「まさか、これで終わりなんて思ってないよな!」
少年の率直な感想に被せるように、主張の激しい高声が響いた。
ゾンビが立ちあがりながら振りかえると、そこには腰に手を当ててアホ毛を突きつけてくる魔装少女の顔が。
その後ろでは吸血忍者も腕組みをしている。
「……復活早いな。ハルナ」
「とーぜん!さ、第二ラウンド行くぞ!!天才魔装少女悪魔男爵夫人のあたしが、
いつまでも根暗マンサーに後れを取っているわけにはいかないからな!」
「決して本意ではありませんが、掟であなたの妻になった以上、私も同意見です」
「は、そーなんだ……って、ユー!?」
三人が喋っている間に、目を覚ました蒼髪の少女の手は、歩の下半身をまさぐっていた。
夢見心地のまま――
ペロ、ペロ
「はひぃんっ」
繊細な状態で刺激をうけた少年の腰は骨が砕けたように踊ってしまう。
「ああ゛!ずるいぞ根暗マンサー!!あたしにもさせろッ」
「ヘルサイズ殿に、そんなことをさせるなんて、とんでもないクソ虫ですね」
ハルナとセラも遅れじと、躍りかかってきた。
ん、ちゃ……レロ、メロ……ピチェッ。ぢ、じゅっ!
「うおおおお!?」
ゾンビの浪漫、美少女三人によるトリプルフェラを喰らって、歩は5回も射精しているにも関わらず元気を取り戻した。
「うわぁ!やばっ!!」
「ぅぐっ!?」
みるみる大きくなる亀頭をふくみ切れず、ハルナは反射的に小さな口を離してしまう。
「では、私が……」
すかさずセラが割り込んで、ハルナ達に比べれば肉のある唇に陰茎を呑み込んだ。
「こぁらっ!」
こぶしを振りあげて抗議するハルナ。ユーはもっと臨機応変で、歩の尻に回り込むと――
「あひっ!?」
躊躇なく菊門にかわいい舌を這わせた。
「ユ、ユー!そこはッ!!ふはっ……やっ」
「あ、歩の顔、ちょっとカワイイ……」
熱っぽい瞳の魔装少女は、少年の喘ぎに意識を奪われた。急いで新しい攻め口を求める。
「へ、へそぉッ!?う゛ぁ゛っ!?」
舌技の集中砲火を受けた歩はたまらずよろめいた。セラの頭に手を置いて、あやうく転倒をまぬがれる。
その吸血忍者はいつのまにか胸までつかった奉仕をはじめていた。
じゅるじゅる、ぐちゅくちゅ……っ
納得の吸引力と規格外の肉感が歩を追い詰める。そこに肛門とヘソへの打撃が加われば踏みとどまれるわけがないっ。
「も、もう駄目だ!!」
切羽詰まった歩は、セラの頭を押さえつけ、その口内にザーメンを注ぎ込んだ。
「うぐっ!?」
彼女は突き刺す視線で上目遣いに歩を睨みながら、決して口を離さず、欲望を全て受け止めた。
「はぁ……。セラ、まだ飲んでないよな?」
疲れ切った声で、歩は問いかける。ちょっとした仕返しを思い付いたのだった。
精液を口の中に溜めたままのセラが頷いたのを確認して、彼は命じる。
「じゃ、ハルナたちにも味あわせてやってくれ」
忠実な吸血忍者は意図を正しく理解すると、ハルナの両肩を掴んだ。
「葉っぱの人?――む゛っ!!」
セラは魔装少女を振り向かせると、強引に唇を重ねた。
口の中のものが流動していることが歩から分かるように、ハルナに斜め上を向かせて、上から唇を押し被せる形だ。
ジタバタしていた犠牲者の動きが、吸血忍者の力によって緩慢になっていく。
ようやっと解放されたハルナが今度はうつろな目でユーに接近する。
「――――」
身をよじって警戒されるのもお構いなしに、キス。少女は自分がされたことを再現してみせた。
それはまるでゾンビの行動原理のよう……。
だから歩は満足だった――ユーに奇襲を受けるまでは。
(いいもの見たな゛っ!!?)
