ある夜の日向家  
「西澤さん、おやすみなさい」  
「はい、また明日。」  
「モモッチ〜早くしないと超空間ゲート閉めちゃうですぅ」  
「あっ、タマちゃん待って〜」  
 
ゲートが閉まると冬樹の周りに何人か詰め寄ってきた  
「冬樹殿、おみやげおみやげ!」  
「ああ、食べちゃって良いよ」  
 
「で、何か収穫はあったのか?」  
「うん、○○山の◇◇が・・・(以下省略)」  
 
「クックック・・・俺の作った野宿キットは最高だったろう」  
「うん、西澤さんも喜んたよ。ありがとうクルル」  
 
ヒュー「(どうやら桃華ちゃんは上手く行ってる様ですね)」ドロドロドロ  
 
そこに怒りながら近づく姉が一人  
 
「冬樹!あんた3日もどこほっつき歩いてたのよ!しかもアンチバリアまで使って・・・ママもポールさんも心配してたわよ」  
「ごめん・・・でも僕達だけでやってみたかったんだよ」  
 
「そのセリフ、もう九度目であります」  
「しかもだんだん行動時間が長時間化してますし。てゆーか、職権乱用?」  
「クックッ・・・本当はオカルトじゃなくて別の収穫だったりしてな」  
「そ、そんなことしないよ!ににに西澤さんは友達でオオオオカルトクラブのメメメンバーでそんなエッチな関係じゃあないよ!」  
「ク〜ックックック、誰も肉体関係があるとは言ってないんだがなあ、ク〜ックックック」  
「も〜!!!」  
 
「は〜いそこまで、冬樹、明日ポールさんに謝っとくのよ。ボケガエルはお米研いどいてくれる?」  
「は〜い」  
「了解であります!」  
 
 
とりあえず、この日と翌日は無事に過ごせたのでした・・・  
 
 
三日後  
西澤邸―  
桃華とタママのティータイム  
 
「・・・でね、冬樹くんが華麗なオカルトさばきで狼の群れを追い払うんですのよ。もう私しびれちゃいましたわ!」  
 
(その場の親衛隊全員)「(オカルトさばきって何だよ・・・)」  
 
しかしタママが桃華の話を聞いていないことに気付くポール  
「おや、どうされましたタママ殿」  
 
タママは桃華をまじまじと見つめている  
 
「どうしたのタマちゃん、私が何か?」  
 
「モモッチ、少し太った?」  
「んだとタマ公〜」  
裏桃華登場。タママに邪影拳を叩き込む  
 
「ふむ・・・確かに桃華様は少しふくよかになられましたかもしれませんな」  
「ポ・ポールまで」  
「ほっほっほ、心配には及びません。桃華様はもとからかなり痩せぎみだった故、それくらいがちょうどいいのです」  
「そ・そうですか」  
「ささ、ケーキが焼き上がったようですぞ」  
 
タママと共にケーキを味わう桃華  
「(確かに多少ふくよかになられたが何かが違う・・・第一、顔や腕・足は以前と変わりが無い・・・)」  
 
「うっ・・・おえっ」  
「モモッチ!」  
「桃華様!」  
 
しばらく別の映像をお楽しみ下さい  
 
 
「モモッチ?大丈夫ですぅ?」  
「ま、まさかこれは・・・」  
 
 
それから二時間後の日向家―  
 
「合い言葉は〜アフロとケロ・・・  
「うらぁ〜!!フッキー出てくるですぅ。そして男の責任を取るですぅ」  
タママが窓ガラスを破って突入  
破片がいくつか読書中のケロロに刺さる  
 
「うぎゃ〜!い、痛いでありますタママ二等!!」  
「はっ、軍曹さん大変ですぅかくかくタマタマで・・・」  
 
「なんですと〜!桃華殿が妊娠?」  
「はいですぅ。ポールがいうには『つわり』とかいう症状があるんでそうじゃないかってことなんですぅ」  
「なるほど、それで冬樹殿を探していたわけでありますな」  
「はいですぅ」  
 
「12で出来ちゃった婚なんて人生真っ暗だな、ク〜ックックック」  
「クルル、そんなにまずいでありますか?」  
「まずいなんてもんじゃないぜ隊長、冬樹だけじゃなく日向家全員日の当たるとこなんざ一生無理だぜぇ」  
「ゲロォ・・・そ、そんなに・・・」  
「聞いてるんだろ?ドロロ先輩、この国の文化に詳しいあんたなら分かるはずだ」  
 
