん知ってる?  
 男の人とえっちするときってね、これをココに入れる他にも、気持ちよくさせちゃうことができるんだよね。  
 何処を使うか、わかる?」  
「え・・・?」  
 
当面の危機はどうやら回避できる流れになってきた気はするが、今度は何を言い出すのか・・・  
これまでの経緯からしてとても安易に気を緩めることもできず、そんなことを考える余裕は陽菜にはない。  
それに、考えるどうこう以前に、根本的に保健体育以上の知識を有していないのだからわかるはずもない。  
 
「わからないかな、じゃあ、教えてあげなきゃね」  
 
それまで陽菜の秘所に狙いを定めていた凶器をつとずらすと、左手で陽菜の腰を転がすように押して、  
下半身を横寝の状態にする。  
そうやって露わになった陽菜の尻に、優の得物が突きつけられる感覚が陽菜に伝わる。  
 
「・・・ひ!? そ、そこはっ!」  
「ふふ、見えないだろうけど、わかるよね? バイブがどこに突きつけられてるか、言ってごらん・・・?」  
「そ・・・その・・・お・・・お尻の・・・あなに・・・」  
「はい、大正解〜! じゃあ、ご褒美にここで体験、してみる?」  
 
凶器の先端がぐりっ、と尻穴の入口に押し付けられる。  
 
「ひっ! い、いや! 汚いっ! それに、そ、そんなの入りませんっ!」  
「そうかなぁ、普通の人なら準備が必要なんだけど・・・はるるん並にえっちぃ娘なら、  
 勢いでいけちゃうかもよ〜?」  
「やだ! やだ! や、やですっ! こんなところっ! ひ・・・っ! やめてっ、ホントにいやあ!」  
 
陽菜は涙目になって必死で拒絶する。  
そんな陽菜の様を見て、クス、と笑うとすぐに陽菜の尻から凶器を離す。  
さすがに、何の準備も無しにできるとは思っていないが、陽菜の心を乱すには十分な効果があるだろう。  
 
「ちぇ、残念だなぁ、まったく新しいカイカンに目覚められるかもしれないのにな〜」  
「そ・・・そんなの、そんなの必要ありませんっ!」  
「じゃあ次ね・・・・・・う〜ん・・・?」  
 
陽菜の身体をもとの仰向けに戻すと、陽菜の胸にバイブを当て、すこし考え込むそぶりを見せる。  
それから陽菜にも分かるように小さく笑うと、困ったような顔をして  
 
「これは・・・陽菜ちゃんの身体だと・・・ちょーっと、無理、かな・・・」  
「・・・?」  
「うーん、これはまあ、参考までにってことで、覚えておいてもいいかなって程度なんだけど・・・」  
 
陽菜に向けていたバイブを自分の胸元に持ってきて、それを優の豊かな双丘の間に挟む。  
それを上手く支えつつ、両手でバストを包み込むように押さえると、  
胸の間に挟まれたバイブの先を舌で舐めてみせて  
 
「ふふ・・・こうやって、ね・・・ほら・・・おっぱいでしごいてあげたり・・・同時に舐めてみたり・・・  
 こんなやり方もあって、好きな人は相当好きらしいんだけど、  
 まあ、ほら、陽菜ちゃんもこれから育つかもしれないし、ね」  
 
優の卑猥な動きに恥じらいつつも、比べて自分の胸を見下ろすと“それ”が可能かどうかは一目瞭然。  
何故か一抹の悔しさを覚えてしまう。  
 
「じゃあ、最後にもうひとつ―――」  
「ひ・・・や、やめてくださぃ・・・」  
 
優の唾液でベトベトに濡れたバイブの亀頭の部分を、陽菜の顔にぐりぐりと押し付ける。  
 
「さあ・・・もう、わかるわよね・・・? 下のおクチがイヤだったら、お姉さんの言うとおりにしなさい・・・?」  
「ふ、ふぁ・・・ひゃ・・・はいぃ・・・」  
「うふふ、いい娘だね・・・じゃあまずは、この先っぽの部分をぺろぺろと舐めて」  
「は・・・はい・・・」  
 
恥ずかしいのと気持ち悪いのを必死で押さえるようなこわばった表情で、  
陽菜は優の差し出す模造男根の亀頭部分へおずおずと舌先を伸ばす。  
 
「ん・・・えふっ・・・」  
 
チロチロと、舌先でわずかに触れる程度に舐めはじめる。  
優はまるでそれが自分の身体の一部であるかのようにじれったそうな顔をすると、  
手のモノを陽菜の舌に押し付けるように突き出す。  
 
「ふっ・・・ん! んむぅ!」  
「ん〜、全然ダメだねぇ、そんなんじゃじれったくて下の方を使いたくなっちゃうよ〜?」  
「んあぁ・・・!? ひ、それはいやですっ! す、すみませ・・・んぶっ!」  
「だったら、もっとちゃんと舐めなきゃね・・・  
ソフトクリームを舐めるときみたいに、舌全体をつかって、唾液を塗りつけるように・・・  
そう、ねっとりと舌を這わせるの・・・」  
「ん・・・は・・・ちゅぷ・・・はひ・・・ぷあ・・・えぅぅ・・・」  
 
眉をひそめ、苦しそうな顔に涙を浮かべながら、必死で耐えるように擬似男根を舐める美少女の表情は、  
それはそれで優の嗜虐的欲求を満たすには十分なものであったが・・・  
 
