何の前触れもなくあの赤ダルマがやってきた。
その赤ダルマが見たソファに座る二人の少女…
赤い服を着た少女は日向夏美、青い服を着た少女もまた…
ギロロ「な、夏美がふたり?!!何てことだ…
俺はこの歳でもう老眼になったのか?!」
ギロロは驚愕した。自分の目の前に思いを寄せる相手が二人もいたことに…
夏美「何言ってるのギロロ…?もうひとりは冬樹よ…」
ギロロ「ふ、冬樹だと?こ…これはどういうことだ…?」
夏美「ボケガエルとクルルのいたずらで冬樹が女の身体にされちゃったのよ…
私のカツラをかぶったらわたしに本当にそっくりでしょ…」
ギロロ「い、いや…こ…これは…よく見ると…
ふ…冬樹が夏美以上に夏美に見える…」
今のギロロには冬樹の方が本物の夏美に見えている。実際の夏美などはまやかし…
そのギロロの目線は自然と冬樹の胸元に行っていた。
夏美を軽く超えるバストの大きさがギロロの理性の糸が切れてしまった。
次の瞬間、ギロロはその胸に飛び込んだ。
冬樹「わああああああああああ!!
伍長!いきなり何するの?僕は冬樹だよ!!」
夏美「なにやってんのギロロ!!」
冬樹「姉ちゃん!ギロロを何とかしてよ!!くっついて離れないんだ!!」
夏美「ギロロ!!冬樹から離れなさい!!
いい加減にやめないと本気で怒るわよ!!」
(暴力シーンにつき中略させていただきます…)
冬樹「…もう…ギロロ…ひどすぎるよ…僕の乳首をくすぐるなんて…」
ギロロ「す…すまん…冬樹…俺としたことがついうっかり…」
夏美「うっかりだけじゃ済まされないことなのよ!
今度やったら本当に宇宙警察に通報するわよ!」
夕食が終わり一息ついたところ、ケロロは冬樹をお風呂に誘った。
ケロロ「冬樹殿、一緒にお風呂にはいるであります!」
冬樹「いいよ。」
秋「…え?!冬樹?…いまなんて…?」
冬樹「軍曹とお風呂に…」
夏美「ちょっとあんた!自分が女だということ忘れたの?
ボケガエルと一緒に入れるわけないでしょ!!」
冬樹は忘れていた。今の自分が女であることを…
そして夏美にはケロロの言葉が計画的なものだと聞こえていた。
間違いなくボケガエルは冬樹にいたずらをする。
冬樹とボケガエルを一緒にお風呂に入れることは絶対に許してはならないのだ。
冬樹「じゃあ僕が先にお風呂に入るね…もう下着のつけ方も大丈夫だし…」
冬樹は夏美を気遣ってひとりで入れることを言ったようだ。
しかし夏美には冬樹が浴室でひとりになることの危険性が解っていた。
邪悪なボケガエルから冬樹を護れるのは自分しかいないことを…
夏美「だめよ冬樹!今から私と一緒に入るのよ!」
冬樹「え!?姉ちゃんと一緒に?…小学生じゃないんだから…ちょっと困るよ…」
秋「夏美、冬樹も疲れてるのよ…
そろそろひとりにさせてあげてもいいんじゃないの?」
夏美「だめ!!冬樹と女同士の話をしたいのよ!!」
夏美になかば浴室にむりやり引っ張られた冬樹。
浴室に入るとすぐに服を脱がされてしまった。
いまの冬樹はもう姉の言うようにするしかなかった。
夏美「冬樹…身体洗ってあげる…」
冬樹「いいよ…身体くらい自分で洗えるから…」
夏美「何言ってるの?あんたぜんぜん洗い方知らないでしょ。
わたしがきちんと教えてあげるわよ。」
夏美は冬樹の片方の胸に石鹸のついたタオルをあてた。
そしてそのタオルを片方のバストを包み込むように洗い始めた。
タオルを動かすごとに冬樹の大きなバストは上下左右に揺れた。
冬樹「姉ちゃん…くすぐったいよ…
もうわかったから、タオルを僕にちょうだい…」
夏美「うるさいわね!少しはお姉さんの言うこと聞きなさいよ!」
つぎに夏美はタオルに人差し指に突っ込み、それを冬樹の乳輪にあてた。
その指で夏美は冬樹の乳輪を円を描くようにまわしながら洗った。
冬樹「いやん…姉ちゃん…ほんと…くすぐったい…やめて…」
夏美「今大事なところ洗ってるから、がまんしなさい…
動いちゃダメよ…」
冬樹「や…ちょ…姉ちゃん…あ…あん…そんなに…」
夏美「どう…冬樹…気持ちいい?
