『星野くんといっしょ』  
 
 
「患者さん、きませんねえ……」  
「星野くん、最近元気がないじゃないか」  
 
ここは絶海の孤島・志木那島のドクターコトー診療所。  
医師不在の離島の、小さな診療所に、東京の病院から自ら志願してやってきた医師・五島健助ことDr.コトー。  
実は彼は数々の難病患者のオペを成功させてきた奇跡的なウデの外科医である。  
しかし、現在、彼が勤務する診療所のスタッフは、看護婦の星野彩佳たった1人。  
 
最近、沈みがちな彩佳を、健助はおかしいと思っていた。  
 
「最近鏡を見て気がついたんです」  
「吹き出物? 気にするほどのことはないと思うけど」  
「ちがいます……私が言ってるのは、そうじゃなくて。  
 女の子なら誰でも一度はやってみる、自分の女の子を鏡に映してみるという、あの……」  
「え?」  
「この間、お風呂から上がった時に、たしかめたんです。  
 私の女性器は左右いびつで、ぜんっぜん、対称じゃないんです!  
 これって悪い病気じゃないんでしょうか?!」  
 
ドキ! 何を言い出すかと思えば、  
「はっはっは、星野くん、  
 もともと女性器には個人差があって、外見上いびつに見えることはよくあるんだ。  
 それは病気でもなんでもないよ」  
 
と、言うが早いか彩佳の目からは大粒の涙があふれ出て……  
「ひどい! ひどいわ、コトー先生!」  
「あ、星野くん……!」  
「これってすごく勇気がいることなんです!  
 女の子が『お×んこ』なんて口に出して言うなんて!」  
「さっきは女性器って言ってたような……」  
「先生にはわかってもらえると思っていたのに!」  
 
「ぼくに……何かできることがあれば」  
「シクシク……診察して……診察してください」  
「し、し、診察ねえ。看護婦の君を診察……  
 い、いや、あの! ほっ、ほら、ぼくは外科医だし……  
 こういうことはやっぱり専門の婦人科の医者にまかせた方が……」  
「コトー先生は、わざわざ東京の病院まで行って、  
 見ず知らずのお医者さんに診察してもらえっていうんですか? グスン」  
「わ……わかったからもう泣かないで! ほら、診察してあげるから」  
「聴診器胸にあててどうするんですか? それも服の上から……」  
「そ、そ、そうだねえ! ぼくがうっかりしてた!  
 じゃ、じゃあ、どうしたらいいと思う?!」  
「診察する際は、視診、触診は基本じゃありませんか。先生はお医者さんでしょう?」  
「視診……触診……つまり、見て、触って……」  
「はい診察ですから」  
「…………」  
気まずい  
そうだ、こういう時は医学用語を暗誦して落ち着くんだ……カルテ、ステルベン、  
アナトミー、ヘルツ、マーゲン。  
え〜と、腎臓、肝臓、大腸……。  
「どうしたんです、コトー先生?」  
「い……いや、コホン。星野くん、それじゃあそこのベッドに横になって」  
「はい、先生」  
 
「え〜と、ナース服の裾をたくし上げて……」  
「はい」  
真白の、ナース服の下には、これまた目にも眩しい純白の下着。  
「……って! 刺激的だよ……これは」  
くらくらしている  
「どうなさいました、コトー先生?」  
「な、なんでもない……なんでもないんだ」  
「顔色が悪いですよ、赤くなったり青くなったり」  
 
「ここは気を取り直して……それではこれから、オペ……じゃない、診察を開始する。  
 ではまず、患部の触診を……ゴクリ……」  
と、健助がおそるおそる手を伸ばすと  
「いやッ! やめてください先生!」  
「ごッ……! ご、ご、ごめん星野くん!  
 こんなことが医者として許されるはずがなかったんだ! 許してくれ!」  
「下着の上から触診なさってはいけません。下着だってけっこう高かったんだし」  
 それにまず、症状のある部位をよく見ていただかないと……」  
ガ―――――――ン!  
そうくるか……!  
 