「んー、イマイチ盛り上がらないねぇ、そんなにイヤそうな顔しなくてもいいのにー」  
「ふ・・・はぁ・・・だ、だって、こんな・・・イヤに決まってます・・・キモチ悪い・・・」  
「むー、そうか、肝心なこと言ってなかったねぇ・・・陽菜ちゃん、それ、道具って思っちゃダメよ?」  
「は・・・?」  
「それをね、我聞君のモノだと思うの」  
「へ・・・がも・・・しゃ・・・しゃちょ・・・な、な・・・」  
 
すこしだけ間をおいて、陽菜の顔がみるみる赤くなっていく。  
言われたことをそのまま思い浮かべてしまったらしい、まさに優の思うツボ。  
 
「それで、ね・・・そうねぇ、陽菜ちゃんは、我聞君に押し倒されちゃうの」  
「・・・・・・!」  
「それでねぇ、こうやって髪の毛掴まれちゃって、無理やり顔を引き寄せられて」  
「・・・! 痛っ!」  
「んでね、顔を背けることも出来ないようにして、そこにコレをこう、ぐっと押し付けられちゃうの・・・」  
 
そう言うと、再び陽菜の顔に擬似男根を押し付ける。  
さっきまでは気持ち悪さでただ歪んでいた陽菜の顔は、今は恥ずかしさも入り混じり、すっかり紅潮している。  
 
(“我聞君”攻撃、効果テキメンだわねぇ・・・気付いていないだけで、かなり意識してたのかも・・・ね)  
 
「うふふ・・・ね、ドキドキしてくるでしょう・・・?」  
「ひゃ・・・そ、そんな・・・しゃ、社長はこ、こんなことっ! し、しませんっ!」  
「ふぅん・・・我聞君のこと、ホント信頼してるんだねぇ、妬けちゃうなぁ・・・  
 でも、陽菜ちゃんは、どうかな・・・?」  
「んんっ・・・? ・・・わ、わたし・・・?」  
「うん、そう・・・よーく想像してみて・・・?  
 えっちでマゾっ気たっぷりなはるるんだもん、我聞君にこういうこと、されたいって、実は思ってるんじゃない?」  
「・・・な・・・な、な・・・!!」  
 
「さ、よーっく想像してみるのよ?  
 そうねぇ・・・この部屋に我聞君と二人っきりで、いきなりベッドに押し倒されちゃうの・・・  
 それでね、服も全部脱がされちゃって、無理やりコレを押し付けられちゃうの・・・  
 はるるんはね、抵抗できなくて、我聞君の言いなりなるしかなくて、散々舐めさせられてしゃぶらせられて、  
最後には滅茶苦茶に犯されちゃうの・・・  
 ね・・・? そそる妄想でしょ・・・?」  
「そ・・・そ、そ、そ・・・」  
 
真っ赤。  
あまりに露骨な内容にほとんど絶句。  
 
「さ、じゃあ、そのことをよーく思い描きながら、続きを始めるわよ?」  
「・・・っん! あ、ま、まって・・・んぐっ!」  
 
優は陽菜に立ち直る隙を与えず、すぐに責めを再開する。  
掴んだ髪は離したが、その手で後頭部を引き寄せ、バイブの押し付け方もさっきより少し強くする。  
ぴちゃ、ちゅぷ、と陽菜の口から漏れるいやらしげな水音が、すこし大きくなったようだ。  
先程までは嫌そうに、機械的に押し当てられたそれを舐めるだけだったが、  
今は紅潮した顔に恥ずかしげな、困惑したような表情を浮かべ、なんとか顔を逸らして逃げようとしたりする。  
 
「あらあら、気分出てきたカンジだねぇ、どう、我聞君のを舐めてるような気になってきた?」  
「ひゃ、ひあいあふっ! んぷぁっ、そ、そんな、んぅ・・・ほんな、あっ、そんなこと・・・っ」  
「あらそう? さっきより随分いやらしい顔になってきてるんだけど、ねぇ?」  
「ん・・・そ、ひゃ・・・ん、なぁ・・・」  
 
(どうして・・・なんで社長のこと言われると・・・こんなに恥ずかしくて・・・熱く・・・)  
 
確かに、同性・異性を通しても最も親しい人の一人ではあると思う。  
最初は、どうでもいい存在だった。  
先代の社長の長男というだけで、先代が行方不明になった後の空席に自動的に納まっただけの代理。  
先代に与えられた“仕事”という絆の維持ために、事務的に秘書を務めるだけの、それだけの対象。  
心を許す気はなかったし、その必要も感じなかった、信頼もしていなかった。  
社長としての器も能力も自覚も、欠落していると思えた。  
 
でも、彼は実力はなくても、努力はしていた。  
思慮に欠けることは数多くとも、その信念はいつだって眩しいほどに真っ直ぐだった。  
信念―――友人を、社員を、なにより家族を大切にした。  
その為なら自分の傷を厭わなかった。  
その思いが強すぎて、自分だけでいろんなことを抱え込もうとする悪い癖もあった。  
でも、理屈の前に気持ちで動くことができた。  
敵味方とか、費用とか、体面とか―――そんな損得よりも大事なことを、誰に教えられずとも理解していた。  
未熟だけど、社長として、人としての、素晴らしい資質を秘めていた。  
 
わたしのことを、信頼してくれた。  
今まで無価値と思っていた世界の素晴らしさを教えてくれた。  
―――そして、彼は自分のことを家族と呼んでくれた。  
 
 
今は・・・・・・わたしの・・・・・・大切なひと・・・。  
 
 
どくん。  
 
何も、何もこんなときに、気付かなくてもいいのに。  
最悪のタイミングだった。  
擬似ペニスを無理やりに舐めさせられながら、こんなことを気付かせられてしまった。  
恥ずかしくて、情けなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。  
 
