「こんなことして、ただで済むとは思ってないでしょうね!?」  
軍曹ルームに夏美の声が響く。夏美はベッドに拘束されていた。  
両手関節・足関節は丈夫な布性の抑制帯で縛られ、丁度大の字のように固定されている。  
抑制帯の肌に当たる部分は厚手の面素材で皮膚を傷つけないような工夫がされている。  
四肢の端のだけ縛られているため、手足を動かしたり、体幹をひねる事などは可能だった。  
最近すっかりおとなしくなっていたケロロに油断したのが夏美の失敗だった。  
部屋の片付けの手伝いを懇願され、訪れるとクルル作と思われる怪しげな機械に捕らえられこの様だった。  
軍曹ルームにはケロロとクルルの姿があった。  
「今日こそが、ポコペン人を研究し尽くした我輩が勝利をおさめる記念すべき日であります」ケロロは拘束された夏美を前に得意げにふんぞり返っている。  
「俺の仕事は終わったみてぇでし、もう戻っていいかい?」クルルは部屋の隅の方でつまらなさそうにパソコンに向かっている。  
 
「はずしなさいよ。ボケガエル!」  
「強気の態度もそこまでであります」ケロロは夏美の短いスカートをまくり上げると、下着に手をかけ一気に引きずり下ろした。  
「きゃっ」と夏美が小さな悲鳴をあげた。  
あらわになった下半身を隠そうと大腿を合わせようとしたが、縛られた下肢はそこまでは動かなかった。  
 
「ふーん、髪が赤いと、・・・も赤いのね」  
ケロロがふっとそこに息を吹きかけた。  
「あ・・・」夏美はえもいわれぬ感覚に身をよじる。  
「夏美殿、覚悟するがいい。ママ殿の肩叩きのために鍛えた我輩のフィンガーテクをたっぷりと味わっていただこう」  
ケロロの指が夏美の秘部に添えられた。そして、会陰を押し開くと敏感な部分を探しだし、グリグリと動きだした。  
その自慢するだけはある動きに夏美の身体が反応する。触れられている箇所は隆起し、ケロロの小さい手は夏美の液で光っている。  
「いやぁ」夏美の声が漏れた。その時、ケロロの腕が同じケロン人によってぎゅっと掴まれた。  
 
「待たれよ、隊長殿」  
ケロロを制止したのは天井裏から飛び降りてきたドロロであった。  
「夏美殿が嫌がっているではござらぬか」  
「ド・・ドロロ」ケロロはいつものとおりすっかりドロロを忘れていた。  
ギロロにはでたらめの調査を命令し、怪しまれないようにタママを動向させて日向家から遠ざけることに成功していた。  
「ドロロ兵長、良く見たまえ。夏美殿は喜んでいるのだよ」  
ケロロの言葉にドロロは夏美の顔に目を向けた。夏美はケロロの超絶フィンガーテクを受け、まさに陥落寸前であった。視線は定まらず、緩んだ口からは喘ぎが漏れていた。  
「た・・確かに、嫌がっている顔ではござらぬな。」ドロロは恍惚とした夏美の表情をマジマジと見返した。  
 
「猫だよ、ドロロ君」  
「!猫?」  
「ポコペン人女性は猫と同じなのだよ。猫の喉もとをこう、さすってやると、猫は至福の表情を浮かべゴロゴロと喉を鳴らす。  
ポコペン人女性もここをさすると、喜びの声を上げるのだよ。ただし気を付けなければならないのは、お互いにある程度親しくないとこれをやってはいけないのだ。知らない猫さんの喉をいきなりさわると、引っ掻かれるだろ。」  
「・・・・」  
「さあ、ドロロ。早く帰って小雪殿に実行だ。きっと小雪殿も君の愛情を待っているよ」  
「・・分かったよ、ケロロ君。じゃあ僕、行くね。・・・ご免」  
ドロロは天井裏に消えていった。  
「ふー・・」ケロロは天井を見送りながらため息をついた。「危ないとこだったであります」  
 
