Bad Medicineこむぎ120% 
 
 
 ばふっ。ごろんっ。 
 
 「はにゃ〜……」 
 勢いよく寝っ転がると、あたしの身体を受け止めたベッドのスプリングが少しきしむ。ふかふか弾んでいく温もりがとってもいい感じ。あたしの口元も思わずゆるんじゃうっ! にんまり。 
 「はー、そっれにしても今日は疲れたにゃ〜」 
 ぐったり。あたしはぼ〜っと、天井の電気を見つめる。 
 今日の仕事はグラビア撮影。それ自体はあたしも慣れたものなんだけど、今回は別。もうすっごいえろえろ〜な衣装で、すっごいセクシィ〜な感じだったんだから〜っ!  
 うん、我ながら新境地ってヤツぅ? 
 言うなれば、最初の二作はダークなノベルゲーだったのに三作目で王道学園モノ出してがっぽり新規ユーザー獲得でウマーな感じ? 
 ちょと違うか…。 
 いつもと違う雰囲気のグラビアだったから、もぅやる方も見る方もだいっこーふん! ……してくれるといいにゃあ♪ 今回はすっごくがんばったんだからっ! 
 アニメやゲームのコスプレならともかく、今回のははじめての撮影の時みたいに緊張しちゃったしぃ。 
 「……」 
 ちらっと見るとムギまるも寝ちゃったみたい。ベッドの近くの寝床が閉まったまま。 
 まぁ撮影のあとお約束のようにあのでかちちメイドが邪魔してきたしねー。もちろん追い払ったけど今回は結構動き回ったり走り回ったりお互いくたくただったから、無理もないか。おやすみ。ムギまる。 
 あたしの場合身体より心の方が疲れてるけど……。 
 
 
 
 
 撮影の緊張はともかく、マネージャーのシローちゃんの嫌みがもーうるさいのなんの! い、言うに事欠いて人を「児童ポル○法」だの、「幼児体型」だの全くも〜!! あれ? それは言ってなかったっけ? まぁいーか。 
 
 それでもあ〜思い出したら腹立つ! 今回の仕事自体は新鮮で楽しかったけど……すっごくどきどきしたし。や、だ、まだちょっとだけ身体が熱いかもーー。 
 はあ〜、もぅ寝よっと……明日も早いし、ね。 
 
 ぱちっと電気を消し、おきにのびっくり巨大ニンジンさん抱き枕をぎゅっと抱きしめる。これで準備万端なのだ!  
 点けっぱなしはだめだめ! みんなも電気は大切にね。 
 よーし、明日もがんばるぞいッ! 
 おやすみ〜! 
 
 …………………………………。 
 
 「うぅ……んっ……」 
 むにゃむにゃ。ごろん。 
 「んにゃあ……ふぅ……ぅん……」 
 …………う〜。………いらいら。 
 ごろんっっ。 
 「あづ」 
 ッだぁーっ!! 眠れん! 
 なんどめかの寝返りを打った後、あたしは叫ぶーー気力もないので心の中でカンベンして。おながい。 
 しっかし熱い……まだ五月だってのになんなのよこの暑さは〜! 
 
 
 
 朝の天気予報で「最高気温は三十度」って言ってたけどこのままじゃあ地球はあんぐらーに占領される前に駄目になるんじゃと思う。はあ〜あ……だる〜ぅ。 
 でも、さっき部屋の中こんなに暑かったかにゃ…? う〜ん。 
 おきにのびっくりニンジンさんもとっくに放り投げてベッドの下。仰向けになったあたしはまたぼ〜っと天井とにらめっこ。 
  