でも、身体は・・・  
 
 
どくん。  
 
「はぁ・・・ぁ・・・ひぅっ・・・っはぁ・・・へむっ・・・んむぅ・・・」  
「声に艶も出てきたみたい・・・ふふ・・・気になるヒトのを舐めてると思うと、気分でちゃうでしょう・・・?」  
「ひょ、そ、そんな・・・ぁ・・・ん・・・んぷっ・・・ちゅ・・・っ」  
「それじゃあ、もうちょっと進めようか・・・少し口を離して・・・コレのね、裏のスジを舐め上げてあげるの・・・  
 ・・・そう、そうよ、うふふ・・・これ、きっと我聞君にもキクわよ・・・  
 次に、舌先で、鈴口をちろちろって舐めて上げるの・・・特にビンカンなところだから、優しくね?  
 上手いわ、それにいい表情・・・えっちな顔だわ、そそるわよ・・・」  
 
恥ずかしい、恥ずかしい・・・そう思いながらも、優の言葉のままに舌を、口を動かしてしまう。  
鼓動が速くなって、身体中がじんわりと熱く火照りはじめる。  
さっきまでにも何度か経験した、させられたことだったけど・・・今回は、ただ舐めてるだけなのに・・・  
コレだって、形こそソレ似せてはあるけど、ただの樹脂製の道具でしかなかったハズなのに、  
そう思えなくなってきてる。  
大切だって気付いてしまったヒトのコトが頭から離れなくなって、  
そのイメージが自分の口にあるコレと直結してしまう。  
 
「ふ・・・あっ、あぁ・・・んむ・・・あぁぁ・・・っ・・・ひゃ・・・くふ・・・ぅ」  
 
そのヒトのを口にしてると思うと・・・身体が火照る・・・昂ぶってしまう。  
 
(違うのに・・・偽物なのに・・・!)  
 
「盛り上がってきたわねぇ、じゃあ、ちょっと口を大きくあけて・・・」  
「は・・・ふぁ・・・あぐっ! んっ!んむむ〜っ!!」  
 
言われるままに開いた口に、バイブをずぃっと挿入されてしまう。  
陽菜にとってそれは、我聞のソレを無理やり突き込まれるイメージが重なってしまって、  
びくびくびくっっと身体が震える。  
 
(やだ・・・社長に・・・犯されてるみたい・・・いや・・・社長はこんなこと・・・しない・・・のに・・・)  
 
昂ぶり、困惑する陽菜をよそに、優は指導を続ける。  
 
「咥えただけで感じちゃったかな・・・もぅ、ほーんとえっちだなぁ、でも、まだ満足しちゃだめよ?  
 まず、歯は絶対に当てちゃだめ、ホントに痛いらしいからね・・・  
 そしたら、舌全体を使って、ねっとりと舐めてあげて・・・カリのところとか、気持ちいいみたいよ?  
 ほっぺの内側のお肉も、口をすぼめるみたいにしてあげて・・・そう、飲み込み早くていいわ・・・」  
「んむっ・・・ふ・・・ぷぁっ・・・ぁ・・・はむ・・・むぐぅ・・・んっ・・・えふぅ・・・」  
 
恥じらった表情を保ちながらも、擬似男根への奉仕はもはや強制されたそれではない。  
積極的とさえ思えるほどに、陽菜はその行為に夢中になっているように見える。  
と、優の手が陽菜の手を引く。  
少しだけ気が逸れた陽菜が手に目をやろうとすると、その手は陽菜の口にあるモノへと添えられる。  
 
「さ、じゃあ、そろそろ自分で持ちなさい? うんそう、ちゃんと両手で・・・力入れちゃダメよ?  
 そしたらね、咥えたまま、口を前後してあげて・・・もっと深くまで・・・  
 くちびるはちょっと強めに閉じて、くちびるでも刺激してあげるの・・・ふふ、そんな感じ。  
 あとね、手も使ってあげるといいわ・・・根元の方をね、手でしごいてあげるの・・・」  
 
言われるままに口を、手を動かしながら、陽菜は熱に浮かされたような、恍惚とした表情を浮かべる。  
顔から身体まで全身うっすらと朱に染まり、汗がにじむ。  
むず痒そうにふとももを擦り合わせ、その付け根にある秘所には再び蜜が滴り、じっとりと湿っていた。  
 
(うぁ・・・しゃ・・・ちょう・・・ごめんなさい・・・でも・・・わたし・・・あぁ・・・)  
 
勝手に想像して、勝手に自分を犯させている。  
そんな背徳感が、少しだけ陽菜を苛む。  
 
だがそんな背徳感も、燻り始めた欲求の前には単なるスパイスにしかなり得ない。  
 
「んーっ、ん・・・んぅ・・・ぷぁ・・・はっ・・・んんっ! ・・・はぁ・・・あ、あ・・・」  
 
そんな想像と行為に没頭して行くと、自然と身体の火照りも強くなる。  
今晩はじめて知った感覚、そして今晩だけで何度も無理やりに味わわされた感覚、  
―――抗えない絶頂、それがまた陽菜の中で鎌首をもたげ始めたのがわかる。  
さっきまでは、イヤだった・・・身体は求めても、心では認めたくなかった、無理やりの絶頂・・・  
でも、今は・・・求めていた・・・身体も、心も。  
大切な人によって与えられるなら・・・想像の上でのこととは分かっているけど、それでも  
 
(ほしい・・・欲しいです・・・社長・・・もっと・・・社長のこと・・・感じて・・・イきたい・・・です・・・)  
 