実はわたしもやってみたかったんだ…ほかの子に…」
夏美が指を動かすたびに、冬樹は甘ったるい声がだしていた。
その声は、冬樹が女の子として発した…初めての黄色い声だったという…
夏美「さあ冬樹、今度は大事なところを洗うわよ!」
冬樹「だ、大事なところ?!いやだよ!そこくらい自分で洗わせてよ!」
夏美「だーめ!男と女では洗い方が違うのよ!
わたしがしっかりと教えてあげるから!」
冬樹「…あ、あんまりきつく洗わないでね…」
夏美「それじゃあ、股を開いてア○コを私に見せなさい…」
冬樹は恥ずかしい顔をしながら脚を開き、夏美の前にに自分の陰部を見せた。
しかし夏美は冬樹のじっと陰部を見つめていた。
夏美「へぇ〜、冬樹のアンダーヘア結構生えそろってるのね…
あんた成長早いわね…小雪ちゃんはまだ少ないけど…
冬樹「姉ちゃん…早く…はずかしいよ…こんなとこ見せるなんて…」
夏美「じゃあ冬樹…中を開くから…ちょっと痛くなるけど、辛抱しなさいよ…」
夏美はヘアにかくれた冬樹の下の「おおきなくちびる」を開いた。
その中から小豆の大きさほどの突起が現れた。
夏美「冬樹、見えてる?この小さなイボみたいなのが女の子の「お○んち○」よ。
女の子はいつもここを洗うのよ…
今から洗うから…動いちゃダメよ…」
冬樹「あ…あん…やだ…なんかすごく…や…やめて…」
夏美「どう?すごく気持ちいいでしょ…
この快感は女の子にしかわかんないのよ…」
冬樹「ね…姉ちゃん…もういいよ…きれいになったみたいだから…あ…やん…」
夏美「冬樹…特別に…私の舌であんたの○ソ○をきれいにしてあげる…」
冬樹「ちょっと…姉ちゃん…ダメだよ…そこは…」
夏美の舌が冬樹の下の「くちびる」から「突起物」までを刺激した。
その動きが速くなるたびに、冬樹の声のトーンは次第に高くなっていく。
これはもう男の冬樹の声ではない。完全に女の冬樹の声になっていた。
そう…いま彼…いや彼女は実の姉から「女」を教えられているのである。
そして…夏美の舌が止まったときには、冬樹の瞳には大粒の涙が浮かんでいた…
月曜日の朝…冬樹が夏美、夏美が冬樹に入れ替わって登校する初日。
冬樹は夏美のかつら、赤いコンタクト、つけまつげを装着し、
制服ももちろん夏美のものを着ている。
一方、夏美は髪を黒く染め、冬樹独特のアホ毛を立て、残りの後ろ髪を束ねた。
その上で冬樹の制服を着用している。
その夏美の隣には、初めて女子の制服に戸惑う冬樹の姿があった。
冬樹「姉ちゃん…スカート脚がスースーして気持ち悪いよ…」
夏美「がまんしなさい!そのうち慣れるわよ!」
冬樹「こんなに丈が短いとスパッツもはけなくて、みんなの視線が気になるよ…
はずかしい…学校行きたくない…」
夏美「何言ってるの冬樹、いまさら休むなんていわないでよ!」
冬樹「やっぱり軍曹に代わりに行ってもらった方が…」
夏美「冗談じゃないわよ!!
