日向夏美の独白。ある日、弟の冬樹がカエル型宇宙人を捕まえた。今は私たちの家で居候兼お手伝いをしている。  
名前は「ケロロ軍曹」。もともとケロン星という星の軍人で、地球を侵略しに来た。でも弟に兵器を奪われ、  
軍法によって裁かれるのを防ぐためか、私たちに従うようになって今に至る。地球のサブカルチャーに  
どっぷりはまった小さな異星人のようになった。  
 ある時、部屋でこっそり自分を慰めていたら、よりにもよってその現場に踏み込んできた。  
もう訳が分からなくなって、殴る蹴るの暴行を加えていたら動かなくなった。  
さすがに心配になって治療し、看病した。幸い意識を取り戻した。このことについては謝った。  
慰謝料のガンプラは買わないと言ったら、とても悔しそうな顔をしていたが。  
それからたまにケロンという故郷のことや、お互いの悩みのことなどを話すうち、  
距離がゼロまで縮まってしまっていた。  
「男女」の仲は分からない…っ。  
 
 編集者の母親は仕事中。弟の冬樹も部活だ。日向家はしんとしていたが、その一室でごそごそと動く気配があった。  
中学生女子の部屋と一目で分かる薄暗い部屋の中で、日向夏美とケロロ軍曹は二人きりになった。  
カーテンは閉め切られ、照明も切られており、太陽の光が窓型に区切られて微かに入ってきている。  
シングルベッドのシーツの上で、夏美は時々自分を慰める時のように素晴らしいプロポーションを誇る裸体を  
横たえていたが、今日は誰かが隣にいた。枕代わりのぬいぐるみに頭を乗せて夏美と見つめ合っている  
「男」は、つま先が夏美の臍に届くか届かないかだ。  
「夏美殿、本当にいいんでありますかぁ? 若いみそらでこんなことしちゃ、おじさんいけないと思うでありますが…」  
「って言いながら…どうして私の胸に顔埋めてんの、よっ。ひゃんっ」  
ぬめりのある温かな顔面が夏美の豊かな胸の谷間に割り込み、紅葉のような手が右の胸先を  
くにゅりと握り込み、長い舌が左の胸先をくるくると巻いて、そのまま口中に戻す動きで滑らせた。  
初めての光景と刺激に、夏美の躯幹が放たれるように震える。ケロロの黒目が混沌の色を見せ始めた。徐々に息が上がっていくようだ。  
「綺麗で大きいおっぱいでありますねぇ。モデルやアイドルとかにスカウトされないのでありますかぁ?」  
「…ないわよ、そんなこと」  
自分でも驚くほどしっとりした声音で答えてしまっていた。街で怪しいモデルスカウトと  
名乗る者に声をかけられることは山ほどあった。結構名の知られた芸能事務所のスカウト  
マンに声をかけられたこともあった。  
「そぉ〜。勿体無いなぁ」  
そう言いながら、ケロロはすりすり、にゅるにゅると夏美の乳房、首筋はじめ上体で身をくねらせた。  
夏美の体中が敏感になっていて、思ってもみない感触が弱い場所を狙うたびにがくがくと震えてしまった。  
ついにウナギを捕まえるような動きで、ケロロを抱きしめる。  
やっとケロロは止まり、夏美の横顔に目を向けた。  
ほんのり上気した、少女から脱しようとしているフォルムだ。  
どこもかしこもみずみずしく、ここもあそこも清潔そうな気がする。  
つーっとケロロは、長い舌を伸ばした。頤から頬をずるりと一舐め。  
「きゃあんっ」  
一際大きな嬌声が響いた。続いてケロロは耳の穴に魔の手を伸ばす。  
もっと大きな声がして、ケロロはぎゅっと抱き締められて一瞬息が詰まった。  
「ちょ、ちょっと、やめてよ、そんなとこぉっ」  
「ゲロゲロゲロゲロッ。男の怖さ教えてやるぅ。ベーロベーロベーロ」  
「なっ、ちょっ、きゃはははははっあっあっ、やんっ。もうっ」  
今度はくすぐったさを呼び覚ましてしまったらしい。童女のように笑いこける夏美を見て、  
ケロロも悪ノリして舌が疲れるまで胸といわず尻といわず指先といわず舐め回した。  
特に耳と首筋を重点的に攻めていると、悶えっ放しで堪えられないのでありますよこれが。  
 
