暑い夏の昼下がり……  
 俺――、ギロロは、今日も愛用のテントの中で銃器の整備を行っていた。どんな時でも  
不測の事態が起こり得ることを考え、準備は怠らない。軍人として大切なことだ…。だが――  
 先程から、何やら家の中が騒がしい。外の気温も35度を超えているだろうか。この  
むせ返るような暑さの中で、その喧騒にもしばらく耐えていたのだが、なかなか収まる  
気配を見せない。段々とイライラしてきた俺は、拭いていた銃を置いて日向家の中へと  
入っていった。  
 騒ぎは居間の方から聞こえてくる。俺はその部屋のドアに手を掛け、一気に開けた。  
「おいっ! 一体何の騒ぎだ!?」  
 部屋に入ると、目の前にクルルがいた。  
「クックック…、丁度いい所に……」  
 クルルはそう言ったかと思うと、その手に持っていた銃を俺に向けて、いきなり発射する。  
「なっ……」  
 至近距離から不意をつかれて、避けることは出来なかった。俺は、その銃が放つ光に包まれる。  
「うおあああああああ――――っっ!!!!?」  
 この銃はヤバい――  
 俺はそう思った。自分の身体が、何か別の物へと強制的に変えられていく感じがする。  
「ク〜ックックック…、どうやら成功のようですな……」  
 そして光が収まった。クルルが満足気な様子でいる。俺はそれにハッとしたようにして、  
自分の身体を見た。  
「なっ、なんだこれはっ!!!?」  
 何やら視点が高いと思ったら、何と自分の全身が人型化していたのだ。そして俺は  
「I LOVE SUMMER!!」などと書かれているTシャツを着せられていた。  
(I LOVE SUMMER……?)  
 俺は何か腑に落ちない気がして、思考を張り巡らせる。そして一人の人物が思い浮かんだ。  
(そうだ、夏美…。アイツにこんな姿を見られたら……)  
 俺は恐る恐る部屋を見渡した。すると――  
 俺は唖然とした。そこには完全に大人と化した夏美の姿があったのだ。そのあまりの  
成長ぶりに、それまで着ていたであろう子供用の服が、はち切れそうなほどに膨らんでいる。  
(なっ、何ぃ――――っっ!!!? そ、そうだ。それにこの言葉、捉え方によっては……)  
 
「クックック…、この銃は俺達のような姿をした者でも人型に姿を……」  
 俺がそんなことを考えていると、クルルがその銃の性能を自慢気に語り始めた。俺は  
そんなクルルの頭を掴んで、自分と目線が合う所まで持ち上げる。  
「貴様…、俺を勝手にこのような姿にするとはどういうつもりだ!? それから何だ、この  
服はっ……!?」  
 かなり高圧的に言い放ったつもりだが、クルルは顔色一つ変えない。そして、いつもの  
調子で口元に手を当てながら、ゆっくりと俺に答え始める。  
「今、海水浴場で流行りのTシャツですが、それが何か? クックック…、ク〜ックックックック……」  
 クルルは、おかしくてしょうがないと言った感じで笑い続けている。その笑い声も、  
いつもより大きいような気がした。  
(こいつ…、まさかワザとか!?)  
 俺はそう疑念を抱いた。クルルは続けてこう言ってくる。  
「まあまあ先輩…。俺の話を聞きなって……」  
 そしてクルルは事の一部始終と、明日の海について話し始めた。どうやら、俺と夏美の二人で  
ケロロや冬樹達をまとめろと言うことらしい。俺は、こんな姿で観光に行くことなど出来るか、  
と思っていたが……  
「海…、水着…、二人っきり…、男のロマン……」  
 …などと、クルルにその楽しさを妄想させる言葉を耳元で囁かれる。  
「ふふふ…、明日が楽しみだ」  
 俺は、気付いた時にはその話を承諾していた。  
「うおぉ…、見事に洗脳されているであります……。で、ではママ殿……?」  
「あら…、これならOKね。いいわよ、楽しんでらっしゃい♪」  
「やっ、やったであります!!」  
「う、うそ〜……」  
 うなだれる夏美の姿が目に映る。まさに十人十色の様相の中、海へと行くことが決定されたのだった。  
 
 そして翌日……  
 俺と夏美が先導すると言うよりは、子供っぽいケロロ達が先に先にと海を目指して  
いるようだった。そして俺達は電車とバスを乗り継ぎ、目的地である田舎の海水浴場  
最寄りのバス停に、やっとの思いで到着する。  
「やれやれ、ようやく着いたか……」  
 俺は重い荷物を運びながら、夏美達より先にバスから降りる。目の前には大海原が  
広がり、潮の香りが漂ってきた。夏の強い日差しが眩しくて、思わず太陽を手で隠す。  
俺はバス停の椅子へと腰を下ろして、他の者達が降りてくるのを待つのだった……。  
「おお――っ!! ようやく着いたであります」  
「結構掛かりましたね……。てゆーか、海千山千?」  
「姉ちゃん、早く行こっ!!」  
「はいはい。あんまりせかさないでよ……」  
 ケロロ達が降りると、夏美も冬樹に促されて、いそいそとバスから降りてくる。  
 その姿はひいき目無しに美しく、ただバスから降りてくるだけでも、さながらスーパー  
モデルの登場シーンのようだ。夏美が地面に降り立つと、夏の太陽に美しい身体が  
映えて、さらに輝きを増す。  
 俺はそれに見とれているのを悟られないように気を付けながら、そこにジッと座って  
待っていたのだった。  
 そして、俺達一行が全員下車し終わる。  
「じゃあ、さっさと遊びに行くであります!!」  
「あっ、おじさまー、待ってください!」  
「先を越されてたまるかよぉーっ!! 軍曹さ〜んっ!!」  
「クックック…、荷物番は大人の二人に任せるぜェ……」  
「じゃあ、姉ちゃん達よろしくね!」  
「ちょっ、ちょっとアンタたち……」  
 バスから降りて早々に、ケロロ達はさっさと海へ遊びに行ってしまう。  
「私の…自由は……」  
 どうやら俺達が損な役回りを押し付けられてしまったようだ。夏美はがっくりとうなだれている。  
 
「ギロロ…、一緒に運ぼう?」  
 そして、俺にそう問い掛けてくる。  
「ん? ああ……ブッ!!!?」  
 俺は肯定の返事をしながら、ふと夏美の方を向いたのだが、そこで思わず吹いてしまった。  
夏美の服は露出が多めで、椅子に座っている俺を下に見て覗き込むような姿勢になると、  
その豊満な胸元を中心とした身体の凹凸が強調されて見える。  
「えっ、どうしたの?」  
 俺がうろたえる様子に違和感を感じたのか、夏美がずいっと近寄ってきた。刺激的な服に  
包まれた双丘は、夏美が動く度にユサユサと揺れて俺を興奮させる。  
(ぐわあああ―――っっ!!!! そんな体勢で俺に近寄らないでくれぇ――っ!!)  
 外部にさらけ出されている夏美の上乳は、その豊かな果実を象徴するラインを美しく描いている。  
俺はそれに手を伸ばしたくなるような衝動を必死で抑え、心の中で悲鳴を上げていた。  
「ねえっ、大丈夫?」  
 俺の顔を見つめるそのキラキラとした瞳に、言葉を紡げば魅惑的に動く大人の唇…。俺は、  
夏美が取る何気ない仕草一つにも、魅入られていたのだった。  
 そして、いつまでもこんな状況ではヤバいと感じた俺は、跳ねるようにして立ち上がる。  
「じゃ、じゃあ、さっさと行くか……」  
「あ、うん…。でもホントに大丈夫?」  
「あ、ああ。なんともない……」  
 俺は何とか取り繕いながら荷物の方を見やる。ケロロ達が置いていってしまった物もあって、  
結構な量があった。俺は夏美と手分けするようにして、それを砂浜に向かって運んでいく。  
「ギ、ギロロぉ、ちょっと待ってよ〜」  
 すると、まだ大して歩かぬうちに夏美が遅れ始める。  
「どうした? お前らしくもない」  
「え、えと……、実はママから借りた服がキツくて、その……、う、動きづらいの……」  
 夏美は、恥ずかしそうにモジモジとしながらそう言ってきた。俺はその言葉の意味をよく考える。  
(あの母親の服がキツい……? と言うことは、今の夏美の身体は……)  
 俺は、夏美のダイナマイトバディの凄さを、改めて意識させられる。自分の横を歩いている夏美の  
凶悪なまでに成長した身体…。それが服の中で窮屈そうにしている様子が、頭の中にありありと  
思い浮かぶ。  
 
 そんなことを考えて興奮していると、真っ直ぐ歩いているつもりでも、荷物に身体を持っていかれて、  
ついフラフラとヨレてしまうのだった。  
「ちょっと…、やっぱり今日のアンタ変よ……」  
 その危うい様子を心配してか、夏美が心配そうに近付いてきて、そう言ってくる。  
「い、いや大丈夫……。ちょっと動揺しただけだ……」  
 惚れた女の前で、情けない姿を見せる訳にはいかない。俺は、その魅惑の身体に翻弄された精神を、  
何とか落ち着かせる。そして、夏美の方を向いた。  
「ギロロ……?」  
「…持ってやる。ほら貸してみろ」  
 俺はそう言うと、夏美が持っている荷物の一部を、その手からひったくった。  
「あっ…、別にそういうつもりで言ったんじゃ……」  
 夏美が、申し訳なさそうにそう言ってくる。  
「なっ、なぁに…。これくらいの重量…、どっ、どうということもない……」  
 さすがに量が多すぎて、かなり重いと感じていたが、俺は無理してそう言ってみた。  
「う、うん…。じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うわ……。ありがとう、ギロロ…」  
 と言って、夏美は俺にニコッと微笑んでくれた。俺の心に幸福感が広がる。その笑顔が見れただけでも、  
荷物を持ってやった甲斐があったというものだ。俺は荷物の重さなど忘れるようにして、歩みを進めた。  
 そして砂浜へと続く道をしばらく進み、ようやく目的地へと到着する。  
「ぐっ……」  
 強がっていた俺もさすがに疲れてしまい、そこに倒れ込むようにして荷物を置いた。すると、夏美に  
重いのを我慢していたことを気付かれてしまう。  
「やっぱり重かったんじゃないの……」  
(しっ、しまった!? 夏美にこんな姿を見せてしまうとは……。くそぉっ…、不覚だっ……!!)  
 いい所を見せたはずが、最終的にこうなってしまって、俺は激しく後悔したのだった。  
 
