〜酒乱娘暴走再び!…の巻〜  
 
ある日の昼下がり、日向家の廊下を片手に菓子盆を掲げて歩く一人の少年がいた。  
この家の長男でオカルトマニアの中学生、日向冬樹である。  
「軍曹、いるー?」  
冬樹は星のマークの入ったドアの前に立つと、大きな声で呼び掛けた。  
念のため数回ノックしてしばらく返事を待つが、中からは一向に答えがない。  
「入るよー?」  
しかしそれを全く気にせずに、冬樹は接着剤と塗料の匂いが染み付いた部屋に足を踏み入れる。  
すると予想通り、部屋の片隅にはパチパチとニッパーの音を響かせる、ケロロ軍曹の姿があった。  
「何でありますか、冬樹殿? 我輩は現在、神聖なるガンプラ製作の最中なのでありますが」  
「あ、うん。ご近所からお菓子をもらったんだけど、僕も姉ちゃんも、コレあんまり好きじゃなくてさ……」  
振り返りもしないで手元に熱中しているケロロの態度に、冬樹は軽く気後れした。  
ガンプラを作っている時のケロロは、アプローチに入ったプロゴルファーにも似た近寄り難いオーラを放つ。  
背後に『お静かに!』と書かれたプラカードの幻影を見ながら、遠慮がちに言葉を続ける。  
「それで、軍曹ならどうかなと思って持って来たんだけど、食べる?」  
「了解であります。その辺へ適当に置いといて欲しいであります」  
いかにもどうでもいいと言った口調で、ケロロはこれ以上の会話を打ち切るように素っ気無く答えた。  
言葉にされないプレッシャーに負けた冬樹は、軽く頷いてお菓子の入った盆を傍にある座卓へ置く。  
「うん、じゃあ、ここに置くから。ごめんね、邪魔しちゃって」  
謝る冬樹にもはや答えもせず、ケロロは黙々と手を動かす。  
そんな態度に小さく嘆息してから、冬樹は足音を忍ばせて静かに部屋を出て行った。  
 
「おじさま、お庭のお掃除、終わりました!」  
冬樹が立ち去った少し後、元気良く扉を開いて、今度は褐色の肌をした女子高生風の少女が姿を現した。  
ケロロを『おじさま』と慕う恐怖の大王(地球破壊は無期延期)、モア殿ことアンゴル=モアの仮の姿である。  
「おおモア殿、任務ご苦労であります。我輩はいま手が離せないので、後はそこらでマターリしててくだされ」  
「はいっ!」  
ケロロのいい加減なねぎらいの言葉にニッコリと微笑み、モアは座卓の前にちょこんと腰掛けた。  
頬杖を突き、恋する乙女の眼差しで、ケロロの背中をそっと見つめ始める。  
例え自分を見ていなくとも、一緒の部屋にいるだけで、彼女の周りにポワポワと幸せの点描が浮かび上がる。  
嬉しさ一杯といった表情でしばらく過ごすうちに、モアはふと卓上の菓子盆に気を引かれた。  
「あら? これって見たことのないお菓子ですね。てゆーか、興味津々?」  
モアは色とりどりの銀紙に包まれたそれを一つ摘み上げ、しげしげと眺めた。  
彼女の独り言がどうにか耳に引っ掛かり、ケロロはガンプラに集中していた脳みそを3%ほど振り分ける。  
「うむ、さきほど冬樹殿が持って来たヤツでありますな。良かったら食べてもいいでありますよ?」  
「そうですか? じゃあ、いただきます」  
ケロロの許可を得て、モアは銀紙をぺりぺりと剥がし、中身をポイっと口に放り込んだ。  
もぐもぐと噛み締めると、驚いたように口元へ手を当てて、瞳を小さく輝かせる。  
「あ、これ、すごくおいひいれす……」  
「それは良かったでありますな。好きなだけ食べても構わんでありますよ?」  
「ほうれふか? ……んくっ。それじゃ、遠慮なく……」  
半ば上の空で呟かれたケロロの勧めに従って、モアは次々とそのお菓子を頬張ってゆく。  
その後は二人とも無言のまま、包装紙を剥く音とガンプラを組み立てる音だけが部屋を支配していった。  
 
