「私って、やっぱり子供なのかなあ・・・・・・」
なるみは洗面所の鏡を見て、ふと、ため息をついた。
なるみは先輩のことが大好き。でも、逞しくてかっこいい先輩に比べて、自分はまだまだ子供。
鏡の向こうの自分の姿を見て、なるみはそう思う。
先輩に釣り合う女の子になりたい。だが、どうすればいいかわからない。
「私って、どうしてこうなんだろう・・・?」
先輩の前で大人のように振舞っても、どこかドジをしてしまう自分。
精一杯の背伸び。でも、あんまり背伸びしすぎて、転んでしまう。
「このままじゃ、私、先輩に嫌われちゃう・・・・・・」
彼女の大きくて丸い瞳が、ぽろっと涙をこぼす。
初めて好きになった、素敵な男の人。彼だけには、どうしても嫌われたくはなかった。
お友達の兄である、あの人にだけは・・・・・・
ダメだ。
こうやって物思いにふけっていると、どうしても悪い方へとばかり考えてしまう。
こないだの日曜日も、先輩と遊園地に行って、ピラミッド展なる、ホラーハウスで悲鳴を上げて逃げまとった。
顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくる私に、先輩は優しく声をかけてくれた。でも・・・
「先輩、あの私を見て、呆れちゃっただろうなあ・・・」
先輩に嫌われた。それは、なるみにとって、この世界の破滅に等しい出来事。先輩こそが、彼女の世界観の全てなのだ。
それはまさしく、恋。彼女は輝日南高校に入って、初めて恋をした。
それは、親友の兄。でも、何となく、声をかけ辛かった。憧れの先輩なのに、素敵な先輩なのに、なるみはどうしても近寄ることができない。
どうしても、恥ずかしさが前面に出てしまう。だから、素敵なその先輩を見かけても、つい素通りしてしまう。
だが、彼女には親友がいた。
それは、他でもない、先輩の妹の、菜々。彼女の手引きで、ようやくなるみは、憧れの先輩と知り合いになれたのだ。
そして、先輩とより親しくなるために、彼女は一生懸命勇気を振り絞って、先輩と接した。
先輩・・・・・・その名を、相原光一という。
先輩は、やはり素敵な先輩だった。かっこよくて、頼もしくて、優しくて、そして、楽しい人。
先輩と一緒に過ごすうちに、彼女の心に、熱い火が点る。
先輩が、好きでたまらない。だから、彼女は一生懸命、先輩に好かれるように努力を重ねた。
しかし、その結果は、必ずしもいいとは言えなかった。
肝心なところでドジを踏んでしまい、先輩に呆れられたり、はたまた先輩に怒られたり。
一生懸命頑張ってるのに、どうしても上手くいかない。
だが、なるみにはわかっている。
先輩が悪いのではない。自分が悪いのだ。
「私って、どうしてこうなんだろ・・・・・・」
鏡を見るたびに、なるみは涙する。
そこに映し出される彼女の姿。それは、童顔で、背も小さい、まさしく『子供』。もう高校一年なのに、顔も身体も、子供っぽい。
(私・・・・・・先輩の好みの女になりたいのに・・・・・・)
涙が滝のようにこぼれる。このままでは、先輩に嫌われてしまう。
暗い雰囲気が嫌いなはずが、いつしか彼女自身が、暗い絶望の闇に囚われていた。
(先輩・・・・・・私・・・・・・)
なるみはとぼとぼと歩き出した。そして、廊下を通って玄関に着き、サンダルを履いて外に出た。
「なるみ!こんな遅くに、どこ行くんやっ!?」
祖父の軍平が尋ねるが、なるみは返事もしない。
「ま、待てなるみ!」
軍平は急いで外に出た。しかし、なるみの姿は、もうどこかに消えていた。
「え、えらいこっちゃ!なるみ〜!」
軍平は早速、辺りを探し回る。だが、心当たりを探しても、彼女はいない。
軍平は真っ青になった。
「ど、どないすればいいんや・・・・・・」
軍平はとりあえず、心当たりに電話をかけてみた。そして、その中には、相原家もあった。
「ええっ!?なるちゃんがいなくなった!?」
電話を受けた菜々が驚く。そして電話が切れると、菜々は息せき切って兄の部屋へと駆け込んだ。
「お兄ちゃん大変!なるちゃんが、家からいなくなったって!」