 そして手頃な場所に陣取った二人は、いったん別れて、それぞれの更衣室へと向かうことになった。  
 
「え〜と、女性用更衣室……。あ、あったあった。ここね……」  
 私はギロロと別れて更衣室へと辿り着く。中に入ると、モアちゃんがもう着替え終わろうとしていた。  
「あっ、夏美さん…。すいません、ついはしゃいじゃって……。荷物、大変だったんじゃないですか?」  
「ううん。ほとんどギロロが持ってくれたから……」  
「そうなんですか?」  
 私はモアちゃんとそんな会話をしながら、着替えを始めた。上着を脱ぐ時など、改めて  
胸の大きさが感じられる。  
(はぁ……。ママはいつもこんな苦労してるのかなぁ……)  
 服を脱ごうとする度に、いちいち引っ掛かる胸の膨らみ…。そのわずらわしい感覚から、  
私はそんなことを考えていた。すると、モアちゃんが私の胸をじっと見ているのに気付く。  
「モアちゃん?」  
 私がそう尋ねた。モアちゃんは、自分の胸と私のとをチラチラと交互に見ている。  
「あの…、夏美さん、胸がすごく大きくて羨ましいです…。私なんて……」  
 モアちゃんはショボンとして何かを考えている。自分の本来の身体を想起しているのだろうか。  
「そっ、そんな…。こんなのと比べちゃダメだって……。ねっ?」  
 私は何とか励まそうとしたけど……  
 すっ……、ぎゅむぅ……  
「ひゃっ…!? モ、モアちゃん!?」  
 私は驚いて、変な声を出してしまう。モアちゃんが、いきなり私の胸に触ってきたのだ。  
「凄いです…。大きくて…柔らかくて……」  
 ぐにゅぐにゅ……  
 モアちゃんはそう言いながら、私の胸の感触を味わうようにして優しく揉んでくる。  
「きゃっ…! ちょ、ちょっとやめ…、やめてってば……。ん…っ…ああっ!?」  
 胸はその大きさに似合わず、感度はいい。モアちゃんに探るような手つきで揉まれ、  
私はジワジワ快感を送り込まれる。こんな場所で恥ずかしいという思いはあったが、  
口からは声が漏れてきてしまっていた。  
「ぐすっ…、いいなあ。でも…、でも私だっていつかムチムチになってみせますっ!!  
てゆーか一日千秋?」  
 そう言うと、モアちゃんは走って更衣室から出ていった。  
 
「…えーと」  
 私はしばらく立ち尽くしていたが、着替えを再開することにする。バッグの中から、今日着る  
白いビキニを取り出した。  
「改めて見ると、ちょっと小さいかも……」  
 今の私の身体を考えると、結構な露出が見込まれそうである。着替え終わってみると、  
やはり予想通りだった。  
 胸の中央で結ばれた可愛いリボンが特徴的な上の水着からは、上乳のみならず下乳が  
たっぷりとはみ出るほど露出している。それは細い紐で固定されているだけの物で、首筋から  
鎖骨にかけての美しいラインが惜しげもなくさらけ出されているのが、情欲をそそる。  
 一方、両脇を紐で結ぶタイプのセクシーな下の水着は、申し訳程度に秘所を隠すキツい角度の  
もので、その魅惑の股間を十分に引き立たせていた。  
「か、かなり恥ずかしいんだけど……」  
 私は周囲の視線に気を配りながら、砂浜へと足を踏み出す。  
(な、何だかジロジロ見られてる気が……)  
 そして私は、両腕を前で組み、胸を隠すような体勢をとって、荷物の置いてある場所を足早に目指した。  
「にしても……」  
 元の場所に戻ってようやく一息つくと、私は辺りを見渡した。目の前に青い海が広がっているというのに、  
荷物番ではここからロクに離れることも出来ない。  
「それにこの身体じゃね…。あー、重い……」  
 身に着ける物が少なくなると、胸の重さがよりズッシリと感じられる。それは私が歩くだけでもタプタプと  
揺れて、凄く恥ずかしかった。海で遊ぶにしても、水の抵抗は相当だろう。  
「もういいわよ。今日はお肌焼くだけで……」  
 私は半分諦めながら椅子に座る。そしてオイルを自分に塗ると、椅子に仰向けになるようにして日差しを  
浴びていた。  
 
「姉ちゃん、色っぺェだがや〜」  
(ん…、何?)  
 そうしてまだ間もないうちに、私は男達に声を掛けられる。その慣れた態度から察するに、  
ナンパ目的で海水浴場に来て、女の子を誘いまくっているのだろう。  
「東京モンか? 珍しいだがや〜」  
「ひょっとして、傷心旅行とか言うヤツだがやか〜?」  
 最初は相手にしないでいたが、しつこく食い下がってくる。  
「オラ達が慰めてやるだがや〜」  
 さらには、大胆にも私に手を伸ばしてきたので、軽く攻撃してやった。  
「グハッ!?」  
 男達は数メートル程吹っ飛んで、砂浜に埋まる。  
「危ないよ! 大人になって腕力もアップしてるみたいだから」  
 次の瞬間……  
 ズサアッ!!  
「浜っ子を…、なめんなやァ〜〜〜ッ!!!」  
「なっ…、地中から!?」  
 突如地中から男が飛び出してくる。私は不意をつかれ、攻撃することは出来そうにない。  
(しまった油断―――― ダメ…、やられるっ……!!)  
 私は、飛び掛かってくる男に捕らえられるのを覚悟し、目を閉じて身構える。  
 ドカアッ!!  
 激しくぶつかり合う音がした。しかし、私には痛みがない。  
「あ、あれ……?」  
 私が恐る恐る目を開くと、そこには引き締まった身体をした赤髪の青年が仁王立ちして  
いたのだ。  
「ギッ、ギロロ!?」  
(ギロロが男と私の間に身体を入れて、守ってくれたんだ……)  
 
「おい……」  
 ギロロがそう言いながらゆっくりと男の方を向く。そして男の腕を掴み、目を合わせて  
激しく睨み付けた。  
「夏美に手を出すな……!!」  
 その殺気は、横から見ている私の方まで漂ってきている。これだと目を合わせている  
男の方は、相当の威圧感を感じているだろう。  
「ひいいっ!! 彼氏がいたなんてぇっ……。ゆっ、許してくれや――――っっ!!!!」  
 男は恐怖からか顔を引きつらせていた。そしてギロロの腕を必死に振り解くと、走って  
遠くへと逃げていく。  
「なっ…、彼氏……!?」  
 男に勘違いされたせいか、ギロロはその逃げていく姿を茫然と見送っていた。  
 そして男が見えなくなると、ギロロは私の方に向き直り、どこか気恥ずかしそうにしながら  
歩み寄ってくる。  
「夏美…、立てるか?」  
 そして尻餅をついてしまっていた私に、手を差し伸べてくれた。  
「あ、ありがとう……」  
 私はギロロに腕を引っ張られながら立ち上がる。そして身体に付いた砂を払っていると、  
ギロロが語り掛けてきた。  
「野良犬に噛まれたにせよ…お前の油断が悪いのだ。世話を焼かせるな…全く」  
 どこか照れ臭そうにしながら、遠い目をして私に語り掛けてくるギロロ…。そんな姿を見ると、  
私の胸がキュンとする…。  
(な、何だか、今日のギロロって、やけにカッコよく感じる……)  
 それは姿が人型であるから…というだけではないような気がした。  
 何とも言えない雰囲気が私達を包み込む。なかなか話し掛けづらくはあったが、なぜか  
気まずい思いはしない。  
(あ…。私…、ドキドキしてるよ……)  
 今まで味わったことのないような雰囲気に私は戸惑う。ギロロがこっちに向き直った。その  
何気ない動作の一つ一つにも、私は胸をドキドキさせてしまう。私はギロロの顔を直視出来ない  
ほどに赤くなりながら、そこにじっと立っていた。  
 そしてギロロが沈黙を破って、ゆっくりと口を動かし始める。  
 
「…夏「ハイハイ、カットカット――!!」  
 しかし、ギロロが私の名前を呼ぶ声は、誰かの大きな声によって遮られる。私がその方向を向くと……  
「ボ、ボケガエルッ!?」  
 そこには怪しい格好をしたボケガエルの姿があった。  
「そろそろ時間だ…。おじさんと行こうねぇ〜〜〜〜」  
 そう言うと、私の腕を引っ張ってどこかへ連れて行こうとする。  
「ちょっと! どこ連れてく気よ!?」  
 そう言いながらも、私はこの勢いに逆らえきれずに、ずるずると連れて行かれるのだった。  
「な、夏美……」  
 そこに取り残されたギロロが私を呼ぶ声は、どこか寂しそうだった……。  
 そして私は、何かのイベントが行われるであろう場所へと連れてこられた。  
(何なのかしら……?)  
 私はそこに立ててあった看板を読む。  
「水着美女コンテスト……? まっ、まさか私に出ろって言うんじゃないでしょうねっ!?」  
 ボケガエルが頷く。冗談じゃない。私はこんな身体で、普通に歩ってるだけでも恥ずかしいのに、  
この上見せ物になるなんて……  
「絶ッ対、ヤダ!!」  
 私はそう言って、その場から立ち去ろうとする。  
「まあまあ……」  
 説得しようと言うのか、ボケガエルが私の耳元に寄って囁いてくる。  
(ふん。そんな事しても無駄……)  
「あなた自分の美しさを自覚なさいな…。その美しさを世に知らしめないなんて…、それこそ罪だよ…?」  
 ところがその声を聞いてると、何だか本当にそんな気がしてくる。  
「つ、罪……?」  
 私はそう聞き返していた。  
「そそッ、罪罪!!」  
 そんな話を聞いているうちに、私は今までの周りの視線を気にする感じはどこかへ行ってしまい、  
むしろ周りの人にもっと自分の事を主張したいと言う思いが強くなってきて、ついにはそのコンテストに  
出ることを承諾した。  
「おおっ、そうでありますか!! 期待してるでありますよ……」  
 ボケガエルはそう言って私にゼッケンとネームプレートを渡すと、見物席の方へと消えていった。  
 
 そしてコンテストは始まった。私は5番目と言うことで、裏で出番を待つ。女の子が  
出ていく度に、歓声がここまで大きく聞こえてきた。そしていよいよ自分の名前が  
呼ばれると、私は満面の笑みを浮かべてステージへと上がっていった。  
「うおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!!」  
 私が登場した時、会場は凄い盛り上がりだった。  
(すっ、すごい……。今ここにいるみんなが私のことを見てるのね……)  
「いいぞぉ――――っっ!! レベルたけえええええっっっ!!!!!!!」  
「ひゅう〜〜っ♪ 何かポーズ決めてよ!!」  
 そう声が上がる。  
(そ、そうよね。ビックリしてる場合じゃなくて、何かアピールしないと……)  
 私は自分の身体を見た。やはり一番目に付くのはこの巨大な胸である。コンテストに  
参加する前は、恥ずかしくてずっと隠すようにしてきた。その反動か、私はそれをアピール  
しようという思いがどんどん湧き上がってくる。  
(男の人もおっぱい好きだって言うしね……。よ、よぉし……)  
 私は自分の両胸を下から手で持ち上げる。そして、タプタプとした乳肉を上下左右に  
揺さぶってみた。  
「キタ―――――――――!!!!!!!!」  
「すげえええええ!! でかすぎるっっ!!!!」  
「う〜ん、おっぱい……」  
 バタン  
「先生っ! こいつが失神しました!!」  
「うるさい!! 今集中して見てるんだから、お前が救護班に通報しろ!!」  
「うう…、お前の分まで、俺が目に焼き付けておくからな……」  
 会場を見ると、これだけでもかなりの反響が得られているようだ。  
(次は……)  
 私は、ワザと胸を揺らすように身体を大袈裟に動かして、体勢を変えていった。そして  
前屈みになって、腕を身体の中心に向かって狭める。この胸を強調させるポーズで観客に  
アピールすると、大きな歓声が上がった。  
 