                      ◇  ◇  ◇  
 
「……ふう。これにて完成であります!」  
十数分後、最後の部品を嵌め終えると、ケロロは直立するEMS−05アッグの勇姿を満足げに眺めた。  
かいてもいない額の汗を拭う仕草をしてから、腕を組んで一人ウンウンと頷く。  
「やはり、ドリルは男の武器でありますな。このマイナーさ加減が、またなんとも……」  
「おじさま〜、もう終わりました〜?」  
ケロロがご満悦の表情で呟いていると、その背後にモアがのたのたと這い寄った。  
いつもより少し舌足らずな声に疑問すら覚えず、ケロロは様々な角度から完成品の出来を観察する。  
「肯定であります。ささ、モア殿も我輩と一緒に、この感動を分かち合うであります」  
「それよりも〜、今度は私の相手をしてくれますか〜?」  
「ん? ああ、いいでありますよ。また二人ババ抜きでもするでありますか?」  
「違います〜。もっとイイ事です〜……」  
「ケロッ?」  
後ろからひょいっと身体を持ち上げられ、ケロロは両目にクエスチョンマークを浮かべた。  
そのままモアの膝の上に乗せられると、まるで縫いぐるみのようにきゅっと抱き締められる。  
「はて、なにやらいつもより柔らかくて、おまけにやたらと生々しいような……?」  
モアに抱きつかれた事は何度もあるが、後頭部に当たる感触が普段とは違う。  
不審に思いながら、ケロロはゆっくりと首を捻って背後を振り返る。  
「ホ、ホヒイィィィッ!?」  
横を向いた視界にその理由が飛び込んで来て、ケロロは驚きの奇声を上げる。  
モアはシャツのボタンを外し、フロントホックのブラも左右に開いて、小麦色の乳房を剥き出しにしていた。  
 
「きゃはっ、おじさまぁ……」  
「モッ、モア殿、これはいったい何のつも……ハッ!?」  
驚いて振り仰いだモアの顔は真っ赤に紅潮し、寝惚けているかのようにトロンとした目つきをしていた。  
その表情と、吐息に混ざる甘い香りから、ケロロの額にニュータイプの光が走る。  
「もっ、もしや、冬樹殿が持って来たお菓子とは……!」  
「はい、包み紙には、ウイスキーボンボンって書いてありました〜」  
「うわぁぁ、やっぱり、やっぱりなあぁぁっ!?」  
予想通りの答えに、ケロロは今更ながらモアの手から逃れようとジタバタ足掻いた。  
以前、正月に酒を飲ませてしまった時の彼女の暴走ぶりは、忘れようとしても忘れられない苦い記憶である。  
しかし、モアはそうはさせじと腕に力を込め、裸の胸をケロロの頭にふにょんと押し付ける。  
「おじさまも〜、さっき私の相手してくれるって、言ったじゃないですか〜」  
「い、いやっ、そういう相手の仕方は、正直言って想定外でありますっ!」  
「今日こそおじさまと、最後の一線を越えるんです〜。てゆーか、処女喪失?」  
「モア殿、頼むから落ち着くであります! ……うう、しかし胸が顔に吐息が首筋にああああぁっ!?」  
必死に我慢しようとするケロロであったが、モアの柔らかな肢体の感触に、顔がだらしなく緩んでいく。  
ふうっと首に息を吹きかけられてケロロの抵抗が止まると、細い指先が胴体をつつっと伝い落ちる。  
モアはつるりとした緑色の下腹部に手を伸ばし、そこをさわさわと撫で回した。  
「うふふっ。私〜、ケロン星人の身体の仕組みも、ちゃあんと知ってるんですよ〜?」  
「あっ、モア殿、そこは駄目でありますっ!」  
股間の中心に宛がわれた指が引っ掻くように動かされると、ケロロはビクッと身体を痙攣させた。  
ケロロの身体を指先で弄りながら、モアは上体を左右に揺らして、抱き寄せた頭に乳房を擦り付ける。  
張りのある二つの膨らみはその度にたふたふと弾み、先端の突起もすぐにツンと突き立っていった。  
 
