小さいころ、よく一緒に遊んだ男の子。
私の家のすぐ近くに、男の子と女の子が住んでいて、よく一緒に遊んだものだった。
男の子は、私よりも一つ年下で、女の子は、さらにもう一つ年下。二人は、兄妹だった。
そのため、自然と私が二人のお姉さん役を担うことが多かった。
そして二人とも、私をお姉ちゃんと呼んで、慕ってくれていた。
私の趣味で、おままごとをやることが多かったが、大抵は、私がお母さん役で、男の子がお父さん役、そして女の子が子供役のことが多かったと思う。
でも毎回それだと、女の子のほうが、『あたしもお母さんやりたいー』と泣き出してしまうので、時には私が赤ちゃん役をやることもあった。
そんなわけで、私とこの兄妹はとても仲がよく、ずっと一緒に大きくなってきたのだ。
だが、転機はいきなり訪れた。
それは、私の高校受験の失敗。あまりのショックに、私は茫然自失となる。
これまで必死になって頑張ってきたその努力が、すべて無駄に終わったのだ。
(私のこれまでの努力は、一体何だったの!?)
もう、すべてを投げ出したい気分。長い時間と労力をかけて、私は無駄な努力をしていたのだ。
その日以来、私は教科書や参考書をすべて投げ出してしまった。
もう勉強なんか、どうでもいい。これからは、私の好きなことだけをやって、生きてやるんだから。
ファッション、スタイル、美容・・・・・・それが、これからの、私の生き方。
だが、それ以来、あの兄妹は、私の方にあまり近寄ってこなくなった。
おそらくいきなり激変した私に、戸惑いを感じているのだろう。
私が生活スタイルを一変させた代償に、彼ら兄妹との関係は、疎遠になってしまった。
輝日南高校に入って、新しい友達は一気に増えたが、あの兄妹との距離は、離れていくばかり。
少しだけ、寂しい。二人とも、すごくいい子だったのに・・・
また、昔みたいに仲良くできたらいいのだけれど・・・
そして今、私は3年生。
あの兄妹は、あれからどうなったかと言うと、実は、二人とも同じ学校に進学してきていた。
兄のほうは2年生。そして、妹のほうは1年生。
しかし、会う機会はほとんどなく、したがって、話す機会もほとんどない。
今、あの子達は何を考えているのだろう?あって話を聞くこともないから、そんなことはわかるはずもない。
せっかく同じ学校にいるのに、寂しい限りだ。
もっとも、あの兄妹は結構目立つらしく、二人の噂はよく耳にする。
今も、私のすぐそばで、男子生徒が噂話をしている。
「1年に、すっげーかわいい子がいるらしいぜ!」
「ほんとかよっ!誰だよその子は!?」
「何でも、相原菜々ちゃんっていう名前だそうだ。」
「菜々ちゃんか・・・よし!皆でさっそく見に行ってみようぜ!」
男子生徒たちは教室を出て行った。菜々ちゃん・・・・・・兄妹の、妹のほうである。
男子生徒たちが出て行くと、今度は、クラスの女子が私に話しかけてきた。
「ねえ、摩央、知ってる?」
「何?」
「2年生の男子に、すごくアソコがでかい男の子がいるんだって。」
私は思わず噴き出しそうになる。しかし、私は辛うじてこらえて、聞き返した。
「誰よ、その男の子?」
「何でも、相原光一って言う名前だそうよ。」
今度は私も耐え切れず、思わず噴き出してしまった。光一・・・そんなことで、有名になってたの・・・?
もちろん、兄妹の、兄の方。
でも、何だか懐かしい名前・・・家は近いのに、ここのところ、すっかり疎遠になってしまっていた。
「ねえ摩央、さっそく見に行ってみようよ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
結局、私は皆に付いていった。
光一・・・・・・しばらく見ないうちに、すっかりいい男になったと思う。
容姿もさることながら、匂い立つような、それでいて涼やかな男ぶり。よくもまあ、あの光一が、こんなにもいい男になったものだ。
そのとき、隣で私のクラスメートが私に言ってきた。
「ねえ摩央、彼、おチンチン見せてくれないかなあ?」
がくっ。私は思わずこけた。
「あ、あのねえ・・・あんたって人は・・・」
そして、時が過ぎ・・・・・・
今、私と光一は、校舎裏で、向かい合っている。
周りには、誰もいない。私と、光一の二人きり。
「どうしたの摩央姉ちゃん?こんなところに呼び出して?」
今、私の目の前にいるのは、幼馴染の男の子。本当に、いい男になった。
正直な話、私は・・・彼と、キスが・・・したい!
こんな男の子を連れて歩いたら、皆に自慢できる。皆から羨ましがられるだろう。
「ねえ光一・・・キスしたことある?」
「ううん、まだ。」
「じゃあ、私が・・・キスしてあげようか。」
本当は、キスしたいのは、自分のほうなのだが、私は女の子である。あまりにも誘うような発言は、品がないので、このような『〜してあげる』的な発言になる。
しかし光一は、首を横に振った。
「えっと・・・唇は恥ずかしいから駄目。」
ええっ!?どうして駄目なのよ!こんなに美人でかわいいお姉さんが誘ってるのに!
「だって、恥ずかしいから・・・・・・そうだっ!唇とか、ほっぺとかは駄目だけど、ほかの場所なら・・・いいよ。」
他の場所か・・・まあいいか。ともかく、これで、また光一と仲良くできるなら・・・
「うん、わかった・・・じゃあ、キスするね。」
そして私は、じっと光一を見つめる・・・すると、光一は何を思ったか、いきなりズボンのジッパーを下に下ろした。
すると、中から巨大な陽根が飛び出した。
「きゃあっ!」
私は思わず悲鳴を上げる。
「さあ、摩央姉ちゃん!僕の顔以外の好きなところに、キスしていいんだよ!」
「ちょ、ちょっと!早くしまいなさいよ!」
光一は両手を広げて、私を迎え入れるような姿勢をとっている。
「さあ!摩央姉ちゃん!早くキスを!」
「あ、あのねえ!そこにキスしてほしいなら、最初から・・・」
「えっ?僕はそこまで言ってないよ?」
「じゃあ何でそんなもの出すのよ!?」
「いやあ、たまたま開いちゃって。さあ、摩央姉ちゃん、好きなところに!」
「・・・・・・。」
光一の体には、他にもキスできる場所が、いくらでもあるはずなのに、その場所は、強烈なインパクトで、自己主張をしている。
しかし・・・本当に、大きい。昔見たときは、それなりの大きさではあったが、まだ皮をかぶっていた。
でも、今の彼のは・・・・・・皮は完全に剥けていて、立派な大人のペニスになっている。
光一・・・本当に、大人の体になったのね・・・
私はそっと、その巨大な陽根を手に取った。そして、陽根に頬ずりすると、彼の大きな鼓動が聞こえてくる。
すごく・・・ドキドキしてる・・・
私は結局、光一に負けてしまったのだ。
私はそのペニスの先端に、そっとキスをした。
そんな私の頭をそっと撫でながら、光一はつぶやいた。
「皆、僕のこれを大きいって言うけれど・・・・・・でも、僕のこれは、摩央姉ちゃんのためだけにあるんだ。」
私は思わず涙した。この立派な、素晴らしい光一の陽根・・・それは、私のためだけにあると、彼は言ってくれている。
思えば、これが運命だったのかもしれない。
おしまい