あいつが学校でトラブルなんか起こしたら、わたしたち学校行けなくなるのよ!
だいいちボケガエルに学校の授業なんて理解できるわけないでしょ!」
冬樹「それはそうだけど…
今日僕たち体育の授業があるでしょ…姉ちゃんはともかく、
僕は姉ちゃんみたいに運動神経よくないから…」
夏美「調子が悪いって言っておきゃいいのよ。元に戻ったら私が一気に挽回するから。
ほら、行くわよ冬樹!!遅刻しちゃうわよ!!」
「なつみさーん♪おはようございますー♪」
日向家の玄関にこだまする少女の声。
その少女の名は東谷小雪。夏美の親友である。
ていうか、小雪ちゃん!それ小学生みたいですよ!!
小雪「夏美さーん♪冬樹くん。 おはようございます!」
冬樹「おはよう、東谷さん。…あ…」
小雪「冬樹くん…なんで夏美さんのかっこうしてるの?
で、夏美さんは冬樹くんのかっこうをして…」
忍者の小雪にはすぐに冬樹が夏美、夏美が冬樹に変装していることなど
すぐにわかってしまった。ていうか変装自体にかなり無理がありますけど…
小雪「夏美さん、これはどういうことですか?
もしかして!冬樹くんに女装の趣味があったんですか!?」
夏美「違うわよ小雪ちゃん!!
…ボケガエルたちが悪ふざけで冬樹を女の子の身体に変えちゃったのよ…
しかも1週間効果が続いて、仕方ないから冬樹と私を入れ替えて登校するの…
だから小雪ちゃん、冬樹が先生やさつきたちにばれないようにサポートしてあげて。」
小雪「そうなんですか…わかりました!
命をかけて冬樹くんをお守りします!」
でも女の子になった冬樹くんって、夏美さんより色っぽいですね…
胸も…腰も…ふとももも…お尻も…夏美さん以上ですね…
まもりがいがあります…」
冬樹「東谷さん…そんなに見つめないで…恥ずかしいよ…」
小雪「冬樹くんってば…赤くなっちゃって…女の子同士なんですから…
それに、男の子になった夏美さんもカッコイイですね!」
夏美「小雪ちゃん…私は冬樹のかっこうしてるだけで、
中身まで男になったわけじゃないからね…」
朝のホームルーム、1時間目の数学、2時間目の英語を何とかこなした冬樹。
とりあえずは先生方やクラスメイトには夏美の変装はばれていない。
しかし、ついに魔の3時間目がやってきた。
そう、冬樹がもっとも恐れている体育の授業なのだ。
運動神経がよくない…いやそれ以前に体操服に着替えなければならないでしょ…
冬樹がはじめて入る女子更衣室。もちろん冬樹には人生にあるかないかの経験だ。
女子たちが制服を脱ぎ始めている。もうなかからブラが見えていて…
しかもひとりやふたりだけではない。次から次へと彼女たちは脱いでいる。
冬樹がはじめて見る母と姉以外の女の子の下着姿…まあいちおう自分のも見てるわけですが…
やよい「夏美…どうしたの?」
さつき「顔が真っ赤だよ…熱でもあるの?」
冬樹「い、いや…女の子って…け…結構大胆なんだね…」
さつき「なにいってるの?あんたも早く着替えないと遅刻するわよ…」
小雪「夏美さん、早くお着替えしましょうね…」
戸惑っている冬樹に小雪が近づき。小雪は冬樹のブラウスのボタンを外し始めた。
そのブラウスの下からは、夏美のものよりさらに大きな胸のふくらみが現れた。
冬樹「やめてよ東谷さん!!いきなり脱がさないでよ!!」
さつき「夏美…いま『東谷さん』って叫んだような…」
やよい「急に…なにがあったのかしら…」
冬樹「!!」
小雪「(小声で)冬樹くん…いけませんよ…」
冬樹「…ごめん…でも今のはちょっと強引だよ……」
さつき「小雪ちゃん…今日の夏美変じゃない…」
小雪「ええ、ちょっと週末かぜひいてて…病み上がりなんです…」
やよい「…見学してるほうがいいんじゃないの?」
小雪「大丈夫です…」
小雪のフォローで着替えのところはなんとかクリアできた。
結局冬樹は更衣室の片隅で小雪に見守られながら着替えをしたとのこと。
皆さんはすでにおわかりだと思うのですが、
確かに冬樹くんの身体は女の子になったのですが、心は男の子のままなんです。
ですから、女の子の着替えなんか見ちゃったら、顔が赤くなるのは仕方のないことなんですよ。
体育が絶対苦手の冬樹。しかし夏美からは絶対出席、絶対手を抜くなと言われていた。
もっとも、冬樹にはこの体育が早く終わってくれることを祈るばかりだった。
だがしかし…
先生「3−0でA組の勝利!」
さつき「夏美!すごーーい!!完全試合よ!
