「・・・・・・」  
「・・・・・・」  
 
係員によって扉が閉められて、二人だけを乗せたゴンドラはゆっくりと地上を離れはじめる。  
 
「と、取り合えず・・・座りましょうか・・・」  
「そ、そうだな・・・」  
 
色々思うことはあれども今となっては他に為す術もなく、二人は向かい合って腰を下ろす。  
 
「しかし・・・なんだろう、やっぱハメられたんだよな、俺達」  
「はい・・・私達の計画が読まれて、裏をかかれたという感じでしょうか・・・」  
 
お互いに至った結論は同じらしく、顔を見合わせて思わずため息を吐いてしまう。  
 
「しかし、俺達を二人だけで乗せようってのはいかにも優さんらしいけど、  
 優さん達だって折角並んだんだから二人で乗ればいいのになぁ」  
「はい・・・さっき二人のこと、お似合いだって言った時も・・・  
 なんだか凄く平然と答えられてましたし・・・」  
 
お互いに相手を意識しながら、その相手の気持ちにはなかなか気付けずにいる二人としては、  
優と辻原の態度が半分以上冗談であるなどと気付けるハズもなく、  
あんな余裕を持てる二人が内心羨ましかったりする。  
 
「・・・・・・」  
「・・・・・・」  
 
二人ともそんなことを考えているうちに、  
だんだん自分達が二人きりでいるという状況を改めて認識してしまい・・・  
 
「・・・ま、まぁしかしなんだ! こりゃ後で果歩にどやされるな、ははは・・・」  
「そ、そうですね、困りました、あは、はは・・・」  
 
学校でも仕事でも一緒にいることがほとんどで、自然と二人きりになることも多い我聞と陽菜。  
二人にとって普段はそれが当然のこと。  
だが、あくまでそれは“普段”のことであり、  
逆にこういう状況―――遊園地の観覧車の中で二人きり―――という、  
普段とは余りにも違う・・・というか、  
“端から見たらデート以外の何者でもない”この状況にすっかり舞い上がってしまっているのだった。  
そしてお互いにそんな状況を相手に悟られまいと必死なので、  
 
「そういえば果歩さんや桃子さん達はどうされているでしょう?」  
「あ、そ、そうだな、もう時間も時間だしな・・・メール入ってない?」  
「あ・・・はい、来てます! 果歩さん達と桃子さん達はもう合流されて、  
 観覧車の出口付近に来て下さるとのことです。  
 あ、あと・・・」  
「ん、どうした?」  
 
携帯に目を落としていた陽菜の顔がややひきつって、赤らんで・・・  
 
「いえ、優さんからもたった今メールが入りまして・・・」  
「あー・・・」  
 
それだけで、我聞にも陽菜の表情の理由は想像がついてしまう。  
陽菜もまた我聞がそれだけで理解するであろうことはわかっていたので、  
それについては詳しくは述べず・・・  
 
「それで優さんなのですが、どうやら辻原さんと先に帰られるとのことです」  
「へ? そうなの?」  
「はい・・・“オトナはオトナでよろしくやってるから、  
 私達は私達で気にせず・・・えー、まぁ・・・そういうことのようです・・・」  
「そ、そうか・・・」  
「はい・・・」  
 
会話が途切れると途端にソワソワしてしまい、沈黙がやたら長く感じられてしまう。  
何時もなら意識せずとも続く会話も途切れがちで、空白の時間が何故か焦燥感を駆り立てる。  
互いに何か話題はないかと内心さんざ悩みながら・・・  
 