でも、ダメだった。  
いくら頭で思い描こうとも、身体がそれ以上昂ぶってはくれなかった。  
・・・刺激が、足りない・・・  
今までは、強すぎる刺激のせいで心でいくら拒否しようとも無理やりに登りつめさせられていたのだ。  
想像だけでこれだけ身体を火照らせる自分は、優の言うとおり、確かに淫らなのかもしれない、けれど・・・  
 
優は、陽菜の想定以上の、“その行為”への没頭ぶりに、少々驚いていた。  
今晩のことは優の仕組んだ通りに進み、陽菜は彼女の掌の上で本当によく踊りさえずってくれた。  
強いて言うなら、今もそうだが、陽菜の乱れ具合と本人すら気付いていなかった我聞への思いの強さ、  
それだけが想定の範囲を越えていたが、それは結果として優のシナリオ展開をより容易にしてくれた。  
だから、次に陽菜が何を求めるか、当然の如くにそれを予想して、既に準備を整えていた。  
すこし早かったかもしれないが、目の前で身悶える陽菜の痴態を目の当たりにして、  
早くこの娘をもう一度、いや何度でも、弄りたいという嗜虐的欲求を押さえるのは容易ではなかった。  
そして、それは、きた。  
 
どうしても、これ以上は昂ぶれなかった。  
陽菜は足の付け根をを必死に擦り合わせたり、身体をシーツになすり付けたりして、まさに痴態を晒していたが、  
求める高みには登りつめることができなかった。  
あるいは片手でも口にくわえて離さない擬似男根から離せば違ったのかもしれないが、  
それを掴む両手を離すことはできなかった。  
だから、陽菜は、優に助けを求めた。  
紅潮しきった切なげな顔で、涙で潤みきった目で、すがりつくように優に視線を送った。  
捨てられた子犬が通りすがる人に情けを請うような、そんな風に。  
ぞくんっ、と優の背筋がざわめく。  
 
(本当にこの娘は・・・我聞君にあげるものあげたら、また仕込んじゃおうかしら・・・)  
 
とりあえず、今は許容できる範囲ギリギリでこの娘を徹底的に弄ってやろう・・・  
そう決めると、陽菜の視線に答えるようにニヤっと笑い、陽菜の傍に身体を寄せる。  
 
「うふふ、今の陽菜ちゃん、ものすご〜っく、モノ欲しそうな顔、してるよ・・・  
 そんなどえっちな顔して迫ったら、いくら超絶朴念仁の我聞君でもひとたまりもないかな〜!」  
「ん・・・ふぅ・・・ぅぅぅ・・・」  
 
もう、否定しなかった。  
意識の半分以上は想像の世界にあるのかもしれない、口のモノを一旦外して喋るという発想もできないようだ。  
そんな陽菜の様子を理解しつつも、優はマイペースに続けることにする。  
 
「それじゃあ、新しいおもちゃの紹介〜! これ、なんだかわかるかな〜?」  
 
そういって優が陽菜の目の前に突き出した両手にはそれぞれ、  
丁度うずらの卵のような形と大きさをした、ピンク色の物体がつままれていた。  
陽菜の耳に、おぼろげながら、低いモーター音のようなものが聞こえてきた。  
 
「カワイイでしょ〜? これね、ピンクローターって言うんだよー  
 小さいけれど、イロイロ使えるスグレモノだからね、言ってくれたらいつでも貸してあ・げ・るっ」  
「ふ・・・ふっ・・・ふぁ・・・はぅ・・・ぅぅ・・・」  
 
バイブで埋まった口の端から切なげな喘ぎ声をあげ、やはり切なげな顔で身をよじらせる陽菜を見ると、  
このまま言葉で焦らしてやりたくなるが、優の方も既に我慢の限界に近づいていた。  
 
「本当に我慢できないのね・・・いいわ、はじめてあげる・・・まずは、こう」  
 
陽菜は、優の手にあるそれ、涙で霞む目ではよく観察できなかったが、音からして振動しているそれで、  
身体を弄ってくれる・・・そう思っていた、いや、期待していた。  
が。  
 
かちん。  
 
「!? ん! んん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”――――!!」  
 
振動が弄りだしたのは、陽菜の口内だった。  
いきなりの刺激に、一瞬その手を離してしまう。  
 
「ん”ん”っ・・・ぷぁっ、あっ! は、はぶっ、んん! んむ・・・ん! ん! んむぅ―――!!」  
 
手から離れ口から零れ落ちそうになったそれを、必死で掴んでまた咥えなおす。  
 
「あははっ! はるるん、今のすごーい! そんなに咥えていたいんだ、もうえっちすぎ〜♪」  
 
自分がどんなあさましいことをしたか、そんなことは陽菜にはわからない。  
ただ、突然震えだした “それ”はまるで生き物のように暴れまわり、  
細かく振動しながら舌を、頬を、喉を、不規則に蠢き弄り回すそれは、  
本当に、今までの想像より遥かにリアルに、自分が口の中を犯されているように錯覚させた。  
―――もちろん、陽菜を陵辱するのは、彼女の想像の中の我聞。  
 
「ん”―――!! ん、んん”っ! んぶっ! は、はんっ! ん! んんん”!! んむ―――っ!!」  
 
陽菜の身体はがくがくと震えだし、目からは涙が溢れるように零れ落ちる。  
それは快楽による歓喜の涙か、想像の中での陵辱の、恐怖と屈辱の涙か、はたまたその両方か。  
―――これでいい。  
期待されたところに期待されたとおりの刺激をあげるなんてつまらないから。  
乱れさせて混乱させて、心にヒビをいれて、そこに追い討ちをかけてやると、この娘はとても美しく咲くのだ。  
 