 ーーーーはぁ……はぁ……かちかち……はぁっ……はぁっーー 
 
 深夜の、草木も静まりかえる狭い部屋に響くのは時計の針と、漏れる吐息ーーえ、あ、あたしの……なの? 
 なんだか暑さのあまり、自分のだともわからないくらい意識がぼぉ〜っとなってたみたい。ムギ丸は寝床の中だから聞こえるわけ無いし……。 
 「……?」 
 それになんだか、視界もぼやけているような……ちょっと目をこすっても、二つに見える電灯は元に戻らない。 
 「ーーはぁっ!」 
 ひときわ、あたしの声が高く漏れる。何かが、とっても熱い何かが吹き出るような、よくわからない感覚。ちょうど、ヤカンの中のお湯が沸騰したような、かな。なんか考えがバラバラで、寝る前よりもまとまらない。 
 そんなあたしをよそに、あたしの中の、グツグツと煮えたぎる何かが渦を巻く。 
 「ふにゃ…あぁ! あ、熱い、よぉ……っ!」 
 息づかいが乱れる中で、あたしはイチゴ柄のパジャマをひっつかんで思いっきりばふばふとさせるけど、そこから入ってくるのはぬめっとしたなま暖かい風だけ。 
 「ど、どうして、どうし、てぇ……っ!?」 
 
 
 
 あう……気持ち悪いよぉ。  
 気のせいか、部屋がもっと熱くなっているような……って違う、こ、これは、あたしの、あたしの身体が……! 
 「はっ……はっ……ーー!!」 
 ぱ、パジャマがべとべとだよぉ……それになんか重たいし、やっぱりこれってあたしの汗いっぱい吸い込んじゃったからなんだよね……? 
 早鐘のように心臓が脈打つたびにあたしの呼吸も加速していく。、 どきどきなんてしてられない。もぅ、そんなレベルじゃない。 
 それに、それに、このどうしようもない感覚、このざわつきはどこかで!?  
 ーーそうだっ!! 
 「そ、そう……だ……ッ!」 
 頭とは裏腹に、乾く舌と呼吸で声にならない。我ながらちょっとまぬけかも……でも、この体勢は今日の、あの撮影ーーカメラの磨き抜かれたおっきなおっきなレンズが、ずっっとあたしだけを見つめてて……ううん、カメラマンさんだけじゃあない、そこにいたみんなが、みんなに見つめられて……そ、それだけで、あたし、あたしぃッ!! 「あーー熱ッーーふあっ、にゃぁあぁッッ!?」 
 
 ビクンッーー!! 
  
 と身体に電撃が走る。気がつかないうちにあたしの右手は、その……あ、あたしの、大事なところに居たみたい。パ、パンツの上か、らぁっっーー!? 
 「にゃあッッ!! ぅあん、んンーーッ!!」 
 
 
 
 
 
 また勝手にあたしの指が、意に反して動くーーって、そんな大げさなモノじゃないけど、ちょこっと撫でさすっただけで、こ、こんなに……! きっと、最初のもそうだったんだろう。でも、左手はまだあたしのパジャマにあるまま。話のわかるヤツだ。でもーー。 
 「ひぁ、あぁ……ーー!」 
 
 くりゅ。 
 
 「みゃーーふっ……ぁぅ!!」 
 胸にあった指が、そのままちくびを時計回りにつまみ、更に捻る。 
 
 「はぁんっ、んぅッ!! くぅっっーー!!」 
 あたしはきゅっと唇を固く結び、歯を食いしばる。 
 「だ、めェ……駄目だよ……ぉ、とまんない、よぉーーど、どうして、ぇ…? こ、このままじゃ、ムギまるが、起きちゃう…よぉ……」  
 押し殺す声だけじゃない。さっきから加速する荒っぽい息づかいとか、いろいろ問題山積みだったりする。なのに。 
 「だから、止めないと、駄目なのに、声出しちゃ……だ、めーーき、聞こえちゃうよぉ……ふにゃあ、こ、こんなのあ、あいつに、聞かれちゃった、らぁあーー!」 
 それだけは避けないといけない。ただでさえいつもいつも何食わぬ顔してお風呂に入ってくるよーなヤツなのだ。覗くならまだしも(って、これもダメダメだけど)、こんなのを見られちゃったら……!! 
 コレはある意味最後の砦だ。あたしはその絶対防衛線を死守すべく、パジャマの布を噛みしめる。 
 「はむッーー! ぅ……」 
 だけど、そんなあたしの努力も虚しくーーーー。 
 
 
 