「お、お、お前ら、お、お、お、落ち着け!!!!」  
「ハァハァ…、お、お前もな……」  
(いい感じ…。よぉし……)  
 どんどん乗ってきた私は、脚を開いて股間を強調するポーズを取ろうとする。  
(よし、ここで脚を開いて…)  
 そこまで行った時、突然頭の中がスッキリとした感じになってくる。  
(あ、あれ…なんだろ頭がスーッて……)  
 私はそこでハッとした。  
(っていうか私……、何て事してんのよ!!)  
 今までこのステージ上でしてきた事が、急に恥ずかしくなってくる。  
(そう言えば、この話を持ち掛けられた時は、全然出るつもり無かったのに……)  
 おそらく、何らかの手段でボケガエルに嵌められたのだろう。私はその憎い相手を、  
その場から捜し始める。  
(…いたっ!!)  
 会場の隅の方で、ボケガエルの姿を見つけた。そこにはギロロとクルルも一緒に居る。  
何やら揉めているようだ。  
(もしかしたら…、私のことで…かな?)  
 ケロロ小隊のメンバーの中でも、ギロロだけは私に優しくしてくれる。だからと言って今回も…  
と言うのは私の都合のいい解釈かもしれないが、そのギロロの必死な行動は、私の為にして  
くれているのだなと思えて、とても嬉しかった。  
 私は正気に戻ると、しばらく立ち尽くしていた。動きを止めてしまった私を、会場の観客も  
不審に思い始めたようだ。と、そこで、ギロロが突然ステージに上がってくる。  
「夏美っ!!」  
「え? ギ、ギロロ!?」  
 私はギロロの行動に驚きを隠せない。そしてこう言ってくる。  
「どうした? お前は洗脳されていたんだ……。もうこんな所にいないでさっさと行くぞ」  
 そしてギロロが私の腕を掴み、この場から引っ張り出そうとすると……  
 
「乱入野郎Uzeeeeeeeeeee!!!!!!!!」  
「帰れ!!」  
「Boooooooooooooooooo!!!!!!!!!」  
 会場のみんなは、突然乱入してきたギロロに敵意を剥き出しにして、ブーイングの嵐を  
巻き起こしてきた。そのうち物も飛んでくるなど、殺伐とした雰囲気になってくる。  
「きっ、貴様らぁ……」  
 ギロロが怒りで拳を震わせている。このままでは大変なことになると思い、私は口を挟んだ。  
「ギロロ…、待って」  
 私がそう制すると、ギロロは納得出来ないと言った表情で聞き返してくる。  
「夏美、いいのか!? お前があのような変態地球人共の見せ物になるなど、俺は……」  
 ギロロは私の肩を掴み、必死に説得を試みてくる。  
 どうしてギロロは私に優しくしてくれるんだろうかと、これまで私はずっと疑問に思ってきた。  
今日のギロロの一連の様子が思い浮かぶ。それと今のギロロの真剣で必死な目を見て…、  
私はその理由がようやくわかった気がした。  
「ギロロ…、アンタの気持ちは凄く嬉しい。でも…、でも私はやめたくないの」  
「な…、なぜだっ……!?」  
 ギロロが、私の肩を掴む力を強めてそう聞いてくる。私はギロロのその手に自分の手を重ねて、  
ゆっくりと気持ちを伝え始めた。  
「ここまで来て今更退場するのもカッコ悪いでしょ? それにこんな身体になったからには何か  
一つぐらいやっておかないと気が済まないのよね……」  
 どうせここから去ったところで、荷物番ぐらいしかやる事はないのだ。私は、ここまで来たら  
開き直って出続けるのもいいんじゃないか、と言う気持ちになっていた。  
「夏美…、しかし俺は……」  
 ギロロが、何か言いたそうに私を見つめてくる。  
「ギロロ…、ありがと。でもやるからには負けないわ」  
 私が何度もその意志を伝えると、ギロロも説得を諦めたのか、ステージから観客席の方へと  
去っていった。その途中で会場から野次を浴びていたが、ギロロがその鋭い目つきで会場全体を  
睨み付けると、シーンと静まりかえり、程なくしてギロロが現れる前の雰囲気に戻ったのだった。  
 そして私の番が終わって、いよいよ判定に入ろうとしていた。会場の反応から、私はかなりの  
自信を持っている。  
(うん、手応えはあったわ…。これなら……)  
 
 しかし、何やら係員の人達からざわつきが起こっている。どうやら最後の最後で、参加者が  
一人増えたらしい。だけど、それを知っても、私の余裕な気持ちに変わりは無かった。  
「なんと…、この土井中村の海辺に、USA・セクシートップスター、メロディー・ハニーさんが  
現れた――――っっ!!!!」  
 実況がそう言うと、その女性がステージへと上がってくる。  
「おおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!!!!!!!」  
 今までに無い歓声だった。その女性は美しい金髪をなびかせて颯爽と歩んでくる。身体は、  
出る所は出ているが無駄な肉は全く付いていない。女性が日頃の鍛錬を欠かしていない事が  
ハッキリと感じ取れた。  
 その女性が私に向かってウインクする。勝負の挨拶と言うことなのだろうか……  
(凄い…、綺麗……)  
 その肉体とは裏腹に、どこか幼さが残る可愛らしい顔…。そして、そこから来る愛くるしさ…。  
私は同性でありながらも、一種の感動を覚えていた。  
 その見掛けだけでは無い。女性には、何か内から滲み出てくるような大人の魅力がある。  
側に立っていると、それがひしひしと感じられる。  
「わあああああああああああああああああああっっ!!!!!!!!!!!!!」  
 会場の波のようにうねる歓声が、ステージ上にいる私を襲う。それが、私の持っていた自信を  
呑み込んで、ガラガラと崩れさせていった。  
 私は助けを求めるようにして、会場にいるギロロを見た。ギロロもこの状況に圧倒されているのか、  
顔が青ざめている。  
 判定が始まった。もう誰の目にも勝者は明らかだろう。私は、その判定が出る方を直視出来ずに  
俯いていた。  
(ギロロ…、ごめん……)  
 私は負けた――――  
 
 コンテストが終了し、夏美はギロロに肩を抱かれるようにしながら、失意のままに  
元居た場所へと戻る。二人がそこに座ってから、結構な時間が過ぎていた……。  
 
「……」  
「……」  
 俺が夏美とここに戻ってから、もう大分時間は経っている。だが夏美はずっと下を  
向いたままで、何もしようとはしない。俺もそんな夏美に何と声を掛けていいかわからず、  
ずっと沈黙が続いていたのだった。  
「ギロロ……」  
 もうどれくらい時間が経っていたかはわからない。夏美が久しぶりに口を開いた。  
「コンテスト…、負けちゃったね……」  
 自分から進んで出た訳ではないが、負けず嫌いな夏美には相当悔しかったようだ。  
無理もない。優勝を確信しかかった所から、一気に突き落とされたのである。  
 例えるなら、優勝が懸かった野球の試合で、9回裏3点リードでマウンドに上がった  
信頼されている抑えのエースが、逆転サヨナラ満塁ホームランを打たれて敗北を喫する  
ような惨めさを、夏美は感じているのだろう…。  
「そんなに気にするな…。今回は相手が悪すぎたんだ……」  
 本当は、もっと気の利いた言葉を掛けるやるべきではないかと思っていた。しかし、  
実際にあの審査席で、全く私情を入れずに判定を行わなければいけないとしたら、  
俺は瞬時に夏美を選べただろうか?  
 俺はそんなことを考えてしまう自分が腹立たしくて、歯をギリギリと軋らせていた。  
 
「ありがと…。でも…、やっぱり見た目だけじゃなくて、中身も大人にならなきゃダメだった  
みたい……」  
 夏美はそう言うと、目に涙を浮かべて俺に抱き付いてきた。  
「っ…、ギロロぉ…、私、悔しいよぉっ……!!」  
 悔しさが込み上げてきたのか、夏美は俺の胸の中で泣き始める。俺はそれを見て、  
大人の姿であっても、夏美が夏美であることに変わりは無いのだろうなと思えた。  
「まだまだ子供だな、お前は……」  
 俺はそう言って夏美の背中に手を回して抱き締めた。俺の言葉に夏美が答えることは  
なかったが、思いを吐き出して少しは気が楽になれただろうか。  
 そして、精神的な疲れを癒すためにもと、俺は夏美を寝かせて少し休ませることにした。  
「すぅー…すぅー……」  
 しばらくして、夏美の規則正しい寝息の音が聞こえてくる。  
「ゆっくり休めよ、夏美……」  
 俺はそんな夏美の可愛い寝顔を見ながら、そこで時間を過ごしていった。  
 
「先輩……」  
 しばらくそうしていると、ある人物が俺達の所へとやってくる。  
「クルルか…、何だ?」  
 こいつが、用も無しに話し掛けてくることは無いだろう。  
「銃の効果……、もういつ切れてもおかしくないですぜェ……」  
「む…、そうか……」  
「…いいのかい? その身体のうちにやっておくべき事もあるんじゃ?」  
(……やはりクルルの奴は気付いていたか)  
 今、俺と夏美の恋の障害の一つであった異星人体であるという課題は、クリアされて  
いる訳である。それに、今日は夏美と二人っきりになる機会も多くて、なかなか  
いい雰囲気でもあった。俺も、夏美に自分の想いを伝える絶好のチャンスだろうとは思う。  
(だが…、この身体は俺の本当の姿ではない……)  
 そう…。今まで本来の姿でいる時は何も出来なかったと言う現実が、俺に重く  
のし掛かっていた。その本当の自分を差し置いて、地球人の姿を借りて告白すると  
言うことに、俺は抵抗を感じていたのである。  
 
「クックック…、先輩、俺はよ……」  
 そんな俺の思いを見透かしたように、クルルがこう言ってくる。  
「外見が変わっても中身が同じなら…、そう思うがねェ……」  
(…クルルがこんな事を言って励ましてくれるとはな。それだけ今の俺は情けないと  
言うことか……)  
「…考え直す気になったかい?」  
 クルルはそう言うと、何やら怪しげな装置を荷物のある辺りに置く。  
「…? 何だそれは」  
「クックック…、これを使うと……」  
 クルルがその装置を動かすと、荷物が風景と一体化して、遠目には全くわからなくなる。  
「ステルス…か」  
「クックック…、そう言う訳で、もうここにへばり付いてる必要もないって訳ですな……」  
 クルルはそう言うと、立ち上がってどこかへ歩き始める。  
「俺はアイツらと遠くまで遊びに行ってくるぜェ……。ま、二人はごゆっくり……」  
「すまん…。恩に着る」  
「らしくないぜ、先輩…」  
「それはお前もだな、クルル…」  
「…こりゃ一本取られましたな。ク〜ックックックック……」  
 クルルはそう言うと、バツが悪そうにして立ち去っていった。  
 