(さ、今晩最後の山場よ、陽菜ちゃん・・・存分に弄り尽くしてあげるから・・・一緒に、イこう・・・ね)  
 
そして優は振動を続けている両手のローターを、悶えもがく陽菜の両の胸へと伸ばし―――  
 
「っん”ん”ん”―――!! ん、んぶぁっ!? あ、あ、あああっ! や、ひぐっ、うぁっぁぁぁぁぁ!!」  
 
振動をはじめた口内のバイブにすっかり意識をもっていかれたところに不意の刺激を受けて、  
陽菜の身体はびくんびくんと仰け反るように震える。  
敏感な乳首を捏ねるように押し付けられた振動するローターは、これまでのどの刺激よりも鋭く強烈で、  
どうしようもなく甘美だった。  
快楽を欲して疼き続けていた身体が、この新しい淫具の刺激を受け入れないはずはなかった。  
口内を犯す擬似男根を支える両手こそ離さなかったものの、舌も口も陽菜の意思のコントロールを離れ、  
勝手に喘ぎ声を上げる。  
 
「はぶっ! う、あ、あああっ! ひゃ、こ、こえ・・・ひっ・・・つ、つよすぎ・・・だめ! んぶ・・・あ・・・  
 こ、んな、のっ・・・ああ! らめ、すぐ、すぐ、いっひゃ・・・あああ!」  
 
「あらあら、もしかして、軽くイっちゃった?  
 この分だと、わたしが満足するまでにあと何回イくことになるんだろうねぇ・・・ふふ、楽しみだな〜  
・・・じゃあ、今度は私も混ぜてもらおうか、な!」  
 
そう言うと、軽い絶頂を迎えびくびくと痙攣しながらも緩むことのない責めに晒され、  
止むことのない快楽に喘ぎ続ける陽菜の裸身に、自らの裸身を重ねてゆく。  
ローターを当てたままの陽菜の奥ゆかしい胸に、優の豊かな胸が重なり、  
 
「んぶ・・・あ!? あひゃぁあっ! や、らめ、まっ・・・てっ! んああ! まだっ・・・あ・・・っ  
 いや・・・おね、おねがっ・・・あああ! らめっ、むね、いま、されたらっ、こわ、こわれちゃああああ!!」  
 
優の胸が陽菜の胸を押し包むように圧迫し、その状態で、胸で胸を弄るように身体をぐぃぐぃと動かしはじめる。  
当然、二人の胸の間にあるローターもぐりぐりと動く。  
優は陽菜の胸の感触を楽しみつつ、ローターで自分の乳首を弄りつけ、快楽を高めていく。  
が、陽菜はそれどころではない。  
軽くとはいえ絶頂を迎えた直後の敏感な胸に、先程以上の圧力でローターが押し付けられる上に、  
陽菜の小ぶりな胸は優に押し付けられた少なくとも二回りは大きい胸にほとんど覆われてしまうため、  
同時に胸全体を揉みしだかれているも同然だった。  
 
「ふ・・・はっ・・・! はるな・・・ちゃんっ、おっぱい、すごく・・・イイっ!   
 張りが・・・あってぇ、ああン・・・堪らない・・・もっと、もっとぉ・・・」  
「あ・・・! かっは・・・ぁあああっ! ひや! ひやあああぁぁぁぁあ! らめ、ほん・・・とっ、  
 ほんと、やっ! らめ、こわ、あ! あ! あ! おか、おかしっ なっちゃ・・・ひああああっ!」  
 
まだ手にバイブを握ってはいたが、陽菜の口はもう喘ぎと快感の絶叫を上げる以外のことはほとんど出来なかった。  
呼吸すら、ままならないくらいに。  
 
「くふ・・・っ はぁっ、はぁ・・・ 陽菜ちゃん・・・すごいっ・・・あ・・・あはっ、  
 もう、イくの早すぎ・・・っ おっぱい、だけでっ、はあ・・・これだったら・・・っ!  
 アソコにこれ・・・んん! あて・・・たらっ・・・あ・・・どうなっちゃう、かしら、ね・・・うふふ」  
 
喘ぎ喘ぎにそう言うと、互いの胸に挟まれた片方のローターをぐぃと引っ張り出す。  
その瞬間、陽菜の途切れることない嬌声が一際高く響き、身体ががくんと揺れ、また達したことがわかる。  
既に優の声は届いていないであろう陽菜に、次に何が起こるかを分からせる様に、  
そのローターを肌に触れさせながら、少しずつ下へ下へとずらしていく。  
 
「うくぅ・・・ぅあ! あ・・・やっ! ら、らめ! そっち、あ、ら、らめえ! いま、そっ・・・ぁあ!  
 そこ・・・っ した、ら・・・ぁ、わた・・・しっ、また、ああ! やめ・・・あ! いひぃっ!」  
 
胸への責めが半分になって、連続絶頂から少しだけ開放された陽菜だが、次に何をされるかを察知して、  
喘ぎ混じりに怯えた声をあげる。  
既に陽菜はソコでの快感を知っているし、さっきは我聞を思いながらそれを求めてもいた。  
ただ、今のこの、絶え間ない絶頂で真っ白になりそうな心が、溶けてしまいそうな身体がどうなってしまうのか。  
絶頂から戻って来られなくなるんじゃないかという思いが、陽菜を怯えさせた。  
そして、そんなどうしようもない快感と絶頂を、どこかで求めている自分がいることも分かっていた。  
―――少なくとも、身体はそうだった。  
ローターの動きに合わせて期待するように、もぞもぞと内腿を擦り合わせる。  
腫れぼったく充血し赤味を増した秘所はうっすらと口を開き、尽きることない泉のように蜜が湧き出ている。  
 