「ケロン星人の男の人は、エッチな気分になると、ここからアレが出てくるんですよね〜?」  
「あう、あうっ! まっ、マズイでありますっ、このままでは、我慢できなくっ……」  
子悪魔的な笑みを浮かべたモアは、ケロロの股の間を執拗にくすぐり続けた。  
頼りないケロロの声に情欲を刺激されたのか、ちろりと唇を舐めて甘い声で問い掛ける。  
細い指先が撫でていく内に、平坦だったケロロの股間が、内側から押されるようにモコリと膨らんでゆく。  
「我慢なんてしないで、私と気持ちイイ事しましょ〜? ……ねっ、お・じ・さ・まぁん♪」  
「ばっ、バルバルバルバルゥッ!」  
誘惑の囁きに抑制を外され、ケロロの口から雄叫びが上がるッ!  
そして、緑色の外皮をメリメリと突き破り、下腹部から地球人と変わらぬ形状の男性器が姿を現すッ!  
これがッ! 『ケロロ・エレクト・フェノメノン(勃起現象)』だッ!  
──などと言う地の文のノリをよそに、モアは初めて見るケロロの剛直に小さく溜息をついた。  
「はぁ……。これが、おじさまの……」  
「あ、あれっ? 今のスルーでありますかっ? モア殿、ここ笑うとこ……うっ!」  
ケロロの戯言を意に介さず、モアはそそり立つ肉棒にふわりと指を絡めた。  
感触を確かめるように軽く握り、うっとりとした視線をケロロの頭越しに投げ掛ける。  
「あ……。すごく、硬くて熱いです……。男の人のこれって、こんなになっちゃうんですね……」  
「モア殿、やめるでありますっ! このままだと、少年エースが発禁にぃ!」  
「平気ですよ、ここは21禁のエロパロ板ですから……」  
「なぬっ? い、いつの間にでありますかっ!? あっ、モア殿、それダメぇん!」  
モアの手が剛直を握ったまま、ゆっくりと上下に動き出し、ケロロの身にゾクリとした快楽が湧き起こる。  
しなやかな指とすべすべとした掌が、膨れ上がった男根を優しく撫で、更に血流を呼び集めていった。  
 
「んふっ。おじさまの、私の手の中でピクピクしてます……。気持ちいいですか、おじさまぁ……?」  
「モッ、モア殿、こんな事、どこでっ……はうっ!」  
酔って火照った頬を興奮で更に赤らめ、モアは反り返った剛直を緩やかに扱き立てた。  
輪にした指の腹で雁首をきゅっきゅと擦られて、ケロロは問い掛けの途中で大きく息を呑む。  
モアはそんなケロロを蕩けた顔で見下ろしながら、甘い響きの声で囁く。  
「以前、怪談合戦の時に、そのテの本をたくさん読みましたから……」  
「おお、詳しくはコミックス3巻の第弐拾伍話を参照でありますな! ……とか言ってる場合かいッ!」  
ケロロがノリツッコミでCMネタをかましている間も、モアの手は熱い肉棒を休み無く愛撫する。  
やがて亀頭の先端からは透明な液体が滲み出し、指の動きに合わせて湿った音を立ててゆく。  
一旦そこから手を離すと、モアはケロロの身体をくるりと正面に向け、目の前の床へストンと座らせた。  
「ちゅっ……。うふっ、おじさまぁ、もっと気持ち良くしてあげますね……?」  
「いっいや、どうぞお構いなくでありますっ!」  
ケロロの口元に軽くキスをしてから、モアはすっと身体を伏せて足の間に屈み込んだ。  
片手で屹立する肉棒を手前に引き寄せると、小さく唇を開いて顔を寄せてゆく。  
「あー……んっ、ちゅぷっ!」  
「のほぉっ!?」  
モアは傘を開いた亀頭をぱくっと咥えると、棒付きキャンディーを舐めるように音を立ててしゃぶった。  
しっとりと柔らかな唇と舌が先端の表皮を滑り、ケロロの首がピクンと後ろに反り返る。  
「ん、はぁ……。ちょっと、しょっぱいです……」  
ちろりと唇を舌で拭い、モアは初めて味わう先走りの味に、どこか満足げな吐息を洩らす。  
目元をポッと朱に染めて呟くその表情は、淫靡な雰囲気を濃密に漂わせていた。  
 
