「ふぅ・・・」  
 自宅のキッチンにて。相原光一はため息をついた。  
 盆の上に載ったオレンジジュースとケーキは二個ずつ。一個は自分の、もう一つはお  
客さんの。  
 そう、  
(部屋にいるんだよなぁ・・・なるみちゃんが)  
 事の起こりは数時間前。学園祭以降なかなか進展しない関係を何とかしようと、一日  
菜々がいないのをいいことに下校の途中、「僕の部屋、寄っていかない?」と切り出た  
ことから。笑顔で「はいっ」と答えたなるみを部屋まで上げたまでは良かったのだが、  
そこからどうしたらいいのか途方にくれているのだ。  
 とりあえずお茶を出すという名目で、なるみを部屋に残して出てきたのだが・・・  
(意識しちゃうよな。部屋で二人っきりなんて・・・会話途切れたら気まずいだろうし。  
でも、まぁ、なるようにしかならないかな)  
 お茶のセットを片手に、キッチンを後にする光一。  
 自室のドアをノックすると、  
「なるみちゃ〜ん、入るよ〜」  
がちゃり、  
 ノブを回して、ドアを開けた次の瞬間だった。  
どーん、  
「ぐふっ!」  
 腹部を襲う容赦無い衝撃に光一の体がくの字に。ケーキごと盆を落としそうになる、  
がそこは死守!両手を添えて何とか守りきる。  
(この、減速無しのスピアーは・・・)  
「先輩のっ、ばか〜〜〜!!」  
「え!?何が」そこにはなぜか、目に涙をためたなるみの姿。  
「先輩は、先輩は・・・おっぱいの大きい子が好きなんだっ、だからそのうち私みたい  
なペタン娘は、飽きて嫌われちゃうんだっ、うわ〜ん!!」  
(な、何で!?)頭の中に疑問を一杯浮かべる光一だったが、胸元で泣きじゃくるなる  
みの向こう、部屋の真ん中にうち捨てられるようにしておかれた一冊の本を見て、合点  
がいく。  
『週刊 スーパー巨乳女教師』  
・・・見も蓋も無いタイトルのエロ本だった。  
 
(・・・柊め)  
 買った記憶の無いエロ本。それはこの前男友達の柊が家に来たときに、半強制的に貸  
して(捨てて?)いったものだった。開いた覚えすらない、だからこそあることすら忘  
れ去れていて、見つかったらやばいもの撤去の対象から外れていたらしい。  
 で、それを運悪くなるみが見つけてしまったと。  
「ううっ、私だって努力してるのにっ、毎日牛乳飲んでるのに〜」  
(・・・うーん、こうなっちゃうのもまた可愛いところなんだけどね)拗ね続けるなる  
みの体を、ぎゅっと光一は抱きしめる。体温を感じながら、  
「そんなこと無いよ。なるみちゃんは魅力的だよ。飽きるなんてことは無いさ」  
「ぐすっ、本当ですか?」  
「うん、本当だよ」いいながら、おかっぱの頭を優しくナデナデしてあげる。  
「先輩・・・」いくらか機嫌を直したなるみが、目を細めて上目遣いでこちらを見つめ  
ている。「でも、私不安なんです。私みたいな魅力ない娘が、先輩みたいなステキな人  
のカノジョなんかになってていいのかなって。だから・・・」  
 そして目を閉じ、唇を差し出すように少しだけ尖らす。キスで不安を拭って欲しい、  
どうやらそういうことらしい。  
(・・・今日はなるみちゃん、ずいぶん積極的だなぁ)  
 身長差のせいで、キスするときは、光一はいつも少しだけ屈む。そうやってぐっと顔  
を近づけると、なるみの髪からふわりと石鹸の香りが漂ってくる。上気した頬を横目に、  
唇と唇を重ねあう。  
―――キス。  
 かすかに潤ったピンク色の唇が触れ合う。  
「んっ」  
 瞬間、なるみの体が光一の腕の中でぴくんと跳ね、合わせた口元から熱っぽい吐息が  
こぼれた。  
 繋がりから体温を感じあうようなキスをしばらくした後、光一が唇を離そうとしたと  
きだった。  
 