「さあ、今度こそ覚悟するであります。夏美殿」  
ケロロは再び夏美のあらわな秘部に向き直った。  
ケロロが出任せでドロロを翻弄している間の内に夏美は自分を取り戻しつつあった。恥ずかしさと苦やしさで頬が好調する。しかし、ケロロの指が近づくと、先ほど経験した感覚が甦り、期待で腹が締め付けられる。  
ケロロの指が蠢きだした。腰から脊髄を伝うように後頚部に刺激が走る。液が溢れるそこにその指が入ってきたが抵抗なく迎え入れてしまった。そして、また表情は恍惚となっていく。  
(私、いかされちゃうの?・・・ボケガエルなんかに・・・)  
 
(ボケガエルなんかに・・・)  
「・・そうよカエルじゃない。あんたなんか!!」頭を大きく振り、持ち上げると夏美はキッとケロロを睨みつけた。そして大腿を左右に動かしてケロロの動きの邪魔をした。  
「ど・・どうしたでありますか・・夏美殿。良かったんじゃ・・・」ケロロは急な夏美の変化に凍てついている。  
「こんなもの!」夏美が全身に力を込め身体を起こすと、右下肢の抑制帯が鈍い音をたて引きちぎれた。そして自由になった右下肢は、秘部を隠すこともなくケロロを蹴飛ばした。  
「もう許さないわ。あんた達、覚悟はできてるでしょうね」右膝を立てると更に力が加わり他の抑制帯も軋みだした。  
「きぃーやぁー」ボールのように転がって、ケロロの身体は部屋の隅に座っているクルルの脇にたどり着いた。「なんとかしてー」  
 
ブチッと音が響き左下肢の抑制帯も契れた。夏美は両膝をたて更に力を入れる。「こんなことして、ママにもいいつけてやるわ。」  
「どうしよー、クルルー」ガタガタ震えるケロロはクルルの後に隠れる。「夏美殿が暴れ出したら、我輩達殺されちゃうよ」ケロロはクルルを後ろから激しく揺さぶった。  
「んじゃ、ギロロ先輩にでも助けを求めるかい?」  
クルルの言葉にケロロの動きが止まった。「な・・何いってんの、あんた。そんなことしたらギロロに先に殺されちゃうじゃん。」  
しかし、夏美の動きも止まった。「・・・だめ」  
「・・・ギロロは呼ばないで」静かな口調だった。夏美は両下肢を合わせスカート落とし下半身を隠した。まだ結ばれたままの上肢を動かしてケロロに合図する。「暴れないから、これとってちょうだい」  
「は・・はい」ケロロはそろそろと夏美に近づいた。  
「誰にも言わないから、あんた達もしゃべらないでよ」夏美はケロロに外させた手をさすりながら立ち上がった。そしてケロロの顔を力いっぱい踏みつけるとドアに向かってゆっくりと歩き出した。  
「あ・・暴れないんじゃ・・?」  
「暴れてないわよ。あんたが足の下にいただけでしょ。もう馬鹿なことしないでよね」軍曹ルームから出て行く夏美。  
その背中にクルルが声をかける。「俺達はカエルだけど、オッサンだけは男ってことか」  
 
シャワーを済ませた夏美は自室いた。ベッドに身体を投げ出すと、昼間のケロロの行為が思い出され、下腹部が熱くなる。  
ベッドから降りると窓を開け、庭を見下ろした。ギロロのテントが見える。横ではいつものようにギロロが焚き火をしている。気配を感じたのかギロロが夏美を見上げた。  
「どうした、夏美。何か用か?」  
「あっ・・」夏美もギロロを見詰める。「なんでもないよ。おやすみ」  
(ギロロ、私の部屋に来て)言えなかった。窓とカーテンを閉めてベッドに戻った。  
{・・夏美}ギロロの低音ボイスが腰に響く。夏美はふーっとため息をついた。「今夜も長い夜になりそう」  
 
「本当だったんだね。ケロロ君〜」  
ドロロの横では小雪がうっとりとした表情で身体をよじっている。  
「あーん・・夏美さぁぁん」  
「でも、なんで、{夏美さん}?僕、また忘れられてるの」  
ドロロの苦悩も続く。  
 
おしまい  
 

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