 つつー…と、右手の人差し指があそこの割れ目を下からなぞり、左手が恥ずかしいくらいに立った乳首を更に強くねじる。それもほぼ同時だったからたまらない。上から下からやってくる甘い痺れ。 
 「んあっっ! みゃふぁッ、っは…!! ぅあぁんんンッッ!?」 
 自分でも信じられないくらいの高いトーン。レコーディングでもライブでも未だかつて出したことのない声域。こ、こんな危なっかしい情況で……! で、でも……ぉ、だからこそ、鋭く突き刺すようなしびれはそれだけでいままで経験したお、おな、オナニーのそれを軽く上回っててーー! 
 「んあ、ぁあッ! ーーにゃッッ!! あぁん!!  ふぅッ、ゥ……こ、こんな……ッッ!! こんなのってぇーー!!」 
 あ、あいつに、ムギまるに、見られそうって、思うたびに、あ、あたし、どんどんへンなッ、気分にーーどんどん、身体が熱くなって、 「止まらない、よぉーーッッ!!」  
 パジャマの端なんてとっくに離してた。む、ムギまるじゃなくていいのーーだ、誰かに、あ、あたしの…………!! 
 「こ、こむぎ、もーーもぉッ!! 我慢できないよぉ…ッッ!!」 
 そ、そういえばーーーー。 
 カオスな意識の中であたしはちょっとしたことを思い出してた。 
 こ、こーいうのって、確かムギまるによれば、「羞恥心」ってゆーんだよね……? は、恥ずかしいところを見られちゃうって思いがこーふんさせるっていうーーあ、あの変態エロウサギの言うとおりになるってのは悔しい、けど……! 
 
 ーー羞恥心。あたしの心に羞恥心ーー。 
 
 ぢゅくーー 
 
 いやな水音が、そんな雑念をも吹き飛ばす。 
 「ーーん!! ふ、んンゥーーーーッッ!!!」 
 
 
 だ、め……ェ、小麦のここ、すっごい、濡れちゃってるよぉ……ああん、洗濯したばっかなのにぃ。3枚980円のくせに吸水性凄すぎだよぉっ、で…でも、いくら恥ずかしいからって、こ、こんなにコーフンして、火照っちゃうなんて、これじゃあたし、ただのヘンタイ、だよぉ……!! そ、そんなのはッーー……だけど。 
 熱いーーパンツの上からなのに、あたしのここ、フットーしたみたいに、い、いやぁ、後から、後からじゅぷじゅぷって溢れてるよぉ!! 
 じゅくッ! じゅぷ、じゅく、じゅくッっ!! 
 
 あ、あたしの指が、勝手にィ、動いちゃ……っ!! 
 「にゅふぅ!! うぅっん!! はあっ!! あぁあんんッッーー!!  
 はーっ、はーっ……! らめ……駄目、だよぅ、こ、ンなとこ、き、ひゃあッ! ぁぅーー京介くんに見られちゃったらぁーー!!」 
 きっといま、あたしすっごくえっちな顔してる…こ、これでもアイドルなのにぃ……あ、あたし、あたしぃ、嫌われちゃうよぉ……! きょうすけくんにえっちな娘だと思われちゃうよぉっ、そ、そんなのーーって、だめだめ、ただでさえグラビア撮影の時のがぶり返してきてるってゆーのに、その上っ…京介くんのこと考えちゃったら……ーー! 
 「き、きょおすけくん、ったら……だ、メだよぉ、そんなトコみちゃ…はあっ…! あたし、は、恥ずかしい、よぉ……!」 
 か、考えるだけで、脳天までゆだっちゃいそう……! でも、どうしてかわからないけど、止まらない。思わずあたしは目を伏せ、むき出しの足をすりあわせうずくまる。けど、つ〜〜、と太ももを伝い流れ落ちる、あたしの……。 
 「ーーーーーーー!」 
 カァーっと頭に血が上ってーーーー! 
  
 
 
 
 「い……いやだ…、いやだァ!! よぉーーひゃうぅっ!」 
 あう〜〜…恥ずかしいよお…ホントに、ダメぇ、なのにぃ……!! 
 そう思えば思うほど、ほんのちょっとでも京介君のこと意識するほど、あたしの中の熱が、押さえられなくなって、ふあ、あっつーー! 
 太ももを擦り合わせる。でも、そんなことしたってあたしの名前の通り、小麦色に灼けそうな素肌の熱は冷めるわけない。 
  
 ーーちゅく、にゅちゅッ 
  
 「ーーにゃっ!? はぅ、にゃはあぁあぁんッッ!! はあッ、ふあーーき、きょおすけくんっ、そ、んな、ごういん、すぎーー! あぁっ、ぅ!! はぁッ、ひゃうぅッッ!! ーー」 
 あそこにやったままの指が別の生き物のように、狂ったように踊る。太ももに挟まれたままーー気がついたら左手もーーだから、抜け出せない。あたしは陸に打ち上げられたお魚っぽく身をのたうたせるばかりだ。 
  
 くりゅーーぐちゅ、にゅちゅ、ぐちゅぅ、ちゅぐっーー! 
  
