「頼まれていたナビゲーションシステムのチェック終りました」  
後ろからかけられた声に振り向きもしないままクルルはキーを叩き続ける。  
相手を確認しなくても今更それが誰かなんて承知しているが何かを頼んだ記憶がない。  
「あの・・・?」  
無言のままのクルルに不安になったのかモアは顔を曇らせた。  
あぁ。とクルルは思い当たって納得する。  
何かお手伝いさせて下さい。必死にそう言われてクルルにとってはどうでもいい雑務を  
渡した気がする。  
「あぁ。悪いな」  
たったその一言で背後のモアが晴れやかになったのがわかる。  
「えっと・・他にお仕事ありますか?」  
「いや。特にない」  
「ではおじ様のお手伝いに行ってきますね」  
おじ様。それは言わずと知れたクルルの隊長ケロロ軍曹。  
そしてモアの思い人。  
ふとキーを叩いていたリズムが途切れクルルはイスごと振り向いた。  
「クックック。お前も飽きないなぁ。家事の手伝いがそんな楽しいか?」  
「はい!おじ様のお手伝いができてモアも嬉しいです。っていうか一石二鳥?」  
おじ様という単語がモアの口に上るたびにモアは幸福そうな表情をみせる。  
そんなモアを鼻で笑うとクルルはメガネの奥の目を細めた。  
まるで品定めをするように。  
「・・・・お前そんなに隊長に惚れてるのか?」  
言ってから、チッ!とクルルは舌打ちをした。自分が何故こんな質問をしたのかわからない。  
「え・・・あのッ・・・・えっと・・」  
そんなクルルに気付きもせずモアは頬を染めながらしどろもどろにうつむく。  
 
「同盟関係とは言えお前と隊長は異星人だぜ?」  
腹いせのように意地悪くクルルは言った。  
「異星人・・・・。そう言えばそうでしたね」  
「クックック。今気付いたのかよ」  
「だって関係ないですもの」  
「・・・・・」  
「おじ様はモアの・・私の一番大切な人です。って言うか無我夢中?」  
解りきった答えを見てクルルは軽い疲労感を感じながらモニタに向き直った。  
「・・・・大切ねぇ・・」  
かすれる様な声で呟いた声をキーの音で消すように叩き出した。  
「え?」  
「・・・いや。おじ様がお待ちかねだぜ」  
「あ!いってきます!」  
弾けたようにパタパタとモアは出口へと消えていった。  
残された部屋にカタカタという音だけが鳴り響く。  
暫くしてピタリとそれが止むとクルルは何も映し出してないモニターをみつめたまま  
自分の意識に沈み込んだ。  
 
 
「んーーッ!」  
勉強机に取り付けられてるイスにもたれながら夏美は背筋を伸ばした。  
来週からの期末試験の為にずっと机に向かっていた。  
お小遣いがかかっている為なのもあるが、単に負けず嫌いな夏美が上位ランクから  
外れる事を嫌っているからだ。  
「何時間くらいたったのかな?」  
時計を確認すると午前零時を回っていた。  
「結構勉強したわねー」  
自分の集中力に満足しながら頷くと時計のカレンダーの印に気が付いた。  
その曜日だけが赤いマーカーで囲まれている。  
「しまった!!」  
必死にコンポのリモコンを探し当てるとボタンを強く押す。  
コンポからは番組のスポンサーのCMが聞こえてきた。  
「いやーーー!!もう半分終っちゃったじゃない。あたしのばかぁ!!」  
毎週楽しみにしていた623のラジオ時間をすっかり忘れていた事を激しく後悔する。  
勢いに任せてそのままベットへ飛びこんだ。  
スプリングが軋んだ音を立てるとCMが終わり623の声が流れ始めた。  
 
「やっぱ素敵よねー」  
一言も聞き漏らさないように耳を傾けながら夏美はうっとりと眼を閉じた。  
そして思い出したかのようにベットの横に飾ってある写真立てをつかむ。  
家族の写真が並んだ横に623の笑った写真がそこに飾ってあった。  
それを見ながら声を聞く事で一緒にいるような感覚を持とうとしているのだ。  
芸能人とはいえ会えない仲ではない。でも夏美にとっては憧れの存在であることには変わらない。  
カシャン。  
取る時に置いてあった小さな写真立てにぶつかったのだろう。それは音を立てて床に落ちた。  
赤い淵に囲まれたそれは普段は伏せられていて写真立てとしての役目を果たしてはいない。  
夏美はそれを拾うと困ったような微妙な表情をした。  
写っていたのは赤い異星人。  
623とは打って変わってこちらを睨み付けたギロロの写真がはめ込んであった。  
(ギロロ・・・)  
地球を制服しようとしているエイリアン。  
目つきも愛想も悪く。頑固で照れ屋。平気で銃器を振り回し何かというと戦士だからと絡んでくる。  
でも実の弟よりも頼りになり時には必死で自分を守ってくれている。  
そして・・・・自分に恋心を抱いてることを夏美は知っている。  
いくら鈍いとは言われていてもギロロの優しさの理由に気付かないほど馬鹿じゃない。  
 
