○月○日。真芝第5研、秘密実験施設にて。  
 
今日も今日とて、怪しげな兵器の開発は進んでいた。  
 
「姐さん!できやしたぜ。」  
「遅いっ!何時間待たせるのよっ!!全くこれだから低脳共は…!」  
「へっへいっ!すいやせん!姐さん!」  
「ふ、まぁいいわ。とりあえず実用試験ができるわね。」  
 
言って見上げる桃子の視線の先には、任●堂の某ゲームに出てくるヨッ●ー似の一体の  
マシンがあった。  
 
「開発ナンバー03-154 乗用竜”YOS-SY試作一号”。定員1名。ビークルモード時、  
 平坦地での最高速度時速120km。二足歩行モードは最高時速80kmでの走行が可能。  
 荒地、山林、河川など、高い踏破性を誇り、高さ5mのジャンプ能力をも持つ。  
 加えてジェット噴射による補助を併用すれば高さ20mのジャンプを行うこともできる。  
 ロボット工学の天才美少女との誉れ高いこの第3研所長、桃子・A・ラインフォードならでは  
 の兵器よねっ!」  
 
「で、実験始めないんで?姐さん?」  
「…そうね。始めるわよ。オリマー。ジィル。」  
『へいっ』  
「じゃ、どっちか。乗って。」  
「はっ!それではアッシが!」  
「…待った。」  
意気揚々と乗り込みかけたオリマーを桃子が渾身の力で止める。  
「あんた。体重は?」  
「へ?130kgですが」  
「…この低脳!乗れるわけないでしょうが!!これ、重量制限70kgよ!!?」  
「しかし姐さん。それだとアニキはもちろん、オレも乗れませんぜ」  
「…えっ?」  
 
『…』  
 
「いい!?しっかり持ちなさいよ!?あと上向いたらコロス!」  
 結局、試乗は桃子本人が行うことになった。体重制限に引っかからないのは桃子だけで  
あるから当然とはいえる。  
 室内で試験を行うため、全方向に稼動可能なコンベアの上で走らせることになり、操縦席  
…というか、鞍の位置は2m近くになる。踏み台などは準備していなかったため、オリマーが  
手探りで桃子を乗せる…ということになった。  
「…なんで段を作っておこうとか、はしごを準備するとかしなかったのよ…って、もうちょっと  
 前。そうそう。その辺で下ろしていいわよ。って痛っ!」  
 オリマーとしては、桃子の指示通りに下ろしたつもりなのだが、鞍の少し前方に桃子を  
下ろしてしまった。  
 鞍の前端とジョイスティックの隙間に桃子が座るような形になり、桃子の股間に操縦用の  
ジョイスティックががっちりと食い込んでしまい、ちょうど、ジョイスティックに素股をしている  
ような状態になっている。  
 
「ちょっ痛い!でしょ!」  
「すみません!!姐さんっ!」  
「アニキが降りたらすぐにスイッチ入れますぜー?」  
オリマーが桃子の怒鳴り声を聞きながら、桃子の足を鐙に固定し、急いでコンベアから降りた  
瞬間。少し沈んでいたコンベア部分が、YOS-SY試作一号とともに少し上に跳ね上がり、  
股間への思わぬ刺激に桃子は思わず声を上げた。  
「!っんっ!」  
「実験開始!」  
桃子の上げた声を、ジィルは桃子がうなずいたものと勘違いして、メインスイッチを入れて  
しまった。  
 
ブォンっ…ウィィィィィィィィィィィ…  
「ちょ、ちょっとまちなさ…ひゃんっ!」  
ブーーーーーーーーーーーーーーンウィィィィィィィィーーーーン  
ガシン!     ガシン!     ガシン!  
「やっん!なにこれ!?駆動系の振動?なんで操縦桿に伝わって…くっんっ!」  
YOS-SY試作一号の今回の試験テーマは、二足歩行での騎乗者への振動の体感測定  
である。二足歩行モードに設定されていたYOS-SY試作一号はゆっくりと前進を始めた。  
(駆動系のシールドがきっちりしてないわね。細かい振動がジョイスティックに…って、  
 なんかこれって…)  
桃子の股間には、薄い布着れ一枚を通して、表面にラバーを張ったジョイスティックが  
ピッタリフィットし、歩み始めたYOS-SY試作一号のゆっくりとした上下動と、駆動系のモーター  
からの振動が伝わってくる。  
「あんっ!ちょ、ちょっと待った。これ…んっ…やば…こら、二人とも!止めなさ…んっ!」  
ガシン!     ガシン!     ガシン!  
「ジィル。今何か聞こえなかったか?」  
「あ?なんだ?アニキ?駆動音が大きくて聞こえねえよ!」  
「まだ、防音装置つけてないって姐さん言ってたなぁ…」  
 
