絶対おかしい・・・・・・。  
 
あの嵐の一件以来、ギロロがあたしを求めてこない。  
今までなら、とろけるようなキスをして、耳元で「夏美・・・いいか?」って・・・。  
思い出すだけで、体が熱くなるのに・・・。  
女のあたしでさえ、こんなじれったい想いを抱えているのに、ギロロは・・・平気なんだ  
ろうか・・・。  
湖に行った時は必ず・・・だったし、こないだの夜なんて、イキナリあたしの部屋に来て  
・・・。  
もう隣の冬樹に聞こえるんじゃないかと、心配で!声を我慢するの、大変だったのに。  
 
そりゃあ、あたしはエッチにはまだ慣れてないし、正直無理してる部分・・・もある・・  
・。でも、ギロロを愛してるし、感じていたいのに。  
あたしのカラダに飽きちゃったのかな?  
それとも・・・ママに何か言われた・・・?あたし達のコト、どこまで話したんだろう・  
・・。  
 
「何をぼんやりしている?」  
「あっ、ギロロ!・・・何でも・・・。」  
夏美の顔が赤くなった。  
いつものログハウスでの二人の休日。風が少し肌寒く感じられたので、部屋の中に戻って  
きたのだ。  
暖かい飲み物をと、ケトルを火にかけたままだった。  
夏美は、慌てて火を止め、カップにお湯を注ぎ温めた。家から持ち出したティーパックで  
紅茶を作ると、ミルクを入れたカップの上に注ぎ込んだ。  
紅茶のいい香りが部屋に立ち込める。  
紅茶とミルクが一つに溶け合って極上の気分を味わわせてくれる。夏美はこのミルクティー  
が好きだった。  
そして、お手製のドクロマークのクッキーを皿に乗せると、ちょっとしたお茶会のようだ。  
それらをトレイに乗せ、テーブルに運ぶと夏美は椅子をギロロの横に置いて座った。  
 
「あの・・・、ギロロ。」  
「うん?」  
夏美は、ギロロを引き寄せると、耳元でささやいた。  
「ギロロ、この頃あたしとエッチしてない!」  
「!!」  
 
夏美の瞳がギロロを見つめる。  
「う・・・それは・・・。」  
ギロロは顔を背けた。  
「ママに何か言われたの?」  
「・・・・・・。」  
「ギロロ。」  
 
軽く、ため息をつくと、ギロロは向き直った。  
「・・・いや、言われたのは、おまえを泣かせないで欲しい、ということだけだ。」  
「じゃぁ何で?」  
「おまえが・・・その・・・、少し無理をしているのは、・・・俺にもわかる。」  
(!・・・ギロロ、気づいてたんだ・・・。)  
「無理してでも、おまえは俺を受け入れてくれる。だが。」  
「俺の欲望のままに・・・おまえを抱いてもいいのか、俺はそれでいいのか、・・・正直  
判らなくなってきた。」  
 
「ギロロ・・・!」  
思い切り抱きしめた。小さなあたしの恋人を。  
「そんなこと・・・。いいのに。あたしは・・・あたしが、ギロロを好きなんだから。」  
「夏美。」  
「そういうわけには・・・いかん。少なくとも俺は、お前より年上で・・・、お前を護って  
やらねばならん立場だ。」  
「そんなの違う!」  
夏美は思わず声を荒げた。  
反論されたギロロはしばし呆然とし、夏美を見つめた。  
 
夏美のしなやかな指先が、ギロロの左ほほの傷に触れた。そのままいとおしむように傷を  
なぞり、頬から口元へ、そして顎から胸へと辿っていく。  
 
「ち・が・う・・・よ・・。」  
それは、流れるようにギロロの下腹部をすべり、突起の隠されたあたりを探し当てた。  
 
「な・な・な・夏美・・・。そ、そこは、触っちゃイカン。」  
ギロロは慌てた。夏美の行為に。  
「どうして?」  
「あたしだって、したいと思うことあるのよ。」  
「夏美。」  
「ギロロにして欲しい・・・。」  
指先で、ギロロのそれをなぞりながら、夏美がつぶやいた。  
刺激を受けたその部分は、みるみるうちに太く、大きくなり、ギロロを慌てさせた。  
「俺は、・・・。」  
・・・と、夏美は、いとおしむように、ギロロの固くなったそれをなで、キスをした。  
夏美のそんな行動に、ギロロの心の中は、パニックに陥った。  
(夏美が…?お、俺の?)  
 