全員奪三振で、3打席連続ホームランなんて!!」
やよい「ほんとすごいわ…今日の夏美いつもより調子いいんじゃない?」
えええええ?!!ま、まさか、あの冬樹くんに奇跡が起こったのですか!?
し、信じられません!!
冬樹「あ、ありがとう…でもみんな悪いことしちゃったかな…
(なにこれ…?まさかクルル、僕にほかに何かしたのかな…)」
小雪「いや、夏美さん謙遜ですよ!
夏美さんはやっぱり最強ですよ!!
(冬樹くんすごすぎ…本当はやればできるんだ…)」
先生「日向さん、今日の日向さんはいつも以上にすばらしかったわ。
みんなもきっとそう思ってるわ…」
冬樹「せ…先生…ありがとうございます…」
そうなんです。信じられないかも知れませんが、
女の子になった冬樹くんの運動能力は飛躍していたのです。
もしかしたら夏美ちゃん、いや夏美ちゃん以上かもしれません。
そして向こう側から夏美に扮した冬樹の大活躍に拍手を送っている少女がいた。
彼女の名は西澤桃華。冬樹のクラスメイトでありガールフレンドでもある。
桃華のクラスと夏美のクラスは体育では同じ時間に授業を受けている、
そして今日のソフトボールの相手チームだったのだ。
お昼休み、夏美は冬樹が体育で大ミスをしたんじゃないかと心配になり、
桃華からその状況を聞いてみようとした。
そんな夏美だが、実は彼女もまた話題になっている。
その話題のタネが「日向家の血の覚醒」である。
夏美は冬樹として体育に参加していたが、
その持ち前の運動能力をそのまま発揮したため、
それがすべて冬樹のものとして認識されてしまったのだ。
夏美「桃華ちゃん…体育のことなんだけど、冬樹ってやっぱり…」
桃華「わたしもびっくりしました。冬樹くんとても運動神経がいいんですね。」
夏美「ま、まさか…桃華ちゃんってばお世辞がうまいんだから…」
桃華「お世辞じゃありません。
今日の体育ソフトボールだったんですけど、ホームランを3本打ったんですよ。
しかも私たちのチーム、誰一人冬樹くん相手に打てなかったんです。」
夏美「え!?うそ!!あの冬樹が?
