とある夜。電話での会話。  
『悪いけど、私GH…いや、とあるグループの一員なのよね〜。それを裏切って協力するわけには…』  
「もちろん関連費用は私の方で全部もつわ。その他に研究費用の手当てもつけさせてもらうけど。」  
『桃子様。微力ながら全力を尽くさせていただきますっ』  
「…ありがたいけど…優。変わり身が早いわね…」  
『ではっ、桃子様。そういうことで、計画を進めさせていただきますっ!』  
「え、えぇ…よろしく頼むわ。」  
ガチャン つーつーつー  
「…」  
つつがなく取り込み工作を終わったとある人物は、ちょっと引き気味に受話器を置いた。  
 
 次の日の午後。いつものごとく、我聞、陽菜、じいさん、優と、最近は桃子がメンバーに  
加わっている工具楽屋事務所。  
 
『社員旅行?』  
「そ。桃子ちゃんも晴れて工具楽屋の一員となったことだし、親睦の意味もこめていっちょ、  
ぱーっと温泉にでも!!」  
『おおっ!』  
 
一瞬沸く工具楽屋。しかし、現実の壁は冷たかった。  
「…残念ですが…そんな予算はどこにも…」  
「私が出すわ。」  
「そうですのぉ…最近仕事も本業も減っておりますし…」  
「申し訳ない。社長の俺がもっとしっかりしていれば…」  
「それは言わないお約束ですぞ!社長!」  
「中之井さん、どちらかというと立場が逆では…」  
 
「だ か ら ! 私が出すっていってるでしょう!これだから低脳は困るわっ!」  
 
『……………………………』  
『ええええええええ!?』  
「私個人でも、ここのメンバーを温泉に連れて行く位のお金は十分にあるわ。  
 まぁ、天才の私との親睦を深めるチャンスくらいはあげないとねっ!」  
『…………………………………………………』  
「…なによ?文句でもあるわけ?」  
 
静まり返る室内…  
 
そして爆発。  
「いよーっし温泉だ!果歩達をつれてくるっ!!」  
「くくぅぅぅ!!…死ぬまでにもう一度温泉なぞに行けようとは…長生きはするもんですじゃ…  
 えぐっえぐっずびびびび」  
「ガモン!誰が家族全員つれてくって言ったってのよ!  
 ええぃ!じいさんっ!私の白衣で涙を拭くなっ鼻をかむなっ」  
「さて、ドコにいくか決めないとねー、場所の検索はまかせといてっ!」  
 
 阿鼻叫喚の中、陽菜の「桃子さんの歓迎会を桃子さんのお金でやるというのも…」とか  
言う唯一のまともな意見も取り上げられることなく、工具楽屋+αの親睦旅行が決定したの  
であった。  
 
 
 さて、社員旅行。昼の観光もつつがなく終り、夕食前のひと時。物陰に隠れて相談する  
優と桃子の姿があった。  
「と、いうことで、GHKとやらの作戦。全部ぶっ潰したわね。」  
「はっ!残るGHKの作戦は残り一つにございます!」  
 
 そう。優がGHKの計画を逐一桃子にリークし、、「列車の席がなぜか2席だけ離れた予約  
席でらぶらぶ大作戦」も「景色のいい場所で二人っきり、いい雰囲気になって一気にゴー  
大作戦」も、「滝の近くにいたら、ブラウスがすけちゃってあらドッキリ大作戦」も全て桃子と  
優によってフラグが立つ前につぶされていたのだ。  
 
ま、うまくフラグが立っていても、所詮は我聞と陽菜なので、全く心配いらないという説もある。  
 
「ふっふっふ…森永屋。そちも悪よのぉ。」  
「いえいえ、お代官様ほどでは…」  
『へっへっへっ…』  
最近、桃子は時代劇に凝っているらしい…  
 
「さて、森永屋。こちらの仕掛けは次の宴会よっ!」  
 
「手はずは全て整っております。まず、じいさんは、いつものように睡眠薬で眠らせます。」  
「いつものようにって…」  
「中之井さん、酔うと絡む&脱ぐもんだから、先代の頃から、こういうときは先につぶすことに  
 なってるのよねぇ」  
「…じいさん…あなどれないわね…色々と…」  
 