 「はぁッッん!! にゃ、ハァあっ! んぁーーあふぅ! んんッ、 はっ、んく、ひぃっ、あぐ!! ぅぁーーくぁあッッ!?」 
 下着の上から指を何本といわずつきたて、スジをなぞり、その上のクリトリスを弄る。優しさもかけらもない、今は、ただこの火照りを、どうにかしたいと、それだけーーじゃないとあたし、おかしくなっちゃうッ! や、やだ、パンツ越しなのに、凄く勃ってーーき、京介君のこと思っただけで、もっと固くーー!! 
 「き、きょお……す、け……ーー!!」 
  
 あたし、もーーぉ、たまらなーーーーッッ!! 
  
 
 
 
 ヒューズがぶっとびCPUな頭は、ただただ京介くんだけを求める。どうせ壊れちゃいそうなら、大好きな、あなたにならーー…… 
 それが、あたしに残された本能。 
 あたしを、中原小麦を形作る、いろんな難解なゲイジュツ論を取り払った、残りもの。こわれもの。でも、この世で一番なくせないもの。 
 もっと美しいもの。 
  
 ーーがばっっ! 
 
 と足をMの字に拓きながら、一度あなたに見てもらう、必要があった。ありのままを。そんなことをひたすらに願ったら、何となくほっとしたような気分になる。気持ちいい。体だけじゃなく、あたしの心もほんわか〜ってなるんだ……だって、さっきからきょおすけくんがこむぎのことを見てくれてる。そんな気がしてるんだもん。 
 
 ーーだから。もう。 
 
 「ーーはぁーっ……はぁーっ……にゃ、はあ……♪ い、いいよ……お、きょおすけくんなら……、も、もぅ、ほ、ほんとぉに、京介くんったら、えっちぃなんだにゃーーーー♪」 
 
 ーーどぉなってもいいやー……。 
 
 あたしの声以外で、部屋に響く音があったとしたら、それは、このいやらしい水音。ね、そぉでしょ? 
 
 ちゅく……っ。 
 
 
 
 
 「ほらーーみてぇ、ああん、こむぎのここ、もぉ、こんなになってる、んだからぁーーね? 脱がしてみたら、もっと、わかるよーー」 しゅる…っと淡い衣擦れの音を立て、べとべとで下着の意味をなさなくなったパンツが脱がされる。京……あたしの、指で。 
  
 「ーーむふ〜♪」 
 居ないはずのあの人の、ちょっとあっけにとられた顔を想いながら、ほくそ笑むあたし。 
 ほらぁ……ちゃんとみてあたしの最高のステージ。何も隠さないから、この通り京介くんのためだったら、なんだって、できるんだからぁ。 
 あたし、ホントは、いつだって京介くんだけのアイドルに……なりたいんだよ? 百万人のファンの歓声よりもあなたの喜ぶ顔だけを見たくって。 
 「くすっーーそいえばこの前のイベントで京介くんあたしのココ見てびっくりしてたよね? 鼻血まで出して、かぁわいいーー♪ で、も、今日は、もっと、激しくびっくりさせてあげるね……ーー♪」 
  
 ぐぢゅっーー。  
 
 「あっっはッ!! ひゃ……うぅ、くは、ああんッッ!! あふッ! も、もっとーーお!」 
 溢れる汁を汲み出すみたいに両手で掻き出すたびにビリビリとした痺れが上に下に体中を駆けめぐって、そのたびにぶるるッッ!! と際限なく震えて、止まらない。 
 「ーーはっ、はっーー! もっと、もっとォ、近くでみていいよ……あぁあっっ!! お、おねが、い、にゃああ!! ふぁあぁんんッッ!! こむぎの、こむぎのどうしようもなくっーー! くぁッ! あん! は、恥ずかしいとこ、ぁっ、みて……ーーくあ!! にゃあーーん、あぁ、はあっっ! ふにゅうッ! はぁあぁ、んあッ、はんッッ!!」 
 