 「なふみどおあ、ほんとにわがはひのひたがおふきであいまふなあ(夏美殿は、本当に我輩の舌がお好きでありますなあ)」  
舌疲れで、まともな発音ができないケロロだった。何が何だか分からないけど、気持ちがいいという体験を  
浅いながら味わった夏美は、蕩けたような表情だ。上気した顔のまま、ケロロに優しいまなざしを向けている。  
しかしケロロがある言葉を口にした時、その表情が変わった。  
「我輩も、もう我慢できなくなってきたでありますよ」  
ぎくりとして、反射的にケロロの下腹部に目を遣る。…ほとんど変化がない。そりゃ、こんなに小さな体だもの。  
夏美の不安は、一つ消えて一つ増した。痛くないかもしれないけど、入ってるか分からないかもしれない…。  
間の悪いことに、相手に察されてしまったらしい。  
「夏美殿、考え事でありますか」  
「うん、その…」  
曖昧にぼかすが、ちんまりした体に合った、ちんまりしたサイズのそれを想像してしまう。  
大丈夫かしら…ちゃんとできるんでしょうね…。  
「ゲロゲロリ♪ 夏美殿が何を考えてるか、分かったでありますよぉ。もー、はじめてなのにそんなこと心配するんでありますなぁ。このエッチ娘☆」  
「そ、そんなんじゃないわよっ」  
ここで、また「宇宙人とHしようとしている」ということを考え出したらしい。  
考え込もうとする夏美にケロロは黒目を細めながら耳元であることないこと囁く。  
「大丈夫大丈夫。やっちゃえやっちゃえ。早いうちからしておかないと、将来感じなくなっちゃうでありますよ?」  
「将来本当に好きな人ができた時のために練習しとこうよ。何せ我輩宇宙人なんだしさあ」  
「一回くらい見てみたくないでありますか? 宇宙人の×××××」  
「これも夏美殿の美しさを一層引き出すためでありますよぉ」  
キャッチセールスもかくやと思えるほどの見事な喋りで、ケロロは夏美の羞恥心を丹念に  
一枚一枚剥がし、一方で好奇心と性欲を少しずつ滾らせていく。脳髄が痺れた一瞬に  
変な返事をしてしまったらしく、ケロロの「いつか生意気なあの娘をアンアン言わせて  
やるぜ計画」は大きく前進していた。気がつけば、そんなに不安なら実際に見てみると  
いいでありますよ、ということになり、ケロロの足の間をじっと覗き込むような格好に  
なってしまっていた。…飛び出たピンポン玉くらいの大きさの突起があった。  
ほっとしたようながっかりしたような。  
「夏美殿、ちょっと我輩のも気持ちよくしてもらえないでありますか?」  
「えぇっ…だってアンタだって、あたしのしてくれなかったじゃ…」  
そこまで言って、夏美は口をつぐんだ。これでは催促しているようなものだ。興味がないといえば嘘になるが…。  
「ぷぅっ。我輩、舌が疲れるまで夏美殿によくなってもらおうと頑張ったのにぃ〜っ。王様に言いつけてやるであります〜っ」  
どうも、ケロロの頭にはある童話の筋書きが残っているらしい。物置の掃除の合間にやっぱり内職していたようだ。  
「もうっ…見るだけだからね…」  
少しだけケロロが可哀想になった夏美は先程吹き込まれたことを思い出し、恐る恐る顔を近づけ、目を近づける。  
――それがあまり「即物的」でないと思うと、恐々唇を開いていった――。  
 