「ひゃ・・・あ・・・こわ・・・ぁぁあっ・・・こんな、んあっ! や・・・こわ・・・い・・・です・・・っ  
 ゆうさ・・・んっ、ひぁ! ああぁ・・・っ わた・・・しっ、ああ! どうなっちゃ・・・しゃちょ・・・  
 ―――っひ!? あ、や!あ!あ!あああ!! っあああああああぁぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁぁっ!!!」  
 
そんな敏感になり切った場所へ激しく振動する異物を押し当てられ、陽菜は当然のごとく決壊する。  
が、すっかり嗜虐趣味に目覚めてしまった優にはそんな陽菜の反応がたまらない。  
自らの秘所を陽菜のふとももに擦り付けながら、陽菜の秘所をローターで容赦なく弄り回す。  
 
「―――――っああああ! や!  っっあああっ! や! も、あ、ああああああ! い! ひ!   
 っやあああ、や、あああ! っく、かはっ! や・・・らめ・・・・・・・・・っうああああ!」  
 
強すぎる刺激に陽菜は激しい痙攣を繰り返し、呼吸もままならない程に絶え間なく喘ぎ続ていたが、  
息が足りなくなって、徐々に途切れるようになる。  
代わりに身体が仰け反りびくんびくんと震える。  
時々喉が通ると、必死に息を吸い込むが、それもすぐに喘ぎと共に出ていってしまう。  
陽菜が絶頂を通り越して気絶寸前なのを見て取ると、優は一旦身体と手を離した。  
 
「――――っはあっ、あ、ああ・・・っ はっ、はあっ、あはっ・・・はっ・・・あ、ぅぁ・・・っ」  
 
絶え間ない絶頂からやっと開放された陽菜は、ぐったりとベッドに横たわったままで激しく息をついている。  
絶頂の余韻も去らず、身体は相変わらずびくびくと震え、呼吸の合間に喘ぎが混じる。  
そんな陽菜の様子を確かめながら、優は疼く身体を必死に抑えていた。  
陽菜の苦しそうな表情に思わず情けをかけた、という訳ではないのだ。  
 
(これで最後だから・・・イイ声で鳴いてもらわなくちゃ・・・ね、陽菜ちゃん)  
 
なんとか息が整いはじめ、思考が回復してきたのか、半開きで虚ろだった目が、じょじょに開いてくる。  
その目が、遠慮がちに優の方に向けられる。  
怯えたような、情けを請うような、すがるような、そんな目。  
 
(もう・・・もう、終わりにしましょう・・・おねがいです・・・わたし・・・もう、だめ・・・こわれちゃう・・・)  
 
きっとそんな訴えを込めた目線だ。  
そんな陽菜に、優も言葉はかけず、笑顔で応える。  
―――とても淫靡で、とてもサディスティックで、とても嬉しそうに。  
 
そんな意図が読み取れたのか、陽菜の目が絶望の色を帯びる。  
 
「うふふ・・・そんな顔しちゃって・・・陽菜ちゃんって本当にイジメがいあるなぁ・・・  
 ・・・もうちょっと、もうちょっとで、わたしもイけそうなんだ、だから、さ・・・  
 もうすこしだけ、楽しませてもらうわよ、はるるんのか・ら・だ♪」  
「・・・いや・・・もう、もうイヤです・・・うぅ・・・おねがいだから・・・おねがいですからぁ・・・  
 優さん・・・わたし、もう、これ以上されたら・・・あ・・・あぁ・・・や、やだ! ひああああああ!」  
 
涙ながらに訴える陽菜の言葉には耳を貸さず、再びローターの片方を陽菜の胸に押し当てる。  
今晩だけで何度も昂ぶっては絶頂を繰り返した身体は、少しの刺激で簡単に燃え上がる。  
陽菜の身体はそれを純粋に快楽として受け入れるし、恥ずかしいけど気持ちいいのは認めざるを得ない。  
怖いのは、その快楽が、気持ちよさが、限界を越えそうだから。  
絶頂を迎える度に、何度も何度も身体中を泡立たせるような快楽が駆け巡り、頭の中が真っ白になる。  
このままだと、身体も心も快楽以外のものを感じられなくなるんじゃないか。  
真っ白に焼き切れて、二度と正気に戻れなくなってしまうのではないか。  
―――それが怖くて堪らない。  
 
「・・・陽菜ちゃん、イきすぎちゃって、怖いのね・・・大丈夫よ、壊れたりなんかしないから。  
 そうねぇ、さっきみたいに、また我聞君のこと考えてごらん?  
 好きな人に抱かれてるときは、どれだけイっても怖くなんかならないから・・・ね」  
「っひあ! あ、やああ! あ・・・? しゃ・・・んうっ、しゃちょ・・・ぉ・・・? っくああ!  
 そっ、ああっ そんな・・・こと、いわれてっ、くぁ、や、あ!あ! んあああ・・・・っ!」  
 
そう言われてすぐに想像できるわけでも無いだろうが、少しだけ怯えが引いた気がする。  
快楽の波に揉まれながら、必死に我聞のことを思い浮かべようとしてるのかもしれない。  
 