「そして工具楽姉弟には睡眠薬入りのお菓子を。果歩ちゃんとはるるんには、私が酒を勧め  
 て酔いつぶすっ!」  
「もしも飲まなかった場合も、私との協力で作り上げた完全無味無臭天然素材100%の  
 睡眠薬を飲ませると。」  
「はるるん、味に敏感だから、普通の睡眠薬じゃ気づいちゃうのよねー」  
「試したのね…」  
「もちろんっ!」  
 
「そして我聞くんには、これも桃子様の協力で作り上げた媚薬を仕込む!」  
「って、あれを使うわけっ?普通の人間が飲んだら精神がゆがんじゃうくらいの薬よ?  
 いくら相手が朴念仁のガモンでも…」  
「仙術使いだから、どうやらある程度は薬物の効果もコントロールできるらしいのよねー」  
「それも…試したわけね?」  
「当然♪」  
(…真の敵は優なんじゃないだろうか…)  
 
「…で、性欲を抑えきれないガモンの部屋に私がせくしーな格好で行くと。」  
「GHKの方でも似たような作戦を立ててるから、予約の時点で我聞君だけがなぜか一人  
 部屋。忍んでいくことに何ら障害なし!いかに我聞君といえど、今回の媚薬は特別製。  
 到底耐えられず…」  
「ふふ…」  
「ふふふ…」  
『ふふふふふふふふ』  
 
「あ、そうそう、GHKの次の作戦、『みんな寝静まった夜、部屋に二人っきり、ドキドキ大作戦』で、  
 桃子ちゃんの飲み物に睡眠薬が入れられるはずだから気をつけてねー」  
「ふっ。この私がそんな低脳な罠にひっかかるわけないでしょー」  
「ふふ…」  
「ふふふ…」  
『ふふふふふふふふ』  
 
陰謀の夜はふけていく…  
 
 
そして。陰謀渦巻く夕餉の席。  
 
「さてっ!恒例ながらわしの裸踊りでも…Zzz」  
早速不自然なタイミングで眠り込む中之井。  
 
「さぁさ、はるるんと果歩ちゃんも飲みなって!」  
「私たちは未成年ですから。」  
「大丈夫!ジュースよ!」  
『みたいな』はあえて省略するのが大人の悪いところである。  
 
「じゃちょっとだけー…ごきゅごきゅ…ぷはぁ…」  
「さぁ!はるるんも!」  
「えーと…じゃぁ少しだけ…」  
 二人ともなんだかんだいって飲酒への興味はある。旅行に来たという開放感もあいまって、  
あっさりと優の罠に引っかかり、チューハイ(気持ちアルコール強め…優談)を飲みだして  
しまった。  
 
「このゼリーおいしー」  
「ゼリーなど何ヶ月ぶり…あぁ姉上それは拙者の…」  
何も言わずとも罠に引っかかりにいく某姉弟。  
 
「…ふ。全て予定通り…ね…」  
そりゃあ、桃子も悪者笑いの一つも出るというものである。  
「…のど、乾いたわね。なんか飲み物ないかしら?」  
 
2時間後  
「Zzz…大尉殿お許しを…あぁんそこだめ…げふぅ…」  
ガクガク震えているじいさん。  
 
「なんだか眠く…おにいちゃん。珠と斗馬、部屋まで運んでくれる?」  
工具楽姉弟も3人ともつつがなく始末がついた。  
ここまでは桃子の計算通りだったのだが…  
 
「…あたしもなんだかねむ…部屋戻るわ。天才にも睡眠は必要よね〜ふぁぁぁ…」  
桃子。結局、睡眠薬入りジュースで撃沈。  
 
「あ、はるるん、みんな戻るみたいだから私たちも…」  
「…私の酒が飲めないっていうんですか?優さん。ほら。飲んでぇ!…うっ…うぅ…先代…  
 どうして私たちを置いて…うっうっ…えぐえぐ…」  
「…はるるん…絡み酒の上に泣き上戸……げふぅ…さすがに限界…Zzz」  
「ゆうさん〜きいてますかぁ〜〜?ヒック」  
 