「あぁ。そういえば今日も喧嘩したんだっけ・・・」  
理由も思い出せない。それはいつもの事だからどうせ大したことじゃない事は解っている。  
喧嘩というより一方的に夏美が怒りをぶつけただけだから。  
好意に気付いてはいてもどう返していいか夏美にはわからない。それが歪んだ形でしか返せない。  
だって相手はエイリアンなのだから。  
『・・・ってなわけでお別れの時間だけどどうだった?それじゃぁまた来週会おうぜ!』  
っは!  
耳に流れてきた声に思わず時計を見るとラジオ終了の時間になっていた。  
クタクタと力が抜けると同時に行き場のない怒りが込み上げてくる。  
「ばか!あんたのせいよ!!」  
夏美は持っていた写真立てをクッション目掛けて投げつけた。  
 
夏美は何があったのか解らずただ呆然としていた。  
自分は確か学校から帰ってきて部屋に戻ったはず。  
なのにドアを開けたら見慣れた部屋ではなく、何もない窓すらない真っ白な空間。  
一歩前に体を入れた瞬間。入ってきたドアはすーっと消えていってしまった。  
「な・・・あのボケガエルの仕業ね!開けなさーい!」  
ドンドンとドアのあった壁を叩くとふと背中に気配を感じた。  
迎撃体制に構える前に強い力が夏美の体を押し倒した。  
バターン!  
「っツ!」  
思い切り背中をぶつけ顔をしかめながら夏美は上に乗っている相手をにらみつける。  
それは夏美の見たことのない知らない男性だった。  
「え?・・・どちらさ・・・」  
誰かと尋ねる前に夏美は気付いた。  
金髪にメガネ。そしてヨロヨロの白衣に見慣れた黄色いマーク。  
何より決定的なのは耳元で囁かれたあの含み笑い。  
「クーックックク」  
「まさかッ・・・クルルなの?!」  
「あたり」  
夏美は呆けたようにクルルを見つめていた。やがて背中の床の冷たい感触と  
クルルの重さに我に返った。  
 
「またそんな発明して何か企んでるんでしょ!どきなさいッ!」  
起き上がろうとした夏美の肩をクルルの両手が阻止する。  
のしかかった体重と身長差で夏美はじたばたと動く事しかできない。  
「何すんのよ!どいてってば!」  
「イヤだね」  
組み敷いた夏美を見下ろすとクルルはニヤリと笑った。  
そのまま夏美の唇に自分の唇を重ねる。  
「ッんんん!」  
夏美の瞳が驚きで見開き反射的に顔をそむけようと首を振る。  
クルルは構うことなく夏美の口内に舌を差し入れ激しい口付けを繰り返す。  
夏美の両手が必死でクルルの白衣を掴み引き剥がそうと暴れる。  
呼吸すらままならない口付けに夏美の歯がクルルの舌をとらえた。  
「・・・ッ」  
クルルの眉が痛みに歪んだがそれでも唇は離れない。  
滲み出した血の味が2人の口内を埋めていく。  
その嫌悪感と呼吸困難に夏美の瞳から涙がにじんだ。  
「・・・ぷはっ!」  
やっと開放された口付けに夏美は酸素を取り入れようと大きく吸い込む。  
2人の唇の間を赤の混じった透明の糸が繋ぎそして切れた。  
「!!」  
夏美が何か言いかけようとした瞬間首筋に冷たい感触。  
プシュっと音がしたと思うと夏美の体からぐんにゃりと力が抜けていく。  
「ちょっとアンタに実験に付き合ってもらうぜぇ」  
「な・・・!」  
「なに・・大したことじゃない。アンタを抱くだけだ」  
思いもしない内容に夏美の思考が止まった。  
自分の身に何が起こってるか理解できないのだ。  
 