ドロロ、ようやく登場  
 
「拙者のいた忍びの里で良家の者はこのような事態を起こすと座敷牢に入れられたと聞いたでござる」  
「座敷牢ってなんですかぁ?」  
「早い話家の暗いところに生涯閉じ込められるということでござる。桃華殿はおそらく・・・」  
 
「エ〜ッ?ドロロ先輩、クルル先輩、どうにかならないんですかぁ?」  
 
「対処は後回しにして、まずは冬樹殿を見つけるのが先決であります」  
「そうでござるな」  
 
ブルルルル・・・  
「やはりタママ殿はここでしたか」  
ポールがヘリコプターでタママを追いかけて来た  
 
「医師に調べさせましたところ実は桃華様は妊娠は妊娠でも想像妊娠だったのでございます」  
「ゲロ?」「タマ?」  
「思い込みと強いストレスから来る症状だぜぇ、冬樹との外泊のインパクトが強すぎたんだろうな」  
「左様でございます」  
「治るんですか?」  
「はい、実際に妊娠してないと自覚すれば治まる故心配は不要にございます」  
 
「西澤さん、無事で良かったよ」  
「そうでありますなあ冬樹殿。っていつの間にぃ!?」  
「実はポールさんに途中で乗せてもらったんだよ」  
 
「ではわたくしはこれで失礼させていただきます」  
「ボクのせいで皆さんに心配をかけてすみません。」  
「いえいえ、私共のことはお気になさらずに、それよりも桃華様のお見舞いには是非いらしてくださいませ。桃華様もさぞお喜びになりましょう」  
「はい!」  
 
「え〜今回の一件は直接日向家や桃華殿に影響は無いものの、変にうわさになったりするのはよろしくないであります。故に小隊内に箝口令を敷くであります。この場の隊員全員、不用意に話すことは慎むであります!」  
「「「了解!」」」  
 
「軍曹、皆、ありがとう」  
「しかし冬樹殿、不純異性交友とは感心しないでござるな」  
「せめてゴムだけは着けろよな、ク〜ックックック」  
 
 
「だからそんなことしてないってばあ〜」  
冬樹の絶叫がこだました  
 
 
数日後  
西澤邸、桃華の部屋―  
 
部屋には椅子に座る冬樹とベッドに横たわる桃華の二人  
その表情は冴えない  
 
症状が治まっているはずの桃華だがその腹部は成体ケロン人の半分ぐらいの大きさにまで広がっており  
普段は贔屓目に表現しても「板」が適切な胸も膨らんでいた  
 
それを外から覗くケロン人二人  
「じゃあ桃華殿の想像妊娠は悪化しているわけでありますか、タママ二等?」  
「はいですぅ。医者によるとモモッチは特殊な二重人格のせいで自覚するだけじゃ無理みたいですぅ」  
 
重い空気の中、桃華が今にも泣きそうな声で口を開く  
 
「わ、私バカみたいですよね。あかちゃんも居ないのに勝手に妊娠してしかも治らないなんて」  
「西澤さん・・・」  
「冬樹君、迷惑ばかりかけてごめんなさい。ごめんなさい・・・」  
 
うつむきながら何度もごめんなさいと繰り返す桃華を見て、冬樹は何か意を決してベッドへと近づいた  
 
「西澤さん、僕も・・・僕も手伝っていいかな」  
「えっ?」  
「こうなったのは僕にも責任があるし、西澤さんは大切な友達だってのもあるけど・・・」  
 
冬樹の顔が赤く染まって行く  
 
「?」  
「西澤さんが僕の赤ちゃんを産みたいって思ってくれる程僕を好きでいてくれるのがうれしいんだ」  
 
「冬樹君・・・」  
「だから・・・西澤さんが嫌じゃなければ元に戻すのを手伝わせて欲しいんだけど。どうかな?」  
 
「はい、よ・喜んで」  
桃華の目から涙が溢れてくる  
「(やったぜえ〜!これって冬樹君と相思相愛ってことじゃねーか!)」  
裏桃華は歓喜につつまれている  
 
「実は軍曹が万一のことを考えて資料を集めてくれたんだ。まず、これを試してみようよ」  
「お、お願いします」  
「(あいつらのプランで本当に大丈夫なのかよ・・・)」  
 
