「ミリィさん・・・・・」  
そっと声をかけると、朝からずっと始末書と格闘していたミリィが振り向く。  
「フェイミンさん?」  
「お茶をお淹れしましたので、ひと休みなさいませんか?」  
「じゃ、お言葉に甘えて、いただくことにするわ」  
ミリィは、フェイミンから茶杯を受け取ると、注がれた紅茶を一気に飲み干し、笑顔をみせる。  
「はぁ〜、生き返るわぁ〜」  
「あまり根を詰めすぎては、お身体に障りますわ」  
「ありがとう。でも大丈夫だよ」  
「でも、今のミリィさんは、無理しすぎでございますわ。これでもし、ミリィさんに何かあったら、わたし・・・・・」  
「大丈夫だよ・・・」  
ミリィは、フェイミンをやさしく抱き寄せて囁く。  
「フェイミンさんが、こうしてそばにいてくれるから・・・・・」  
「ミリィさん・・・・・」  
ミリィの手が、そっとフェイミンの胸をまさぐる。  
「い、いけませんわ」  
「あたしが今、フェイミンさんにできるお礼って、これくらいだから」  
いつの間にかはだけられた襟から、ミリィの手が入ってくる。  
「ミリィさん・・・・・」  
 
 
「フェイちゃぁ〜ん!!!」  
突然の声に、フェイミンの妄想は中断された。  
「ユ、ユメミさん・・・・・」  
「フェイちゃぁ〜ん、こんなところにいたのぉ?ずぅ〜っと探してたんだよぉ?」  
「わ、わたしはこれから、ミリィさんへ差し入れ・・・」  
「いいからいいからぁ〜」  
ユメミはフェイミンを抱きすくめると、無理矢理部屋へ引きずって行った。  
「お、お放しくださいませ」  
だが、非力なフェイミンではユメミに抗う術もない。  
「さ、フェイちゃん、しよぉ〜」  
ユメミは、フェイミンの衣の裾を捲りあげ、秘所に手を這わせてきた。  
その手を払いのけ、訊き返す。  
「な、何をですの?」  
「んもぉ〜、わかってるくせにぃ〜。明日は非番だし、いぃ〜っぱい楽しもうねぇ〜」  
「お、お断りしますわ」  
「でもぉ〜、フェイちゃん、こぉんなに濡れているわぁ」  
ユメミが、フェイミンの愛液に濡れた手をフェイミンに見せつける。  
「こ、これは違うんですの。これは・・・」  
「これはぁ?なんなのぉ?」  
つい先ほどまでの淫らな妄想のことなど言えるわけがなかった。  
「フェイちゃんったらぁ、素直じゃないんだからぁ〜」  
ユメミはフェイミンをベッドに押し倒すと、衣服を脱がせ始めた。  
「いやぁぁぁぁぁ〜!!!」  
「うふふ、フェイちゃぁ〜ん・・・・・」  
「ミリィさぁ〜ん、お助けくださいませ〜!!!」  
 
その頃、ミリィは、一心不乱に始末書を書き続けていた。  
極度の集中により、聴覚を一切遮断された世界にいる彼女に、救いを求めるフェイミンの声が届くことはなかった。  
 

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