 
 むき出しのあそこを右手でかき乱し、左手は肩の裾から服の中に入り込んで固いままの乳首をくりくり挟み、出もしないミルクをひねり出すみたいに苛める。 
 「ぅん、くゥッ! ーーあ、はぁっーー!」 
 時に優しく、また激しくと、バリエーションをつけて。 
 「はぁっんんッッ!! ゥーーあん、にゃ……ふぁ、ひゃ、はっ!!」  
 そうして、掌で押しつけ潰したり、ふにふに揉みしだいたり。ムネの大きさはこよりちゃんはおろか恵や明日香ちゃんにも全然かなわないけど、感度なら……それに最近ちょっとおっきくなったとひょーばんなんだからっ。 
 勿論、その間もせわしない右手を休ませはしない。ってゆーか、できない。 
 だって、せっかくきょうすけくんがこむぎのえっちなところみててくれてるのに、どうして? 
  
 「にゅーーふッ!! あ゛ア゛ッあ!! くふッ! んゥ……みゃ、はッ! んんんっっ!!」 
 ぴくん、ぴくんってのが突き抜けるたびに、ちくびを捻り、小麦の大事なところをかき回すたびに、目の前が霞んだり、ジェットコースターみたいに激しく体が揺さぶられる。 
  
 ーーーーあは、まだみててくれてる……。 
 
 じりじりと、足の先っぽから頭のてっぺんまでを舐るかのような、鋭い感覚。それが、あたしを更に解らなくする。 
 そ、そんなに、みつめられた、らーー! 
 体の芯から、じんじんってして、緩やかに痺れてく、あは、気持ちいいー……♪ にゃはは、そっかぁ〜……。 
 
 
 
 
 「んァっ、はっ!! あ、ああっっ!! も、もっとぉ、もっと顔を近づけて、こむぎをよくみてーーあ、アイドル……なのに、みられちゃうと、すっごいキモちいーのぉ、あ、んぁっ、はぁ、そンな風にみつめられると、あ! か、からだがあつくって、たまんな……くぁーー! んあ゛ぁあぁああッッ!!」 
 ……そーだったんだー。あたしってやっぱ見られて感じちゃうヘンタイだったんだーーーーってあたし自身がぶっちゃけてどうする。なのに、不思議と自然に受け止められる。胸がすーっとする。それはこの暑さの所為なのかにゃ? それともーー。 
 ともかくこれでムギまるのことをヘンタイ呼ばわりは出来なくなっちゃった、のかな? しょぼ〜ん……。 
 だけど実際の所、このときのあたしはその視線が“誰が”、“そうしてる”のかは見事にアウトオブ眼中で、まるで虫眼鏡を陽の光にかざして紙を熱すかのようにずっとあたしを炙ったまま。だけど今はそれだけが全て。他にはなにも。 
  
 にゅぐ、ぐちゅッ! にゅぢゅ、ぐじゅーーーー!! 
 
 「あ゛っーーはっっ!! よ、四本ーーも…!! あ゛ぁ゛ッッ!! ひゃ、ーーあぁあぁあぁァァッッッ!!? い、イィッッ!! よぉーーき、キモち、いーーーー!! あはッ!! あぁ、あァんッッ!! そ、そんなにされちゃったら、はぁうっ! ふにゃあ、こむぎ、こむぎこむぎこむぎいぃぃッ!!」 
 だめ押しとばかりに、これ以上ないくらいにカタくなったクリトリスを左手で握りつぶすように摘み人差し指から小指までを飲み込んでしまったお○んこの中を、イソギンチャクのように泳ぐ。 
 ぐちゅぐちゅに、にちゃにちゃに指に絡みつく愛液をものともせず、むしろもっとまとわりとかせるように激しい水音を立て、あたしはーーあたしを、メッチャクチャにする!! 
 それが最優先事項とばかりに、あたしは加速する。 
 ーーそしたら、なんだかあたしの中がふわ〜ってなってーーーー。 
 「あっ!! あぁんッッ!! ふぁ、んあぁぁんんッッ!! き、きょお…けくーー! あ、あたしィ、もう、ダメえぇッッ!! イーーイクぅぅッッ!! き、きょうすけくんにみられてっっ、イッちゃあッッ!! にゃあっああぁあぁぁぁんんンンッッッ!!!」  
  
 意識が、視界が、なんかもうあたしの中も外も、真っ白に。 
 
 ーーーービクンッッッ!!! ビュク!! ビュクッッーー!! 
  