「何だって!?」
光一は自慢のプラモをいじくってる最中だったが、その報を聞くと、それを放り出して部屋を出た。
「お兄ちゃん、探しに行かなきゃ!」
菜々が急かすと、光一は菜々にこう答えた。
「待て、もうこんな時間だから、菜々は家の中にいなさい。お兄ちゃんが探しに行ってあげるから。」
「で、でも!」
「菜々!この暗いのに、一人歩きはダメだ!」
「大丈夫だよ!お兄ちゃんと一緒にいるから!」
「ダメだ!もし、悪いやつに狙われたら、どうするんだ!?お兄ちゃんに、菜々を守れると思うか?」
「う・・・わかったよう。お兄ちゃん、早くなるちゃんを見つけてあげてね。」
光一は懐中電灯を片手に、玄関を飛び出した。この暗い夜道である。一刻も早く、なるみを見つけなければならない。
「なるみちゃん、待っていろ!僕が、必ず見つけ出してみせる!」
光一は辺りを探し回る。駅前、学校の周り、そして、きびな池の方まで探し回ったが、いない。
「なるみちゃん、どこ行ったんだ・・・・・・?」
光一はとりあえず、途中経過を連絡するために、家に戻る。途中経過とは言っても、いない、それだけである。
だが、光一が家に戻ってきたとき、玄関先に座り込んでいる人影があった。
「誰だ!?」
光一が懐中電灯を向けると、その人影は光一の方を向いた。
「な、なるみちゃん!!!」
「あ、先輩・・・・・・」
なるみはくしゃくしゃな泣き顔をしている。
「どうしたんだよなるみちゃん!皆、心配したんだぞ!」
光一がそう言うと、なるみは立ち上がり、光一の側に寄った。そして、光一の胸に顔を埋める。
「うわああああああああんん!!!」
「ど、どうしたの?」
いきなり泣き崩れるなるみに、光一は戸惑った。
「とりあえず、寒いから家の中に入ろう、ね?」
「・・・・・・はい・・・・・・ぐす・・・・・・」
「そういうわけです・・・・・・はい、はい・・・・・・」
菜々が軍平に電話をして、取りあえず彼女が無事だったことを知らせた。光一の部屋には、毛布を被ったなるみが座っている。そして、光一はミルクを温めて彼女に差し出した。
「はい。暖まるよ。」
「・・・あ・・・ありがとうございます・・・・・・」
なるみがホットミルクを一口飲んで一息つくと、光一はなるみに声をかけた。
「なるみちゃん、一体、何があったの?」
するとなるみは、再び涙をこぼした。
「先輩・・・・・・」
「だ、だから落ち着いて、ねっ?泣いてちゃわかんないから、ねっ?」
その時、菜々が部屋に入ってきた。
「ねえお兄ちゃん、なるちゃんのおじいちゃんが、今から迎えに来るって。」
菜々がそう言うと、なるみは菜々の方を向いて答えた。
「菜々ちゃん、ごめんなさい。私、帰りたくないの。」
「なるちゃん・・・・・・うん、わかった。おじいさんにはそう言っとくね。」
菜々は再び部屋を出て、電話の方に向かった。
そして部屋には、光一となるみの二人きりになった。
「で、なるみちゃん。僕に教えてくれるかな?」
するとなるみは再び泣きながら答えた。
「先輩・・・・・・なるみは、どうやっても、先輩の好みの女にはなれません・・・・・・」
「なるみちゃん?」
「だから、このままじゃ、先輩に嫌われちゃうって、そう思ったら、悲しくなって・・・・・・」
光一はハンカチをポケットから取り出し、彼女の涙に濡れた頬を、そっと拭いてやった。
「なるみちゃん・・・・・・、僕はそんなことでは、君を嫌ったりはしないよ。」
「で、でも・・・・・・」
「それに、僕の好みなんて、誰から教えてもらったんだい?僕は、誰にも言った覚えはないんだが。」
「そ、それは・・・・・・かっこいい先輩のことだから、多分大人っぽい女の子が好みなんじゃないかなって・・・・・・」
彼女の答えに、光一は笑った。
「ははは。それは違うよ。僕の好みを教えてあげようか。それはね・・・」
光一はそう言うと、彼女の耳元に唇を寄せて、そっと囁いた。
「里仲なるみ。」
その答えに、彼女はかっと目を見開いた。