ぎゅ。  
 なるみの手が背中に回され、強く絡み付いてきた。逃すまいとその小さな腕が力を込  
めて縛り付けてきながら、  
「んっ、ちゅ・・・」  
 閉じた唇をかき割るように、なるみの舌が光一の口内に侵入してきた。  
 自室、人目の無いというシチュエーションがちょっとだけなるみを大胆にしているら  
しい。合わせるだけのキスよりも、さらに近く、深く二人をむさぼりあうような、  
 ディープキス。  
「あむ・・・れる、ん」  
 そして促されるままに、光一は差し出された舌に自らのものを絡めた。舌上にざらり  
と熱をもった感触。つながった部分からとろけあって一つになるように、二人はしばら  
くの間、口づけに酔いしれていた・・・  
「・・・ぷは」口元を離しても、名残惜しそうに銀糸が一条、二人の間に伸びていた。  
「・・・先輩」  
 熱っぽい瞳。切なそうな声。そして、意を決したようになるみの手が制服の上着にか  
かった。赤面しながら、ゆっくりと裾を持ち上げる。女の子らしい曲線を持ったくびれ  
と、ちょこんとおなかの真ん中にあるおへそ。水着姿で見たことがあるはずなのに、こ  
のシチュエーションだとひどくいやらしく映る。衣擦れの音とともに、制服は持ち上が  
っていく。灰色のスポーツブラが控えめなふくらみを隠していた。  
「ううっ、こんなことになるなら、もっとお洒落なのを着てくればよかったです・・・」  
「いや、かわいいよ、なるみちゃん」  
 真っ赤になって上着の裾を頤の辺りまで持ち上げているなるみ。眼前に晒されたふく  
らみに、光一がおずおずと手のひらを伸ばした。スポーツブラ越しに、柔らかなそれに  
触れる。手のひらにすっぽり収まるサイズのそれを、ふにふにと揉む。  
「っ!」  
 甘い声。照れて目線をあわせようとしないなるみを横目に、光一がブラの中に手をも  
ぐりこませた。かすかに汗ばんだ双丘はやわらかく、しっとりと手のひらに吸い付いて  
くるようだった。じらすようにしばらく発展途上のそれをまさぐり、口からこぼれる切  
なげな吐息を楽しんでから、  
「んんっ!」  
 ぷっくりとふくらんだ桜色の乳首に指を伸ばすと、なるみが体を震わせた。  
「ふぁ・・・胸っ、ダメ・・・」絶え絶えの声で小さくなるみが呟く。  
 かわいらしく喘ぐなるみの様子が、光一の性的モチベーションをどんどんと掻き立て  
ていく。  
 
「先輩、ズボン、キツそう・・・」  
 ぱんぱんに張ったテントに気づいたなるみが、しゃがみこんで光一のズボンに手を伸  
ばした。ファスナーを下ろす。パンツを破らんばかりにギンギンに自己主張するものに、  
恐る恐るなるみの手が添えられる。  
 わずかにずり下ろされただけで、ぽろんと怒張は零れ出て、なるみの眼前に現れた。  
「うわっ・・・」両目をまん丸に開いて、思わず息を呑むなるみ。  
「まぁ、見るの、初めてじゃ仕方ないよね」  
「あ、初めてじゃないんですけど」  
「え!?」光一の表情が一瞬凍りつく。  
「あ!違います!小さいころ、おじいちゃんと一緒にお風呂に入ったりしてたから」  
「ああ、そういうことね」胸を撫で下ろす光一。  
「でも・・・先輩のとは形が、ぜんぜん違うような気がします」  
(そりゃ、小さい孫相手に勃起してるわけないだろうからね・・・)  
「あの、先輩!ちょっと、触ってもいいですか?」  
「いいけど、その・・・乱暴にはしないでね?」  
「はい!」  
 興味津々、という表情でなるみが光一のモノに手を伸ばしてきた。小さな指が包み込  
むようにして、ペニスに触れる。  
「うわぁ・・・熱いんですね。それに、ピクピクって動いてる・・・」  
 指の腹の柔らかい部分が、カリ首の部分を軽く擦る。無邪気な表情で、淫靡な行為、  
そんなアンバランスさが官能を引き立たせる。  
(やばっ気持ちいいわ・・・)  
 脳幹を快楽に持っていかれそうになっていた光一。だが、次の瞬間、更なる刺激が。  
「・・・あーん、むぐ」  
(えっ?)  
 何をするのかな?と思った次の時は、なるみはすでに光一のモノを口に含んでいた。  
「ちょ、ちょ、なるみちゃん!?」  
「ふぁい?なんれすか」もぐもぐと口に咥えたままの返事。  
(いきなりフェラチオなんて、唐突過ぎないか!?)  
 口腔に収められた肉竿には舌が絡まり、手では考えられないじんわりとした温かさが  
ある。行為の快楽もさることながら、童顔のなるみがひざまずいて、口いっぱいに自分  
のものを含んでいるという背徳的なヴィジュアルが、光一の劣情を激しく掻き立てるも  
のだった。  
 
