署で開催された節約大会も半分が終わり、現在の一位は両津・麗子・中川のチームであった。
リーダーである両津の徹底した節約術の結果である。しかし大金持ちで普段から節約とは縁の無い中川や
麗子には過酷なもので、既に体力の限界に達しようとしている。その為、中川と麗子は精神的に余裕が無く
なり、何度も、節約がキツすぎると両津と口論するが、両津の賞金に対する迫力には適わないでいた。
「両ちゃん、せめてシャワーだけでも使わせてよ。髪がベタベタで死にそうよ」
風呂に入らない事に慣れてる両津はともかく、普段から清潔にしているぶん麗子と中川は余計に体の匂い
が目立つ。その為か両津でさえも鼻がツンとする様な悪臭を感じた。
「ううむ、確かにワシの所がまだ一位だし少しぐらいならいいかもしれんな」
「本当!」
「やりましたね麗子さん」
「待て、ただし一人一人入ると勿体無いからな。三人同時に入るぞ」