敏感な場所にキスをされ、抑えつけていた欲望がムクムクと湧き上がってくる。  
「夏美!」  
夏美の頬に手をかけ、顔を上げさせる。夏美は恥ずかしさの余り、これ以上はないという  
ほど赤くなっている。  
この少女は、何故こんなにもいとおしいのか・・・。  
「わかったから、無理はするな・・・。」  
「無理なんて、」  
その後の言葉はギロロの唇が塞いだ。  
感触を確かめるように、舌を絡ませる。口内の隅々まで確かめると、ようやくギロロは熱く  
甘いキスを止めた。  
潤んだ瞳で、ギロロを見つめる。体は、もう熱くほてっている。その熱はそのままおさまり  
そうもなかった。  
「ギロロ、来て。」  
ギロロの背中に手を回したまま、夏美は傍にあるベッドへといざなう。置き去りにされた  
テーブルの上でカップがカツンと乾いた音を鳴らした。  
 
ギロロは夏美を組み敷くと、ゆっくり愛撫を始めた。  
まだ、成長途上のその乳房を、時間をかけてゆっくりゆっくり丁寧に揉みしだくと、たま  
らなくなった夏美が嗚咽を漏らした。  
「そこはっ・・・、あ、いやぁ。」  
「ダメか?これはどうだ?」  
言葉とは裏腹に、ギロロはその手の動きを止めない。そればかりか、乳首を咥え舌で転が  
し、夏美の反応を確かめると、それを軽く噛み、一気に吸い込んだ。  
「あっ」  
何かが夏美の中で弾けた。  
「な・・・なに?今の。」  
「火をつけたのはおまえだ。」  
 
激しいと思っていた・・・ギロロの情熱は、まだまだ自分が考えているよりも強く、激し  
く、熱かった。夏美は少しばかり怖くなったが、ギロロに全てを委ねることにした。  
 
小さな赤い手は、今しがた愛液を吐き出したばかりの場所へとその動きを進めていた。  
指で花弁を開き、舌で舐めあげる。そっと、甘噛みすると、夏美の体が震えた。  
「ん、我慢出来ない・・・。ギロロォ」  
「まだだ。」  
そうじらしながら、丹念に花弁の周りを擦りあげる。一刻も早く受け入れたいと願うそれは  
震え、まるで意思を持っているかのような振る舞いをする。  
「おかしくなっちゃう・・・よぉ。」  
ギロロが指を出し入れする度に、獲物を離すまいと夏美の膣が収縮しギロロの指に吸い付  
く。それは、いつ果てるともなく続いた。  
いままで、こんな風になったことはなかったのに・・・と、めまいがしそうな激情の中で  
夏美はぼんやりと思った。  
ふと気が付くと、いつの間にかギロロの熱いモノは夏美の中に射込まれ、激しい律動が繰り  
返されている。  
「ギロロ、ギロロ、ギロロ・・・。」 うわ言のようにギロロの名を呼ぶ。  
ギロロが打ちつける度に、快感がこみ上げてくる。その気持ちよさが怖いくらいだ。  
(あ・あたし、どうなっちゃう・・・んだろ・・・)涙を流しながら、新しいその感覚に  
溺れそうになり、そして−−−。  
 
気がつくと、心配そうなギロロが覗き込んでいた。  
「気が付いたか。」  
「あたし・・・?」  
「少し、気を失っていたようだ。・・・すまん。」  
「ん、気持ちよかった・・・。ギロロと一緒に気持ちよくなれた。」  
「そうだな。」  
ギロロは少しはにかんだように見えた。その小さい手をあたしの手に絡めて微笑む。  
誰も見たことのない笑顔を、あたしにだけ見せてくれる。  
「ギロロ、好き・・・。」  
「・・・俺もだ。」  
 
どちらからともなく顔を近づけ、キスを交わす。甘い恋人達の休日。  
テーブルの上の醒めたミルクティーだけが少し寂しそうだった。  
 

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