外では―  
「さすが優しさと気配りの人軍曹さんですぅ。ボク、改めて尊敬しちゃいました」  
「ゲロゲロリ、ちょうど今ハマッている本に良さげな対処法が載っていたのであります」  
「医学書ですかぁ?それとも心理学ですかぁ?」  
「いや、夏美殿のエロ本であります」  
「・・・」  
 
 
 
かくして桃華治療作戦が展開されるのであった  
 
 
 
翌日  
西澤家所有の南の島―  
冬樹と桃華が裸で水遊びをしている  
 
「開放的になることで桃華殿にかかる二重人格による潜在ストレスを解消するであります」  
というケロロの作戦である  
 
しかし、この作戦には初歩的な欠陥が存在した  
 
そもそも内気な二人をいきなり裸にして近くに置いたものだから  
二人とも活動が消極的でもじもじしたままなのである  
「冬樹殿、もっと楽しく遊ぶであります!」  
日向家にある地下基地から超小型無線を通して冬樹に檄が飛ぶ  
 
「そ、そんなこと言われても恥ずかしいよ・・・」  
恥ずかしさのせいか冬樹のペニスは勃起したままで、先端から粘液を垂れ流し続けている  
桃華も同じようで想像妊娠によって膨らんだ乳房は先端が少し白みを帯びていた  
 
「軍曹さぁん」  
「うーむ、この状況に慣らすには時間をかければよいのでありますが学校を休んでおりますしなあ」  
 
「ふーん、目のつけどころはいいけど決め手に欠けるかしら?」  
「その声はママ殿?」  
 
「もうっ!ケロちゃんったら、ママだけのけ者だなんてずるいわぁ」  
「マ・ママ殿、これは・・・」  
 
うろたえている内に秋がケロロの椅子に迫ってくる  
そしてケロロの持つ通信機を取り上げると  
「冬樹〜!男の子ならうじうじしてないでガツンといっちゃえ〜!」と桃華に聞こえてしまうくらいの大声で叫ぶ  
さらに「『据え膳食わぬは男の恥』よん」と追加エール(?)  
大声とその内容にたじたじになる冬樹だが「据え膳食わぬは男の恥」この言葉が頭から離れなくなってしまった  
 
「冬樹君」  
「西澤さ・・・ってぇ!どうしたの?」  
桃華は冬樹の手を引っ張って小さな森の方へいってしまった  
「タマ?軍曹さん二人がいなくなっちゃったですぅ」  
「クックッ・・・本来の予定にない作戦だからなあ、カメラの数が少なくて守備範囲外にいっちまったぜぇ〜」  
 
 
森の入り口の辺り―  
「西澤さん、こんなところに来てどうしたの?」  
「冬樹君・・・その、あの・・・ここに来てからずっとそこを大きくしてるし、息が荒いし・・・」  
「・・・うん」  
「開放的になるために来たのに私だけよくて冬樹君が溜め込んでいたら不公平ですし・・・」  
桃華は近くの大きな木に両手を付けてお尻を向ける  
「わ、私でよろしければ・・・」  
その先の言葉は恥ずかしくて口に出せない、代わりにお尻を冬樹に見えるように高く上げて左右にふりふりしてみる  
 
「(据え膳食わぬは男の恥、据え膳食わぬは男の恥、据え膳食わぬは男の恥、据え膳食わ・・・)」  
普段なら自身の恥ずかしい状態を指摘されたならば否定する冬樹だがやはり常に挑発された状態なので本来の目的を見失っていた  
言葉もなく桃華の尻を上から掴むと桃華のヴァギナに挿入を始めようとする  
 
が、勢いが激しすぎるのか狙いが定まらないのか、なかなか挿入に至らない  
桃華の尻や足の付け根に当たったり滑って桃華の体をなぞるだけの動作が続く  
そうこうしている内に亀頭が擦れた感触で射精にしてしまった  
「あ・・・うあ・・・」情けなさで冬樹の顔が赤くなる  
 