どろっとした粘液が、柔らかく涼やかな唇から、問答無用の圧力をもって流れ込んでくる。
反射的に吐き出す寸前で、歩は自制した。ユーの顔に精液をぶちまけたくはなかった。
巡り巡って発生源の体内に戻ってきた白濁液には、道すがらセラやハルナ、ユーの唾液がミックスされている。
しかも、アホ毛の少女はヘソを、甲冑少女に至っては肛門を舐めた直後だ。
それなのに不思議と嫌悪感の覚えないのは、歩がすっかり変態になってしまったせいか?
彼女たちが“家族”であるせいか?
――ここにいる全員が抵抗感不足を共有していることだけは間違いなかった。
ユーから全ての混濁液をゆずり受けた歩は口を閉じたまま、自らの顎下を指差す。
以心伝心の一体感。ユーとハルナとセラは、歩の下に顔をそろえて舌を突き出した。
彼女たちの舌がつくる扇のかなめに、彼は口のモノを……
絶世の美少女三人が無心に白い滝を飲み干していく様は、この世のものとは思えない壮観だ。
おかげで歩のちんちんがおっきした。
「…………………………」
物凄く期待のこもった視線の集中砲火を股間に浴びて、歩は冷や汗を垂らす。
「うう……え、と……」
彼は充分にしたつもりでも、彼女たちには3分の1。無理もないと割り切るしかない。
毒食わば皿が溶ける前だ!
「壁に手をついて並んでもらおうかな?」
ゾンビの独創性についてぶつくさ言いながらも、ハルナ達は尻を突き出すポーズを取る。
注入された精液が流れだし、ふとももを伝う感触にセラが眉をひそめた。
「いい眺めだ……」
しまりのない顔で歩は彼女たちの後ろに近付くと、ぺしぺしお尻をはたいて回る。訂正、ユーのお尻だけは優しく撫でた。
「さ、触らないでください。けがらわしい……っん」
「そうじゃないだろ、バユムぅ」
ハルナは唇を尖らせてかわいいお尻をもだえさせる。
獲物を檻の向こうに見たライオンのように背後でうろつく歩の気配に耐えかねて、ユーさえもが口を開いた。
「歩、じらさないで……」
「!……お、おおう」
ふらふらっとゾンビのような動きで真ん中に陣取ったユーの腰をつかむゾンビ。
いきりたった男根が儚いほど白い臀部に埋没する。
「は、ぁッ」
甘い悲鳴に拍車を掛けられて、歩は角度をつけてユーの膣をえぐった。
ジュプジュプと淫猥な音がハルナとセラの耳朶を打ち、ユーの気持ちよさそうな横顔が彼女たちを堪らない気持ちにさせる。
頃合いよしとみた歩は不満の声があがる寸前で、ハルナの背後に移動した。
「……アッ」
ハートマークが付きそうなほど甘い声をあげたところに挿入。本日二度目の処女喪失を魔装少女に味合わせる。
しかし、彼女にとって痛みなど物の数ではなく、待ち望んだ行為に幼い見掛けからは想像もつかないほど妖艶な声が挙がる。
「アアッ!いいっっ。いいよっ、アユム!アユムゥ!!」
「おぅっ。ハルナは体温高いな!」
歩はそんな感想を漏らしながら、ハルナの両腕を後ろに引っ張って、ズコズコ突きまくった。
「ふあぁぁっ!」
いい声が出て、肉棒にちょっとこみあげてきた段階で、転進。
すっかり機嫌を損ねていたセラの尻をわしづかみにする。
「……私のことは忘れられていたものかと」
「悪いなセラ。お前は我慢してくれるから、つい頼っちまうんだ」
「――早く入れてください」
「任せとけ!」
歩は気前よく応じてペニスで吸血忍者の尻の谷間をひと撫ですると、グプッと押し込む。
「〜〜〜クゥッ!」
焦らされてすっかり出来あがっていた肉壺は貪欲に歩を包み込んだ。
「お、お、」
腰を吸い取られる不安にかられて、歩はセラの尻を強く握った。
それに感応して締めつけが一段と厳しくなる。
「!――セラ、尻叩いてやろうか?」
「な、何を言い出すんです!?このクソむッ」
ペシィンッ
「きゃふんッ!」
「ほれほれ」
ペシンッ、ペシンッ、ペシンッ