 目を潤ませつつ、優のクビを抱きしめつつ、飲み続ける陽菜。すでに横には空になった一升瓶  
が数本あったりする。  
チューハイ(アルコール以下略)の空き缶の数はもはや数える気にならない。  
陽菜が酒乱、しかも酒豪であるなどと、さすがに桃子や優にも想像の範囲外だった…  
 
「みんな楽しそうだなぁ…よかったよかった」  
相変わらず我聞だけは平和なのであった。  
 
 
更に夜もふけて。  
結局全員が部屋にひきとったあと。(一部実力行使)  
一人で露天風呂に入っていた我聞は、湯船の端に座ってきかん棒に手を焼いていた。  
「むー…自分の体が意のままにならないとは…修行が足りんな…」  
 
 もちろん、自分のコップに薬が盛られていたなどということには気がつくわけもない。  
我門だし。  
 
 精神をきかん棒に集中させ、自分の意のままにしぼませようと努力していた我聞は、  
風呂に他の人間が近づいていることに全く気がつかなかった。  
 
 
 
「社長?」  
「ん?……こ、國生さん?!」  
 
 そこには陽菜が立っていた。タオル一枚。なんとか、前は隠れているが、ささやかな胸の  
左右は当然隠しきれていない。  
 
「えへへ〜しゃちょうだぁ〜」  
 
 と、動揺している我聞を気にすることなく、かけ湯をしてそのまま、ちゃぽんっと湯舟に  
入ってくる。しかもなんだかフレンドリー。もちろん男湯。  
 
「な、こ、國生さん!?なにを!?」  
「ん〜♪ 社長と一緒にお風呂にはいるんです〜」  
 
しばらく落ちる沈黙。見詰め合う二人。やたらにこやかに微笑む陽菜。  
 
「あの國生さん。やはり男女が一緒に風呂に入るというのは…」  
「…社長は、私と一緒にお風呂にはいるの…イヤですか?」  
 我聞が言いかけたところを先制して陽菜がおずおずと問い掛ける。上目遣いで。  
 
「あ、いやそれはなんというか」  
「私のこと…きらいですか?…」  
「い、いやそんなことは決して!」  
「私、仕事以外になにもないですし…胸も小さくて魅力がないですし…」  
 
 見上げる目がすこしうるうるしている。破壊力増大。  
「い、いやあの…そんなことは…」  
 
「きらい。ですか?」  
 ちょっと涙目、上目づかいでじぃーっと見つめる陽菜。  
普段の猛吹雪状態のような圧力にかすかな色っぽさが加わった視線は、破壊力抜群。  
さなえばーちゃんも真っ青だ。  
 
(くっ…國生さんが…弱々しげなのに…大きくなっているように見える…これが…プレッシャー  
 というやつか!)  
ちょっと違う。実際にじりじりと陽菜が近づいてきているだけ。  
 
(と、とにかく、嫌っているという誤解は解かないといけない。社長として!)  
「いや、キライって事はない。絶対にない。」  
あくまで社長らしく。漢らしく言い切った。  
 
ぴちょん…さわさわっ  
「しゃちょう?…本当ですか?」  
 
 じわじわと近づいた陽菜は、ついに我聞の横に到達。横に並んで座って、我聞の太腿に  
手を置いた。  
快感というほどはっきりしない微妙な感覚に我聞は身じろぎする。  
 
 やっぱり少しとろんっとして潤んだ目が、我聞の目を正面からみつめてくる。  
(まずい、目を合わせていては負ける気がする)  
 何に負けるのかはよくわからないが、とりあえず目線を外してみる。  
 外した目線は、ごく自然と、ほのかに赤く染まった陽菜のボディラインとか、胸元のささやか  
な谷間とか、見えそうで見えない太腿の付け根とかそういうところを舐めるように這いまわる  
ことになる。  
 
 …自爆。負けた気がする。  
(くっ、い、いかん!社長たるものがこんなことでは…)  
 
 陽菜の方は全くそんな視線に気がついていないように、我聞に体重を傾けていく。  
「うれしい…です…」  
我聞の体にかかる陽菜の体重と、肌触り。  
 
「っと、國生さん危ない。」  
ふらっと、後ろに傾いだ陽菜の身体を支えた我聞の手が、陽菜の身体に回って、抱きしめる  
形になった。  
 
ふにゅっむにゅ  
陽菜の身体に回した手の先が微妙に陽菜の胸の裾野に当たって気持ちよい。  
「あ、う!す、すまんっ!触るつもりは…」  
「ん〜?なんですか?しゃちょう?」  
全く気にされていない。  
 
