「まったく…部屋をくれるのは嬉しいんだけど。なんなんだよこれは?」
弥彦は愚痴った。
剣心と薫の邪魔になるからとサノの部屋をもらった。だがいざ来てみるとものすごい部屋だ。
死臭がする。
とても人の住めるような場所ではない。
「あいつどんな鼻してんだよ…
こんなとこで飯なんか食えるかってんだ」
寝るには使えると思ったらしい。
食事のことしか気にしていない。
それはさておき、問題は今日の晩ご飯だ。
「しかたない、道場で食べさせてもらおう。掃除はその後燕と一緒に…いやいや」
神谷道場へ向かう弥彦。道場の門をくぐる。
途端に聞こえる薫の声。何か様子が変だ。
息切れが激しい。
「あっ…あ…剣心!そこ…そこよ……あはぁ!!」
(なんなんだいったい?どうしたってんだよ?)
道場をそっと覗いてみる。
中央に布団がしかれ、その上に蠢く影がある。
「え…?」
思わず口にしてしまった。
(やべっ、気づかれたかな?)
「ああ……イイ…剣心…もっと早く!もっと早く!!もっと…あ…ああ…あああ、あああぁ!!」
「薫殿…巴よりもキツイでござるよ…」
「と…もえ…さんの…あ…こ…あはぁ…となんか忘れ…んん…て……」
(よかった気づかれてないみたいだ)
いつのまにか弥彦のものには血が集まっている。
袴まで先走りが染みだしているが弥彦は気づいていない。
「ん?弥彦でござるか?」
剣心が振り向いた。(やべ!)
走る。とにかく走る。
とりあえず玄関へ。
ガタッ!
(!!)
扉を開けるのに大きな音を立ててしまった。
「だ、誰かいるの…?」
「弥彦がいたようでござるよ。薫殿が喘いでいる姿を見られたようでござるな」
薫が羞恥で耳まで赤くなる。
「あぁ!!」
薫の体に電撃が走る。見ると剣心の指が秘豆をはさんでいる。
「今までで一番の締め付けでござるよ。見られて興奮するなんて薫殿は本当は…」
「剣心!!」