「そうだった、そうだったね……星野くん、それじゃあ下着を脱いでくれるかな」  
「あの……できれば、コトー先生に、脱がせて欲しいんです」  
 
脱がせて欲しい・脱がせて欲しい・脱がせて欲しい……orz  
 
いいとも、脱がせてあげようじゃないか……星野くぅん  
健助は、無防備に、股を開き気味にして横たわる彩佳の下着に手をかけて……  
 
――この薄い布地の下に、ああ、星野くんの秘密の部分……女性の部分が……  
――いやいや、妄想している場合じゃない。ぼくは医者、医者なんだ……  
 
思い切って引き下ろした。  
あッ、という短い叫びが星野彩佳の口から発せられ、  
お尻から、太腿にかけての肉付きが、思ったよりふっくらとしていた感触が指先に残った。  
 
そして、ベッド(ただし医療用)に仰向けに横たわる星野彩佳の、剥き出しの下半身が目の前に。  
 
「ほ……星野くん」  
「コトー先生」  
 
し、診察を……続けねば。  
そうだね、君に取っても診察を受けることはとても勇気のいることのはずだ。  
こうなったら医師として、ぼくも覚悟を決めよう。  
 
「なるほど、星野くんの女性器……ヴァギナは、  
 シンメトリーというには、外性器、つまり大陰唇がやや左に向かって盛り上がっていて、  
 まっすぐじゃないな……たしかにいびつな形をしている」  
「やっぱり……」  
「ラヴィア、つまり小陰唇のボリュームが、左右で差があるために起こる症例だ。  
 先天的な場合が多いが、自慰行為のやり過ぎでこうなる場合もある」  
 
「いやあッ! 先生! 恥ずかしいこと言わないで!!  
 わたし、そんなにオナニーなんかしてません!!」  
「星野くん、これは医療行為なんだ。恥ずかしがってはいけない……ハァハァ  
 バルトリン腺液の分泌が顕著だ。性的に興奮しているのかい? 星野くん」  
「意地悪ぅ……」  
星野くんは真っ赤になって顔をおおってしまった。  
 
だけど、ここでやめるわけにはいかない、ぼくは医者なんだから……。  
ああ……おんなのこの×××ってこんなにやわらかかったんだっけ?  
しめっぽくて、あたたたくて、ゆびさきがとろけそうだよ……って  
理性が……理性が。  
 
「……よし、わかったぞ」  
「どうなんでしょう、先生?」  
「日常生活には何の支障もない。ただ……」  
「ただ?」  
「性交の際に快感を得にくい場合がある・・・」  
「嫌……です。そんなの」  
 
「矯正するしかない。しかも今すぐに」  
「どうやって矯正するんですか、せんせい?」  
「本来なら、腟ダイレーターという器具を使って時間をかけて治療するんだ。  
 これは膣狭窄などの症状に使用するれっきとした医療器具なんだが……  
 でもあいにくぼくは婦人科の医師じゃない。  
 離れ小島のコトー診療所に器具は置いていないんだ」  
「じゃあいったいどうすれば?」  
「事態は緊急を要する。しかたがない、ダイレーターのかわりにぼくの……  
 だ、だ、だ、男性器を使用する」  
「ああ……やっぱり」  
お約束だね。  
 
チャックを開けてズボンをおろす。ブリーフの前をまくると、ぶるるんっと勢いよく、  
Dr.コトーの陰茎、つまりペニスが飛び出した。  
おっと、なんて勢いがいいんだ。  
 
「ゴクッ……コトー先生の性格を反映して……まっすぐな男性器ですね。  
 でも少し……その、反りが……」  
「問題ない。角度を調整しながら挿入するんだ」  
「ああ、挿入されるんですね?」  
「さあ、挿入するよ星野くん。言っておくがこれは治療行為だ」  
「もちろんです……お願いします、先生」  
 
星野くんは股を開いて、挿入しやすい体勢をとる。治療行為とわかっていても、  
わかっていても、ああ、やっぱり星野彩佳くんは花も恥らう妙齢の乙女です。  
異性の前で下半身をあらわにして、なかんずく大きく開脚して、  
若草のような茂み……やわらかそうな陰毛の生えた三角地帯のその舌の、くぱあっ……  
くぱあっ……と小陰唇までがわずかにひらいて、  
色彩的には、そう、淡いピンク色の膣肉が見えるようにするなどということが、  
恥ずかしくないなんてことがあるだろうか? いやない(反語)  
 
顔を真っ赤にして星野くん、熱があるんじゃないか。  
でもこれは不安と期待が入り混じった微妙な表情なんだね。  
 
男性器の先端を彩佳くんの女性器、ヴァギナの入口、すなわち膣口にあてがった時は、  
つぷ、と湿った感触があって……というのも、  
バルトリン腺液と膣液、それに何だかんだでカウパー腺液とが溶け合うように……。  
おっと、どんどんあふれてくるじゃあないか。  
 