「そうだ、國生さんは遊園地はじめてだったんだろ? どうだった?」  
「あ・・・そうですね」  
 
我聞が苦し紛れに口にした言葉に、陽菜は思わずほっとした顔をする。  
続いて少し考えるそぶりをして、それから表情を崩して悪戯っぽい笑みを浮かべながら・・・  
 
「なかなか楽しかったですね、社長の滅多に見られない一面にもお目にかかれましたし」  
「んなっ!?」  
 
まさか陽菜からいじられるとは夢にも思っていなかったか、  
我聞がとった大袈裟なリアクションが、更に陽菜の口元を綻ばせる。  
 
「あは、冗談ですよ、社長」  
「む・・・」  
「でも、そうですね・・・どのアトラクションも凄く手が込んでいて、とても楽しかったですね」  
「そうか! うん、それならよかった。 何せ果歩が勢いで決めたようなモノだからなぁ」  
「ふふ、確かに・・・まぁ、果歩さんの意図には沿えない形になってしまいましたが、  
 個人的には楽しませて頂きました」  
「はは、まぁ國生さんが楽しめたなら、何よりだよ」  
 
会話がちゃんと繋がり始めると、そこはやはり普段から一緒にいることの多い二人。  
すぐに緊張もほぐれ、いつも通りの和やかな雰囲気のなか、二人は楽しげに言葉を交わす。  
 
「社長は以前にもこういった所にはよくいらしていたのですか?」  
「そうだな・・・いや、オヤジに連れてきてもらったことはあったけど、そんなに・・・  
 よく、って程ではなかったなぁ」  
「そうなんですか?」  
「ああ、どっちかっていうと、山とか川とか海とか・・・家族で遊びに行くって時は、そういうのが多かったなー」  
 
記憶を辿り幼い頃を思い出しているのか、柔らかな表情を浮かべる我聞を、  
陽菜もまた表情を崩して見つめ、  
 
「そうですね、確かに・・・ふふ、そういう所の方が先代には似合っている気がします」  
「はは、だよな。 でもそういう所でキャンプしたり釣りをしたり、泳いだりとか、  
 自然の中でのんびりしたり・・・そういうのもなかなか楽しいんだぞ?」  
 
我聞の語る情景は容易に想像できて、そこにいる彼はさもイキイキとしていて・・・  
 
「はい、それはとても楽しそうですね・・・」  
 
陽菜の想像の中の我聞は本当に楽しそうで、  
そんな彼と一緒にいる自分を想像すると無意識に目を細めてしまいながら、  
陽菜は相槌を打つように彼の言葉を受け入れる。  
彼女の答に満足したのか我聞も微笑みながら、  
 
「そうだ、國生さんも今度一緒に行かないか?」  
 
そんな声をかけてみる。  
 
我聞としては別に下心がある訳ではなく、  
陽菜が想像したのと同じように、そこに彼女がいたらさぞかし楽しいだろうとか、  
彼女自身もきっと楽しめることだろう、とか、  
それくらいの気持ちでの発言だった。  
・・・のだが、今は状況が状況なので、一方の陽菜はつい・・・  
 
「え・・・ふ、二人で・・・ですか・・・?」  
「・・・・・・え?」  
 
陽菜の口から出た予想外の言葉に我聞は何と応えるべきか一瞬言葉を失い、  
そんな我聞の反応を見て、陽菜もまた自分の先走りに気付き・・・  
 
「あ、いえ! その・・・あの・・・」  
「・・・・・・」  
「・・・・・・」  
 
互いに、しばし沈黙。  
とは言え、それはどちらにとっても魅力的な状況ではある訳で・・・  
 
「そ、そうだな・・・ま、まぁ、それでも・・・國生さんさえよければ、だけど・・・」  
「は・・・はい、その・・・わ、私も・・・社長さえ良ければ、ですが・・・」  
「じゃあ・・・ええと、その・・・近いうちに・・・」  
「・・・はい」  
 
こうしてなし崩し的にデートの約束など取り付けてしまった二人。  
言葉には出さなくともそれはお互いに望んでいたことなのだが、何せ急なこと。  
嬉しい、というよりは恥ずかしさの方がまだ強く、  
微妙に視線を泳がせて今更ながらに窓の外に目を向けて――――――  
 