「ウ、ウソです!先輩は優しいから、きっと私を励まそうと、そう言ってる・・・・・・」
「そんなわけないじゃないか。だったら、今から証拠を見せてあげようか?」
「証拠・・・ですか?」
すると光一は彼女の顔を真正面から見据えた。そして、彼女の唇を、一気に奪った。
「!!!」
彼女は驚いて、声も出ない。今、光一となるみの唇が、本当に重なり合っている。正真正銘の、キスなのだ。
そしてそのまま、光一はなるみを抱きしめる。絶対に、手放したくない。その想いを込めて。
やがて光一は、唇だけを離して、彼女の耳元に囁いた。
「どうかな?これでも、相原光一は、里仲なるみを嫌いだと思うかな?」
なるみは首を左右に振って答える。そして、彼の首筋に抱きつき、彼を抱きしめる。
「先輩・・・・・・大好き・・・・・・♥」
そのとき、菜々が部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、おじいさんが、泊まってもいいって・・・・・・ってお兄ちゃん!何してるのよっ!?」
「あ・・・」
菜々と二人は向かい合っている。すると、菜々の方が先に口を開いた。
「ねえなるちゃん、本当は私の部屋に泊めようと思ったんだけど、お兄ちゃんの部屋に泊まる?」
なるみはこくっと頷いた。すると、菜々は「ちょっと待ってて」と言って一階に降りた。そしてすぐに戻ってきた。
「はいお兄ちゃん。」
菜々は光一に四角い小さな箱を手渡した。見ると、父の部屋にあったコンドームの箱だ。
「お兄ちゃん、間違っても、妊娠させちゃダメだよ!」
「わ、わかってるよ。」
そして菜々は部屋を後にする。そして、振り向きざまにこう言った。
「それじゃ二人とも、ごゆっくり♥」
これでようやく、光一はなるみと二人きりになった。もう、周りには誰もいない。
「ね、ねえ、なるみちゃん・・・・・・」
「は、はい・・・・・・」
「それじゃ、寝よっか。」
「はい・・・・・・♥」
光一はまず、なるみをベッドに横たえて、その上から彼女を見た。
彼女は菜々からパジャマを借りていたため、今着ているのは菜々のパジャマである。そのパジャマ胸の部分を、下から彼女の胸が押し上げている。
とは言え、それは決して大きくはない。彼女自身の悩みの一つである、子供っぽさ。その原因の一つが、この胸にあるのかもしれない。
「ねえなるみちゃん。」
「先輩?」
「君は自分のことを子供だって言ってたけど、僕から言わせれば、君は自分が思っているほど、子供ではないよ。」
「えっ?」
なるみは意外な光一の答えに驚いた。
「例えばほら。」
そう言って光一は、なるみのパジャマのボタンを一つずつ外してゆく。そのボタンが一つずつ外れていくたびに、彼女はポッと顔を赤らめた。
やがて、光一はごくりと息を呑んだ。小さいとはいえ、正真正銘の、女性の胸である。
「あ・・・・・・」
彼の手が、なるみのその小さな胸に触れると、彼女は吐息を漏らした。
そして、光一の手は、彼女の胸をそっと揉み、やがて、その赤い蕾に唇を這わせた。
「んん・・・」
「なるみちゃん・・・・・・すごく、ドキドキしてる・・・・・・わかるかな?大人だから、こういう反応をするんだ。子供だったら、ただくすぐったいだけなんだって。菜々が、そう言ってたよ。」
「先輩・・・菜々ちゃんの名前を出さないで・・・折角二人きりなんだから・・・」
「そうだね。ごめんごめん。」
そして光一はパジャマの上を完全に脱がすと、彼女の身体を撫で回した。
「なるみちゃん、ちゃんとくびれがあるんだね。これも、君が大人だっていう、証じゃないかな?」
「先輩・・・・・・私、本当に子供じゃないですか?」
「もちろんだよ。現に・・・・・・ほら。」
「えっ・・・・・・きゃっ!」
光一は彼女の手を取り、その手に自分の股間を触らせた。
「なるみちゃんが大人だから、僕もこんなに固くなるんだ。僕はロリコンじゃないから、子供では固くならないんだよ。」
光一のパジャマの上から、なるみは彼の陽根をさすっている。しかし・・・・・・大きい。こんなサイズのものが、私の中に・・・?