それはありえないわ…きっとクルルのチートよ、ドーピングよ!」
夏美にはまだ信じられないことである。
今までの経験からすると、クルルの発明にはいくつものクセがあり、
冬樹の女体化以外にも冬樹の身体能力を強化する何かを仕込んだのではないかと思っていた。
放課後、女の子になった冬樹の運動能力が飛躍したのが気になった夏美と桃華、
その真相を直接クルル曹長に聞いてみたが…
夏美「クルル…ちょっとあんたに聞きたいことがあるみたいだけど…」
桃華「クルルさん…実は今日夏美さんになった冬樹くんが体育で大活躍したんです…
もしかしたら、冬樹くんを夏美さんに合わせて強化されたんじゃないかと…」
クルル「冬樹をドーピングした?俺はそこまではやんねーぜ…
俺はただ単に冬樹を女に変えただけだ…
冬樹が運動神経が飛躍したのは、冬樹の潜在能力が覚醒したんだろう…
もっともあいつはあの日向秋の子どもだからな…
今の冬樹は夏美以上の能力かもしれん。下手をしたら一撃で俺たちの命なんか吹き飛んじまうかもな…」
夏美「ちょっと!わたし以上ってどういうこと?」
クルル「おまえだって直接見てるだろ?女の冬樹の身体を…
バストもウェストもヒップも…
自分よりずっとスタイルがいいのうらやましがってるだろ…」
桃華「夏美さん、見たのですか?女の子の冬樹くんのはだか…」
クルル「こいつらきのう一緒にお風呂に入ってるんだ…おめえも冬樹と入ってみればわかるぜ…」
夏美「余計なこと言うんじゃないわよ!!」
桃華「そうなんですか…そうですよね…
やっぱり女の子になった冬樹くんは相当のナイスバディなんですよね…
当然ですよね…秋お母様の子なんですから…」
しばらくして冬樹が帰ってきた。小雪も一緒だった。
冬樹「ただいま…」
小雪「おじゃまします♪」
夏美「おかえり…冬樹…じつは桃華ちゃんが来てるの…」
冬樹「いらっしゃい、西澤さん」
桃華は、夏美そっくりの少女を見つめた。その少女の正体は冬樹である。
冬樹の変貌ぶりは桃華の目から見てもあきらかだった。
背中に負担がかかるほどの胸のふくらみ、細い腰のくびれ、むっちりとした太もも。
あらゆる部分で自分をはるかに上回る体つきをしている。
日向秋という母親の遺伝子を色濃く受けた冬樹のすがたなのだ。
桃華「冬樹くん…夏美さんのかつらとコンタクトを外してください…」
桃華はきびしい現実を受け止めるのを覚悟したのか、冬樹の素顔を自分に見せるように言った。
冬樹はかつらとコンタクトとつけまつげを外し、男としての冬樹の顔を桃華に見せた。
桃華の見た顔は、いつも見慣れている日向冬樹の素顔そのものだった。
しかし、顔より下はいつもの冬樹ではない。
桃華はその上下のギャップに堪え切れず泣きくずれてしまった。
桃華「ふ…冬樹くん…わたし…わたし…
うわあああああああああああん!!!」
冬樹「に…西澤さん、どうしちゃったの?」
桃華「冬樹くんが女の子になっちゃったら、
わたし、もう冬樹くんのお嫁さんになれないーーーーー!!」
冬樹「姉ちゃん…いったい何があったの?」
夏美「あんたの運動神経が急に良くなったことがおかしいと思ったから、
桃華ちゃんとわたしが冬樹をドーピングしたんじゃないかとクルルに聞いてみたの…
そうしたら、冬樹の潜在能力が覚醒したって言うことだったのよ…
そのあと、クルルが余計なことを言いだして、それをきいた桃華ちゃんが…」
冬樹「そうだったんだ…心配してくれてたの…
ごめんね西澤さん…僕の身体…変わりすぎちゃって…
本当は僕も嫌なんだ…効果が1週間でもいきなり女の子になるなんて…
でも西澤さんは本当の女の子だし…きっとお母さんみたいに立派な身体になるから…
西澤さんはとっても強い子なんだから、泣いちゃダメだよ…」
夏美「あんまりフォローになってないけど、まあ冬樹の精一杯の言葉だし…
桃華ちゃん…もう泣かないで…」
「うわああああああああああああ!!!」
夜8時30分ごろ、浴室に冬樹の悲鳴がこだました。
その悲鳴を聞きつけた夏美はすぐさま浴室に向かった。
夏美はいやな予感がした。あのボケガエルがとうとう冬樹の入浴を襲ったものだと…
夏美「ボケガエル!!!あんた冬樹に何するの?!!」
冬樹「姉ちゃん、違うんだ!!軍曹はいないよ!」
夏美「なんなのよ冬樹!急に大きな声だして。近所迷惑じゃないの!