「あ・・・」  
「・・・社長?」  
 
自分の方を向いて目を見張る我聞に、陽菜は戸惑った表情を浮かべるが・・・  
 
「國生さん、後ろ・・・」  
「はい?」  
 
我聞の言葉に促されるようにして振り向いた陽菜の目の前には―――  
 
「わ・・・」  
 
眼下の街並みから、遥か彼方の山々まで・・・  
ビルの壁も街路樹も、家々の屋根も遠くに流れる川面も雲も空も、何もかも。  
一望できる景色の全てが沈みゆく夕陽に照らされて鮮やかな紅に染まり――――――  
 
「・・・・・・」  
 
陽菜は言葉を失い、眼前に広がる光景に目を奪われる。  
我聞もまたその光景に引き寄せられるように席を立ち、陽菜の隣に腰を下ろす。  
 
「綺麗、ですね・・・」  
「ああ・・・凄い」  
 
夕暮れの景色は刻々とうつろいゆく。  
夕陽の下に並ぶ山々は少しずつその影を伸ばし、一面に広がる紅色の街並みをゆっくりと  
呑み込んでゆく。  
 
そんな夕暮れの景色に目を奪われて、無意識に窓についた手が・・・  
 
「・・・あ!」  
「―――っ!」  
 
重なるように触れ合って、二人は慌ててその手を引っ込める。  
 
「す、スマン!」  
「い、いえ! こちらこ・・・そ・・・・・・」  
 
互いに見合わせた二人の顔、そしてゴンドラの中の全てもまた夕陽に照らされて鮮やかに紅く、  
我聞も陽菜も、気になる相手のいつもと違って見える顔に釘付けになってしまう。  
 
「國生さん・・・」  
「社長・・・」  
 
遥か天高く、夕陽に染まった密室で向かい合う二人。  
二人は何も言わず、ただ互いを見つめ合い・・・・・・そのまま、ただ時を過ごす。  
 
“もしこのまま顔を寄せたら、寄せられたら―――”  
 
考えない訳ではない。  
だがそれを実行するには我聞も陽菜も初心過ぎたし、  
何より――――――今はこうしているだけで、二人の胸は十分に満たされていた。  
 
 
 
やがて下りも半ばを越え、残照は山の陰に沈み・・・二人きりの世界にも闇が落ちる。  
わかっていたことではありながら、それでも惜しまずにはいられない・・・  
そんな思いを抱きながら、夕陽の最後の輝きが失われるまで二人は見つめ合い、  
そして・・・  
 
観覧車の骨組みに設置された電飾が点灯したところで“夕暮れ”という時間は終わり、  
夕陽に照らされて魔法にかかったかのようだった二人も・・・  
 
「・・・・・・」  
「・・・・・・」  
 
幻想的な夢から目が覚めてしまったかのように、  
徐々に思い出してきた“恥ずかしい”という感覚に今更ながら捕らえられてしまう。  
 
「い、いや、す、凄かったな!」  
「は、はい! 本当に・・・」  
「・・・・・・」  
「・・・・・・」  
 
先程と同じように・・・いや、先程以上に気恥ずかしく、  
結局会話は滞ってしまうが・・・  
 
「・・・まぁ、でも・・・なんだ」  
「はい・・・?」  
「遊園地も、悪くないよな・・・」  
「そ、そうですね・・・」  
「ここも、また・・・そのうち、来ようか」  
「はい、また・・・」  
 
恥ずかしくて敢えて声にこそ出さなかったが、  
胸中に“二人で”という言葉が浮かんでいたのは言うまでもないのだった。  
 
 
 
それから程なくしてゴンドラは地上へと至り、  
長かったのか短かったのか・・・どちらにも思えるが、  
どちらであったにせよ二人の胸にいつまでも残るであろう幻想的な空中散歩は終わりの時を迎える。  
 