何か悪質な冗談かと夏美が考え出した頃それが間違っている事に気付いた。  
クルルの指が動けなくなった夏美の服のボタンを1つ1つ外してく。  
「やだぁ・・・・止めて!!」  
唯一動かせる口と瞳で夏美はクルルに必死に抗議する。  
そんな事はお構いなしにクルルは作業を続け夏美の体に纏っていたものは  
何ひとつ外されてしまった。  
肌に感じる外気の冷たさと羞恥と怒りで夏美の体が震える。  
「良いナリだぜぇ。クーックックク」  
クルルの唇が夏美の首筋を這い段々と下に下がっていく。  
やがて薄紅色の突起に届くと強く吸った。  
「あぁッん!・・・ぇ・・何?」  
触れられた胸がじんじんと熱くなる。嫌悪感に塗れながらも何かが夏美を裏切る。  
「一応世話になってるんでね。特別サービスにちょっとな・・・クックック」  
先ほど夏美の体に打ち込んだ薬に媚薬効果が含まれていたのだ。  
「大事な実験体だからなぁ。そんな酷い事はしないつもりだぜぇクックック」  
「イヤ!誰がアンタなんかと・・・ぁあ!んッ・・」  
クルルの両の手が夏美の膨らみを捉える。弾力のあるその感触を楽しむように  
何度も揉みたて突起に舌を絡ませる。  
そのたびに夏美の体がびくびくと痙攣し甘い吐息が漏れ出した。  
クルルの指が下肢に伸びやがて秘唇にたどり着くと指の先でソコをなで上げる。  
粘着質の濡れた音が夏美の耳にも届き体中を更に赤く染めた。  
「・・いや・・・・ウソよ・・こんなの・・」  
心とかみ合わない体に夏美は戸惑いを隠せず只うわ言のように呟く。  
クルルはそんな夏美を冷ややかに笑うと濡れたソコに指を進入させた。  
「ひぁ!」  
突如あらわれた異物を排除しようと膣内が収縮する。  
その締め付けを楽しむように指でかき回すと夏美の口から小さな悲鳴が上がった。  
「んっんっ・・・あぅ!」  
 
溢れ出した愛液を親指ですくうとクリトリスを撫上げる。  
ぬるぬるとした感触に夏美の体が大きく波打ちさらに愛液を滲み出した。  
夏美の敏感さを確かめるとクルルは進入していた指を増やし硬くなった芽に口付ける。  
「あっ・・ダメぇ・・ひぁ・・・・あぁッ!」  
濡れた舌が夏美のクリトリスに絡みつきぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てる。  
その間も差し入れた指は止まることなく膣内をかき回す。  
夏美の体がガクガクと震えだし快楽に染まった声を漏らしだす。  
ちゅ。クルルの唇が大きくなった芽を挟み強く吸い上げた。  
「ひぃ・・・んッ!あぁぁあああーー・・・・!!」  
電流のような刺激が夏美の体を貫き体がのけぞる。  
きつく締め付けた膣内から大量の愛液が吹きだし床を濡らした。  
「クックック。イっちまったようだな?」  
クルルの意地悪そうな声に朦朧とした意識で睨み付けると夏美は息の上がった声をあげる。  
「・・ゆ・・るさないからッ・・・」  
「・・・・クーックックク」  
クルルは憎悪が向けられてると言うのに一行に気にせず  
淡々と作業をこなすかのように夏美の体をさらに蹂躙していく。  
 
「じゃ。メインイベントだな」  
「やっ!やぁーーー!!」  
夏美の秘唇にクルルのペニスがあてがわれ、その熱い感触に夏美が悲鳴を上げて抵抗する。  
じわじわとキツイ膣内にクルルのペニスが少しづつ埋まっていく。  
苦痛と快楽そして絶望のなかで夏美の口から漏れたのは1人の名前。  
「いやぁぁ−−−!!・・ギロロ・・助けてーー!」  
いつもなら必ず夏美を守ってくれるエイリアン。でもここに彼はいない。  
願いに似たその声も届く事はなくつーっと結合部から赤い筋が流れ出す。  
「ギ・・・ロロ・・・」  
夏美の頬を流れる涙にギロロの動きが一瞬止まった。  
「・・・へぇ。アンタ先輩の事・・・・」  
夏美は何も答えずただ名前を呟く。  
ちっ!  
舌打ちをすると、ギロロを呼ぶその声を打ち消すように激しく腰を打ち付ける  
「あっ!やぁ!・・ギ・・ロロ・・・あぁぁ!」  
涙で濡れた瞳は空ろになりただ体だけが反応していく  
クルルが果てた頃には夏美の意識は闇に溶けていった。  
ズルリとクルルが自身を抜き出すと赤と白の液体が床を濡らした。  
「ギロロ先輩ねぇ・・・」  
夏美の声が頭に響く。クルルの無表情な顔が苦痛を与えられたかのように歪んでいく。  
「記憶を消すつもりだったが・・・・気が変わった」  
ボソリと呟くと夏美を抱え上げクルルは白い部屋を後にした。  
 

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