 それからしばらく立って、夏美が目を覚ます。  
「う…うぅん……」  
 そしてグッと伸びをすると、ゆっくりと起き上がった。  
「夏美…、もういいのか?」  
「…うん。少し寝たら、落ち着いたかな……」  
 まだ完全に立ち直ったという訳ではないだろうが、それでも寝る前よりは、幾分  
顔色も良くなっているようだ。  
「そうか……。夏美、良かったらちょっと歩かないか? 荷物ならこの通り大丈夫だ」  
「え…? ……うん、いいよ」  
 そう了承を得ると、俺達は立ち上がる。メインイベントも終わり、人もまばらな  
砂浜の上を、ゆっくりと歩き始めた。  
「海から吹いてくる風が気持ちいいね……」  
「ああ、そうだな……」  
 夏美の、頭の上で可愛く結ばれながらも美しく伸びた赤い髪が、海からの  
涼しい風に撫でられて、鮮やかになびいている。特に口数は多くなかったが、  
俺達は海の雰囲気をジックリと感じながら、歩みを進めていった。  
 その道中で俺は色々と考えていた。俺は侵略者であるという現実…。その  
侵略すべき星の少女に恋をしてしまった…。そんなことは本来あってはならない  
ことであり、心の中ではいつも葛藤があったことなど……。  
(だが……、この気持ちだけは裏切れないんだ……)  
 そんなことを考えていると、徐々に辺りが人目の付かないような静かな場所に  
なってくる。  
(ここなら……)  
 俺は立ち止まる。夏美はその動きに気付くと、歩みを止めて、ゆっくりとこちらを  
向いてきた。俺は、夏美に尋ねられる前に話し掛ける。  
 
「夏美…。実は今、どうしてもここでお前に伝えたいことがある……」  
 夏美はそう聞くと、少しだけ考えるような仕草を見せた。  
「……何、ギロロ?」  
 そして、ゆっくりと聞き返してくる。  
(言えっ……。今だ…、今しかない!!)  
 俺は心の中で、そう自分に言い聞かせる。  
「俺は…………」  
 だが、その後の言葉…、そのたった一言二言が繋げられない。もうそれは喉を  
出掛かっていると言うのに、俺の中の何かが、それをためらってしまう…。  
 羞恥? 恐怖? それとも、単に俺が臆病なだけ……?  
(くそっ、何故だ……。俺はまた何も出来ないのかっ!?)  
 そんな色々な感情が渦巻いてきて、何も出来ないでいる自分への怒り…。  
それが沸々と込み上がってきて、俺は拳を強く握り締める。  
「ギロロは…大人ね……」  
 そんな俺の様子に痺れを切らしたのか、夏美が割って入ってきた。しかし、  
その言葉の意味がよく理解出来ない。  
「…どういう意味だ?」  
 俺がそう聞くと、夏美はフッと笑みをこぼして俺に近付いてくる。  
「考え過ぎなのよ、ギロロは……」  
 夏美はどんどん俺に近付いてくる。その可愛らしい顔も、もう目の前まで迫っていた。  
「考えるよりもまずやってみることが…、私みたいにまだ子供な人のいい所だから……」  
 夏美が俺の顔に触れる。そして――  
「ちゅっ……、こういう事なんでしょ?」  
 一瞬、何が起こったのかわからなかった。だが俺の唇には、夏美の唇の感触が  
しっかりと残っている。  
「な、な、な……」  
 突然このような行為を受け、俺は戸惑う。  
「あんなにされたら、私だって気付いちゃうわよ……」  
 そう夏美は語った。どうやら俺の気持ちはすでにバレていたらしい。  
 
「そ、そうか、もう知られていたんだな……。しかし…、お前は俺でいいのか?」  
 俺がそう問い掛けると、夏美は俺に抱き付いてきた。そして耳元に口を寄せてこう囁く。  
「うん…。今日のギロロ、カッコ良かったわよ……」  
 それが夏美の答えだった。  
 情けない形ではあるが、夏美に想いを伝えることは出来た。だが、今はここで終わるだけ  
ではいけない。  
「夏美…、俺達がこの身体でいられる時間も、そう長くないらしい……」  
「うん…」  
「…嫌ならいいんだ。だが、俺はこの身体でいるうちにしておきたいことがある……」  
 抱き合っている夏美の柔らかい胸の感触……。そこから感じられる鼓動が、一際  
大きくなった気がする。どうやら夏美もその意味を理解したらしい……。  
「…うん。いいよ……」  
 肯定の答えを期待して質問したクセに、俺はその夏美の答えが信じられなかった。  
「…本当にいいのか?」  
「言ったでしょ? ギロロは考え過ぎなのよ……。私だって…、この身体でいるうちに、  
アンタにして欲しいもん……」  
 夏美の顔は真っ赤になり、心臓もバクバク言っている。さっきから夏美にばかり  
色んな事を言わせている気がして、情けないと言うよりは申し訳ないと言う気持ちに  
なってきた。  
「すまんな。情けない男で……」  
「それも考え過ぎだって……」  
 俺達は見つめ合った。夏美の顔が目に映る。子供の面影をしっかりと残した幼い  
顔立ち…。艶やかに伸びた睫毛が扇情的な、ウルウルした瞳…。その頬擦り  
したくなるような可愛さに、俺の我慢も限界だった。  
(いや…、もう我慢する必要もない。夏美は受け入れてくれたんだからな……)  
 
「ギロロ……」  
「夏美……」  
 俺達がお互いの名前を呼び合う。そして俺は、その瞳に吸い込まれるようにして、夏美と  
再度口付けを交わした。今度はゆっくりとお互いを確かめ合うように……  
「ん…ふぁぁ……」  
 唇を合わせていると、夏美がウットリとして甘い声と吐息を漏らしてくる。精神的な刺激が  
そうさせているのだろうか。俺はそんな夏美の様子に興奮して、己の舌を夏美の麗しい唇に  
這わせていく。  
 ちゅっ…、つっ…つうっ……  
「んんっ…ふぅぅ……、ギロロぉ…私っ……」  
 夏美が切なげな声で、そう小さく呟く。唇と唇との接点に、高揚してきた夏美の熱い吐息を  
感じていると、俺はそんな可愛い夏美ともっと深く繋がりたくなっていって、その舌を口内へと  
滑り込ませた。  
 ぐちゅっ…、ずちゅずちゅ……  
「ふうっ!? ん…むぅ…んっ、っふ…!?」  
 俺は口腔を舌で愛撫して、夏美の味を感じていく。まだ誰も犯したことのない口壁を擦り上げ  
ると、夏美は眉を寄せてピクンと震える。  
(夏美…、感じてくれてるのか……?)  
 声は出せないので目で確かめるのだが、その様子からは嫌がっているようには見えない。  
俺は愛撫を続行する。  
「ん…ふっ…! んん…んむぅ!!」  
 声を漏らして可愛く反応してくれると、俺も嬉しくなってどんどん夏美が欲しくなる。  
「ふうぅ……、んっ!?」  
 俺が舌の先端を夏美の舌に軽く触れさせると、どこか驚いたような反応を見せる。しかし、  
トロンとした表情からは、拒否の意志は感じられない。俺は夏美の舌を、己の舌で舐め始めた。  
 ずっ…、ずうっ…、ずるうっ……  
「んんっ…、ふぅ…ふうぅっ……!」  
 夏美は、頬を赤く染めて目尻に涙を溜めるという淫靡な表情を見せ、熱い吐息を漏らして  
俺の愛撫を受けていた。自分に抱かれながら口を愛撫されて震える夏美が、とても愛おしい。  
 
(…くっ!?)  
 その時、俺はある異変を感じた。先程からなぞっていた夏美の舌が、自らの意志を  
持って動き出したのである。  
「んん…、ずちゅっ…、ふぅっ…、ぬちゅ…ぐちゅぐちゅ……、むうぅっ…!」  
 夏美が自らの舌を、俺の舌と絡み合うようにさせて動いてくれる。これまでの愛撫を  
こういう形で返してくれて感動していると、もっともっと夏美を貪りたくなっていった。  
(夏美っ…!!)  
 俺は舌と舌を強く擦らせ合い、夏美の行為に応える。  
 ずりゅっ、ぬりゅっ…ぐちゅぐちゅっ…、ずるうっ!  
「んふっ…!? ふぅぅっ…、ぐちゅっ…ぐちゅっ……!! むううっ…! ずりゅうぅっ!」  
(くっ…、舌と舌が絡み付いて……)  
 擦り付け…絡み合い…。俺の口に、夏美が伝わってくる…。デイープキスと一言で  
片付けるには、あまりにも深くて強い繋がり合いだった。  
 俺は、たっぷりと夏美を感じることが出来た自分の舌を、夏美の口から引き抜く。  
「ぷはっ…、はぁ…はぁっ…はぅ……」  
「夏美…、どうだった?」  
 口が解放し、俺はそれまで聞きたかった事を尋ねてみる。俺達の間には、二人の  
混ざり合った唾液が、弧を描いて垂れていた。  
「すご…かったよ……。お口の中…、掻き回されて……」  
 夏美は恍惚の表情で、そう答えてくれた。どうやら、大分感じてくれたようである。  
「そうか。それならば良かった…」  
 
 俺はホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、夏美の首から下へと視線を向ける。  
抱き合っているだけで、その顔つきに似合わぬ肉感的な肢体が、俺を刺激するのだ。  
「夏美…いいか?」  
「う、うん…。でも、やさしくしてよ……」  
 夏美もこういう事は初めてなのだ。その声には、緊張と怯えが混じっているのが  
感じられる。俺はそんな夏美を気遣うようにして、ゆっくりと砂の上に寝かせていく。  
 トサ……  
「あ…」  
 夏美は横たわると、軽く声を漏らした。  
「きゃっ…、ア、アンタそれ……」  
 何やら俺の下半身を見て、夏美がうろたえている。何だろうかと思って見てみると、  
俺の性器が水着を押し上げて、その興奮を強く主張しているのがよくわかった。  
「先程からずっとこうなんだ……。抑えようとしても言うことを聞かん」  
 地球人の性器の反応に、俺も多少の戸惑いはあった。今の夏美を目の前にすると、  
どうにも抑えられそうな気がしない。  
「そ、それはいいけど……」  
 