叩かれるたびに甘く締めつけてくるくせに、間をおいたときに反抗的な目を向けて来たのが堪らない。
歩はついつい荒々しく突いてしまった。
ゾンビはその後も順繰りに三人の肉穴を愉しんだ。
できるだけ長く続けられるよう気をつけていても、こうも豪華な状況ではやがて限界が訪れてしまう。
ユーの白く華奢な背中越しにみえる僅かに丸みを帯びたお腹を愛おしそうに見つめながら彼は動きを加速させた。
「!?また、根暗マンサーなのか。ずるいぞ!」
「ずるいも何も、ユーには一回しか出してやってないから」
「むうう〜〜」
それでも不満げなハルナと何かを押し殺している様子のセラを交互に見て、歩は両手を左右に伸ばす。
ジュグッ
「「!!?」」
精液と愛液で泡立つ秘裂をほじられて、二人は声にならない声を挙げる。
その間も、歩のペニスはバブーロードを開拓しつづけていた。
「く、ふっ……こんなもので私が満足すると思っているのですかッ」
忍耐の限界に達したのか悪態をつくセラと、無言のままくねくねと股間を左手におしつけてくるハルナ。
気持ちよさそうじゃん、などと突っ込むのは避けて歩はさらなる刺激を与えることにした。
「セラ、もう少しこっちに寄って……よし」
「な、何を?」
「力抜けよ――」
不安と期待の入り混じった目を向けてくるセラの体内に、歩は貫き手をメリ込ませた。
「キ、ヒッ!」
のけぞる身体を追い掛けて150%の力が掛けられた右腕が彼女の肉壁を押し広げていく。
「や、やめ……ああっ!あああーッ!!」
ゾンビハンドに軽く内部を引っ掛かれて、けたたましい声を挙げるセラ。
彼女のありさまを横目にして、ハルナは血の気を失った。
「バユム、まさかあたしにも……」
「しないって」
歩は優しく否定してやる。
吸血忍者の身体なら耐えられると考えての行為を、より小さく憐れな身体に行うつもりはない。
だから代わりに歩は愛液に濡れた人差し指で魔装少女のアナルをほじくった。
「ひああっ!!?」
「どうした?ハルナ」
「どうしたって、ソコ……」
「こっちもちゃんと開発しておかないと赤ちゃんが出来たときに困るぞ」
「そ、そっか。じゃあ、しゃーなしだな!」
「…………」
赤ちゃんの言葉にユーが反応して、ぴくんと震えた。
「うぇへへ。ユーもお尻で出来るように頑張ろうね」
だらけ切った顔で言われて、耳の裏まで真っ赤に染まっているのが、歩からは良く見える。
発奮したゾンビ様は最後の仕上げに入った。
右腕と左手と腰を熱心に動かして、三人の快感を最大限引き出そうと励む。
「んぐぁああッ。アユム、なかっ、掴まないでくださいッ!」
「あっ。アユムッ、お尻が、お尻が変だよぉ!!」
「はぁっ、ふぁっ、んんぁあッ」
「三人とも、いいかっ!?みんなで、みんなでイクぞ!!!」
普通なら極めて難しいこと。しかし、幸い彼らは普通ではない。
歩が深く深く貫いたのに合わせて、ユーが喉から血が吹き出しそうな美声をほとばせる。
「歩!みんな!ィク――――〜〜ッ!!!」
「「「 あ あ あ あ ッ!!」」」
歩とセラとハルナが声を揃えて感応し、4人は幸福感に包まれて絶頂した!
そして、ぐったりと床に折り重なりながら、笑みを交わし合う。
歩の笑みには何かをやり遂げた満足感すら漂っていた。
……実際、ゾンビでなければミイラになってるところだ。
その後、歩たちは一緒に風呂に入って、一緒に寝た。
翌日、歩は足元の姦しさに目を覚ました。目をこすりながら視線を下に向けると、
彼の嫁たちが生命の神秘を見る瞳で、股間に張られたテントを見つめていた。
(そんなバナナ!?)
本人にとっても、これは摩訶不思議アドベンチャーな生理現象だった。三人が可愛すぎるせいだろうか。
沈黙が広がる中、おもむろにユーがメモを取り出して、こう書いた。
『これはゾンビですか?』
「…………俺ゾンビっす。後、俺の息子もゾンビっす」