・舞台設定  
解体中に起こった事故か、本業で強敵との死闘の結果か、  
はたまた優さんの怪しげな実験に巻き込まれたか。  
理由は定かではないが、  
とにかく我聞は両腕を怪我してしまい、手を動かせない状況にあった。  
でも金がないので自宅療養中。という。  
(でも、なんか我聞って仮に骨折しても1日家で寝てれば治っちゃいそうなイメージあるんで困る。  
初期のヒゲスーツに腹殴られたときとか。)  
 
 
-  
自宅療養の続いていたある日、目覚めた我聞は朝立ちに困っていた。  
いつもなら目が覚めた後、すぐに元に戻るはずの息子が  
今日に限っては立ったままでまったく大人しくなる気配がないのである。  
(普段は仙術を使う要領で通常の状態を頭にイメージすれば戻る)  
 
実は現在果歩から体を動かすことを全面的に禁止されているせいで  
日々のトレーニングができず、本来それで使い果たしていた分の  
エネルギーが行き場を失い下に溜まってしまったようだ。  
 
兄が一人悩んでいると、果歩がいつものように兄に手ずから朝食を与えるために部屋に来た。  
「〜〜〜〜〜〜ッ!?」  
ふすまを開けた妹は兄を見るなり声にならない悲鳴を上げる。  
 
「朝っぱらから何してるのよ!お兄ちゃん!」  
思わず顔を横に逸らしたものの、視線は横目で兄の股間をしっかり見ている妹。  
 
「いや…それが俺にもわからなくて困ってるんだ。いつもは簡単に元に戻るんだが。」  
と立っているモノを隠そうともせず素直に答える兄。  
 
果歩は赤面したまま黙って何事か考えていた。  
兄がどうしたのか聞こうとすると、突然果歩は何かを思いついたような顔になり  
「待ってて、お兄ちゃん!」と言って部屋から出て行ってしまう。  
去り際に兄がかけた朝飯は?という言葉は無視された。  
 
 
〜時間経過〜  
我聞のモノはいまだに治まる気配がない。  
腹が減った我聞が途方にくれていると突然部屋のふすまが開く。  
果歩か?と思った我聞だったが、顔を出したのは  
「社長、大丈夫ですかっ!?」  
登校前で制服姿の國生さんだった。どうやら果歩が呼んだらしい。  
 
國生さんは我聞の「容態」を見て固まってしまう。  
呆然としていた國生さんだったが、すぐに表情を元に戻すと  
いつものように眉間に指を当て息をふーっと吹く困ったときの仕草を見せる。  
「あの、果歩さん、これは一体…」  
たちの悪いいたずらを仕掛けられたような顔で國生さんは果歩を問い詰めようとする。  
 
しかし果歩は作った涙声を出しながら國生さんに訴える。  
「これってどうなってるんですか、私もお兄ちゃんもどうしたらいいか全っ然わからないんです!」  
 
「え?…え、えっと、これはおそらく、男の人の生理現象かと思…」  
いきなり豹変した果歩に戸惑いつつも、自分の知ってる知識内で我聞の状態を説明しようとする國生さん。  
しかし果歩はその國生さんの言葉をさえぎる。  
「つまり、陽菜さんはどうしたらコレを治せるか知ってるんですね?」  
 
「いえ、あの、ちょっとそこまでは…」  
さすがにそんなことまでは知らない國生さんは正直に答えようとする。  
 
だがまたその國生さんの言葉をさえぎる果歩。  
「では、お兄ちゃんのことは陽菜さんに全てお任せします!」  
「…え?えっ!?…ちょっ…おま…!?」  
何をお任せされたのかすぐに理解できない國生さん。  
 
「私は陽菜さんならきっとお兄ちゃんを助けてくれるって信じてますから!!  
 じゃっ、私は遅刻しちゃうからもう学校に行きますねっ!」  
果歩はそう國生さんに言い渡すと、相手が冷静さを取り戻す前に速攻で家から出て行った。  
ちなみにどう考えても遅刻する時間ではない。  
國生さんは混乱したまま果歩の後姿を呆然と見送ることしかできなかった。  
 