 俺達の会話はそこで途切れた。俺は改めて夏美の身体を見る。先程からの感じだと、  
俺のケロン人としての性知識だけでも何とかなりそうだとは思っていたが、慎重であるに  
越したことはない。俺は核心的な部位に手を付けるのはまだ早いと判断し、はやる気持ちを  
抑えて、夏美の鎖骨辺りを舐めて愛撫し始めた。  
「いくぞ…、ぴちゃぴちゃ…つうっ……」  
「あふっ…、や、やだ…そこ…くっ、はあぁっ…!」  
 俺は、骨の浮き上がった皮の薄そうな所を丹念になぞり、夏美の反応を窺った。  
「あっ…あぅん…! そんな…舐めちゃっ…、ああっ!? はうぅっ……!」  
 夏美が好反応を見せると、俺はさらに畳み掛けようと考える。舌の動きはそのままに、  
自分の手を夏美の首の後ろ側に回し、指を使ってうなじを撫でて刺激を与え始めた。  
「ああっ!? そこっ…んっ…、くうぅっ…指…ダメぇっ……!!」  
 夏美の艶めかしいうなじ…。そこを愛でるようにして、俺は指に伝わってくる感触を楽しんだ。  
そんな鎖骨とうなじへの二重攻撃が効いているのか、俺が動く度に夏美はピクピクと反応してくれる。  
「んむ…、ちゅぷちゅぷ……。夏美…、もっと気持ちよくしてやるからな……」  
 俺はそう表明すると、夏美がいい反応を見せてくれる所を的確に探し、そこを重点的に愛撫する。  
「あううっ!? そ、そんなに強くしちゃっ…、ダメぇ…ダメだってばぁっ……!!」  
 俺は愛撫の激しさ自体を強くした訳ではない。送り込まれる快感が高まったことから、俺が  
きつめに愛撫していると感じているのだろう。ともかく、それによって俺の判断が正しかったことは  
認められた。鎖骨とうなじは俺の手によって翻弄されていく……。  
 
「うっ、あっ、あうっ、ふああっ!! あああっ……感じちゃうよぉっ……」  
 大分快感も高まってきたようだ。俺はうなじへ回していた手を前に戻し、鎖骨を舐めていた  
舌を徐々に身体の下のほうへと滑らせていく。  
「ふああっ……何ぃっ……?」  
 そうするとすぐに胸の麓まで辿り着く。そして、白い水着にとても収まりきらずにはみ出して  
いる下乳の方向へと滑らせていった。  
「あ…、やああっ! おっぱいは……」  
 乳肉の丘を登っていくと、舌先が捕らえる柔らかい感触が心地いい。俺はその舌を、  
はみ出ている下乳の方まで滑らせていって、そこを優しくなぞらせた。  
 ちゅぷちゅぷ…、つうっ…つう――っ……  
「くぅぅっ……!? そんな…そんなとこ…んんっ!? それ…ダメぇっ……!!」  
 普段、あまり刺激を与えないような所をなぞられて、快感が波のように襲っているのか、  
時折ビクンと身体を仰け反らせて、夏美は喘いでいた。  
「夏美…、水着を外してくれないか……?」  
 俺は、このたわわな果実を味わい尽くしたい。夏美は黙って頷いた。  
 夏美が、怖ず怖ずと水着を固定している結び目を解くと、胸を拘束していた力が弱まって  
だんだんゆるくなっていく。そしてある時に一気に身体から離れた。拘束を解かれた乳肉が、  
ブルンッと弾むように揺れ動く。  
「こっ、この胸は凄すぎる……」  
「いやあっ…、恥ずかしいっ……」  
 生で見ると、その双丘の迫力がより強く感じられる。と同時に、それをメチャクチャにしたい  
という欲望がさらに高まっていった。  
「夏美…、揉ませて貰うぞ……」  
 俺はその両乳を手で揉んでいく。とても掌には収まりきらないサイズであった。  
 ぎゅむっ…、ぐにぐに……  
「うっ…、くうぅっ!! ああっ…、私、ギロロにおっぱい揉まれてるっ……」  
(柔らかい…。それでいて指に吸い付いてくるような弾力がある……)  
 指がその乳肉に沈むと食らいついて離さないような柔らかさながら、軽く押すように揉むと  
それに反発するような弾力をかなり感じ、乳房を揉む俺を楽しませる。  
 
(今までに味わったことの無いような、不思議な感触だ……)  
 俺はその感触をどんどん求めていき、乳肉をこね回していく。  
 ぐにゅ…ぐにゅっ…、しゅうっ!  
「っく……!!」  
 乳肉を弄ぶ俺の手が、その頂上にある尖塔を擦ると、夏美が一際強くビクンと震えた。  
「夏美…、ここをいじって欲しいか……?」  
 俺は、その桜蕾のすぐ近くで指をクニクニと動かしながら尋ねた。  
「くぅぅ…はぁっ…、そっ、そこは…感じ過ぎちゃうからぁっ……」  
 やはりここは敏感すぎるのか、夏美はフルフルと首を振った。俺はそんな夏美の  
乳首の周りに狙いをつける。乳首そのものには刺激を与えないようにして、桜色の  
乳輪を舌で舐め回していく。  
 ちゅ…ぷ……、ちろちろ……、くちゅくちゅ……  
「ふううっ!? やぁっ…!! そんな所舐めるなんてっ……!!」  
 俺がそうやって乳首の周りを舐め続けていると、乳輪はふっくらと盛り上がり、  
乳首はピンと勃起してくる。今責めれば、夏美に凄まじい快感を与えられそうだ。  
「夏美…、まだいじって欲しくないのか?」  
「あっ、やっ、あううっ…、そんなぁ…、ギロロのいじわるぅっ……!!」  
 この愛撫が効いたのか、どうやらもう抵抗はないようだ。俺はゆっくりと指の先を  
近付けると、その愛撫を待ちわびている器官を指で摘んであげた。  
 きゅうっ…!!  
「あううううっ!!!!」  
 きゅっ…きゅっ…  
「いやあああっ!! 摘んじゃっ…きゃうううっっ!! くうっ…、はあぁっ!?  
そんなにっ…、そんなに摘んだらおかしくなっちゃうからぁっ!!」  
 嫌だと言うが、夏美は目に涙を浮かべて、気持ちよさそうに喘いでいる。  
「夏美…、気持ちいいんだろう?」  
「ふ…あ……はあぁ……」  
 夏美は乳首を摘まれた余韻でしばらく答えなかったが、俺は夏美が小さく  
コクンと頷いた気がした。  
 
 それに安心した俺は、乳丘の麓から頂にかけてを、母乳を搾り出すようにして  
揉み始める。  
 ぎゅうっ…ぎゅううっ……!!  
「きゃふぅっ…!? そ…んなっ…搾っちゃ…ふあああっ!!」  
 その豊果は一搾りする度にその形を変え、色々な表情を見せてくれる。俺は  
不規則に手の動きを変化させながら、予測させない動きで夏美の乳房を搾り続けた。  
 ぎゅううっ、ぎゅむっ……、ぎゅむうっ!!  
「やああっ!? つ…よっ…、強すぎるってばぁ……!! そっ、そんなにぃっ…、  
おっぱいぎゅうぎゅうって搾っちゃ……くうぅっ!? ダメえっっ!!」  
 新たな快感に刺激されたのか、乳房はすっかりと張ってきて、その頂上の蕾の  
勃起度合いも一段と増した気がする。俺はそんな突起を舌で転がしてみた。  
 ぎゅうっ!! ぴちゃ…れろれろ……  
「ああっ…、舐め…くぅぅん…、なっ、舐めないでぇ……ふううっ!!」  
 乳首の感触が気持ちいい。さらには、それを軽く噛んでみる。  
 ぺろっ…こりこり……  
「きゃあっ!? ダメっ、ダメぇっ…、噛まないでよぉっ……!! あううっ!!!?」  
 俺は、夏美の胸をたっぷりと味わうのだった…。  
「お前の胸…、良かったぞ……」  
 そして、俺が次なる愛撫場所へ目を向けようとすると、夏美が待てと言った感じで  
手を差し出してくる。  
「どうした…?」  
「はあ…ん。はあっ…、アンタのそれ…、ずいぶん苦しそうじゃない?」  
 夏美は胸の愛撫の余韻にひたるようにしながら、俺のすっかり勃起した股間を見て  
尋ねてくる。  
「そ、その…、今度は私が気持ちよくするから……」  
 
 夏美はギロロを立たせる。そして自分も起き上がると、目の前にギロロの股間が  
来るよう中腰になった。そして水着を一気に脱がせていく。これから、夏美の奉仕が  
幕を開けようとしていた。  
 
 私は、ギロロのもっこりと膨らんだ股間が気になって、水着に手を掛ける時は緊張していた。  
その恥ずかしさを振り払うかのように一気に脱がせると、中からギロロのペニスが顔を出してくる。  
「ああっ…、す、凄い……」  
 飛び出してきた肉棒に、私は思わず声を上げる。勃起した男性の性器など、見るのは  
初めてだ。すっかり肥大したギロロのそれはビクビクと脈打っていて、私を驚嘆の表情にさせる。  
「あの…、さ、触るよ?」  
 私は、そろりそろりとギロロのペニスに指を近付ける。そして、その指の先端がピトッと  
表面に触れた。  
「うっ…」  
「きゃっ…!? 今、ピクンって……」  
 私の指が触れると、ギロロはそれに反応してピクンと動いた。肉棒が意志を持って少し  
動くだけでも、私は赤くなってしまう。私は、その肉棒を包み込むように手で握る。  
「ああっ…。ギロロの…硬くて…熱い……」  
 私の手に、怒張した肉棒の熱が感じられる。その感覚から、ギロロの興奮がありありと  
伝わってきた。  
 私は、その硬くなった陰茎に触れているだけで、切ない気持ちになってくる。  
 そんな気持ちに後押しされた私は、その熱いものに触れた手をゆっくりと上下に動かし、  
肉棒をシゴき始めた。  
 しゅっ…しゅっ…  
 こんなことをしたことがない私は、脆い物を扱うようにして、やさしくやさしく肉棒を擦っていく。  
「ど、どう? 私…、男の人のこういうこと、そんなにわかんないんだからね……」  
 私は、本当にギロロが気持ちよくなってくれているのか不安で、そう聞いた。  
「くっ…、気持ちいいぞ、夏美……」  
「ほっ、本当?」  
 ギロロがそう答えてくれる。私はギロロが感じてくれている事が嬉しかった。そして、もっと  
気持ちよくなって貰いたくて、ペニスをシゴく手の動きを強めていく。  
 