「矯正されるようにゆっくりと挿入するんだ」  
「ああっ……入ってくる! 入ってくるぅ……!」  
「ゆっくり……ゆっくりだ」  
「んっ……! 亀頭まで入ってる……!」  
狭いし、きついし、小さいな……。星野くんの穴は。  
それにあったかくて、しめっぽくて……。  
 
ハッ……! いけない、  
医師としての本分を忘れてしまうところだった!  
これはSEX……性行為ではない、医療行為なんだ!  
さらに腰をゆっくり前へと突き出して。  
ヌブブブ……  
「か、固あい……! それに、太おい!」  
「ゆっくり入れるからね……」  
「ああっ! 入っちゃったですか?! 入っちゃった……?!」  
「まだだ! まだ半分しか挿入していない! 星野くん、キツいかい?」  
「す……少し……い……痛ああい!」  
「ガマンするんだ! あと少し」  
「ああああああん……!」  
 
「ハァハァ……根元まで入ってしまった。見てごらん、星野くん」  
「いやです! 恥ずかしい」  
「何を言ってるんだ、君は看護婦だろう。目を開けて直視するんだ」  
「いやぁ……いやぁ」  
 
「ほら膣口が陰茎をくわえこんでいるのがわかるだろう? ちなみにこれが尿道口だ」  
「イヤです! コトー先生のバカ!」  
「ここがクリトリス」  
ついでにここも触診だ、えい!  
「ひい――――――っ!!」  
 
「あ、星野くん……?! ごめんよ、痛かったかい?  
「いいえ……いいえ」  
 
「じゃあこれから、星野くんの膣前庭から膣道に至る狭窄、歪みをを矯正するため、  
 性器をまっすぐ前後に運動させる。いくよ、星野くん」  
「ハァッ……ハァッ……はい、先生」  
ず〜〜〜〜〜〜〜  
「あ―――――――っ!!」  
にゅ〜〜〜〜〜〜  
「いい――――――っ!!」  
ず〜〜〜〜〜〜〜にゅ〜〜〜〜〜〜  
 
「少し早く動くよ、星野くん」  
「コトー……せんせい、突いて……突いてええ!!」  
ぐりゅっ……!ぐぬっ……!ぬぷっ……! ズプッ……!  
ヌプリン……!  
「少し、休もうか? 星野くん」  
「ああン……やめずに、お願いします……」  
「こうかい?」  
ずにゅう〜〜〜むにううう〜〜〜  
 
「はぁはぁ……き、気持ち……よすぎ」  
「し……子宮に、あたってるうぅ―――-っ!」  
「ほら、だんだん動きがスムーズになってきた」  
ぐちゃっ……!ぐちゅっ……!ブチッ……!  
ちゅぷっ……!ぐちゅっ……!ヌブブブ……!ブチュウゥ……!  
・  
・  
・  
「星野くん、すまない。これ以上治療を続けられなくなってしまった」  
「……ハァハァ、膣内で射精しましたね、コトー先生?」  
「あとでよく洗浄しておくように。なに、ここは診療所だ、いざとなったら……」  
「コトー先生、たいへんです! 膣壁のひだ肉が、い……陰裂からはみだしてしまってます!」  
 
「何をしてるんだ、星野くん! 指で触っちゃダメじゃないか」  
「だって……直さないと、これじゃあ下着もつけられない……」  
「慎重に対処しないと、粘膜組織に傷がつくおそれがある。  
 それに、手で触れて雑菌が入って感染症にでもなってしまったらどうするんだ?!」  
「じゃあ、どうすれば?!」  
「決まっているじゃないか、医師であるぼくが、舌を使って矯正してあげよう」  
 
じゅるる  
 
「ああっ! 吸っちゃダメええ、コトー先生!」  
「ひんふぁいない、ほひのふん、ぼふにまはへておひたまへ」  
ムチュ……クチュ……ヌップ……チュブゥ……  
ブチャ……ツプ……クッチュ……  
 
あああああ……! 感じてるぅ!  
頭の中が真っ白になっていくうううう……!  
・  
・  
・  
・  
「あー、コトー先生。急患なんだがちょっと診てやってくれんかね。  
 ん〜〜? コトー先生?」  
 
 
(おしまい)  
 
 

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