「よし國生さん、足許に気を付けて」  
「はい、ありがとうございます」  
 
現実の世界へと帰ってきても、我聞と陽菜はまだなんとなく夢見心地なのだが、  
やはりここはもう地上であり・・・  
 
「お兄ちゃ―――んっ!」  
「ガモ―――ン!」  
 
その耳に響くような声でやっと、二人の心も遅れて地上へと降りてくる。  
 
「うぉ! ど、どうした果歩!? 桃子!?」  
 
ものすごい勢いで駆けてくる二人に思わず腰がひける我聞だが、果歩は容赦なく・・・  
 
「どうしたじゃないわよ―――!」  
「そうよガモン! ユウはどうしたのよユウは!?」  
「あ・・・」  
 
完全に失念していた今日の本来の目的を思い出し、陽菜の方を振り返ると・・・  
 
「・・・・・・」  
 
陽菜もやはり完全に忘れていたようで、“しまった”という顔をしている。  
 
「あとは若者達だけでごゆっくり、なんてメールが来てたから何かと思ったら、  
 もしかして本当に先に帰っちゃったの!?」  
「う・・・スマン、面目ない・・・」  
「もー! ハルナまでついてながら、ナニやってんのよ!」  
「申し訳ありません・・・」  
 
妹達に良いように言われ、縮こまるしかない我聞と陽菜だが、  
 
「まぁ、俺達も失敗だった訳だけどな」  
「う・・・」  
 
番司にそう呟かれると果歩も何も言えず、それは露骨に失敗した桃子も同じ。  
結局・・・  
 
「なんか、完全にやられたって感じね・・・」  
「く・・・っ、いつもみたいにことごとくスルーされるのもムカつくけど、  
 ここまで正面からやり返されるのも悔しいわね・・・」  
「・・・いつも?」  
「ああいや何でもないの気にしないでお兄ちゃん!」  
 
思わず洩らした失言に、不思議そうな我聞と陽菜の(そして不審そうな桃子と番司の)視線を浴びるが、  
敢えてスルーして・・・  
 
「ま、まぁいいわ! こんなのはまだまだ序の口!  
 これから第2第3の計画を練って、必ずあの二人をゴールインさせてやるからね!」  
 
一人、ちょっと無理矢理に気を吐く果歩。  
 
だが、そんな彼女の気を削ぐかのように、  
 
「・・・っていうかあの二人、俺達が手出しする必要あるのか?」  
「そうですね・・・今日一日、良いように振り回されはしましたが、  
 なんだかんだで結局二人きりで帰られた訳ですし・・・」  
 
二人きりで帰してしまった張本人達はそんなことを言っていたりする。  
イマイチやる気が感じられない兄と将来の兄嫁(予定)にぴくりとこめかみを引き攣らせる果歩だったが、  
不意に一転、その顔ににたーっと笑みを浮かべ・・・  
 
「そういえばお兄ちゃんと陽菜さん、優さん達の代わりに二人きりで観覧車デートしてたんですよね〜?」  
「な・・・!」  
「で、デ・・・・・・ぇえ!?」  
 
果歩の言葉に思わず固まる二人。  
そしてその言葉に反応したのは我聞と陽菜だけではなく・・・  
 
「おい工具楽・・・お前もしかして・・・陽菜さんと二人きりになりたくて、  
 わざとあの二人を逃がしたんじゃないだろうな・・・・・・?」  
「ば! バカ言うな! あれは俺も國生さんも優さん達にハメられたんだ! だよな國生さん!?」  
「そ、そうですよ! いきなり優さんと辻原さんが列から離れられてしまって、  
 私と社長は離れる訳にはいかなくなって・・・!」  
 
実際その通りなのだが、この二人の慌てようは端から見れば疑わしいことこの上ない。  
 
「じゃあ何もなかったの?」  
 
一瞬、二人は視線を交わし・・・  
 
「な、あ、当たり前だろ! 別に何も・・・!」  
「何もありません! あ、あるワケが無いです!」  
 
もはやツッコンでくれと言わんばかりの狼狽っぷり。  
 
「ねぇ・・・ホントーに何も無かったの?」  
「いや、だから無い、何も無いって! なぁ國生さん!」  
「は、はい! だから何度も言うように―――」  
「ねぇガモン、ハルナ」  
「は、はい?」  
「な、なんだ?」  
「どうして私から目を逸らすの?」  
「うく・・・!」  
「べ、別に・・・!」  
 