 しこしこ…、しゅっ…しゅっ…、しゅうっ!!  
「うっ…、この感覚は……」  
「あれっ…、何か出てきたよ……?」  
 私が奉仕を続けていると、ギロロの呻き声と共に、ペニスの先端から透明な液体が  
出てきたのだ。  
「くうっ…、何やら気持ちよくて……」  
「あっ…。じゃあ、これが男の人が気持ちよくなったときに出てくるって言う……」  
 聞いたことがある。男の人も私達と同じように、気持ちよくなったら透明な蜜が出て  
くるって……。私がなおも擦り続けると、その液体はどんどんと溢れてくるのだった。  
(ああっ…。エッチなお汁が、どんどん出てくる……)  
 擦れば擦るほど、ギロロの先走りが溢れ出してくる。私の手の中でピクピクと震え、  
快感の蜜を溢れさせてくる肉棒……。そんなギロロに奉仕を続けていると、私の  
気持ちまで高ぶっていく。  
(もっと…、ご奉仕…したいの……)  
 私はその肉棒がどんどん恋しくなっていった。そして、先程までの愛撫のお返しを  
しなくてはならないと思い、その液が出てくる鈴口に、思い切って舌を這わせていく。  
「はあっ…、ん…、ぴちゃぴちゃ……」  
「なっ!? 夏美…、そ、そんな所を舐めては……」  
 トロトロとしたそこを舐めて、先走りをすくう。溢れ出す蜜の味が口の中に広がった。  
「ぺろ…ちゅぷっ……。へっ、変な味がするね……」  
「だから舐めない方がいいと言ったんだ……ぐっ!?」  
 私はそれでも、口での奉仕を続ける。ギロロが気持ちよくなってくれるようにと、  
鈴口だけではなく、そのまわりの亀頭まで舌を動かす範囲を広げていった。  
「んむっ…、ちゅっ、はむっ…、じゅっ…じゅぷっ……れろれろ…」  
「くうっ…、快感だっ……!!」  
 ギロロが私の後頭部に手を回してくる。その手はガクガクと震えていて、ちゃんと  
感じてくれているのがわかって嬉しかった。  
 
 その時――。膝をガクガクと震わせていたギロロが、ふとした拍子にバランスを崩し、  
私のいる方向にヨレてきたのである。  
 ぐちゅううっ!!  
「んっ!? むぐううっ!!」  
 必然的に舐めていたペニスも前進して、私の口内へと一気に侵入してくる。熱くたぎる  
肉棒の感触が、お口いっぱいに広がった。  
「なっ、夏美…、すまん!! ついバランスを……」  
 ギロロがすまないといった表情を見せ、慌ててそれを引き抜こうとする。  
 きゅっ……!!  
「ぐおっ!? 夏美……?」  
 私は唇をすぼめて、それを食い止める。口の中に入ってきたそれを、逃がしたくなかった  
のだ。私がギロロを見上げ、その気持ちを目で訴えると、ギロロも引き抜く事をやめた。  
「んんっ……、ぐちゅぅ…ぬちゅうっ……」  
 私は、ゆっくりと頭をグラインドさせ始める。  
「くっ…、口の中が温かい……」  
 ギロロは、私が口の中でぐちゅぐちゅと肉棒を奉仕する度に顔を歪める。そして、興奮が  
高まってきたのか、私の後頭部に回した手に力を込めて、私に合わせて動かし始める。  
「んっ…!? ふぅっ…、じゅくっ…、んむうぅっ! じゅぷっ、じゅぷぅっ!!」  
 ギロロが私の頭を動かす力もどんどん強くなっていく。私は、お口の中で暴れ回る肉棒に、  
もうすっかりと性感帯になった頬肉を擦り上げられた。肉棒は、その動きで私を震わせるだけ  
では飽きたらずに、喉へ先端をゴツゴツと突き当ててくる。  
「うっ…、まずい…このままでは……」  
 二人の息を合わせたフェラチオが続くと、ギロロの肉棒がピクピクと震え出す。  
「ぐぅっ!!!?」  
「!?」  
 ギロロの呻き声と共に、肉棒の先端から温かい液体が、私の口の中に放出されていく。  
(えっ…、まさかこれって……)  
 私は一瞬何が起きたのかわからなかった。だけど、肩を上下させて息を荒げるギロロを見て、  
絶頂を味わって射精したんだなという考えに辿り着いた。  
 
 そんなことを考えていると、精液の味が私の口内に広がっていく。  
「うっ…、けほっけほっ……!!」  
 ギロロが肉棒を引き抜くのとほぼ同時に、私は精液を吐き出してしまった。  
「なっ…!? おいっ、しっかりしろ!!」  
 ギロロが私の肩を掴んで心配してくれる。  
「こほっ…、はぁっ…はぁっ…。ごめん…ごめんね……」  
 本当は吐き出しちゃいけないのかなとは思っていたけど、予期せぬ味と匂いに  
私は耐えられなかったのだ。  
「俺の忍耐が足らんのがいけなかったのだ…。お前が謝る必要はない……」  
 ちゅっ……  
 ギロロは私に口付けをしてきた。そして舌を私のお口に挿れると、精液を掻き出す  
ように舐め回してくる。  
 ぐちゅっ! ずちゅっ……じゅぷうっ!!  
(あ……。おそうじ…してくれてるの……?)  
 お口の中に広がっていた精液の苦い味は、ギロロの舌によって凌駕されていく。  
 ずちゅずちゅ…、ぐぷっ……じゅぷっ!!  
「んむうっ……!! ぐちゅ…、んんっ!? じゅぷ…じゅぷっ……!!」  
 肉棒で掻き回されたことで敏感になっているお口を強めになぞられ、私は感じ  
させられていく。ギロロが私のためを想ってやってくれていることが、結果として、  
私の快感をさらに高めることになっているのだった。  
「んんっ、んぅっ! ずちゅっ…、ずぷぅっ……ぷはっ…、ふあぁぁ……」  
 ギロロは、私のお口を制圧したのを確かめるようにしてから、ゆっくりと舌を引き抜いた。  
「夏美…、もう大丈夫だろう?」  
「はぁ…はぁ……、うん…。ギロロの味でいっぱい……」  
 私の興奮はさらに高まっていった。何だかたまらなくギロロが欲しい。私は無意識の  
うちにギロロの肉棒をジッと見つめていた。  
(はぁ…はぁ……、さっきよりちょっと小さくなってる……)  
 やはり射精直後だからだろうか。ギロロのペニスは、さっきより一回り小さくなっている  
気がした。  
(はぁぁ…ダメぇ……。私、凄いエッチなこと考えてるよぉ……!)  
 その肉棒にまた大きくなって貰いたい。私の思考はどんどんピンク色に染まっていった。  
 私はギロロの肉棒に身体を近付ける。  
 
「…夏美?」  
 ギロロが私の名前を呼んだ。私はこう返す。  
「私のおっぱいで…、ギロロの…挟んでもいい?」  
「何っ…!?」  
 ギロロは驚いている。私は、この身体でいられる間に出来る奉仕として、自分の  
大きい胸を利用したこれが思い付いたのだ。  
「イヤ……?」  
 男の人の性に関することは、よくわからない。もしかしたら、絶頂を味わった直後  
なので、ペニスには触れて欲しくないんじゃないか、と言ったような不安もあった。  
「そ、そんなことはないが……」  
 ギロロはそう言う。私はこれ以上言葉で伝えることはないと、ギロロと目を合わせて  
訴えかけた。  
「む……、ああ…。お前がしてくれると言うのなら、俺は喜んでその行為を受けよう」  
 と、言ってくれた。  
「うん…。じゃあやるね……」  
 私は自分の乳肉を持ち上げるようにして掴み、ギロロの肉棒に近付ける。そして、  
それを胸の谷間に包み込むようにして肉圧を押し付けていった。  
 ぎゅむうっ……!!  
「ぐおっ……!? 性器に柔らかい感触が……」  
 双丘の谷間に肉棒を挟んだだけで、ギロロは顔を歪ませて快感を表現する。  
「じゃ、じゃあ動かすよ……」  
 ペニスは先程からの行為ですでに濡れているが、私は滑りを良くするためにその  
谷間へ唾液を垂らす。そして、水分をたっぷりと付けると、乳肉にぎゅうっと締め付け  
られた肉棒を擦り上げ始めた。  
 ぎゅうっ…ぬりゅっ…ずりゅうっ……!!  
「くあっ…!? 何だこれはっ…、夏美の胸が、俺の性器に絡みついて……くうっ!!」  
 テクニックなど知らない私は、この大きな乳房を利用して、とにかく必死に肉棒を  
擦り上げていった。  
 
「はあっ…はあっ……。ギロロぉ…、私のおっぱいで気持ちよくなって……」  
 ずっ…ずっ…! ずうっ! ぬりゅっ…、ずりゅうっ!!  
「ぐっ…、ああっ…、柔らかくて…、気持ちいいぞっ……!!」  
 私の胸の中で、ギロロの肉棒がムクムクと大きくなってきている。  
(ギロロぉ…、おっぱいの中でこんなに大きくされたら…、私エッチな気持ちになちゃう……)  
 目の前にある肉棒ともっと触れ合いたい……。そう思った私は、胸での奉仕を続けながら、  
ギロロの肉棒の裏筋を舐め始める。  
 ぎちゅぎちゅ…、ちゅぷ…れろれろ……  
「夏美っ、そこはっ……!? ぐおおおっ……!!」  
(ここが…いいの……?)  
 私が舌を這わせると、ギロロの反応も強いものになった。ギロロにはどんどん気持ちよく  
なって貰いたい…。  
「ん……、ちゅっ、ちゅぷ…ぺろぺろっ……。ねえっ…、おっぱいとお口…、どっちが気持ち  
いいの……?」  
「くっ…、そんなっ…、もう……どっちもだっ!!」  
 ギロロはその快感を隠すようにして、大きな声でそう言った。そして私が自分の胸を掴んで  
いる手に、その手を重ねてくる。両手の甲にギロロの掌が重なるような状況になった。そして  
ギロロはその手に力を込めて私の胸を押し潰す。  
 ぎゅうううっ!!  
「んんっ!? …ふあああっ!!」  
「ぐああっ……!?」  
 私だけでなくギロロも声を上げる。なぜなら私の胸が押し潰されれば、それに挟まれた肉棒も  
否応なく圧力を掛けられる。ギロロは私の胸を揉んで感じさせながら、自分の快感をも高めて  
いたのだ。  
 ぎゅむうっ…たぷんっ…ぎゅむぎゅむ!! ぬりゅうっ!! ずりゅうっ!!  
「ああんっ!! やあっ…、私まで気持ちよくなっちゃうっ……!!」  
「くううっ!! 夏美っ…、凄すぎて…、お前の胸に吸い込まれそうだっ……!!」  
 私の乳肉に埋もれた肉棒は、まるで快感に呑まれて藻掻いているようだ。私はそんな激しい  
奉仕を行ってギロロのペニスに快感を与え、ギロロはその胸を激しく揉みたくり乳肉をひしゃげさせ…、  
その奉仕に応えてくれた。そんな行為がしばらく続くと、ギロロがその手の動きをピタッと止める。  
 