「あむっ、ちゅぷ……。はぷっ、んちゅ……。はぁ、んむっ……」  
「あ、あぁあっ、モア殿、そんな事しちゃ、ダメのダメダメでありますぅ……」  
モアは母犬の乳を吸う子犬の如く、息を継ぐ間も惜しんでケロロの剛直を吸い立て続けた。  
唾液に濡れた亀頭はてらてらと油を塗ったような光沢を放ち、硬い幹はモアの手の中でビクビクと脈打つ。  
ケロロの声は引き出される快楽に力を失い、拒む気力もほとんど無くなってくる。  
自分の奉仕に酔い痴れてゆくケロロの反応に、モアの興奮も更に昂ぶっていった。  
「私も……、あそこが、ムズムズして来ちゃいました……。んっ……」  
モアは軽く腰を浮かせると、チェックのミニスカートの中に片手をするりと滑り込ませた。  
手探りで臍の下からショーツの内側へ指を侵入させ、薄い柔毛を掻き分けてその先に進む。  
指先がぬめりを帯びた秘所に辿り着くと、そこからじぃんと響くような疼きがモアの背筋を貫く。  
「あっ、ふ……! もう、私のここ、こんなに、濡れちゃってます……ん、んんっ!」  
モアは股間に宛がった指を蜘蛛のように蠢かせて、自分の手で火照った花弁をそろそろと慰め始めた。  
「おじさま、聞こえますか……? 私のあそこが、くちゅくちゅいってるの……、ん、ふぅ……」  
「な、あ、あの、モア殿っ!?」  
潤んだ瞳で上目遣いにケロロを見上げながら、モアは淫らな問い掛けを放った。  
細かく指を左右に揺らし、わざと音を立てて濡れた秘裂をいじり、自分とケロロの欲望を聴覚からも刺激する。  
ケロロはモアの顔とその向こう側で揺れるスカートの尻を交互に見やり、上ずった声を上げる。  
「おじさま、それじゃあ、続けますね……? はむ、ちゅぷっ、んむぅ……」  
「むほぉっ!? やっ、だからその、モア殿、うっ、くうっ!」  
軽く頭を振って顔に掛かった髪を首の後ろに流すと、モアは口唇による愛撫を再開する。  
ぬめる舌先で敏感な皮の継ぎ目をくじられて、ケロロは苦痛のそれにも似たうめきを洩らした。  
 
「あぷ、ちゅるっ……! んふぅ、むっ、くぷ、ちゅ……っ!」  
「うぁっ! こっ、これはそのっ、まったりとしてそれでいてしつこく……はひぃ!」  
自身の興奮を表すように、モアの奉仕はどんどん激しさを増していった。  
頬をすぼめて零れ落ちる唾液を啜り、口の中で舌をぬたぬたと絡め、熱い肉棒を責め立てる。  
積み重ねられる快楽に、ケロロの剛直は血管がくっきり浮き出るほど膨れ上がっていく。  
「ん……っぷ、んんっ! んっ、ん、んんぅ、んっんっん!」  
頭を上下に揺り動かし、唇で幹を扱き立てながら、モアは浅く埋めた指先で己の秘裂を掻き回す。  
隆起した陰核を探り当て、剥けかけた包皮ごとそれを摘むと、くにくにと捏ねるようにして刺激する。  
高々と掲げられた腰は官能にうねり、溢れる蜜でショーツの股布がじっとりと湿ってくる。  
もし後ろから眺める者がいれば、指の動きが克明に透かして見える程、モアの股間は濡れそぼっていた。  
「んっ、ぷはっ! はっ、はぁ……。おじさまぁ、私もう、我慢できなくなっちゃいました……」  
「……へっ? ななっ、なにがですかなっ?」  
しばらくして、モアは水面から顔を上げるように剛直から唇を離すと、切なげな口調で訴えた。  
心地良さに我を忘れかけていたケロロは、その声にハッと気を取り直し、間の抜けた疑問を投げ掛ける。  
モアは性の昂ぶりに蕩けた笑みを浮かべて、ケロロの姿を見据えたまま、フラフラと頼りなく立ち上がってゆく。  
「私の中に、おじさまのが欲しくて、堪らないんです……。んっ、しょ……」  
「ゲッ、ゲッゲロォッ!?」  
スカートの左右に両手を潜らせ、モアはもそもそと腰を動かす。  
上体を屈めながら彼女が腕を降ろすと、褐色の太腿を純白のショーツがするすると滑り落ちる。  
白と茶との眩しいコントラストにケロロが目を奪われている内に、モアはよろめきつつもそこから足先を抜く。  
軽く足を上げた拍子に、スカートの裾からチラリと覗いた淡い茂みに、ケロロの視線は強烈に惹きつけられた。  
 
