〜本田君の受難〜
ジョポポポポ…。部長と署長は、署のトイレで連れションしていた。
「大原君。最近チカンなどの性犯罪が増えておるが、我が署でも取り締まりを強化せねばいかんなぁ。」
「まったくけしからんことですな。特に若者の性の乱れは目に余るものがあります。
性行為など10年早い連中が、遊び感覚でコトに及んだりするなぞもってのほかです!」
トイレを出た二人は、署長室に向かう。途中で署長があることを思い出した。
「そうだ、大原君。例の事件だが、8年前の保険詐欺と手口が似ていると思うんだが。」
「さすが署長。カンが鋭いですな。さっそく資料室で調べてみることにしましょう。」
資料室は署の奥まったところにあり、署員達も、直接用事がない限り訪れることがない場所であった。
資料室に着いた二人が鍵を開けようとしたとき、中からかすかに声がするのに気づいた。
(ちゃんとカギもかけたし、ここなら大丈夫だよ。)
(もう、教官たら意外と大胆なんですね。)
部長と署長は顔を見合わせ、息を静めながら様子を伺うことにした。
(ゴメン、菜々ちゃん。あぁ、もうガマンできない!)
お互い孫がいる歳ではあるものの、パンツの中にある長年使い込んだモノは、扉の向こうにある
乙姫の裸を想像するだけでムックリと眠りから覚め、かつてのオスの表情へと変貌を成し遂げる。
トイレでは取り除けないドブ汁は、先ほどまでの正義感をまるごと汚染し、その吐け口となる
異性の肉の器官を求めてますます熱を帯び、ラードのごとき粘りを増していく。
署長はビア樽のような腹の下にある突起物の向きを手で直しながら、部長にこっそりと耳打ちした。
「どうやら、性の乱れは世間だけの話ではないようだな?」
部長は、署長の表情から、その先に何を言わんとしているかすぐに察した。
「上司として、しっかり部下に教育せねばなりませんな?署長。」