ある心地よい春の日
小雪の嬢こと東谷小雪が自宅の水車小屋に帰宅すると―
家が倒壊していた
「な、何なの?この穴?」
何事かと残骸を見てみると所々に大穴が空いている
さらに調べようと近づいたその時、足元から何かが飛び出し、小雪の体をかすって行った!
「うわっ」
怪我は避けられたものの愛用のセーラー服は真っ二つで最終防衛ラインの褌一丁になってしまう
「な、何奴!・・・ってドリル?いやドロロ?」
「穴を・・・掘らせるでござる!」
そうお馴染みミスター空気ことドロ沼君である(言い過ぎでござるよぉ)
しかし普段とは違い頭に付いたドリルと共に欲望と言うかオーラと言うかとにかく何かがみなぎっていた
「穴・・・穴ーー!」
「ちょ・・・今はドロロの前に身を守るしかなさそう。ドロロ・・・赦されよ!」
そう言った刹那小雪の体が10体に別れ手裏剣が四方八方に飛び散った
その後手裏剣は二分の長きに渡り放出され、もはや足の踏み場も無いほどである
「ふうっ、やったか?」
無我夢中の攻撃の状態から本体が地面に着地しでドロロの居場所を探る
―が、彼女は最初に気付くべきだった
初撃でカエルは地面から来たということを
「不覚っ!うっ、あああ〜」
褌ごしにドリルの硬い感触と冷たさが伝わってくる
ドロロはあらかじめ地中に潜っていたのだ。所謂土遁の術である
「手裏剣の鋭さも穴掘りの道の深さには及ばぬでござるよ」
お尻に頭から突き刺さるというシュールな光景で喋ると如何にもマヌケであるがそうこうしている内にも少女の柔らかくなってきた体をじわじわとドリルが進んで行く
「夏美さん・・・夏美さんも一緒に・・・穴」
ビリ・・・ビリビリッ・・・ぱさっ
彼女を守っていた褌が破れ、堕ちていく
「ドリル〜!」
「穴ー!」
衣服から解放された少女と空気は共に地面に飛び込んだ