我聞は2人のやり取りに入るタイミングが掴めず、そんな國生さんを見守るだけであった。  
 
部屋で気まずい表情のまま無言で対峙する社長と秘書。  
 
「…。」  
むう、國生さん困ってるなぁ。  
「いや、國生さん。俺は別にどうってことないし、放っておいてもいいんじゃないか?」と助け舟を出す俺。  
 
「私は果歩さんに社長を頼むと言われました。」と硬い声で答える國生さん。  
國生さんはヤケになったのか意固地になってしまってるようだ。  
 
俺は何とか國生さんに考え直してもらおうと粘ったものの、  
逆にどんどん態度を硬化させてしまい、最終的には  
「…つまり社長は、私が何もできないダメ秘書だと言いたいのですね?」  
何でこういう結論になってしまったのかわからんが押し切られた。  
 
「社長、とりあえず見せてください」  
見せろと言われても…。  
俺は手が使えないので流れ的に國生さんが俺を覆っている下着を脱がすということになる。  
國生さんは俺の下着に手をかけ、ぎこちない動きで降ろしはじめる。顔が真っ赤だ。  
こっちもものすごく恥ずかしい。  
 
俺はギブスをつけられた腕で少し体を持ち上げ脱がしやすいようにする。  
「うぅ…ん?あれ?」  
途中、トランクスの布地が立っているモノに  
引っかかってしまって脱がす作業に手間取っていた。  
グイっと強引にパンツを引っ張る國生さん。  
だが布が下ろされた時に一緒に引っ張られたモノは開放された反動で  
勢いよく上方向に飛び上がり顔を近づけていた國生さんの鼻を掠め悲鳴を上げさせる。  
 
「……。」  
國生さんは無言で俺をにらんでいた。  
…わざとやったんじゃないのにそんな風で見られても困る。  
 
俺を睨んでいた國生さんだが、視線を俺の股間に向かわせた途端、  
表に顔を出した生のモノを前にして石像のように固まった。  
「あう…ぅ…」  
國生さんの喉が緊張でごくっと音を鳴らす。  
 
じーーーーーーーーーーーー…  
國生さんは蛇ににらまれたカエル(と言っては失礼か)のような状態になり、  
ほとんど瞬きもできずにそれを凝視していた。  
 
どれほど時間が経ってしまっただろうか。  
見てもらってるだけでは何も起こりそうにないので何かしてくれるように頼む。  
やらせるならやらせるで早めに終わらしたほうがお互いのためだ。  
國生さんも学校に遅刻するのは嫌だろうし。  
 
俺に言われてやっと我を失っていた事に気づいたのか慌てて「わ、わかりました!」と答える國生さん。  
しかし返事はしたものの、何をしたらいいのかわからないのかオロオロするだけだった。  
ここまで動揺しまくっている國生さんは初めて見たな。  
一応、やめるか?と言ってみたが聞いてくれなかった。こういうとこは頑固だ。  
 
「…うぅっ…」  
國生さんは泣きそうな顔で息をぐっと飲んだ後、恐る恐るといった感じで手を伸ばす。  
白い細い指が褐色の太い俺のモノに触れる。  
熱くなっていたモノは、その指を冷たく感じたのか、俺の意思に関係なく反射的にピクッとはねた。  
それを見た國生さんは慌てて手を引き、手とモノを交互に見ながら心底気持ち悪そうな顔をする。  
俺はちょっと傷ついた。  
そんなに嫌なら意地張らないでやめればいいのに…でもそれを言ったら絶対に怒るので黙っておく。  
 
再びモノに手をつけた國生さんは未知の物体を確かめるかのように、つんつんと指先でつついたり、  
先端から根元までツーっと指でなぞったり、幹を手の平でなでなでしたりしている。  
くすぐったくて尻の方がむずむずした。  
 
「あ、あの、どうですか?」  
國生さんは手の動きを変えるたびに俺の顔を上目遣いでちらちらと窺っている。  
國生さんはこれからどうしていいのかわからないようだ。  
かといって俺も何か言えるわけでもないので國生さんに任せる。  
 
國生さんは握っているか触っているかの微妙な力で手を動かしていた。  
やはりくすぐったいだけだ。  
これではいつまでも終わらない気がして、試しにもう少し強く刺激してみるように提案してみる。  
 