 止めどなく溢れる絶頂の脈動がびくん、びくんってなるたびに、あたしの腰はあらぬ方向にはね、手足は突っぱね、ぶるぶるとした壮絶な痺れとせめぎ合う。ぷしゃー、と世にも恥ずかしい音を立てて、あたしの中の蜜が噴き出されてく。 
 「にゃはぁ……はッ……あ、ああ……ひっ……あ………ッッ!!」 涙と絶頂感で目の前はどろりと濁り、あたしは荒い息をつくばかり。口元のだらしないよだれも拭く気力なんか無い。 
 
 ーー……イッちゃったぁ………にゃ、はは……ーー。 
  
 こういうルーズな感じって、オナニーならではのヤツだよね……心に体に重くのしかかるむなしさ。そりゃ自嘲気味に笑ってしまうわ。 だけどそれも形にならず、口元がちょっと歪むだけ。なんかなぁ、もう。はあ…………でも、やっっと治まったみたい……うぅ〜。 
 
 
 
 
 
 
 あたしは改めて、くて、と仰向けになる。部屋は依然としてがらんと静まりかえったままで、じっと夜明けを待っている。 
 
 ーー参ったなあ、今日は朝から早いのに。 
 
 それにこんな汗だくじゃ、またお風呂入り直さないと。はぁ〜あ。でも、この時間ならいつもみたいにあのエロウサギが覗いてくる危険はなさそうだし、今ならまだーーー………目が、合ったーー? 
  
 
 「ーーーー…………ほえ?」 
 「……………………………」 
  
  思わず、そんな声が。 
 
 慌てて涙で曇った目元を擦ってみる。あ、今回は二つに見えた電灯が元に戻ったぞーい♪ ってそうじゃなあぁぁぁぁぁいッッ!! 
 あたしは震える指先でそいつを指さす。 
  
 「は、はわわわわわ…………………………!」 
 「……………………………………む、ムギーーーーーー?」 
 
 あたしは叫んだね。ええ、そらもう。近所メーワク? ッなことカンケーあるかぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!   
 
 「な、なぜ…………ナヅェミデルンディスッッッ!!?」 
 「む、ムギイィィッッッ!!?」 
 
 
  
 
 電灯の隣に位置する、いつ開けたのか知らないけどぽっかり空いた穴から覗くそいつは、間違いない! ムギまるは飛び上がる。 
 ちらっと横を見ると、開け放たれもぬけの殻となったムギまる専用寝床が。お、おにょれ〜……いつのまに。 
 「ウェイッ!」 
 あたしは腰の反動を活かして一息でベッドに上に立ち、身構える。 「わ、わわわわわわわわわ」 
 「いつから!!? いつから見とったんだワレェッッ!!? 三秒以内に答えろぁァァ!! 三、二、一、ハイッッ!!」 
 「こ、こここここ………!! こむぎちゃんがさ、さささ三十分前に目を覚ました辺りからだと思うムギたぶん」 
 「ふーん………ってそれ一部始終全部やんけゴルァアアァァァッッ!!!」 
 「そームギ……だが私は謝らないムギ! いや〜、ええもん見してもらったムギよー……このボクとしたことがいまにもマヤ様の言いつけ破って飛びかかりそうな反転衝動を抑えるのにえっらい苦労したムギ。それほどまでにさっきの小麦ちゃんは美しい、否! エロカワイイムギというべきか、やっぱりこの前言ったとおり、羞恥心は小麦ちゃんの秘めたる色気を最大限に引き出すムギ! まさに小麦120%とーー」  
 「ってやっっぱりかああぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!」 
 べ、ベラベラくっちゃべりおって〜、あのとき時計なんて気にしてらんなくてカマかけてみたけどどよーは全部、あたしのを全部!!! 
 う、ウゾダ……ウゾダドンドコドーン!!! 
 こ、この前のパンツ騒ぎに続いて二度までも! つーかあのときより全然酷いし!! 
 