「冬樹君、も、もう少し落ち着いて・・・」  
「う、うん!」  
今度は少し落ち着いて桃華の入り口に自分のペニスをセットする  
「い、行くよ」「お願いします」  
 
ぐにっ、ずぷっ――挿入は完了した  
「うっ、ふあぁ・・・」  
桃華は冬樹と交わったという喜びと交わりから来る快感に酔いしれているが  
「うっ、うあぁ・・・」  
冬樹は挿入直後に射精してしまった  
桃華の膣の入り口は冬樹の精液と桃華の破瓜の血液が交じり合って少しずつ紅白からピンク色の部分が増え始めている  
 
「(は、速っ)」  
珍しく呆れともいえる感情で裏桃華に交代してしまい、挿入されたまま冬樹の方を振り返ってしまった  
「にっ、にしざわしゃ・・・ご、ごめ・・・僕、は、初めてで・・・」  
冬樹は恥ずかしさのあまりもう泣き出している  
「は、初めての方にはよくあることと聞きますわ」慌てて表桃華が戻り、その場を取り繕う  
「それに―冬樹君・・・まだ大きい・・・」  
二度の射精はあったものの初めての挿入の感触が強く、冬樹のペニスはまだ勃起したままであった  
「だからこのまま抜かないで・・・お願い」桃華がつぶやく  
そのセリフに触発されたか冬樹は何も言わずに腰を動かし始めた  
 
射精のあとで亀頭が敏感になりながらも今度は長く続いた  
冬樹は感覚が良く掴めないので入り口から出し入れを繰り返しながら少しずつ侵入してゆく  
そして冬樹のペニスが動く時間が長くなるにつれ、桃華が受ける快感も大きくなっていく  
まだ冬樹のペニスが半分程しか入っていないのだがそれまでより少し深めに挿し込んだとき  
「あ、ああああああっ」桃華が大きくのけ反る  
「に、西澤さん?」問いかけてみるが返事はない  
 
もう一度同じところを突いてみる  
「ひゃっ!」  
桃華の反応がこれまで以上にいい。冬樹にもそれは理解できた  
「ひょっとしてここがGスポットなのかな?」  
「Gスポット?」  
「女の子が気持ちよくなるところらしいよ。西澤さん、ここが弱いんだ」  
二度も先に射精し、男の尊厳を傷つけられた(?)冬樹は桃華をイカせようとして腰を振りはじめた  
桃華の膣が痙攣をはじめ、冬樹のペニスを強く締め付けてくる  
「あっ、あっ、冬樹君・・・私もう・・・あああっ!」  
桃華がオルガスムスに達した。その息は荒くヴァギナは愛液を滴らせている  
「ぼ、僕もまた・・・」  
程なくして冬樹も再び桃華の膣内に精液をぶちまける。二人ともそれを自身の生殖器が受ける感覚で感じ取り、かつ噛み締める。  
 
 
ずっと立ちっぱなしだったこともあって、一度座って休憩することにした  
冬樹は木によりかかりあぐらをかく、そしてその上に桃華を乗せて向かい合った  
大きなお腹のせいか抱きしめるのはできないが桃華がもたれかかってくるのでさほど気にならない  
 
二人とも少し気が抜けていたのかしばらくそのままぐったりしていたが  
体は次第に再び相手を求めるように反応していった  
無意識の内にだろうか、冬樹は硬さを取り戻しつつあるペニスを桃華の下半身にすりつけている  
同じように桃華の方も自身の乳房を冬樹に強く押し付ける  
ふいに桃華は自身の現状を思い返した。そしてそれを利用したあることを冬樹に提案してみる  
 
「冬樹君、私のオ・・・オッパイ飲んでみませんか?」  
 
 
「えっ?」  
「私、一応妊娠中ですから・・・今だけオッパイからお乳が出るんです。  
 どうせオッパイをあげるあかちゃんもいませんし、このまま捨てちゃうくらいなら・・・」  
 
これは冬樹にとっては少々微妙な話であった  
知っての通り日向家は母親一人で二人の子供を育てていて小さいころから子供達だけで大部分の生活を行ってきた  
その反動で冬樹には潜在的に母性本能へのあこがれがある  
しかし、その一方でアブノーマルなプレイであることもさながら同級生の前での幼児退行に等しい行為には大きな抵抗感を持ち合わせていた  
 
率直な話もっと交わっていたい、そんな直情的な感情が冬樹を支配していたのだが  
先程から自分に押し付けられている桃華の胸の鼓動と帯びている熱から桃華が期待しているのではないかと判断し、自己の支配感情を少し押し止めた  
 