「えっ?はい…こうでしょうか?」  
すると手全体でモノを握りしめ、ギューっと力を込めてきた。  
これは苦しいので力を加減してくれと頼む。  
 
「あ!も、申し訳ありません。」  
今度はさっきの強さと最初の弱さの中間くらいの力で握ってゆるゆると手を動かす。  
國生さんは俺の反応にこのくらいでいいと思ったのか  
俺の指示を仰がずに自分なりに模索して手を動かしはじめていた。  
モノに触れることに慣れたのか、少しづつ指に力がこもっていく。  
 
こすこすこすこすこす  
 
うおっ…俺は「かさ」の部分をこすられ、こみ上げてきた感覚に思わず腰を引いてしまう。  
股間だけを見ていたためか、突然の俺の動きに驚いた國生さんが顔を上げ俺を見る。  
俺が驚かせたことを謝ると  
「痛くしてしまったのかと思いました」  
と、ホッとしたように答え、すぐに手の動きを再開する。  
國生さんはもうモノに慣れたのか、それとも仕事として割り切ったのか熱心だった。  
 
そのまま同じようなリズムで手を動かしていた國生さんが、ふと顔を上げる。  
「…社長、あ、あの…き、きもちいいですか?」  
その顔は紅く上気していた。恥ずかしいというより興奮してるような印象を受ける。  
始めたときと今の國生さんの変わり様に戸惑いつつも俺は素直にうなずく。  
 
それを見た國生さんは嬉しそうに  
「よかった…続けますね」  
と、顔を下に向けてすぐに行為に集中する。  
慣れたどころか、嫌々やっていた気配まで完全に消え失せていた。  
 
しばらくすると國生さん吐く息が俺のモノに吹きかかってきた。俺の毛がゆらゆら揺れるのが見える。  
いつの間にか國生さんの息が荒い。それに加え顔を俺の股間に近付けていた。  
國生さんの鼻が匂いをかいでいるような感じでひくひくと動く。  
ここのところ自分が風呂に入ってない事を思い出し、自分の中にあった罪悪感が大きくなった。  
 
そんな國生さんを見ていると、こっちもなんだか腰が落ち着かなくなってきた。  
「あ…」  
無言だった國生さんが声を上げたので、そこに目をやると先端から水みたいのが出ていた。  
…小便じゃないな。でも話に聞くような白い液体でもない。  
自分は何かを出している感じがしないのにどんどん溢れてくる、何とも変な気分だ。  
 
「…」  
國生さんは指が濡れるのにも構わず手を動かし続けていた。  
汚いとは思わないのかな?  
 
そう思った俺は一度出てきた液体を拭いてもらおうと思いストップをかける。  
だが國生さんは俺の要求を無視し手を全く放そうとしない。  
「いえ、これは多分、まだ、大丈夫、です」  
 
そうは言ってもなぁ…。  
俺は体を伸ばせば届く位置にあったティッシュを引き寄せようと体を横に動かす。  
すると、  
「ん!…社長、動いちゃ、だめ、です」  
と言って國生さんは俺のモノを強く握り締めながら視線で威嚇してきた。  
…國生さん、爪痛い。  
まるで気に入ったおもちゃを取り上げられるのを拒む子供のようだ。  
結局、俺のモノを掌握している國生さんには逆らえず、したいようにやらせる。  
 
ぬめぬめした粘液は國生さんの手全体に広がっていったが國生さんは気にする様子もない。  
それどころか逆に動かしやすくなったのか手の動きはさらに加速していく。  
 
にちゃにちゃにちゃ  
 
うっ…、  
國生さんにいじられるままに身体の奥底からどんどん湧き出てくる快感に  
体をびくびくさせていると、國生さんが顔を上げ俺の顔を見る。  
そして俺と目が合うと國生さんは瞳にいやらしい色を浮かべてフフッと鼻で笑った。  
「いい、みたいですね?」  
 
…なんか凄い敗北感を感じた。  
今の俺は國生さんにはどんな風に映っているのだろうか。  
とにかく、このままでは社長として、男として、何かを大事なものを失ってしまう気がして  
身体が勝手に動かないようにと床についたギブスに力を込め必死に我慢する事にする。  
 