(やっぱり妬けるなぁ・・・ここまでお膳立てしてあげてるんだから、わたしもお人よしだねぇ  
 ・・・それにしても“好きな人”はスルーなんだ・・・聞こえてなかったのか、もうすっかりその気なのかな・・・  
 これは我聞君にも感謝してもらわなきゃだねぇ・・・開発予算増やしてもらわなきゃ)  
 
しっかり自分も楽しもうとしてる、  
というより楽しみたくて企てたことは放置しておいて、そんなことをちょっと考えると、  
自分の楽しみのために頭を切り替える。  
 
片手で陽菜の胸を責めつづけながら、もう一方の手を陽菜の腰にかけて、ごろんと横になるように転がす。  
そうしておいて今度は足と足の間、膝あたりに手を入れると、ぐぃっと持ち上げて、  
陽菜の片足を方で担ぐような体勢をとり、もう片足を跨ぐように座る。  
 
「ああぁ・・・っ・・・あ、なに・・・え? え! や! ちょ、ゆうさっ、あ、ひあ! やだ、な、なにっ!  
 くぁ、あ! や、そんなっ、はずかしっ、んああ! や、あっ! あんっ! ひぅぅ・・・」  
 
身体を横にされたときは “なんだろう?”くらいの感じで、胸を責める快楽から意識がそれることはなかったが、  
さすがにこの体勢は無視できるものではない。  
女同士とはいえ、相手の目の前で思い切り足を広げてしまっているのだ。  
ただでさえどうしようもなく恥ずかしい格好な上に、しかもその相手は優なのだ。  
とはいえ、足を閉じようにも、足の間に身体を入れられてしまっているのでどうにもならない。  
 
「そんなに恥ずかしがっちゃって、かわいいなぁもう〜  
 で・も、もう逃げられないわよ? 覚悟して、またまた気持ちよくなっちゃいなさい〜!  
 ほら、そんな顔しなくても大丈夫、はるるんは大好きな我聞君のことさえ考えてれば、  
怖くなんてなくなっちゃうからさ♪」  
「ひっ・・・ああっ! や、でも、あ、あ、って、だか・・・らっ、ぁぁあ! しゃ、しゃちょ・・・うぁ!  
 そんなんじゃ、や、はぅぅ・・・ ちが、ちがいますっ! あ! や・・・あぁ」  
「な〜にを今更いってるのかねぇ、さっきまでその “我聞君の”をおいしそ〜にしゃぶってたの、  
 どこのえっち娘さんだったっけ〜?」  
「ひあ・・・や・・・そ、それ、はぁ・・・ああっ! や、だめ・・・いわない、でぇ・・・ん!」  
「うふふ・・・今からね、最後に思いっきり、気持ちよくさせてあげるからね・・・  
 でも、もっともっと気持ちよくなりたかったら、その時はちゃーんと自分で、我聞君に頼むんだよ?  
 彼、セクハラ社長とか言われて躍起になって否定しちゃうくらいだから自分から手出しはできないけど、  
 大丈夫、はるるんがえっちな顔しておねだりしたらどんな朴念仁だって一発ゲットだから、ね!」  
「そ、そんなっ、もっとって・・・ぅあ・・・今だって、あ! や・・・っ、こんななのに・・・っ  
 もっと、きもち、よく・・・なったら・・・ひあ! ぁ・・・ホントに・・・おかしく、くぁぁ・・・  
 っ! おかし・・・くっ、なっちゃ・・・ああ・・・、なっちゃいます・・・うう・・・  
 そ、それに・・・しゃちょ・・・おは・・・、わ、わたしっ・・・!?うぁ! や! だめ! だめえ!!」  
 
おしゃべりを続けながらも優は陽菜の片方の胸をローターで責めつづけていたが、  
それに反応してか、目の前にある陽菜の秘所からは今も密が滴り続けている。  
その様を眺めながら話しているうちに、自身の疼きが我慢の限界に達しつつあるのを感じ、  
おしゃべりはお仕舞い、とばかりに、もう一方の手にあるローターを、陽菜に押し当てた。  
いきなり“そこ”でもいいのだが、あえて少し下の内腿へ、そして、少しずつ上に滑らせる。  
―――この娘は焦らすと本当にいい顔をするから。  
 
「や! やだ! いや! そこはっ、そこはだめぇ! また、またおかしくなるっ! いや!  
 優さんやだ、やめて! いっ! ひ! あ、ああ、やあああ! ひぐ! きゃ、や、やああああ!!」  
 
ローターを陽菜のそこへ、触れるか触れないかの微妙なタッチで当てると、そのスジにそって軽く上下させる。  
振動が伝わるかどうかの、むず痒い刺激を受け、陽菜の秘唇はもっと強い刺激を欲してヒクヒクと蠢く。  
そんな微妙な刺激でも、繰り返し絶頂を迎えた後の火照りの冷めない身体は敏感に反応する。  
 
「あ! やっ! あぁぁ・・・ああ! う・・・くぅぅ! ひゃ、や、らめ・・・あ! ああ! っふぁ・・・  
 あひっ!!  ひっ!? や! あぁっぁあぁぁ!! あ! あ! うあああああ!!」  
 
身体がびくびくと不規則に跳ね、自分から秘所をローターに押し付けるように動いてしまい、  
余計に感じてしまう。  
 
「あらあら、そんなにがっつかなくてもちゃーんとあげるのに、はるるんったら意地汚〜い♪  
 よだれもいっぱい垂らしちゃって、もうはしたないんだから・・・それじゃあ、食べさせてあげる・・・えい!」  
 
つぷ。  
それまで陽菜の秘唇をなぞっていたローターを、絶え間なく蜜を吐く裂け目に、半分ほど埋める。  
 
「・・・っひ!! あ! やああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ!!! あ! あああ!!  
 あ! あぐっ! いひゃああああああっぁぁぁああ!!!」  
 