なるみは少しだけ、ぶるっと震えた。
そして、光一の目は、次第になるみの下半身へと移ってゆく。
なるみは期待と不安の眼差しで光一をじっと見ていた。やがて、彼女のパジャマの残りに、彼の手がかかる。
「あ・・・・・・」
今、大好きな、憧れの先輩の目の前で、里仲なるみは、正真正銘の、裸になっている。
布一枚の隔たりもない。そして、その彼女の下半身には、彼女の大人が詰まっていた。
「なるみちゃん、見てごらん。このくびれた腰から下、出っ張ったお尻。これも、君の大人の証だよ。」
ようやく、なるみは、彼の意見を少しずつ受け入れ始めている。なるみは納得したように、こくっと頷いた。
「先輩・・・・・・」
なるみはじっと光一を見ている。すると彼女は、自分から両足を持ち上げ、それを左右に開いて見せた。
「これも、私の・・・・・・大人の証・・・・・・?」
その瑞々しい愛液の滴るその場所。だが、彼女は、まだ一度も、男を迎え入れたことがない。
「そうだよ。それも、君の大人の証だ。」
処女とはいえ、彼女のその場所は、男を迎え入れるには、充分な大きさになっている。だが、光一のは・・・・・・大きい。果たして、入るだろうか?
やがて、光一もパジャマを全て脱いだ。
裸の男女が、同じベッド内にいる。となれば、やることは決まっている。
光一にも、なるみにも、それはわかっている。だからこそ、今、二人は、真に結ばれる。
なるみは光一の陽根と自分のその場所を見比べてみた。光一のは、あまりにも大きくて、彼女は思わず怯えてしまう。
「大丈夫だよなるみちゃん。自分を信じるんだ。」
「はい・・・・・・」
光一はそう言いながら、陽根にコンドームをはめている。
「なるみちゃん、このコンドームも、君の大人の証なんだよ。」
「えっ?それって?」
「なるみちゃんは大人だから、避妊をしないと、妊娠してしまう危険が高いんだ。子供だったら、その心配はないからね。」
「そういえば・・・・・・そうですね・・・」
なるみはそう言いながらも、意識は一点に集中している。光一の陽根に。
そして、いよいよその時は訪れた。
「挿れるよ。いいね?」
「はい・・・・・・」
なるみは二本の指で、その場所をくいっと左右に広げた。いよいよ、この場所が、先輩を迎え入れる・・・・・・
未知の痛みに備えて、なるみはぐっと奥歯を噛み締めた。
「なるみちゃん、もっと力を抜いて。」
「は、はい・・・・・・」
そして光一は、亀頭をその場所にぐいっと押し付けた。
一瞬だった。
今まで味わったことのない痛みが、彼女の全身を突き抜ける。
「いやあっ!」
処女膜が裂け、膣の内部が光一の陽根の形に押し広げられる痛み。
「くうぅぅ・・・・・・」
だが、その痛みは、思ったよりは早くに引いてきた。
「なるみちゃん、見てごらん。」
「せ、先輩・・・・・・えっ!?」
なるみは自分の視線の先の光景に、思わず言葉を失った。
あんなに大きかった光一の陽根が、今、自分の膣の中に、根元まですっぽりと納まっているのだ。
絶対に無理だと思っていたのに、自分は・・・・・・先輩を、あっさりと受け入れている。
「だから言ったじゃないか。なるみちゃんは、もう子供じゃないって。」
なるみは何も言わず、ただ、こくっと頷いた。
「それに、ほら・・・・・・」
なるみはさらに結合部をじっくりと見てみた。
わずかに血が滲んでいる。だが、その量は、本当にわずかで、残りは・・・・・・なるみ自身の、愛液。
「なるみちゃん、知ってるかな?この愛液って言うのはね、男女が結合するときに、潤滑油の役目を果たすために、女性の身体から出てくるものなんだ。」