にちゃにちゃにちゃにちゃ  
 
すると國生さんは俺の身体が安定したのを確認したのか両手を使い始めていた。  
与えられる快感がさっきより激しく増大し、俺の選択はさらに自身を悶えさせるハメになってしまう。  
よもや、こんなことになろうとは…。  
 
「…はぁ…はぁ、はぁ…んっ…」  
興奮している國生さんの息はどんどん荒くなっていき、呼吸するたびに熱い吐息がモノに吹きかかる。  
液を滴らせる鈴口や裏スジに生暖かい風が絡みつき  
まるで舌で舐められてしまっているかのような錯覚まで起こしてしまう。  
 
すでに俺が感じる場所はほとんど國生さんに把握されてしまったのか、  
國生さんの指が俺の上を踊るたびに背中に電気が走る。  
 
…うあっあっあっあっ…  
俺は自分がおかしくなってしまいそうな感覚に恐怖を感じていた。目が霞む。  
しかし國生さんはそんな怯えている俺にもお構いなく夢中でモノを弄ぶ。  
國生さんの手から絶えず与え続けられる刺激によって  
俺の下半身は痺れ、動かすまいと耐えていた腰が自然に浮き上がってしまう。  
 
 
 
にちゃっにちゃっにちゃっ…  
 
その時、一定のリズムで俺のモノをしごいていた國生さんの手が滑ったのか、不意に強い刺激を受ける。  
俺は予測外の快感を与えられた瞬間、ついに自分の中で滞っていた「気」を爆発させてしまう。  
 
我聞「っ!國生さん、すまん!」  
陽菜「!…あ…」  
 
一瞬後、俺のモノからものすごい勢いで白い液が噴き出した。  
その奔流は目の前にあった國生さんの顔に襲い掛かる。  
 
「〜〜〜っ!」  
國生さんは自分が握っているモノから手を離す事もできずに目をつむり耐えていた。  
大量の白い液体は國生さんの顔面だけではなく前髪や制服の胸元をも汚していく。  
 
長いとも短いとも取れる時間の後、ようやく放出が収まる。  
俺はそこでようやく呼吸を再開する。  
今まで一度も味わったことがない感覚だった。脱力感が何とも言えず心地よい。  
…  
 
ハッ!國生さん!  
 
「……。」  
國生さんは俺とは対照的に気持ちよくなさそうな顔で眉間にしわを寄せ手で液体を拭っていた。  
なんとか瞼の上と鼻、口元を覆う粘つく白い液を拭った國生さんは薄く目を開く。  
國生さんが何か言う前に必死で何度も謝る俺。  
 
「いえ……これが、男の人のなんですね…」  
しかし國生さんに俺が予想してたような反応はなく、  
自分の手にべっとりついた大量の白濁を見つめたまま、ただ静かに呟いただけだった。  
心ここにあらずという感じだ。  
 
とりあえず俺はいつも自分の部屋に置いてあるタオルに腕を引っ掛け國生さんに渡す。  
國生さんは無言のままそれを受け取り顔を拭いた。  
 
しばらくボーっとしていた國生さんだったが突然思い出したように表情を変える。  
「あ、社長、それより…っ…ん」  
言葉を発した拍子に口の中に入りこんでいた粘液を飲んでしまったのか顔をしかめた。  
自分のとは言えまずそうだ。また罪悪感が大きくなる。  
 
國生さんは一度目を閉じ、長いため息を吐いた。  
「ふぅ……社長、もう大丈夫ですね?」  
若干まだ色が赤いが普段の顔に戻った國生さんは冷静な声で言った。  
さすが國生さん、切り替え早いな。  
 
國生さんの言う通り、俺の股間のモノは大分大人しくなっていた。  
それを見た2人はお互いに安堵の表情を浮かべる。  
何とかなったな。これで國生さんも学校に行けるだろう。  
 
「あ、気づきませんでした。申し訳ありません。」  
國生さんはそう言いながら、最後の仕上げで脇にあったティッシュで汚れたままの俺のものを拭き始めた。  
ただ、その手つきは事務的でさっきまでの雰囲気はもうない。  
 
ふきふきふき  
 
「「…あっ」」  
ソレがムクムクと元気を取り戻すのを見た2人の動きが止まった。  
 
〜  
結局その日、國生さんが学校に着いたのは昼近くだったという。  
 

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