「いたっ!痛い!痛いであります!」  
「お・と・な・し・く、しなさーい!」  
「ヘチマはぁ、ヘチマはだめぇぇぇぇ!あぁん」  
 
日向家の浴室に絶叫が響く。  
長袖を半袖になるまで捲くり、ケロロを買ったばかりのヘチマで擦るのは夏美。  
この経緯に至ったのは単純明解である。  
散歩中のケロロが肥溜めに落ちる→くさい→洗う→匂いがとれない→ヘチマ(冬樹が少し前に学校の学習の一環として収穫して持って帰ってきた)  
 
「いやいやいやいや!なんでヘチマにな──痛い痛い痛い!自分で!自分でするから!自分でぇぇぇぇぇ!」  
「だってアンタ自分ですると柔く洗うから匂いとれないじゃない」  
「我輩超デリケート?みたいなー───ぷわっ」  
 
バシャーっと頭から風呂の湯をかけ、両脇を掴み持ち上げると顔を近づけ臭いを確かめる。  
ケロロの眼前に少し泡や水の被害を被ったツインテールが揺れる。夏美の額にペタリと引っ付く前髪。  
よし、いい匂いになった!とやり遂げた笑顔を向ける夏美。  
───我輩、ぬいぐるみ扱いでありますか。  
なんだかちょっぴり酷いよ夏美殿。  
男として見てなんて贅沢だけれど、生態的には雄だし、夏美殿が開放的な格好をしている時だってムラムラする事もあるし。  
リビングで夏美殿が寝てる時に乳を揉み逃げだってするお年頃なんであります。ご馳走様でした。  
じゃなくて、とにかく夏美殿は隙が多いのであります。だから好きになっちゃう輩が出てきちゃうのでありますよ。  
 
「たぁぁぁぁぁ!」  
「きゃっ、ちょっと何!?いたっ!」  
 
突然のケロロの捨て身タックルに夏美は壁に後頭部を打ち付ける。  
強打、という程の事でもないので心配はないが地味に痛いようだ。  
──夏美殿をちょっと懲らしめるであります。  
てぇい!と夏美の手をケロロは近くにあったタオルで縛る。  
夏美はクラリとする頭が機能を再開すると、解くより先に自由な足で攻撃をする。  
が、ケーロケロと喉を鳴らしながら蛙はひらりとかわす。  
股の間に入り込むとホットパンツの留め金とチャックを器用に開けた。  
 
「ゲロゲロリ。洗濯たたみの経験地が今ここで発揮されるでありま──すぅ!!」  
「これ解きなさいよボケガエル!何するつもりよ!」  
 
股の間のケロロを追い出すのは困難。太ももに挟み苦しめる事で自主的な反省を促す。  
しかしケロロも負けずに両手で突然の奇襲に応じる。ぐぐぐぐぐぐっと足を閉じる力と開ける力が反発する。  
いつも蹴られたりしている鬱憤、軍人の底力を見せてやる!とさらにバカ力を捻り出し、夏美の力を上回る。  
ジリジリとV字に開かれているチャックの間から見える下着に近づいていくと夏美の表情にも切羽詰った焦りが浮かぶ。  
夏美に勝っている優越感に浸ると気分が乗ってくるというもの。  
にやにやした笑みを浮かべると、舌を思いっきり出し、目の前の下着を唾液で湿らせる。  
抗議の声も今は悪戯心と優越感を満たすものにしかならなかった。  
一番届きやすいのは性器の恥丘の下。クリトリス。舌の先をそこにあてる。  
 
「そんなとこっ・・・んっ!──や、やぁ、あ、ぁ・・・あぁぁ!ボケガエ──んんぅ」  
 
ぐりぐりぐりぐり。舌先でそれを動かすと夏美からは我慢しきれない声が漏れる。  
唾液で湿った布が敏感な部位を擦り、擦り、擦り、擦り。  
時折違う動きをすれば、ビクンと体が素直な反応を見せる。  
既に足には力がなく、ケロロの手は添えるだけとなっていた。  
舌を休め、夏美の顔を見れば、目を閉じ、はぁ。と吐息をついていた。  
見えた瞳は潤み、何かを求めるようにケロロの丸い目を捉える。  
これが雰囲気に流されるというものか。それとも「体が火照っちゃって我慢できない!お願い、頂戴!」というアレか。  
─自分から襲っておきながら、なんだか普段見ない可愛い夏美殿に気恥ずかしくなってきた。(後悔はしていないが)  
懲らしめている(お仕置き中)の主の如く思考を切り替えるケロロ。  
──それにしてもエロい体しているでありますな。  
しまった、これではただのエロオヤジではないか。ローアングルから見る夏美殿の体につい本音が。  
えぇい!もうとにかく攻めちゃうもんね!もっとエロい夏美殿を誰より早くたくさんみるもんね!と思ったが勝ち、下着の中に手を入れる。  
ぬる。とした感触はきっと自分の唾液ではない。ぬるぬるを先ほど攻めた場所まで持っていく。ぬる。ぬるぬる。  
ケロロが手を動かせば動かす程夏美の腰が悩ましく動く。  
指で虐めれば声が上がる。手を止めると、ひくひく痙攣している場所からまたぬるぬるが溢れる。  
夏美は既に肩で息をしていた。  
 
「夏美殿ってばやらしーい。ここがひくひく動いているでありますよ」  
 
調子に乗って冗談めかしく言うケロロ。  
緩んだ夏美の脳みそが途端に目を覚ました。  
刹那ケロロのバランスを崩させ、蹴りが届くようにする。そして勿論蹴る。  
ゲロッ!と対応に遅れたケロロが風呂の壁に張り付く。  
──私の・・・バカ。だけど、ボケガエル、あんたはもっとバカ。  
初めての快感に酔ってしまった後悔と情けなさと羞恥と他複雑な乙女心エトセトラ。  
いろんな感情を吐き出すべく溜息をつくと、拘束された手を口使って頑張って解く。  
ひとまずは湿った下着のまま服の乱れを直すと、動かないケロロ(気絶)を抱き上げる。  
 
「順序が違うでしょ───ほんとボケガエルなんだから」  
 
性的な意味でなく、恋愛的な意味で呟いた。  
 
〜fin〜  

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