「あんっ…これだから…んっ、超低脳っどもはっ、はんっ!いいわよ!自分でなんとか…」  
(まずは鐙に固定された足を抜かないとね)  
ぐっと足に力を入れたとたん…ジョイスティックがもう一段前に入った。  
ガクン!…キュイイイイイイイイイーン  
「…へ?」  
ガシン…ガシンガシン…ガシンガシンガシンガシン!!  
「おー、姐さんやる気だなー。アニキ。ガンガンスピードあげてるぜ。」  
「おぉ。さすがは姐さんだ。いきなり最高速とは!」  
 
既に最高速80km。上下動はかなり大きくなってしまっている。  
「あんっ!あっ、はっ、くっ、いやっ!そこっ!だめっ!ちょ、ちょっと!止めて!だれか!  
や、はぅっ!んっ、だ、だめ!」  
当然駆動部からの振動もかなり大きいものになっている。桃子の股間のジョイスティックは  
根元まで桃子の愛液で濡れそぼり、股間への食い込みが卑猥な光景となっていた。  
  クチュベチュクチャクチュ…  
(んっ、やだ。音…聞こえて…えっち…)  
 桃子がジョイスティックの圧迫から逃れようと、腰を左右に振るたび、YOS-SY試作一号も  
左右に方向転換し、さらに桃子を揺さぶる結果となる。  
「やぁん、あん!うんっ!だめ!きもち…よく…うんっ!なっちゃ!はぁんっ」  
キュイイイイイイイイイイイイン!  
ガシンガシンガシンガシン!  
「姐さんちょっと無茶なんじゃねえのか?なんかすんげえ方向転換繰り返してるぜ?」  
「ま、姐さんの作ったメカだ。大丈夫だろ。…ん?雨漏りでもしてるか?」  
「アニキ…んなわきゃねえだろう…」  
「…そうだな…なんだかしょっぱい水が上から…」  
「…?しょっぱい?」  
 
 
(だ、だめよ桃子!あんっここで流されちゃ…くっ…)  
残された僅かな意識を掴み取り、コンソールの緊急停止ボタンに手を伸ばす。  
右手を伸ばそうと、ジョイスティックを左手でしっかりと握りしめ…カチっ!  
「…へ?」  
トーン!  
「ヒッ!」  
ヒューーーー!  
「と、とんで…」  
ドーン!  
「イ、ヤァァァァッァ!」  
ガシンガシンガシンガシン!!  
 
「おー!ジャンプしたぜアニキ。」  
「姐さんもがんばるなぁ…」  
 
文字通りトンでしまった桃子。だが、5mのジャンプをした所で、振動が止まるわけではない。  
むしろ、一度イってしまったことで、桃子の理性の箍は緩んでしまっていた。  
「あぁん!やん!あ、あ、また、だめっイク…イッちやうのぉ…あ、あ、あああああ!…ふっ!  
 やっんっ!や、だめぇ…ぃっちゃうっ!やぁぁぁぁぁ」  
 
 
 
 
ガシンガシンガシンガシン!!  
「なぁジィル…」「なぁアニキ…」  
『いくらなんでも時間がたちすぎてるよな?』  
トーーーーーーン ひゅーーーーーーー どしん!  
「やぁぁぁぁぁぁ…」  
 
イきまくり、スカートや靴下まで濡れそぼった桃子が、失神した状態で見つかったのは  
実に一時間後のことであったという。  
結局、YOS-SYシリーズはこの事件で廃棄された試作1号機と、桃子が自分用に移動機能を  
排除、小型化、改造した試作2号機のみの開発で終了した。  
 
 
 
「ふむ。なるほど。こんなところにおいて置くには惜しい。女性限定なら拷問用具として  
十分以上に使えますね。ディス・イズ・ビジネス!」  
 

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