「んふふっ……。これからとうとう、おじさまと一つになれるんですね……てゆーか、熱烈合体?」  
「ちょ、ちょっとタンマでありますっ! これ以上はさすがにマズ……んっ!?」  
脱いだショーツを指先でくるくると回し、モアは期待を込めた表情でケロロに歩み寄った。  
ケロロはじりじりと後ずさりながら、何とか思いとどまらせようと、迫るモアを必死に掻き口説く。  
しかし、途中で床へ突いた掌に鋭い痛みと破滅の感触が走り、ケロロの動きがぴたりと止まる。  
恐る恐る手をどけて見ると、そこにはポッキリと片腕の折れたアッグの無残な姿があった。  
「のおおぉぉっ! わっ、我輩の血と汗と涙の結晶がぁぁっ!」  
今そこにある危機も忘れ、ケロロは震える手で壊れたガンプラを掬い上げた。  
取れた腕をカチカチと合わせるが、ジョイント部がポリキャップの中で折れている為、元には戻らない。  
「あは、あはは……。これではジャブロー攻略戦で、ジオン公国軍の勝利は望めないでありますよ……」  
乾いた笑いを洩らすケロロは、虚ろな瞳で中破したアッグを眺めつつ、痴呆のように同じ動作を続けた。  
完全に無視される格好になったモアは、ぷうっと頬を膨らませて、不満げに唇を尖らせる。  
「おじさまぁ? それくらい、後で直せばいいじゃないですか……」  
「はははっ……、手なんて飾りですよ。偉い人にはそれが分からんのです……」  
しかし、喪心したケロロは全く顔を上げず、ブツブツとうわ言を呟くばかり。  
そんな態度にモアは眉をひそめていたが、やがて何かを思いついたらしく、小さく笑みを浮かべる。  
「こっち見てくれないと、こんな風にイタズラしちゃいますよ……、えいっ!」  
モアは手に持っていたショーツを大きく広げると、掛け声と共にケロロの顔面にすぽっと被せた。  
足を出す穴からケロロの両目が出て、まるで覆面レスラーのような格好になる。  
「フッ、フオオオォッ!!」  
その絶妙なフィット感に、ケロロは履いてもいないブリーフの両脇を肩口まで引き上げたい衝動に駆られた。  
 
「キャハハハっ! おじさま、すご〜くお似合いですよ?」  
「モッ、モア殿っ!? ここっ、これはモア殿のパ、パ、パン……!」  
「んふっ、おじさまぁ、やっと私を見てくれましたね? じゃあ、続きですよ……」  
「はっ、し、しまったぁっ! アッグに気を取られて逃げるチャンスを失ったでありますっ!」  
膝を突いたモアにがっしりと肩を掴まれて、ケロロはようやく正気を取り戻した。  
けれど時すでに遅く、モアはケロロの手からガンプラを奪い取って脇に置くと、そのままそっと押し倒す。  
仰向けに寝かせた肩を床に押さえ込み、ケロロの身体の上に四つん這いで圧し掛かる。  
ちょうど鼻の辺りにある湿った股布から、むせ返るほどの愛液の香りが立ち昇り、ケロロの意識を幻惑した。  
「えっと、確か……、ここに、こう……して、入れるんですよね……?」  
「あああ、モア殿、まだ若いんだから、もっと自分を大切にしないといけないでありますぅ……」  
片手でケロロの剛直を垂直に立たせたモアは、もう一方の手でスカートをまくり、濡れ切った秘所を晒した。  
膝をずらして位置を合わせ、握った肉棒の先端で僅かに開いた肉の花弁を、確認するように縦になぞる。  
熱くぬめった陰唇と大きく傘を開いた亀頭が擦れ、互いを求めてヒクヒクとわななく。  
そのままじりっと腰を寄せると、ケロロの先端が肉の狭間につぷっと滑り込む。  
「んっ、んんんんん〜っ!」  
「くほおぉぉっ!?」  
モアはきゅっと目を閉じて眉根を寄せ、背筋を弓なりに反らして、静々と尻を落としていった。  
男を知らない狭い膣道が、硬い剛直によって押し広げられ、強い圧迫感を彼女に与える。  
ぷるぷると肢体を震わせながら、それでも更に腰へ体重を掛け、ケロロの先端を奥へといざなってゆく。  
「んんっ! あ、はぁっ……。おじさまの、ぜんぶ、入っちゃいました……」  
ケロロの身体の上にぺたんと座ると、モアは詰めていた息を大きく吐き出し、薄く目を開ける。  
初めて異物を迎え入れた膣内はきつく収縮し、ケロロの肉棒をしっかりと咥え込んでいた。  
 