「はい。それぐらいは知ってます。」
「そう、その愛液が、こんなにたくさん出ているってことは、なるみちゃんの大人の証だよね。」
「あっ・・・・・・そ、そうですね・・・・・・」
そして光一はなるみの顔を見つめて微笑んだ。
「なるみちゃん、君はもう、立派な大人じゃないか。だから、僕の愛も、受け入れてくれるよね?」
「受け入れるも何も、もう入っちゃってるじゃないですかあ♥」
「そうだね。それじゃ・・・・・・愛してるよ、なるみ♥」
「愛してます・・・・・・先輩♥」
光一はなるみの顔の両脇に両手をついた。そして、その姿勢のまま、腰をぐいぐいと動かした。
「あっ!はあああああっ!!!」
その動きにつられて、なるみが悲鳴を上げる。それと同時に、彼女の膣が、きゅっと締まり、愛液が溢れ出してくる。
「な、なるみ・・・す、すごい締まる・・・気持ちいい・・・」
「はあ・・・あああ・・・ああん・・・」
彼女の悲鳴は、いつしか悦楽の叫びへと変化していた。
光一が動くたびに、なるみの膣がきゅっと締まり、彼の陽根を搾り上げる。
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
二人の吐息がシンクロし、お互いの愛情が交錯する。
そこには先輩と後輩はいない。そこにいるのは、男と女。ただ、それだけだ。
「せ、先輩・・・私・・・・・・変になっちゃう!」
「ぼ、僕ももう・・・・・・うっ!!!」
やがて彼は、ぐったりとしたように彼女にもたれかかった。その後には、二人の荒い息遣いだけが残っている。
「はあ、はあ、はあ・・・」
そして光一は絶頂後の脱力感から辛うじて身を起こし、陽根をなるみの膣から抜き取る。
「んん・・・先輩・・・」
なるみも絶頂の余韻から、辛うじて目を開けて、身を起こした。すると、光一が、陽根からコンドームを外して、なるみに見せた。
「なるみちゃん・・・・・・こんなにたくさん出たよ・・・・・・。」
「うわっ、すごい・・・・・・」
今はまだ、高校生の二人。だが、将来、結婚することになったら、なるみはあの熱い液体を、直に受けることになる。
そのときこそ、相原光一と里仲なるみは、本当の夫婦になるのだ。
「先輩・・・・・・♥」
なるみは、悩ましげな視線を彼に向けた。
「ど、どうしたんだいなるみ!?」
彼は思わずドキッとする。そこにはもう、今までのかわいいなるみは、もういない。
そこにいるのは、艶やかで色っぽい、女のなるみがいる。
「先輩・・・いつか、コンドームなしで、やってくれますか?」
「なるみ・・・・・・いいの?」
「今はまだダメだけど・・・・・・学校を出た、そのときには・・・・・・♥」
光一はそんななるみを強く抱きしめた。そして・・・・・・
「なるみ、結婚しよう・・・・・・♥」
「はい、あなた・・・・・・♥」
そして二人はまどろみに落ちる。
二人の幸せな将来を、夢に見ながら。
翌日。
「おじいちゃん、迷惑をかけて、ごめんなさい。」
なるみは朝になって、家に戻ってきた。その目の前にいる愛しい孫娘を見て、軍平は驚いている。
「な、なるみ・・・・・・」
昨日までの可愛いなるみは、そこにはいない。そこにいるのは、美しく花開いた、たおやかな女のなるみがいる。
そのあまりの変貌ぶりに、軍平も思わず息を呑んでしまう。
「ええっと、なるみ。」
「はい、おじいちゃん?」
「一体何があったのか、詳しく聞かせておくれ。」
「え・・・・・・いやん♥」
おしまい