特に“何”をした訳ではないことは、誰よりも当の我聞と陽菜が一番理解してはいるのだが、  
何せ抱いた気持ちが気持ちなだけに、二人の狼狽は只事ではない。  
そんな状況なものだから・・・  
 
「く・・・なんかもう、何かあったとしか思えなくなってきたわ・・・」  
「い、いやだから・・・」  
「そうよねぇ・・・こう、何かの拍子に手と手が触れ合っちゃったりして・・・」  
「――――――っ!?」  
「それで、そのまま手を握りあって・・・」  
「握ってない!」  
「そこまではしてません!」  
 
思わず主張。  
一瞬止まる時間。  
そして―――  
 
「・・・じゃあ、どこまでシタの?」  
「え・・・あ! い、いえ! そんな別に・・・!」  
 
この上なく楽しそうに、ニヤニやと微笑む果歩。  
 
「工具楽・・・・・・テメェ・・・・・・」  
「ちょ! ま、待て番司! 気を練るな! 落ち着け! 誤解だ!」  
 
マジギレ寸前の番司。  
 
「わ・・・私も乗る! ガモンと今から観覧車に乗ってくる!」  
 
焦りの余り、なりふり構わずな行動に出ようとする桃子。  
 
「ふふふ、残念だったわね、桃子。  
 もう閉園が近いから今からじゃ乗れないわよ?」  
「くっ! それなら来週よ! 来週は、そう! ガモンと二人きりで来るの!」  
「い、いや桃子・・・」  
「ふ・・・甘いわね」  
「な、何よカホ!?」  
 
暴走気味の桃子に対して、果歩は勝ち誇るように・・・  
 
「いい桃子? お兄ちゃんと陽菜さんの“ナニか”あったこの雰囲気からして・・・」  
「いやだから果歩・・・」  
「もう既に来週はデートの約束が交わされてるとみた!」  
 
果歩も果歩で暴走というか妄想全開。  
そこまでくると、暴走気味な桃子も流石にそれは飛躍しすぎだと思うのだが、  
 
「ったくカホ! アンタいくらなんでもそれは強引過ぎるわよ!  
 とにかくいい!? ガモン! 来週は私と・・・・・・ガモン?」  
 
果歩から我聞に視線を移した桃子の目の前で、渦中の二人は唖然とした顔を見合わせていて・・・  
 
「え!? あ、ああいや別に何でもないぞ!?」  
「そそそうですよ桃子さん!?」  
「・・・ねぇガモン。 その慌てようは一体ナニ?」  
「何でもない! 何でもないぞ! 慌ててなんかいないからな! 気のせいだ桃子!」  
「その通りです! べ、べ・・・別に、デートの約束とか、そ、そういうコトは・・・」  
「お兄ちゃんが聞かれてるのに、陽菜さんが一緒になって慌てて答えちゃうあたり、怪しいわよね〜  
 ね、桃子♪」  
「や!? それは、その・・・!」  
 
同じことを考えている桃子と果歩だが、  
もう楽しくて堪らない、という感じの果歩とは対照的に・・・  
 
「く・・・っ! カホは黙っていて!  
 こうなったら観覧車で有ったこと、帰りながら洗いざらい吐いてもらうからね!」  
「ああ、協力するぜ・・・話してくれるよな・・・なぁ工具楽・・・?」  
 
なにか執念のようなモノを目に宿す桃子と、そして番司。  
当初の気合は何処へやら、既に今日の目的など完全に忘れたらしく、さも楽しそうに二人を眺める果歩。  
細かいことは全然わからないけどこの緊迫した雰囲気に目を輝かせる珠と、  
実は大体のところの予想はついているのだが敢えて何も言わずに静観する斗馬。  
 
そんな視線に取り囲まれながらの帰途を思うと、  
顔を見合わせて溜息をつかずにはいられない我聞と陽菜であった。  
 
 

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