 「ひ、ヒイィィィィィィムギッッ!!! し、しまっった、ついムギイィィィィィッッ!!!」 
 と、踵を返す変態エロウサギ!! ええい、逃がすか! 封印しちゃる!! ーーえ、なに? ヘンタイは人のこといえないじゃんかって? 前・言・撤・回ッッ!! 
 「まぁてェェェ!! ムギまるうぅッッ!! オンドゥルルラギッタンディスカー!!!」  
 「へ、ヘルプミームギイィィィィィ!!!」 
 あたしは任○堂の看板キャラよろしく拳で天井を崩し、突入する。 せまっ苦しいそこに身を屈めて着地すると屋根裏独特のきな臭い匂いがつんと鼻をつく。そのほぼ中央で、エロバカウサギはガクガクブルブルとしていた。 
 「あんたのせいで、あんたのせいであたしの純潔はボロボロダァ!! あたしゃクサムヲムッコロスうぅぅぅぅぅぅッッッ!!!」 
 「ま゛! ままままつムギよッッ!! は、はな、話せば! 話せば分かり合えるムギ!!」 
 「ーーん゛あ゛!!?」 
 「ほっ、ホラ!! ボクが見てたおかげ小麦ちゃんも気持ちよくなれたムギ?」 
 「ほっっほぉう?」 
 「ぼ、ボクは! 小麦ちゃんが気持ちよくなってくれるためにそりゃもーじっっと凝視してたムギ!! マリア様もロザリオ捨てて逃げ出すほどの勢いで、穴が空くくらい見てたムギよッッ!! こ、小麦ちゃんだって『きょおすけくんがこむぎのことをみてくれてる』って言ってたムギ?  ーーーーこ、小麦ちゃん?」 
 「………………………………………………」 
 こ、こやつは〜、ひ、人のモノローグまで勝手にーーそれに見てて笑っちゃうくらいに泥沼状態。もう見てらんない。 
 
 ーーーーなら、はやいところ楽にしてあげなきゃ、ねーーーー? 
 
 「小麦ちゃん、だ、ダバッテナイデナンドガイエウヘェァ!!」 
 
 ーーどばきッッ!! 
 
 怒りの鉄拳がムギ丸の鼻っ柱をへし折る。 
 「ーーな、ナニするムギッッ!!? あ、アンダドボクァアガマジャナガッダンデェ……ウェッッ!!」 
 さらにサッカーボールよろしくシュート! 
 「ァゥアッ!! ま、マヨイァイエナィムギ………」 
 「どやかましいィィッッ!! なに逆ギレしてんだオノレァアァァァッッ!!! あだしゃウシロニハラガタッテイル!! アンダニラギラレタキブンダァッッ!!」 
 「ヒ、ヒイイィィェェムギィィッッ!!!」 
 ウサギだけに脱兎のように駆け出すムギまる。だがここは屋根裏。そう思い通りには動けまい! あたしは一息で追いつき、ヘンタイエロウサギは壁を背にする羽目となる。 
 「今日という今日こそ二度と悪さできないように、うぅん、その種族間を無視して見境無くおっ勃つチ○ポぶっった斬って一片の性的衝動すら湧かないようにしたるわぁぁァァァァァッッッ!!!  
 ーーウエェェェェェェェェェェイッッッ!!!!」 
 「ご、ごぶッッ!! ごぶぎぢゃん、か゛、がりにも魔法少女モノのヒロインにあるまじき下品な発言ムギィィィィィィィ!!!」 
 「うっっさい、問答無用ォォォォォォォッッッ!!!!」 
  
 
 ーーみんなもプライバシーには十分気を付けてね! いつ、どこであなたの秘密が覗かれてるかも……まさに現代社会の歪みの縮図。小麦ちゃんからのありがたいちゅーこくなのだ! 
 トホホ〜…………ってゆーか、あ、あたしの……あたしの純潔を、 
 返せえぇぇぇェェェェッッッッ!!! 
  
 
 
 
 
  
  
 

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