「っ…はあっ……、ギロロ……?」  
「くっ…。夏美…、気持ちよすぎて…これ以上は……」  
 どうやらまたイキそうになったらしい。おそらく、何度も射精してしまうと、その勃起を  
持たせられるか不安なのだろう。  
「そろそろお前のアソコを……、見せてくれないか?」  
「……い、いいよ…。け、けど、その…、はっ、恥ずかしいから、あんまりジロジロ  
見ないでよね……」  
 ギロロは私をゆっくりと砂浜の上に寝かせた。そして水着を固定している紐の  
結び目を解く。  
「ああっ……」  
 私は恥ずかしくて顔から火が出る思いだった。そしてついにその紐が完全に解かれる。  
 ファサ……  
 水着が外れて落ちる音がした。私は恥ずかしくてギロロの方を向けない。  
「凄いな…。もうグッショリと濡れているぞ……」  
「いやあっ…、恥ずかしいこと言わないでよぉっ……!!」  
 私はあまりの羞恥心に、顔を手で覆ってしまった。  
「ふあっ!?」  
 私は突然の感覚に、身体をビクンと跳ねらせる。ギロロが秘裂に沿って、指を  
縦になぞらせ始めたのだ。  
 くちゅ…つうっ…ぴちゅ…つううっ……  
「あっ!? うぅっ…!! それ…ゾクゾクするっ……!!」  
「どんどん溢れてくるな……」  
「やああっ……!!」  
 愛液が流れ出る感覚がどんどん増していく。そこはもうグチョグチョだろう。  
そんな所を、ギロロに間近で見られていることを意識すると、精神的な刺激が  
さらなる愛液の生成を促すのだった。  
 
 ギロロは、陰唇や膣口の辺りをなぞっていた指を、スルスルと上にずらしていく。  
それは、敏感な陰核を目指しているようだった。  
「お前のここ…、プックリと膨らんでるぞ……」  
「う…ああぁ……、そこは…そこはホントにダメぇ……」  
 ギロロは、包皮の上から指の腹で撫でるようにして、私のクリトリスをやさしく  
刺激する……。  
「きゃ…!? はううぅっ!!」  
 ギロロの指が肉芽をクニュクニュと掻きむしるように蠢く。そうやって皮越しに  
撫でられただけで、背筋にビリビリと快感が走った。なおもギロロは、その包皮を  
剥いて直接的な愛撫を行おうとしている。  
「いやあぁ……、これ以上されたら…、私おかしくなちゃうよぉ……」  
 今の状況で直接陰核をいじられたらどこまで感じさせられてしまうのか……。  
私は与えられる快感の期待よりも、不安の方でいっぱいだった。  
「いくぞ……」  
 ギロロがクリトリスを指でキュッと摘んでくる。そして、そのまま指で転がして  
刺激を与えてきた。  
「………っ!!!? うあああっ!!!!? そ…んなっ…、っくぅ…!!  
そんなにクリクリしないでぇっ!!!!」  
 ギロロの指が私の陰核を弄ぶ度に、全身に快感が走って頭の中が真っ白になる。  
このまま続けられたら、本当にどうにかなってしまいそうだった。  
 
 そんな私にもギロロの責めは続く。剥き出しになったクリトリスに口を近付け、  
吸い付いたり舌で弾いたりして、私に凄まじい快感を与えてくる。  
 ちゅっ、ちゅぷっ…、ぴっ! ちゅぷちゅぷ……  
「はああぁぁっ!! そ…んなぁっ…、舌でなんてぇっ……!!」  
 私は、クリトリスを舌でいじられるのが気持ちよすぎて、四肢をギュッと張り詰めて、  
身体を激しくしならせていた。  
 そして、ギロロがトドメと言うように、肉芽を甘噛みしてくる。  
 ちゅぱちゅぱ…、かぷっ…こりこりっ!!  
「きゃあぁっ!! ああっ…、なにぃっ…、なんなのぉっ!?」  
 その瞬間、全身に快感が駆け巡った。頭の中が気持ちいいと言う感覚で  
埋め尽くされて、絶頂の到来を感じ、身体を激しくビクつかせる。私は飛びそうになる  
意識を必死に抑えた。  
「うっ……ああああっっ!!!!」  
 ビクッビクッ!! ビクッ…ビクン……  
「はあっ…はあっ…はあぁ……」  
「夏美…」  
 ギロロが心配そうに私を見つめている。  
「はぁっ…あぅぅっ…ふぁぁ……、ギロロぉ…、私イっちゃたよぉ……」  
 私が感じすぎていたのが気に留まったのだろうか。ギロロは、息を荒げている  
私の手を握り、もう片方の手で頭をナデナデしてくれた……。  
「う…くっ…はぁ…はぁ……。ギロロ…ありがと……」  
 私はその手をキュッと握り返した。自分の欲もあるだろうに、私の呼吸が落ち着くまで、  
ギロロはそうして待ってくれている。私はその心遣いが凄く嬉しかった。  
 
「ギロロ…もう大丈夫だよ」  
 手を握り合って、頭を撫でてくれるのが心地よかったけれど、いつまでもこうしているのは  
ギロロに悪い。私はある程度気持ちを落ち着かせると、ギロロに行為の再開を促した。  
「ああ…。では……」  
 ギロロは、再び乳肉の方へと愛撫の矛先を移してきた。丘の外周から中心に向かって  
舌を滑らせていく。  
 ぴちゃぴちゃ……つうっ、つううっ……  
「あっ…、ふううっ……、また…おっぱいいじるのぉ……?」  
「先程、この胸に気持ちよくして貰った…その…、礼だ」  
 ギロロはそう言って、私の胸をいじり回してくる。  
(何で男の人は、こんなにおっぱいが好きなのかな……?)  
 さっき、揉まれたり…吸われたりして、感じさせられた私はかなり敏感になっているのに……。  
 ギロロは、そんな私の乳肉を手の中に目一杯包み込むと、思いのままに揉みしだいてくる。  
 ぎゅむっ…、ぐにゅっ…ぐにゅっ…ぎゅむうっっ!!  
「きゃぁっ!? そっ、そんなぁっ…、そんなにぐにゅぐにゅしちゃっ……あううぅっ!! おっぱい…  
とろけちゃうよぉっ……!!」  
 乳房を激しく揉みしだいてくるギロロ…。そんなに弾むように揉まれると、私はどうしようもなく  
気持ちよくなってしまう。その豊かな乳肉は、ギロロの指の間からこぼれだしていた。  
「いやあぁっ…、こんな…こんなのって……」  
 その手に押し潰され、形を変えて、ついにはその掌からこぼれ出すほどの乳肉…。私は  
自分のエッチな身体を改めて認識させられる。  
 ギロロはそんな乳房の頂点を狙ってくる。両の乳首に人差し指を片方ずつ当てると、グリグリと  
乳肉の中に押し込んでいった。  
 ぴと…、ずぶずぶ……、ぐりぃっ…ぐりぐりっ!!  
「くううぅぅっ…!? そんなぁっ…乳首ぃっ…!!」  
 イったばかりなのに、私はビクビクと盛大に身体を震わせてしまう。その頂点を中心として、  
快感が胸中にビリビリと広がっていくのだ。  
 ギロロが指を離す。すると乳首が指を押し返すようにしてピンッと飛び出してきて、乳肉が  
ポヨンッと揺れた。私はそんな自分の胸の動きを見て、何ていやらしいんだろうと羞恥に駆られる。  
「ギロロぉ…、おっぱいはもうダメぇ……」  
 私は、涙ながらにそう訴えた。  
 
 ギロロはコクンと頷いて、私の秘部へと目を移す。そして、蜜が流れるそのスジを、  
舌で丁寧に舐め始めるのだった。  
 ぴちゅ…ぴちゃっ…ぺろっ…れろれろ……  
「そっ、そんな…舐めちゃ……くぅぅぅん……」  
 クリトリスへの強すぎる刺激でイカされた後に、こういうジワジワとした快感を与えられて、  
とても切なくなってきてしまう。そんな思いが、子犬が鳴くような可愛らしい嬌声となって、  
私の口から漏れ出してくるのだった。  
「っふう……」  
 ギロロが私の陰部から口を離す。そして、またすっかりと勃起しきったペニスを私に  
向けてきた。  
「夏美…、いいだろう……?」  
「ああっ…、ギロロ…、私のナカに…挿れるの……?」  
「ああ…。俺は夏美のナカで……繋がりたい」  
 私はギロロの顔を見る。その目には、迷いや戸惑いの様子は感じられない。  
「来て……」  
 そんなギロロに私はそう言った。ギロロは待ちきれないと言った感じで、ペニスを  
膣口にあてがう。  
「ああっ…、ギロロのが私に当たってるよ……」  
 入り口に肉棒の先端が当てられる。これからすることは初めてなので、私は  
正直怖かった。  
「夏美…、俺もお前に負担を掛けないよう努力はしよう。だが、もしやめたくなったら  
いつでも言ってくれ……」  
 ギロロの度重なる心遣い…。私は、それに心からお礼を言いたかった。  
「ありがと…。ギロロは優しいね……」  
「なっ、何を言う!? 男として当然のことだっ!! それよりも…いいんだなっ!?」  
 ギロロは、照れ隠しをするように激しく捲り立てる。そんな心の動きが手に取るように  
わかって面白い。  
「クスクス…」  
 私の心から、緊張の色が消えていく。  
「うん…。私のここに…挿れて……」  
 後はそう言うだけであった。  
 
「…いくぞっ……!」  
 膣口にあてがわれたペニスが、いよいよナカへと侵入してくる。  
 ずぶずぶ……  
「くぅぅ……! いっ…はぁっ……!! 入って…入ってくるぅ……!!」  
「ぐっ…これは…きつい……。夏美…痛くはないのかっ……?」  
 ギロロは、ペニスを私の奥深くまで到達させると、一息ついてそう聞いてくる。当然、  
初めてならば感じるはずの痛み…。しかし大人の身体になった影響か、そう言ったものは  
感じられない。  
「う…ん……。だいじょぶだよっ……」  
 私はそう答える。ギロロも安心したのか、様子を見るようにしてペニスを動かし始めた。  
 ぐっ…ぐぅっ…ぐぷっ……  
「くぅっ…! 柔らかい物で包まれるようだっ!!」  
 ギロロはそう言ってくれた。私は、膣を深浅に動き回る異物感に身体を震わせる。  
「くっ…ああっ…はあっ…!? ギロロの…おっきいのが、擦って……!!」  
 ギロロは私を気遣っているのか、そんなに強い抽挿は行わない。それは今の敏感に  
なっている私には、とても切ないものだった。  
 ぐっ…ぐっ…じゅぷ……  
「ふぅぅっ…、はぁっ…、ギロロぉ…、もっと強くしていいよぉっ……」  
「く…うっ…、だ、大丈夫なんだな……?」  
 私はコクコクと頷く。  
「うっ…、ではこれでどうだっ…?」  
 ぐちゅ、じゅくっ、ずぷうっ!  
「んっ…、ああぁっ!! いい…! いいのぉっ……!!」  
 ギロロのペニスが、ヒダの一つ一つを擦り上げるようにして、膣道を激しく掻き回す。  
膣を突かれる度に、私の頭の中で快感の火花が弾けて、その快楽を与えてくれる肉棒には  
きつく締め付けることで応えた。  
「すごぉい…すごいよぉ……。ギロロにゴリゴリってされて…私っ……!!」  
「くっ…くはっ…、おっ、お前の締め付けも凄いぞ……」  
 締め付けて膣道を狭めれば、それをこじ開けて突き進もうとする肉棒との摩擦も強く  
なっていく。ギロロも私の締め付けに負けないようにと、どんどんとその動きを強めていく。  
 