ローターが入ったのはごく浅いところだが、  
それでも外から秘唇をなぞるだけの責めに比べたら、その刺激は段違いである。  
身体の内側から与えられる振動に、陽菜はまさに“身も世もない”といった感じで悶え喘ぎ、  
がくんがくんと腰を中心に身体全体が揺れる。  
 
「ふふ、そんなに美味しかったかな? じゃあ、今度はお姉さんが、陽菜ちゃんのそこ、頂いちゃおっと!」  
 
そう言うと優は陽菜の方に腰を進め、空いた手で軽く自分の秘唇を割り開く。  
そこを陽菜の秘所へ押し付け、陽菜のソコから半分だけのぞいているローターをくわえ込ませる。  
 
「っひぎ! あああぁぁっぁぁっぁあぁぁぁあ!!! や! や! やあああ! らめっ! ひあああ!  
 っとにっ、うあああっ、らめ、らめええ!! も、あ! あ! あああ! ひあああああああ!!!」  
「っあああっ! あ! いい、いいよぉっ! はるなちゃんのっ、あったかくてぇっ、ぬるぬるしててっ!  
 あ、も、す、すごいぃ、かんじちゃううぅ!」  
 
俗に言う“貝合わせ”の体勢で間にローターを咥え込み、優は腰をさらに強く押し当てると、  
ローターを中心に小さく腰を動かし、さらに強い快感を貪る。  
それによってローターの位置は絶え間なく動き、不規則に二人の秘所の至る所を弄り回す。  
密着した二人の秘唇も擦れあい、双方から分泌された愛液でぬちゅ、くちゅと淫らな音を奏でる。  
すっかり充血してうっすらと膨らんだクリトリス同士が擦れあうと、二人とも特に高い喘ぎ声を上げた。  
 
「やあああ! あ! うぁぁああ! や、らめええ! こす、っちゃ、あ! ひゃああああああ!  
 らめ、らめ、らめえええ! うぁあっ! おくっ! おくの、ほうまでっ! いひぃいいいいっ!!!」  
「んんんっ! すごっ、すごいいいっ! あん! きもちっ! よすぎるうう! あ、ああっ!  
 んふぅ、もっと、もっとおお、はるなちゃもっ、もっと、うごいてえぇ!!」  
 
陽菜は自分の意志で腰を動かしてはいないのだが、既に絶頂へと上り詰めてそのまま下りてこれない、  
まさに“イきっぱなし”になってしまい、身体中をがくんがくんと揺らしている。  
それが優の動きとは違う刺激となり、陽菜を高みに縛りつけ、優を高みへと迎えていく。  
 
「こわれっ! こわれひゃうう! ぅあああっ! や、いひゃああああ! っく、あ! ああ! うあああああぁ!  
 なかっ! なか・・・までぇっ! ひあ! しび、しびえちゃ、あ! や! や! らめえええぇぇぇぇええ!!」  
「んああ! もうっ! あぁああ、いい、いいっ! イきそっ、ああぁ・・・くふぅっ! もう、もうっ!  
 だめ、もう、イきそうなのっ! あとすこし、あとすこしでえっ! はるなちゃっ、はるなちゃんんん!!」  
「いひぃっ! あああぁぁあぁぁぁぁぁぁっ!! もうらめ、もう、らめ、らめらめらめえええぇぇぇえぇぇ!!  
 こわ、こあれひゃうっ!! ひんじゃううう!! いひゃあああああぁぁっぁぁぁぁっぁっぁぁぁぁあ!!!」  
「あ、あああっ! や、も、だめ、こんなのっ、すごっ! あ! イくっ、イっちゃう、もう、あ、あああっ!   
 はるなちゃ・・・っ! あたし、もっ! あああ! イくっ! イくイくイくイくイっちゃうううぅうぅう!!!」  
 
優の身体が大きく仰け反るとびくんびくんと身体を震わせ、  
糸が切れたように脱力すると、そのままベッドに倒れ伏し、絶頂の余韻に酔い痴れている。  
 
「っはぁ、はぁ、はぁ・・・ はるな・・・ちゃ・・・ん・・・すごぃ・・・キモチ、よかった・・・ぁ」  
 
身体を優から、秘所を異物から開放された陽菜は、そのまま体勢を変えずに横たわっている。  
身体はいまだガクガクと震え、不足し切っていた息を求めて弱々しく喘ぎ混じりに呼吸している。  
 
「・・・はぁ・・・はぁ・・・あ・・・ゆう・・・さん・・・うぁ・・・っはぁ・・・っ しゃ・・・ちょぉ・・・」  
 
二人ともそれ以上何か意味のある言葉は発せず、それぞれの余韻に身を任せていた。  
 
優が心地よい余韻に浸りつつ陽菜の傍で横たわっているうちに、  
徐々に陽菜の震えは小さくなり、荒れていた呼吸も少しずつ少しずつ、落ち着いていった。  
優がようやく身を起こし、陽菜の顔を覗き込んだ頃には、それは寝息に変わっていた。  
 
「初めてだったのに、頑張りすぎちゃったね・・・ごめんね、陽菜ちゃん。 ・・・でも、キモチ、よかったよね・・・?  
 私もすごく、よかったよ・・・。 今度は我聞君と、頑張らなきゃだね・・・。お姉さん、応援してるよ。  
 じゃあ、おつかれさま・・・おやすみ、はるるん」  
 
小さな声で優しく呟くと、陽菜の頬に軽くキスをした。  
 
 

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