 「んむぅっ。むぅっ…」  
小さな股間のそれを含んだ瞬間、思った以上の膨張率を持つ肉棒が突き出てきたのに夏美は驚いた。  
最初は親指くらいだと思ったのが、みるみるうちに口から飛び出さんばかりに膨らんでいく。  
苦しくなって息継ぎした時には、喉まで咥え込まなければならないほどだった。  
唇が一杯に広がり、目前の黄色い星が歪む。傍目から見たとすれば、変わったマスコットを  
顔に押し付けているだけなのに、今夏美は人生初の奉仕を行っていた。  
ケロロによって浅く口腔に押されては引かれるそれが、ぬめって眼下を往復している。  
粘膜そのものであるそれは、びくびくと脈打って口腔に鼓動を伝えてきた。  
そこが喉の上に当たると、妙な気分になった。そこから目を逸らし、上を見上げる。  
潤んだ大きな黒い目がぐーんと近づく。感じられるのは野蛮と知性とガンプラ欲。何よ。ボケガエル。  
「夏美殿…」  
ケロロは何と、白い歯を見せ親指を立て、ニカッと笑っていた。「これなら満足できるでありますよね?」  
とでも言いたげに、水分できらきら光る肉体を自慢げに晒しているが、異星人との交わりを  
行おうとしている少女の反応をじっくり観察しているようでもあった。実に単純明快な性格だ。  
「別に咥えっ放しでもいいんでありますよ。夏美殿は初めてなんだし、チューブアイスみたいに吸われても…をををををっ」  
夏美の競争心(?)に火をつけてしまったケロロは、夏美の口戯に喘いでいた。  
「ああ、あふんっ、上手ぅっゲロゲロゲロゲロゲロッ」  
二分くらい、夏美はケロロを喘がせてやろうと、たまにつけてくる注文も  
結構聞きながら舌で男根をねぶっていたが、疲れてきてしまった。  
五分以上も自分を舐め続けたケロロに少しだけ感服する。  
 
 その時、突然口中にじわりと広がった生臭い味に顔をしかめた。表情の変化を読み取ったケロロが、  
何気なく自身を抜き出す。  
「夏美殿は才能があるでありますな。次は我輩の番でありますね。ゲロッ」  
ぴょんとケロロはカエルらしく飛び上がり、ほんの数十センチ離れた夏美の秘部にダイビングしていた。  
すっぽり、足の付け根のY字の中心に入り込んでしまったケロロの感触に、夏美の背筋がぞくぞくと震える。  
咥内の生臭い味を飲み下す。  
「こくっ…ひゃんっ」  
信じられないくらい可愛い声が出てしまう。むしろその声で顔が赤くなった。  
「わけいってもわけいっても青い山…」  
「何言って…そんな所…」  
ケロロの頭が足の間にある。目と目が合う。ニヤ〜とほくそえむのが分かった。  
「ケロロ、いっきま〜す」  
あの長く強い舌が伸びる。それを考えただけで、体の中心から滾滾と泉が湧き出た。  
「わ〜びしょびしょ…。カエルさん相手にこんなにしちゃってェ〜」  
子どものような手を両の太ももにかけて夏美を開脚させ、ケロロは開口した。  
ちょん、と夏美の陰核に温かいものが触れる。瞬間、夏美は自我を保つために体を  
縮こまらせようとしたが、意外にもずっしりと下肢はケロロの腕によってシーツに留められていた。  
そこに、自分よりはるかに年上の男が在った。また、自分の姿は仰向けのカエルそのものだ。  
頭の中で愕然とする。そのままの態勢で未遇のケロロに強気モードに入った如くの台詞を投げつけてしまうが、蛙の面に小便だった。  
「悪い子でありますなぁ★」  
「やだっ。はなしなさいっ」  
今や縁を時計回りになぞり始めている。外側から段々中の方ににじり寄ろうとするかのように、舌を押し付け、  
滑り込ませようとする。上の方にちょんと乗った、散々自分で嬲ったポイントに触れてくる時など、黙っていられない。  
ドアに目張りをしておけばよかったと思った。何しろ、さっき耳を攻められていた時のように、勝手に笑っているような喘ぎ声が出てしまう。  
刹那、強い筋肉を内蔵した舌が、胎内に浅く入り込んできた。  
「…っ」  
一瞬夏美が固まる。ざらざら、と入り口を往復する舌の動きをトレースするうち、力が抜けた。  
目を閉じると眠ってしまいそうだった。  
「体の力を抜いているといいでありますよ。ゆっくり、そのまま、ゲ〜ロゲロ♪」  
最後のは何だか嫌だった。  
 