「モア殿っ、その、痛くないんでありますかっ?」  
「はい……。ちょっと突っ張る感じがするだけで、あんまり痛くないです……」  
ケロロが疑問を覚えて訊ねると、モアは陶然とした表情でコクンと頷いた。  
声色にも苦痛の蔭りはほとんど無く、ただかねてからの願いが叶った喜びの響きだけがある。  
「これで……、あとは、動けばいいんですよね。んっ、こんな、風にっ……」  
「ぬおっ! くっ、くはっ……!」  
モアは両手を床に突いて体勢を整えると、続けてゆっくりと尻を後ろに引き始めた。  
周囲を取り囲んだ肉襞が剛直を舐めてゆく快感に、ケロロの爪先がピンッと伸ばされる。  
「んっ、は……。私の中っ、気持ちいい、ですかっ、んぅ、おじさまっ……」  
「確かにあっ。無茶苦茶イイでありまあっあっあっ」  
ぎこちない腰使いで動きながら、モアは自分の下で悶えるケロロの姿に淫らな笑みを浮かべた。  
きゅんきゅんと絞り上げるような強い締め付けは、足りない技量を補って余りある。  
微細な襞が織り成す極上の快楽に、ケロロの口は脳に刺した針を弄られたかの如く、素直な感想を吐き出す。  
甘い刺激に晒された肉棒がビクビクと跳ね、その興奮をモアの膣道に振動として伝えてきた。  
「んふ、嬉しいです……。おじさま、もっと感じて下さい……。何だか、私も、んふぅっ……」  
ケロロが悦んでいるという実感が身体の芯を駆け巡り、モアの快楽中枢を喚起した。  
滲む愛液が一気に量を増し、刺激に慣れていない粘膜を保護すると共に、強い摩擦を和らげる。  
より滑らかになった膣内の感覚から異物感が薄れてゆき、代わりに快美な痺れが広がってゆく。  
「私もっ、ちょっとずつ……、あふっ! 気持ち、良くなって、来ましたっ……!」  
急速に目覚め始めた官能に導かれ、モアの身体が悩ましげにうねる。  
腰の動きからも段々と最初の硬さが取れて、律動的な拍子を刻み始めていった。  
 
「あんっ、あ、いいっ……! おじさまっ、すごく、いいですっ……!」  
「うっ、くっ、モア、殿っ……!」  
「おじさまのがっ、私の中っ、出たり、入ったり、してっ……あ、あぁっ!」  
数分もしない内に、モアはすっかり肉欲の虜となり、髪を振り乱しながら懸命に腰を打ち振るっていた。  
つい先程まで処女だったとは思えないほどの激しさで、尻肉をたぱたぱと波打たせ、快楽を貪ってゆく。  
豊かな乳房が動きに合わせて不規則に弾み、艶やかな小麦色の肌を珠になった汗が滑り落ちる。  
結合部から溢れた雫はケロロの下腹をぬらぬらと濡れ光らせ、フローリングの床に幾つもの染みを作っていた。  
「はっ、はぁ、これっ……も、いいですっ……! 奥にっ、ぐりぐり、当たってっ……!」  
「ぬあっ、いけないと分かっているのに、この目が、この目がぁ……」  
前後の動きに疲れてくると、モアはケロロの上に深々と腰を下ろし、尻で水平に円を描き出した。  
張り詰めた亀頭が子宮口をこじり、腹の底から奥深い悦楽が湧き起こってゆく。  
短いスカートは腿の付け根まで捲くれ上がり、ケロロの目は肉茎を咥え込んだ秘裂へ釘付けになる。  
熱い眼差しをその身に受けて、モアの顔に淫蕩な喜色が浮かんだ。  
「あっ、んっ! おじさまっ、もっと見てくださいっ! 私のっ、あっ、いやらしいとこ、ぜんぶっ……!」  
モアは肌に貼り付いた巻き毛を掻き分けると、小指の先ほどに膨れ上がった陰核をケロロの視線に晒した。  
腰を揺らめかせながらそこを指先でつまみ、左右にねじるようにして擦り立てる。  
強烈な快楽に膣道がきゅうんと収縮し、内部の肉襞が剛直に絡みつく。  
「おじさまにっ、見られてるとっ、私、こんなにっ、あふ、気持ち、よくっ……!」  
モアのもう一方の腕も持ち上げられ、そちらは両の乳房を交互に揉みしだき始めた。  
掌に押し潰された膨らみが悩ましげにたわみ、ぷっくりと隆起した乳首が指の間で転がる。  
扇情的な痴態をケロロに見せ付けるようにして、モアは一心に快楽の極みを追い求めていった。  
 