 一方。我聞の太腿を触りつづけている陽菜の手が、我聞の股間にあたる。薬の威力  
+先ほどからの刺激のせいで、そこは最大限に硬く、大きくなっていた。  
 
「おっ!そこはっ」  
「ん?しゃちょう?」  
「こ、國生さん、こ、これは!」  
(いかん…このままではセクハラになってしまうっ)  
さすがは我聞。既にセクハラの域をはるかに通り過ぎていることには気がつかない。  
 
 …むぎゅっ  
「はうっ」  
「…熱いです」  
 一瞬「セクハラ社長」とかいうフレーズがうかんだ我聞をほっといて、陽菜の行動はどんどん  
エスカレートしていく。  
 
「ちょ、待ってくれ国生さん!」  
「ん〜♪」  
しゅっぎゅっしゅっしゅっぎゅっ  
 
当然ながら陽菜は聞く耳もたない。酔っ払いだし。  
 要領を得てきたのか、微妙にひねりなど入れながら、きかん棒を上下にしごき始めた。  
 
「ん…社長。気持ちいい…ですか?」  
「あ、うん、気持ちいい…じゃなくて!」  
「気持ち…よくないですか?」  
「あぁ、いや、そうじゃなくてさっ」  
「…わかりました。仕方がありません。」  
…完全に目が据わっている。  
 
「…いただきます。」  
「へっ?」  
ぱくっ  
「うぉっ!?」  
 
一言我聞に断るなり、陽菜はいきなり我聞のきかん棒を口に含んだ。  
ちゅるっちゅっ  
「くっ!?」  
ちゅっくちゅしゅっしゅっぎゅっちゅる…  
 
相変わらず手でしごきつつ、口の中ではカリの部分を集中的に舌でなめまわしながら、  
吸っている。  
 
「んんっ…」  
ざばぁっと、口に我聞のモノを咥えたまま、中腰に立ち上がる陽菜。我聞のところからは、  
ひきしまったお尻が丸見えに…  
「私も…我慢できないです…んっ」  
言うなり、空いた左手で自分の股間をいじり始める。  
くちゅっくっちゅ…  
 滑らかに続く腰のくびれが、我聞のものをしゃぶって陽菜の首が上下するたびにいやらしく  
揺れる。  
 たまに自分で敏感なところを触ったからか、ぴくっっと小刻みに跳ね上がったりもする。  
 
「んぅ…ちゅぶっちゅっあむくちゅ…」  
「ぐっう…」  
股間への刺激に咥え、陽菜のしゃぶる音、陽菜の股間から聞こえる音。陽菜の体。匂い。  
それらが一緒くたになって我聞を攻撃する。  
さすがに限界を迎えそうになった時。  
「ふぅ…」  
陽菜がしゃぶるのをやめ、我聞の方を向いた。  
「こ、國生さん?」  
開放されたことにほっとしつつ、ちょっと残念な気もしつつ、  
(い、いや、社長として、こんなことを続けさせるわけには!)  
と、一念発起したとき。  
「社長…私のも…触ってください…」  
 
『社長…私のも…』  
『私のも…触ってください…』  
『社長…触ってください…』  
『…触ってください…』  
 
 我聞の脳内でエコー付きで陽菜の声がこだました。  
身体に力が入らない(不必要なほど入っている一箇所を除く)  
目の前が、霧でかすむようにぼんやりしてきた我聞の手を陽菜が掴み、ゆっくりと、陽菜の  
股間に導いた。  
「濡れて…る」  
「んっ…恥ずかしいです…しゃちょう…」  
 