 水音が部屋中に響く。少しずつ体中が汗ばみ、上気していくのが分かるようだった。  
ぼんやりと見慣れたようで見慣れない自室の天井を見上げていた。足を開いていると、  
すうっと風が体の上に渡ってくる。季節外れの菖蒲湯の香りがした。ボケガエル?  
…勝負湯?  
「ぶふっ」  
快楽のものとは違う息漏れに、ケロロが目だけをぐるりと動かして夏美を見る。  
しかし、心配するようなことはなさそうなので、また複雑怪奇な目前目標物の征服に挑んだ。  
何しろベチャベチャしてきて、キリがないのでありますよこれが。  
でもこうして硬くした舌を、ゆーっくり潜り込ませていって戻したりすると、  
段々性感が開いていってるっぽいんでありますよね。腰やお尻をモゾモゾさせてるしって、我輩誰に話してるんだろ?  
「や…あっ…やぁっ」  
カエルに似たケロロの顔と秘裂が一体化したようだった。そこがいつもとは違う、  
まるで海底のイソギンチャクのような蠢きに迫られている。不可解で否応無く快楽を呼び覚ます蠕動に導かれ、  
夏美は徐にケロロ軍曹を足の間に挟んだまま、大きく腰を上下に振っていた。  
熱くどろどろになっていた内部ではそれとは別にびくびくと内壁が震い、ケロロの舌を先程の  
魔羅に見立てて絡みつき求めている。ケロロは窒息しそうになった。  
「むごっ、ゲロッ!? 息っ!?」  
 
 下肢から広がった甘い疼きが脳髄まで広がった。ケロロの下を咥えて舐り、  
嬲られながら、夏美は膣が本来の機能を果たすべくびくびくと収縮するのを  
感じた。音漏れはもちろん、ケロロの存在をも忘れるところだった。意味を  
成さない叫びが口から次々に飛び出し、どっと汗が噴出してケロロの体を  
覆っていく。  
「やだっ。止まらないっ。ダメっ、もうだめぇっ。死んじゃうっ」  
日向家の屋根では、瓦の上で休んでいた雀の一団が飛び立った。  
「もぐっ?! なつみどのっ!? ぼふっ!? ゲロッ?!」  
実際に死にそうなのはケロロの方だった。むっちりした太ももの間で、丸い顔  
を挟まれたままがくんがくんとシェイクされ、顔面をボフンボフンとシーツの  
下のベッドスプリングに叩きつけられる。呼吸をする暇が無い。ケロロの脳裏  
に炭酸飲料の缶が炎天下で振られ、プルトップが開いて真夏の太陽に一直線に  
白い泡が吹き上がっていく映像が浮かんだ。太陽はケロロ自身の顔をしていた。  
プッシャアアアアって、ホントよく飛ぶのね…。  
 
 二分後、ケロロははっと意識を取り戻す。夏美が体中を擦っていた。  
心臓マッサージか何かのつもりのようだ。  
「良かったぁ。生きてる〜」  
心底安堵した夏美の顔が目の前にあった。  
「大丈夫? また死に掛けたらどうしようかと思ったわよっ」  
「あぅ…我輩、まだ生きてたんでありますね。捕虜虐待でありますよ…」  
「悪かったわね。ごめん気づかなくて」  
「幾多の戦線を潜り抜けたのに、最期が腹上死じゃあんまりダヨ…下でもネ」  
「だから謝ってるじゃない。夢中だったのよ。何かピシャッって出ちゃうし…」  
そこで夏美は口をつぐんだ。ケロロは気がつき、にんまり笑う。  
「夏美殿、何が出ちゃったのでありますか?」  
「う、うるさいわね。何だっていいじゃない」  
「おもらしでありますか?」  
「ばっ…」  
「おぅ、ウソウソ、冗談でありますよ。でも何だか我輩、太陽になって炭酸  
飲料浴びた夢見ちゃったんだよね〜」  
「偶然よっ」  
ケロロはずばり言ってみた。  
「夏美殿、潮吹き、したのでありますね?」  
夏美は赤面して俯いた。  
「オメデト〜」  
「何がおめでたいのよっ」  
「え〜っ? 男に顔×なんてそうそうできることじゃないでありますよ」  
「…もうっ…」  
少女らしい羞恥に、夏美が泣きそうな顔をした。ケロロの父性部分が少しだけ目覚める。  
「ダ、ダミダヨ、女の子は強くなきゃ〜」  
「都合のいいときだけ女らしさや強さ期待しないでよねっ」  
「ゲロッ…」  
 

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