「じゃあ」  
冬樹は桃華の大きくなった胸の右側のほうにしゃぶりつく  
少しぬるいホットミルクを飲んでいるようでほんのり甘い  
同時に左側の胸を揉んでみるがこちらも乳液が分泌されているようだ  
桃華の顔を覗くと常に微弱な刺激が与えられているようで目がとろんとしてきている  
女の子は胸も弱いんだと確認した冬樹は桃華を気持ちよくさせてみようと思い強く吸いはじめる  
「き、きもちいい・・・もっと、もっと搾って!」  
その言葉に応じて吸う力揉む力共にエスカレートされていく  
「気持ちよすぎて桃華、もうイっちゃううぅ!!」  
 
びゅるううっ――  
両の乳首から勢い良く乳が噴き出した  
それはすぐさま冬樹の口腔を満たし、さらに流れ込んでくる  
飲みきれなかった分と揉んでいる左胸の分がこぼれ、二人の体と目の前の地面を白く染めていく  
「あ、ありがとうございます。気持ち良かったです」  
溜め込まれた乳が放出されてスッキリしたのか桃華はぱったりと後ろの方へ倒れこみ、仰向けの状態となった  
 
そして冬樹は口の中のものを飲み込んだあと  
桃華の方に目をやってみる  
大きなお腹のおかげで下半身はほとんど肌色のままのためかヴァギナから未だに垂れ流れている自分の精液が目に付く  
桃華が呼吸する度に溢れ出してゆっくりとお尻の方へつたっていく様はなんとも生々しく冬樹を煽る  
お預けを食らっていたこともあり冬樹の我慢と理性は限界に達した  
 
無意識の内に己のペニスを握りしめながらゆらりと両ひざをついたまま立ち上がる冬樹―  
 
「きゃあっ?」  
油断しているところに奇襲をかけられた桃華  
いきなり挿入され出し入れを行われる  
一端すっきりしてしまったため、心身共に状況に適応しきれない  
 
「く、苦しいです」  
「・・・・・・」  
冬樹からは返事がない  
ただ息を荒くしたまま無言で出し入れが繰り返される  
 
先程のドギースタイルとは違い、今度は正常位で行われている  
したがって桃華の膨らんだお腹が抑え付けられ圧力がかかる  
冬樹は自分が気持ちよくなろうとするあまりできるだけ深い挿入を試みるも、お腹がつっかえてあまり入らない  
結局射精に至るにはそれほど時間はかからなかったが、中途半端な刺激で放出してしまったため勃起した状態が継続されてしまった  
 
ペニスが挿入したままの状態で冬樹が上半身を上げる  
桃華はお腹にかかる圧力が無くなったためようやくまともに息が出来るようになり、安堵の笑みを浮かべる  
しかしそれも束の間、深呼吸する桃華の体はぐるっと90度回転させられた  
 
「・・・・・・」  
「冬樹君?」  
言葉を発することもなく粛々と行われる行為に桃華は怯え始めた  
怯えている桃華の心に奇襲をかけるかのように再び冬樹の腰が動き出す  
 
今度は側位でお腹が邪魔にならない分正常位のときよりもずっと挿入しやすく、ついに冬樹が膣奥まで到達するまでになった  
既に大部分が侵入、受ける刺激も格段に激しいものとなったため、ここにきてペニスはさらに充血・拡大していく  
刺激を求めて強いストロークでペニスを打ち付けるその様は性行為というよりは獣の交尾といった表現のほうが適切だった  
 
もっとも桃華にしてみればたまったものではない  
ぱんっ!ぱんっ!  
肉と肉のぶつかり合う音が響き渡る  
片足を抑えられて体を固定された状態でペニスが膣壁に突き当てられていく  
「ひぎぃぃぃ・・・い、痛い・・・!もっと・・・あうっ!や、やさしぃぐぅぅ」  
体の中から殴られるような痛みに懇願するも聞き入れられることもなく続く交尾  
息の荒さからも目の前の雄が収まる気配は無く、桃華には必死で耐える以外の選択肢は無かった  
 