「モアどのっ……! 我輩そろそろ、臨界点を突破しそうでありますっ……!」  
「あっ、はいっ! 出して下さい、おじさまっ! ……んっ、んっ、んっふっ、ん!」  
「いやっ、そうではなくってっ! だっ、だめぇ、赤ちゃん出来ちゃうぅ!」  
ムズムズとした衝動が込み上げてくるのを感じたケロロは、モアに向かって切羽詰った声で訴えた。  
さすがに中で射精してしまってはという思いが、流されかけていた意識を何とかつなぎ留めようとする。  
しかし、そんな思考を理解していないモアは、腰の振りを上下に変化させ、動きを一層激しくしていく。  
くぷくぷと淫猥な音を立てて襲い来る快楽の嵐に、ケロロは情けない悲鳴を上げた。  
「おじ、さまぁっ! わたしもっ、くるっ、あっ、もうすぐっ、きちゃい、ますぅっ! んん、んぅっ!」  
「……めだ、出しちゃ駄目だ、出しちゃ駄目だ、出しちゃ駄目だ、出しちゃ駄目だ、出しちゃ駄目だっ……!」  
耐え忍ぶように自分の胸を抱き、口元に当てた指を軽く噛みながら、モアは絶頂の予感に身悶えた。  
スプリングの効いたマットの上で跳ねるように、腰から上を縦に往復させて、最奥を何度も突き上げさせる。  
ケロロは自分に言い聞かせつつ、括約筋に力を込めて抗おうとするが、射精の欲求は確実に圧力を増してゆく。  
やがて真の限界に達した脳裏にドクンと魂の炎が脈動し、ケロロの双眸がカッと見開かれる。  
「うっ、うわあぁぁぁっ!!」  
「いっ……、くうぅぅぅん!!」  
錯乱した絶叫と共に、ケロロの剛直から大量の白濁が吐き出され、モアの子宮口まで勢い良く噴き上げた。  
その感覚に最後の一押しをされて、モアも大きく天を振り仰ぎ、高らかに歓喜の声を放つ。  
体内にびゅくびゅくと注ぎ込まれる熱い精の滾りを受け、忘我の表情で伸びやかな肢体を打ち震わせる。  
「あ、はぁ……。おじさまの、いっぱいぃ……てゆーか、失神悶絶ぅ……?」  
肉棒のわななきが収まると、それを合図にしたかのように、モアの瞳がフッと焦点を失う。  
夢見るような口調の呟きを最後に、モアの身体は糸の切れた操り人形の如く、くたくたと崩れ落ちていった。  
 
