誰もいない放課後の理科準備室。そこで光一は一人で頬杖をついてたそがれていた。  
(二見さんの手、細くて、暖かくて、やわらかかったなぁ)  
光一は目をつむり、いつも自室で行っている行為と比べて、気持ちの強さの違いをかみ締めていた。  
 
少し経つと二見瑛理子が部屋に入ってきた。  
「あら、いたの」  
「うん。待ってたよ」  
二見はカバンを机の隅に置くと、いつも座る木イスに座った。  
「今日は別にやろうと思わないわ」  
それはいつも行う実験をしない、という意味だった。しかし、光一はかまわず切りだした。  
「じゃぁ、今日は僕の実験に協力してよ」  
「実験?めずらしいわね。なに?」  
意外、という反応を表した。光一は、二見の側に行き、声をひそめてお願いした。  
「今日は二見さんが下を脱いでよ」  
「ええ?」  
怪訝を顔に浮かべた。光一はしゃべりながら、顔が真っ赤になっていくのがわかる。  
「その、僕もさ、女の子がどういう風になっているのか知りたいんだ」  
「い、嫌よ。今日は体育だってあったから、汗をかいたし。ト、トイレも……いや、何言わせるの」  
光一はだんだんと興奮してきた。  
「それは昨日の僕だって同じだよ」  
「う、……そうよね」  
二見は手をもじもじしだし、目を伏せた。  
「わかったわ。たしかにフェアじゃないわね」  
了承の合図を聞くと、光一は覚悟を決めた。  
 
二見がスカートに手をかけてゆっくり下ろそうとすると、光一はそれを差し止めた。  
「あ、スカートはそのままでいいよ。パンツだけ脱げばいいから」  
二見は返事もせず、スカートの中に手を入れて、下着を脱いだ。  
(し、白だ)  
ずり落として脱いだ下着の色を確認した。  
「できたら、机の上に乗って、四つんばいになってほしいんだけど」  
「そんな恥ずかしい格好をするの?」  
「うん。だって、女の子の形って、男と違って真ん中にあるんでしょ?よく見えないから」  
「そ、そうよね」  
(うわ、本当に言われる通りやってくれるんだ)  
二見は言われたとおり、尻の方を光一にむけて四つんばいになった。  
 
準備が整うと、光一はスカートを手に持ち、それじゃいくよ、と二見に確認をとった。  
服の中に頭を入れると、むき出しの肌が目の前にあった。  
細いからだの割りに大きくふくらみのある臀部。余計な脂肪がいっさいない太もも。体毛のうすい両足。  
光一はそれらをひとつひとつ目で確認し、指でなぞり手ごたえをはかった。  
両手で尻をやさしくなでまわし、真ん中にある溝を左右に広げてみた。  
ごくり、と咽がうごく。  
(こ、こうなっているのか。上の穴があれで、その下が、あれだな)  
穴の周りは、綺麗なピンク色に輝いていた。  
「あ、あまり見つめないで」  
自分の位置から顔を見ることができなくても、二見が恥ずかしさにたえているのがよくわかる。  
光一はさらに顔を突っ込み、穴とその側にある突起物をなめだした。  
「あっ……そこは……き、汚い……」  
突起物を舌で転がしだすと、いつもの冷静な二見ではなくなりだした。  
ちょうどその部分に口をつけると、あごの辺りが茂みにぶつかりチクリとした。だが、かまわず舌を動かした。  
 
二見も光一も、時間が経つにつれ、頭の中が真っ白になっているのがわかった。  
光一が入り口で進入と退出を繰り返すたび、体が熱を帯び、内側から液体が漏れてくるのが感じる。  
そのたびに、だしたこともない声をあげ、声を裏返した。  
光一は自分から下を脱ぎだし、そびえたつ男をしごきだす。  
二見は目をつむると、かえって自分たちのあられもない姿を想像して、逆に興奮した。  
「ふたみさん、きれいだよ」  
「うれしい」  
感謝の言葉をきき、自分の方が幸せものだ、と自念して、光一は手のひらで放った。  
 
 了  
 

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