 
ところ変わって日向家地下の秘密基地――  
秋の表情が焦りの色を見せている  
映像は送られてこないが冬樹に取り付けられている小型通信機によって音声は通じるため現場の状況がある程度推測できたからだ  
「このままじゃモモッチが危険ですぅ」  
「ケロちゃん、私をあそこに送って、今すぐ!!」  
「ゲ、ゲロ〜わかったであります」  
 
 
ぐにゅう――  
擬音化すると桃華の体内でこんな感じの鈍そうな音がしそうな変化が起こった  
子宮口が押し広げられ、亀頭が進入してきたのだ  
「あ、あがぁっ・・・」桃華が白目を剥く  
新たな感覚の到来によりペニスは限界まで肥大化する共に射精に向けて震えだした  
あと少しでペニスが全て入りそうになるため本能的に押し込もうと冬樹の腰が動くが、桃華の体が反発したのか押し戻される  
 
どくんどくんと精液が流し込まれる  
子宮口は冬樹のピンポイントのようでこれまでの中では最大の射精だった  
直接子宮に流し込むことはならなかったものの、がっちりと子宮口を捕らえて放さない  
冬樹の口はだらしなくよだれが止まらず、桃華の体にかかる度にびちゃとびちゃ汚らしい音をたてていく  
 
数十秒程は経ったのだろうか?  
桃華は既に意識が朦朧としていて、それでもなんとか自分の現状を把握しようとしたのがそれよりも早く視界が浮き上がった  
残った力で手足を動かしてもわずかに宙を舞うだけに過ぎない  
自分のお腹に手が当てられていること、未だに自身に挿し込まれているペニス、背中にかかる液体  
自分は持ち上げられているのだとおぼろげに理解した  
首を少し傾けてみると土と雑草と4本の足が見える  
そして、それがこの過酷になってしまった初体験で桃華が目にした最後の光景だった  
冬樹が遂に自身を完全に挿入させたのである  
 
締まろうとする力を無視して亀頭が完全に子宮内に侵入し、それを引き戻す  
気絶した桃華の体を前後に動かすことでそれを繰り返す  
冬樹のほうも意識はからり薄れていて、傍から見ていると壊れたおもちゃが動いているかのような雰囲気を醸し出している  
桃華の手足がメトロノームのように触れる中そのリズムに合わせるかのごとく冬樹はあっさりと射精に達した  
今度は子宮に直接精子が送り込まれる。流石に限界なのか妊娠で広がっているとはいえ子宮を満たすどころか壁を染め上げるだけの量も無かったに違いない  
とはいえ既に6回も射精しているのにまだ冬樹のペニスは挿入され続けている  
血走った目で冬樹はさらに目の前の肉壷に向けて獣液を蒔こうとした  
 
しかし―  
「そこまでよ」  
 
ぎゅぽっ  
これまで桃華を蹂躙し続けたそのペニスが無造作に引き抜かれ別の穴に放り込まれた  
それと共に冬樹の体全体が180度回転する  
とっさの事態に驚くも頭が十分に反応しない冬樹  
「ほひおきよ(お仕置きよ)」  
「(三輪咲き<収穫>!!)」  
右手で睾丸を揉みながら持ち上げ、左手をアナルに差し込んで前立腺を刺激  
精液が尿道を通るところを一気に口で吸い上げる  
「・・・」声が出ない  
哀れ少年は無理やり射精させられた上に刺激を倍加され、あっさり気絶に追い込まれた  
 
じゅるっ  
「冬樹ったら、女の子には優しくしてあげないとダメってママ言ってるでしょ?」  
 
 
一時間後―  
 
何か自分の体をざらざらしたものが這っている  
「う、う〜ん」その感触で目が覚める  
大量の湯気で遮られたその空間で秋の巨乳が飛び込んできた  
 
「冬樹、気が付いた」  
「ママ?なんでここに?」  
驚く冬樹に対し秋はきょとんとしている  
「あら覚えてないの?そんなにママのテクニックすごかったかしら?」  
秋は近くにあった椅子を引き寄せ、冬樹を座らせた  
「まあいいわ、先に体を洗いましょ」  
ゴシゴシと背中から首筋を洗われる  
「ママ、西澤さんは?」  
「ちゃんといるわよ、ほら」  
後ろを振り返ると倒れている人影が一つ  
「よかった」安堵の笑みを浮かべる  
「後は自分で洗えるわね」秋は背中を軽く叩いた後、桃華を抱えて風呂に入る  
 