―――じゅ、ずぞ、ぐちゅ。  
 ゆっくりと頭を動かしてなるみが光一のものをしごくと、淫らな水音が響く。  
「な、なるみちゃん、こんなコト、どうして知ってるの?」  
「ふぇ?・・・それはれすね」ちゅぽ、肉棒からなるみは口を離し、「うどん同好会の  
友達に貸して貰った、ちょっと大人向けの少女マンガに描いてあったんですよ。こうす  
ると男の人は喜ぶって」  
(・・・マジで?ぬぅ、最近の少女マンガ・・・侮れないな)  
「それより先輩、気持ちよかったですか?私、初めてだからうまく出来てるかどうかわ  
からなくて」  
「え?ああ、なんていうか・・・うん、最高だよ」なんとなくあいまいな笑顔になって  
しまう光一。  
「よかったー。じゃ、とっておきも見せちゃいますね」  
(とっておき?)  
 あーん、と口を開けたなるみが再び光一のモノを飲み込む。ここまではさっきと一緒  
だった。だが、  
ず、ずぞぞぞぞ・・・  
「うわわわっ!?」  
 背筋を走り抜ける快感。一番敏感な部分に今まで感じたことのない刺激が襲い来る。  
咥えているのは変わらない、だが、ほお張られた唾液にまみれた肉棒が、勢いよく喉の  
奥へと吸い込まれているのだ。  
 さながら、そう―――  
 
うどんを啜るように。  
 
 吸引に従い肉竿はどんどんなるみの口奥に飲み込まれていく。頬を一杯に腫らしながら、  
その小柄さからは想像できないくらいに奥まで誘い入れる。狭い肉に包まれる感触に加え  
て、熱を持った吐息で引っ張られていく。  
「んんんんーーーー、ぷはっ」息の続く限りに吸引を続けた後、なるみが口内からそれを  
ようやく開放した。「どうでした、先輩?」  
「いや・・・気持ちよかった。凄く」若干、納得のいかない部分はあるが、それは光一の  
素直な気持ちだった。  
(しかし・・・このバキューム。毎日うどんで鍛えられた賜物なのか!?いうなれば・・・  
『うどんフェラ』!?)  
 
「よかったぁ〜、それじゃ、もう一回、行きますね」  
「あ、ちょっとまって!なるみちゃん!!」  
かぷ。  
 そして、ずぞぞぞぞぞ・・・  
「うわっ!!」  
 制止も聞かずになるみがかぷりつく。さっきの一撃でほとんど限界点まで達していた光  
一に猶予もなく絶頂が訪れる。  
「で、出る!」  
「ふぁい!!」  
 どくん、引き抜く暇もなく、口内で白濁が暴発する。びくん、びくん、震えるごとに粘  
液がなるみの口を汚していく。  
「ん!」  
 その量の多さに、口元からあふれ出してくる。尿道口に残ったものまで全て吸い取ると  
いう勢いでなるみのバキュームは続き、ようやく引き抜かれたあとには大量の白濁がたぷ  
んと口の中に溜まっていた。  
(・・・気持ちよかった・・・)  
「へぇんふぁい、これ、ろうすればいいんれすか〜」  
 口の中一杯の精液をどうしたらいいか分からずに、見せつけてくるなるみ。粘性の強い  
ザーメンが舌から糸を引いて垂れている。赤い口の中とスペルマの白さのコントラスト。  
(うわ、エロイ眺め・・・って、そうじゃなかった)  
「待ってて、ティッシュ持ってくるから」  
 急いで部屋の中からティッシュをもってくると、数枚引き抜いてなるみに手渡した。  
 んぺっ、とそれに口に溜まってたものを吐き出す。  
「・・・うー、なんか苦い味が残ってる感じです」  
「ジュースあるからそれで口直しするといいよ」  
「そうしますね・・・」  
 いわれるままに、なるみはさっき光一がキッチンから運んできたオレンジジュースに口  
をつけた・・・  
 
―――後日。  
「うーーーん!やっぱりおじいちゃんのうどんは美味しい!」  
 満面の笑顔で、なるみが里なかのうどんを啜っていた。  
「まだ私にはこの味はだせないなー。でもでも、いつかは負けないくらい美味しいうどん  
を作りますよ。ね、先輩!」  
 そう良いながら、ちゅるるるるー。  
「あれ?先輩?お箸、進んでないですよね」  
 眼前。光一の減っていないうどんを見て、なるみが心配そうな表情。  
「え!?ああ、その、なんというか、今日はあんまりお腹が空いてないっていうか・・・  
うん、食べるよ!食べるね!」  
(言えないよなぁ・・・)釜たまを口に運びながら、光一が一人ごちる。(あれ以来、な  
るみちゃんがうどん食べてる姿見ると、それだけで反応するようになっちゃってるなんて)  
 どうやらうどんフェラの破壊力は、光一には強すぎたらしい。いまもうどんの味なんて  
そっちのけで、なるみの啜っている口元に視線は釘付け、ズボンの下はパンパンの状態な  
のだ。  
(うう、このままじゃ僕は変態だ・・・)  
「大丈夫ですよ、先輩!」  
「へ?」  
 ちょっと小声で、そして照れながらなるみは耳打ちしてくる。  
「・・・これから私の部屋で・・・ですね?」  
 

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