「ギロロぉっ…、そんなに突かれたら…、私…気持ちよすぎっ……!!」  
 ガクガクと震える私に、ギロロはさらなる快感を与えてくる。私の反応を観察し、特に  
感じやすい所を見抜いたのか、Gスポットを探し当てると、そこを激しく擦り上げてくる。  
「あうううっ!! ダメぇっ…、そこっ…そこ凄すぎるぅっっ!!」  
 私が頭で何かを考えようとすると、そこを擦り上げられる刺激で、その思考がパチンと  
弾けて、気持ちいいことしか考えられなくなっていく。私は快感のあまりに、涙をポロポロと  
こぼして大きな声で喘いでいた。  
「ぐっ…、もう俺も耐えられん……。夏美…もっと強くするぞ……」  
 ギロロがイキそうになったのだろうか。私がイク前に絶頂を味わうのはマズイと、一気に  
スパートに入ってきた。  
 ずちゅっ…!! じゅぷ…じゅぷっ! ずぷっずぷっ…ぐちゅううっ!!  
「く…ああぅっ…!! 熱いのがっ…、熱いのが奥に当たってるぅっ!!」  
 肉棒の先端が子宮口を突き上げてくる。腹の中まで犯されるような未知の快感に、  
私の口の端からは涎がダラダラと垂れ、涙も止めどなく溢れ出て、紅潮した頬を伝っている。  
 ふと私は、自分が今どんないやらしい顔をしているのか想像してしまう。そんなエッチな表情を  
ギロロに見せつけていることを考ると、私はさらに気持ちよくなっていくのだった。  
「ギロロぉ……、私気持ちよすぎてっ…きゃふぅっ!! もうっ、もうダメぇ……あっ!? ああんっ!!  
イっちゃう…イっちゃうよぉっ……!!」  
 私はギロロに、奥の奥まで犯されていった…。絶頂の波はあっという間に押し寄せてきて、私を  
一気に呑み込んでいく。  
 私は二人で一緒にイキたくて、膣を一気に収縮させ、肉棒を激しく締め付ける。  
「くうっ…凄すぎる……。ヌルヌルして…、こんなにヒダに刺激されて締め付けられては…、俺もっ……!!」  
「あっ! あっ! ふうっ!! きゃあっ!! ああっ…、ギロロぉ…、一緒に…一緒にぃっ!!!!」  
「ぐあっ、また何かが込み上げて…。くうぅっ……、出るっ!!!!」  
 
 身体が飛ぶような未知の感覚に襲われて、私はギュウッと力がこもる。そして、  
頭の中で何かが弾け、絶頂が身体を駆け巡った所が、二人のゴールだった……。  
 ドクッ……!! ドクンドクンドクンドクン…………  
「あああああああっっ!!!!!!!?」  
「ぐあああああっっ!!!!」  
 肉体的にも精神的にも、凄まじい絶頂だった…。ギロロの精液が、私のナカに  
遠慮無く注ぎ込まれてくる。  
「はあっ…はあぁっ……。すごい…いっぱい……」  
「はあっ…はあっ……」  
 膣を伝う精液の感覚と共に、私は絶頂の余韻を味わっていた。ギロロもそんな私と  
同じように、荒く息を吐き出していたのだった。  
「はあっ…はあっ…。夏美…。凄く…良かったぞ……」  
「はうぅ……ふぁぁ…。ギロロぉ…。私も凄く気持ちよかった……」  
 快感の余韻に浸る私達の熱い吐息が、二人の間でぶつかり、混ざり合っていた……。  
 
 しばらくして……  
 そんな私達の呼吸も落ち着いてくると、ギロロは私のナカから肉棒を引き抜こうと  
動き始める。  
「待って……」  
 私は、そんなギロロを引き留めた。  
「どうした…?」  
「もう少し…、このまま繋がっていたいな……」  
 もっと二人で繋がり合っていたいと思った私は、そう言って肉棒を出させないまま、  
ギロロを抱き寄せる。  
「なっ、夏美……」  
「ねえギロロ…。私、今幸せだよ……」  
 こうしていると、本当に嬉しい…。そして、凄く幸せな気分だった。  
「そ、そうか…。俺も……ハッ!?」  
「俺も……何?」  
 私はいじわるな笑みを浮かべてそう尋ねた。ギロロの顔が、みるみる赤くなっていく。  
「なっ、なんでもないっ!!」  
「私は言ったのにぃ…。ギロロもちゃんと言ってよぉ……」  
「ぐぬぬ……」  
 そんなギロロの困っている様子がおかしくて、私は笑みをこぼしながらこう言った。  
「…クスクス。いいわ。今日はいっぱい優しくしてくれたから、許してあげる……」  
 ギロロは、カッコつけたセリフなんて恥ずかしくて言えないのだろう。だけど…、  
そんなギロロも私は――  
「好きよ……」  
 私はそうギロロの耳元で囁いて、その赤くなっている頬に口付けをする。唇に  
ギロロの熱い肌が感じられた。どうやら、相当舞い上がっているらしい。  
 
 二人はしばらく繋がったままで、お互いの体温を感じ合っていた……。  
 
 俺と夏美はしばらく繋がっていた。ようやく身体を離した頃には、陽が傾き  
始めていたほどだ。  
俺達は、元居た場所に向かって、ゆっくりと砂浜を歩き始めた。  
「うわぁ…、綺麗だね……」  
「ああ。本当にそうだな……」  
 俺は夏美の言葉にそう返していた。あれだけ青く見えていた夏の海が、  
夕陽に照らされて、美しい黄金色に染まっている。  
(幻想的だ……)  
 俺は素直にそう感じた。ふと、自分が地球に来たばかりのことを思い出す。  
単に侵略すべき対象としか思っていなかった地球…。その星に今、自分が  
この素晴らしい風景を見せつけられている。  
「ホントに綺麗……」  
 夕陽に照らされた夏美が、そう言った。その姿は、今日の中で一番輝いて見える。  
俺は、そんな夏美と出会わせてくれたこの地球という星に、心から感謝していた。  
(フッ…、侵略しようとやって来た星に感謝…か。冷酷無比な軍人として知られていた俺が、  
こんな感情を抱くとは……)  
 夏美が俺を変えていったのだ…。そんな昔の自分を思い出すと、最近会っていない  
戦友の顔が頭に浮かんでくる。  
(あいつらが聞いたら笑うだろうな……)  
 そんな自嘲的な気持ちになりながら、俺は夏美と歩みを進めるのだった……。  
 
「…ここはどこだ?」  
 俺は気が付くと真っ暗な空間にいた。まるで自分以外の存在が感じられない世界……。  
 しかしそんな時に夏美が目の前に現れる。そして俺を抱き締めてくれるのだ。  
(夏美……)  
 俺は夏美の胸に顔を埋める。夏美の匂いと温かい体温が、俺を安心させた。  
(ああ…。夏美が俺を包んでくれている…。……ん、待て。ちょっと包まれすぎて苦し……)  
「ハッ…!?」  
 急に視界が明るくなる。俺は、状況の把握に頭を働かせた。  
(夢…? そうだ、思いだした……)  
 あの後、俺達が元の姿に戻るのにそう時間は掛からなかった。それがきっかけとなって  
夏美は着替えに向かい、俺は一足先に元の場所へと戻って、夏美の帰りを待っていたのだった。  
(どうやら疲れていたせいか、夏美を待っている間に眠ってしまったようだな……。しかし、あの  
苦しい感覚は一体……?)  
「ク〜ックックック……」  
 クルルの笑い声が聞こえてくる。俺はその声が聞こえてきた方向に身体を動かそうとするが……  
「ぐっ、なんだ…? 動けんぞ!?」  
 冷静になって目の前をよく見てみると、夏美が俺を抱き枕のようにきつく抱いて寝ていたのだ。  
身長の差から、俺は夏美の隆起した柔らかい胸元で抱かれ、時折激しく締め付けられている。  
 そんな俺の近くに、クルルがやってくる。そしてこう言ってきた。  
「先輩…、こうして見てると、大人が子供に抱きついてるみたいですぜェ…」  
 クルルが言ったことをよく考える。すると、何だか自分がひどく馬鹿にされている気がしてきた。  
「くっ、こらっ! 貴様、そこに直れっ!!」  
 しかし、夏美に抱き付かれている俺は、身動きがとれなくてジタバタするだけだ。  
「おっと、これは心がオッサンの先輩には失礼でしたかねェ……。まあ、末永くお幸せに……。  
ク〜ックックック……」  
 俺はそんなからかってくるクルルを眺めていることしか出来なかった…。  
 
「んんっ…、ギロロぉ……」  
 目の前の夏美が、寝言で俺の名前を呼んでいる。  
(…フッ、まあいい。今は夏美と一緒にいられればそれで……)  
「姉ちゃんのこんなに嬉しそうな寝顔、僕も久しぶりに見たよ」  
「羨ましいですぅ…。ボクも軍曹さんといつの日か……」  
 冬樹とタママの声が聞こえてくる。  
(何っ…? クルル以外の者にも見られていると言うのか!?)  
「ぷぷっ…。ギロロ…、お似合いでありますよ……」  
「はいっ、私もそう思います。てゆーか相思相愛?」  
 ケロロとモアの声まで聞こえてきた。それは、俺と夏美以外で今日来ているメンバー  
全員に見られていることを意味している。  
「夏美ぃ――っ!! やっぱり離してくれぇ――――っっ!!!!」  
 もう空はすっかりと赤くなっていた。帰宅時間を知らせる時報だろうか、辺りからは  
感傷的な音楽が聞こえてくる。夕暮れの幻想的な夏の海に、俺の叫びが響き渡った。  
 そんな俺の状況などお構いなしといった感じで、夏美は幸せそうな表情をして眠っている。  
一体どんな夢を見ているのだろうか?  
「…やれやれ」  
 開き直った俺は、そんな夏美を起こすのを止め、その可愛い寝顔をジッと見つめる。  
そして苦笑いをして、こう言ってやった。  
「フッ…。やはり、まだまだ夏美は子供だな……」  
「むにゃむにゃ……。ギロロ…、好き…大好きだよ……」  
 
 ギロロと夏美は、夕陽に照らされ、寄り添っていた…。  
 二人が今日ここで過ごした一分一秒…。  
 その全てが……  
 忘れえぬひと夏の想い出――  
 
                                     −完−  
 

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