頭を洗い終わり浴槽に入った冬樹が胸元に引き寄せられる  
秋の腕に抱えられ冬樹と桃華が密着し、冬樹の顔が緊張する  
「どう、楽しかった?初エッチ」意地悪そうに語りかける  
「ママ?」  
「ちょっと乱暴がすぎたわねえ。あれじゃ壊れちゃうわ、それに気持ちよくならないし。」  
「うん・・・ごめんなさい」  
「あやまるなら桃華ちゃんにしなくちゃ。ほら、抱きしめてあげなさい」  
 
「う、う〜ん」桃華が意識を取り戻す  
「桃華ちゃん、大丈夫?」  
「冬樹君・・・それに冬樹君のお母様も、私一体・・・?」  
 
ぎゅうううっ  
桃華の体は強く抱きしめられる  
「西澤さんごめんね、本当にごめん。僕自分のことしか考えてなかった」  
桃華の目には少しの恐怖、冬樹の目には少しの涙  
互いに見つめ合うもいたたまれなくなって顔を背けてしまう冬樹、その顔はくしゃくしゃになっていた  
 
ちょん、ちょん―  
肩を突かれて顔を元に戻そうとする冬樹  
その唇が別の唇に捕らえられる  
 
「あら〜」秋の顔が赤くなる  
冬樹と桃華のキスがゆったりと続く  
「ぷはぁっ。うふふ、冬樹君のファーストキスもらっちゃったぁ」  
「に、西澤さん?うわっ」  
抱きしめている中から桃華に抱きつかれる  
「いいんです、冬樹君も初めてで仕方ないでしょうし、それにわ、私・・・」  
そう言いながら頬が赤く染まっていく  
「「?」」  
「激しいの、病み付きになっちゃうかも」  
「あ、あはは・・・」  
「(あらあら、これから大変ね)」  
「あ、そうだ、せっかくだし・・・冬樹君が反省しているって言うんなら、私のお願いを一つきいてくださいませんか?」  
「うん、何でもいいよ」  
「じゃ、じゃあ・・・  
 
 
『桃華』って呼んで下さい  
 
 
いいですか?」  
「それじゃ・・・桃華ちゃん、これからもよろしくね」  
「はい!」  
 
「これで一件落着ね。ママも安心したわ」  
「(そうね、ついに冬樹君とも結ばれたし、これでよかったのよねえ。・・・?ねえ・・・ねえ・・・あれ???」  
桃華の顔が青ざめる  
「あ〜!!!い、いない。もう一人の私がいな〜い!!!」  
 
 
数週間後  
吉祥学園、昼休み―  
オカルトクラブの部室には二人  
一冊の雑誌を広げて読んでいる  
「きゃ、きゃ〜」  
「学校でエッチしちゃう人もいるんだね・・・」  
桃華の体はすっかり元に戻り、胸も元の板という表現が適切になっていた  
「ふ、冬樹君」  
「?」  
「私たちもやってみませんか?」  
「ええっ?」  
桃華が体を寄せてくる  
「今日の冬樹君、午前中から溜まってそうだったし、授業に集中できてなかったようですから」  
苦笑するも少し期待している冬樹  
「(おい表!あんまりハメはずすんじゃねーぞ!また消えかかるのはゴメンだぞ、ったく!)」  
「(わ、私はただ将来西澤グループを継いでいただく冬樹君にしっかり学業に励んでいただこうと)」  
「(とってつけたような嘘つくんじゃねえ!)」  
 
そんな中、緑色の物体が飛び込んでくる  
「ゲロ〜冬樹殿〜!」  
「ぐ、軍曹!」  
「夏美殿の本を持ち出したのがバレてカンカンでありますよ!」  
 
ドカァン!!!  
「タマ〜、軍曹さん助けて〜」  
「コラ〜冬樹!ボケガエル!覚悟しなさい!」  
夏美が瞬獄殺のモーションでこちらに向かってくる  
 
「に、逃げよう桃華ちゃん」  
「は、はい!」  
「冬樹殿〜我輩を置いてかないでほしいであります〜!」  
「まてコラ〜」  
 
「(あ〜あ、せっかくのお昼休みでしたのに  
「(ちぇっ、せっかくのお楽しみだったのに  
 
まっ、いいか  
どうせ時間はたっぷりとあるんだから)」」  
 
 
 
終わり  
 

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