我聞の中で理性がコワレタ。  
強固な我聞の理性を壊せるのだ。陽菜ももはや立派な「こわしや」と言えよう。  
 
「こ、國生さん…ここ…かな?」  
「んっ…やぁ」  
「でも、こんなに濡れて…あ、指が入った…ほら。ぐちょぐちょだ…」  
「んあぁぁぁん…ちゅぶ…ちゅっ」  
「くっ、國生さん、そんなに吸ったら…」  
そういいながらも、我聞の手は休みなく陽菜の中をかき回しつづける。  
(指が奥へ…吸い込まれるみたいだ…)  
それに張り合うかのように、陽菜の手にも力が入り、顔を上下に動かすテンポも急激に上がった。一方で陽菜は、  
左手で、自分のクリトリスもいじっていたりする。  
 
「くっうっくぁっ」  
(このまま國生さんの口に!いや、だめだ…社長としてそんなことは…せめて、出す時くらいは別のところで)  
今更社長も何もないが、最後の理性がひっかかる。  
とりあえず、別の方向に出そうと陽菜の顔をを引き離した途端。  
 
どぴゅるっ!ごちんっ!  
「く、おおおおお!ごふっ」  
「あんっはぁぁぁぁぁ…」  
限界がきた。  
 
「はぁ…ん…」  
 我聞がイッた時の乱暴な指の動きで同時にイッてしまったらしい恍惚とした陽菜の顔に、  
我聞の大量の、ほとんどゼリー状になった精液が噴射される。その一部は口の中にも入って  
いった。  
「しゃちょう…にがいです…でも、おいしい…ちゅるっ…」  
 
 口に入った分では飽き足らず、顔やささやかな胸に飛び散った分を指で拭い取って口に  
入れる陽菜。  
「ふぅ…はむ…ちゅる…ぺろ…ちゅっちゅっ…」  
それでも足りないのか我聞のモノを口で奇麗に清めていく。  
 
 健全な性少年ならば、間違いなくもう一度きかん棒が復活する光景を、射精と同時に  
ひっくり返り、岩で頭をぶつけ気絶した我聞が見ることがなかったのは、幸福なのか  
不幸なのか…  
 
 
翌朝。  
「男子たるものが、裸で!しかもよそ様のお宅で大またあけて気絶するとはなにをしとった  
 のですか!社長!」  
「いや、俺も実はよく覚えてなくて…」  
「なお悪いわぁっ!!」  
 
 今朝5時ごろ、風呂場に向かった中之井に発見された我聞は、朝っぱらから中之井から  
説教を受けていた。既に30分経過。  
 
「はるるんおはよーん!」  
 既に起き出して様子を見物していた優に、こめかみを抑えた陽菜が近づいてきた。  
どうやら朝風呂に行くところらしい。  
 
「…おはようございます、優さん。できれば…少し小さな声で…」  
「お?はるるん二日酔いかい?」  
「…かもしれません…社長、どうなされたんですか?」  
「…なんか、男湯で湯あたり起こして、ついでに岩で頭ぶつけて気絶したらしいよ〜?」  
 
「『らしい』?」  
「なんか我聞君もよく覚えてないみたいなのよねー。岩に頭をぶつけた拍子に記憶が  
 飛んだんじゃないかと思うんだけど。」  
「…なるほど…」  
納得する陽菜だが、まさか自分が原因だとは思っても見ないようである。  
 
「…あ。そういえば…その…昨夜は何かご迷惑お掛けしませんでしたでしょうか?」  
「…はるるん…ひょっとして覚えてないの?」  
「ええ、宴会の途中から記憶がなくて…頭も痛いし、口の中とか喉の奥もべたべたして変な  
 においがするし…なにか変なものを口にしていたでしょうか。」  
片手で口を押さえながら話す陽菜。  
 
「…い、いやぁ、何もなかったよ?うんうん。…あれだけ飲めば、そりゃ頭も痛いだろうけど  
 …口の中がべたべた?」  
 後半は口の中でボソボソとつぶやきつつ、以後陽菜にはアルコールは飲ませまいと、  
お星様に固く誓った優であった。  
 
あの。早朝ですよね?  
 
 ちなみに。睡眠薬を飲んで自爆した桃子が、昼過ぎにのこのこ起きだし、優に逆切れ  
おこして、「研究費用の話はなかったことにする」と提案。  
 既に機材購入済の優が実力による「交渉」を開始。双方の「交渉」の結果、旅館を半壊  
させたのは、また別のお話。  
 
 

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