ってなんで床が真っ赤になってるの…?」
冬樹「ね…姉ちゃん…ぼ…僕に…
せ…生理が来ちゃったみたいなんだ…」
冬樹の出血は予想以上に多く、浴室の床一面が冬樹の血液で赤く染まっていた。
その上室内は体液の生臭さと血液の鉄分のニオイに包まれていた。
出血がおさまったあと夏美は冬樹の月室内に残る血液を洗い流した。
冬樹「…まさか僕が女になってる間に生理が来るなんて…」
夏美「まさかあんたに初潮が起こるなんて、思いもしなかったわ…」
冬樹「どうしよう…出血が続くと学校にも行けないよ…」
夏美「仕方ないわね…
今晩はわたしのナプキン貸してあげるから、それを当てて寝なさい…」
冬樹「ごめんね姉ちゃん…」
夏美「別にいいのよ…姉として当然のことよ…」
9時過ぎになって秋ママが仕事から帰宅した。夏美は冬樹に生理が来たことを母親に説明した。
秋「冬樹が初潮?」
夏美「そうなのよ…びっくりしちゃった…」
秋「でも…女の子なら誰でも経験することだし、冬樹にはむしろ良かったんじゃない?
とってもいい経験ができたから…おめでとう!冬樹!」
冬樹「ごめん…あんまりうれしくないよ…」
秋「そうだ!明日の夕食はお赤飯ね!
何年ぶりかしら?夏美に炊いてあげたのが…」
夏美「もう…ママったら…冬樹の気持ちも少しは考えて…」
もう、秋ママのなかでは冬樹くんは完全に『二女』になっています。
もう彼女の独走をだれもとめられません。
冬樹が眠りにつこうとしたと聞き、夏美が枕を持って冬樹の部屋にやってきた。
冬樹「姉ちゃん、どうしたの?」
夏美「冬樹…今晩一緒に寝てくれる?
ていうか、じついろいろお話しといた方がいいと思って…」
そういいながら夏美は冬樹のベッドにもぐりこんだ。
中学生になった二人が並んで眠るにはとても小さい。
夏美は冬樹の身体に寄り添った。それによって二人の大きな乳房がくっつこうとしていた。
入浴して間もない夏美のボディソープとシャンプーの香りが冬樹を包み込んだ。
夏美は冬樹の手をにぎった。
夏美「冬樹…何赤くなってるの?私たちきょうだいでしょ…」
冬樹「姉ちゃんが寄ってくるから…」
夏美「ねえ冬樹…いまおなか痛くない?」
冬樹「今は大丈夫だけど…どうして?」
夏美「もしかしたら、あんたに生理痛が起こるかも知れないから…」
冬樹「生理痛…そんなに痛いの?」
夏美「私はそんなにひどくはないけど、クラスの中には貧血で倒れる子だっているのよ。
あんまりおなかが痛くなるようだったら、体育は休みなさい。
それから部活の助っ人なんか引き受ける必要なんてないから。」
冬樹「心配してくれてるの?」
夏美「だってあんた…けっこう無茶するし…それが原因で倒れたら困るでしょ…」
冬樹は姉は自分が女になっても、本当の妹のように思ってくれていると思った。
姉は常ならぬ現実から目を背けたりせず、正面から向かって自分と接しているのだ。
そんな冬樹ではあったが、すこし夏美に聞いてみたいこともあった。
冬樹「…姉ちゃん…もし僕がほんとうの妹だったらどう思うの?」
夏美「スタイルだけじゃなくて性格や好みまで同じだったら困るわ。
でもそれって一卵性でも実際そうはならないみたいだけど…
私は別に冬樹が弟でも妹でもよかったと思ってるの…
あんたが女でもボケガエルたちを思う気持ちは変わんないんじゃないの?
だけど…あんたもサブロー先輩を好きになってたら、
サブロー先輩の激しい取り合いをしていたかもね…」