                      ◇  ◇  ◇  
 
「はあぁ、やっちまったよオイ、どうすんだよコレ……」  
ぐったりと倒れたモアの下から何とか抜け出したケロロは、床に這いつくばって力なく肩を落とした。  
一時の欲望が収まると、後は自分がしでかしてしまった事の重大さが、胸に重く圧し掛かかる。  
へたり込むケロロの背景には、『妊娠』『出産』『出来ちゃった結婚』などの文字が極太明朝体で浮かぶ。  
「もっ、もしも、そんな事になったら……」  
脳裏にスーツを着てモアの実家に行き、『お嬢さんを我輩にください』と頭を下げるイメージがよぎった。  
だが、事の次第を説明したら、モアの父親に黙示録撃でクォークレベルまで粉砕されるのは確実である。  
「はっ! こうしている暇はないであります! それだけは阻止しなくてはっ!」  
恐怖にガバッと顔を上げると、ケロロはわたわたと左右を見回し、必死で対処法を考えた。  
しかし、焦る思考はカラカラと空回りして、ろくでもないアイデアばかりをひねり出す。  
「そうだ、確かコーラで洗うといいという説がっ! いやそれよりも、まずは中から吸い取るべきかっ!?」  
ケロロはケロボールを操作して、コーラのビンと吸引力バツグンの宇宙ダコを取り出した。  
触手を蠢かせる怪生物と薄緑色のガラス瓶を両手に掴み、床に横たわるモアの後ろに回りこむ。  
「モア殿、済まんでありますっ! ですが我輩、この年でパパさん軍曹になる気は無いのでありますよ!」  
意識の無いモアにペコリと一礼し、ケロロは手に持った宇宙ダコを近づけてゆく。  
けれどちょうどその時、ノックも無しに部屋の扉がガチャッと開き、ケロロの天敵である日向夏美が姿を現す。  
「ねえ、洗面所のパイプが詰まっちゃったんだけ……キャアアァァッ!」  
「ななっ、夏美殿っ!?」  
部屋の中の様子を一目見て、夏美は家の外まで響くような渾身の悲鳴を上げる。  
考え得る限り最凶最悪のシチュエーションに、振り返ったケロロはピシッと硬直した。  
 
「あああっ、あんた、モアちゃんに何てコトしてんのよっ!」  
「いや、そのっ、誤解でありますっ! むしろヤられてしまったのは我輩のほうでありましてっ!」  
ワナワナと震える手で指差され、ケロロは頭を左右に振って弁解を試みた。  
無理やり襲ったなどと思われたら、いつもの半殺しどころではなく、全殺しにされるのは目に見えている。  
しかし、最初の衝撃から立ち直ると、夏美はギンッと鋭い眼光を浮かべ、泡を食うケロロを睨み付ける。  
「誤解ですってぇ!? モアちゃんのその有様とっ!」  
と言って夏美は、激しく服を乱して床に倒れたモアの姿を指し示した。  
はたから見ればその状態は、意識を失ったまま陵辱を受けたようにも見えなくはない。  
「それから、あんたのその格好っ!」  
続けて夏美は指先をケロロに戻し、汚らわしいものを見る目つきで吐き捨てるように言う。  
両手にビンとタコを持ち、おまけに顔には女物の下着をスッポリと被ったまま。  
こちらはどこからどう見ても、ノリノリで変態的なプレイの真っ最中といった雰囲気である。  
「これで何が誤解だってのよ、このエロガエルっ!」  
「えっ、あの、それは話せば長い事ながら……、な、夏美殿、その構えは何でありますかなっ!?」  
ビシッとファイティングポーズを取る夏美に、ケロロはダラダラと脂汗を流す。  
堂に入った構えで軽くステップを踏むと、夏美は殺気を込めた声で怒鳴りつける。  
「問答無用よっ! 変態野郎には、死・あるのみっ! 受けなさい、これが私のっ……!」  
言葉の区切りと共に激しくダッシュすると、握った拳を大きく振りかぶる。  
『ナツミ・ローリング・サンダー!!』  
0.1秒の間に、ケロロの眉間・顎・心臓・肝臓・胃袋へと、強烈なストレートが突き刺さった。  
最後のタメと同時に荒れ狂う雷光が走り、夏美とケロロの姿が一組のシルエットとなる。  
「バ……、バカな……。一瞬で5発のストレートを打ち込むとは……。に、人間技じゃ、ねぇ……」  
呆然と呟きながら、ケロロはズシャアッと擬音を立てて倒れ込む。  
伏せた身体の下からは大量の血反吐がダクダクと流れ出し、フローリングの床に赤い池を形作る。  
「……ふにゃ、おじさま、だいすきぃ……」  
その近くに横たわるモアは、血の海に沈むケロロの惨状を知る由もなく、幸せそうな寝言を呟いていた。  
 
〜END〜  
 
 

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