タガがはずれた兼一ほど恐ろしいものはない。  
ふだんモラリストを気取って毒を溜めこんでいるのだから始末が悪いのだ。  
美羽のスキャンティを頭にかぶり、手早くズボンとパンツを脱ぎ捨てた。  
アソコはヌレヌレだから、前儀は不要と一人合点。  
横たわる美羽にむしゃぶりつくと、そのプリ乳をわしづかみにし、  
早速小ぶりなイチモツを、美羽の秘所にあてがった。  
一方的といえばあまりに一方的なセックススタイル。  
風俗でもっとも嫌われるタイプといえよう。  
 
ぬるり。  
 
挿入は信じられないほどスムーズだった。  
兼一がひそかに恐れていた「穴違い」はなかった。  
イチモツは、まるで導かれたように、美羽の蜜壷をディレクトヒットしたのであった。  
美羽が痛がることもなかった。  
わずかに「ああ…」と熱い息を漏らしただけで、抵抗がまったくなかったのだ。  
処女VS童貞のセックスにしては、あまりに円滑すぎるインサート。  
イヤ素人同士にしては円滑すぎる、といっても過言ではなかろう。  
 
しかし挿入のスムーズさに驚く余裕は、兼一にはなかった。  
キモチイイのである。  
(すごい…こんなにキモチがいいものがこの世にあるなんて…  
 もうオナホールなんか使えないや…)  
柔らかく、しっとりと湿っていて、しかもシマリがキツい美羽の秘所。  
しかもこの肉の穴は、うごめいているのである。  
たまらずに兼一がピストンを始めると、すかさず美羽の腰も絶妙なタイミングで動き出す。  
(ああ…まるで絞りとられるようだ…  
こんなキモチイイなら、もっと前から美羽さんを犯しておけばよかった。)  
もちろん、あこがれの美羽との初エッチの感慨もあっただろう。  
だがそれに以前に、兼一は美羽の鍛え抜かれた秘所に、脳も腰もトロけそうだった。  
 
ところで、性急で辛抱足らずの人の常として、兼一は早漏である。  
美羽の身体に覆いかぶさりながらピストン運動をかさねることわずか数回  
兼一の性感神経は、はやくも放出警報を鳴らし始めていた。  
「これはいけない!!」  
兼一は大いにあわてた。  
とっさに組み立てた脳内シュミレーションでは、最初の放出は口内発射のはずだった。  
まずは美羽にゴックンさせて、征服感を味わいたかったのだ。  
しかしこうなれば、イチモツを引き抜く時間的余裕は、あまりない。   
必死で発射をこらえながら、兼一は叫んだ。  
「ハアハア…美羽さん…ハアハア…中出ししますよ!!…ハアハア」  
しかし美羽は、あえぎながらも首を横に振った。  
 
(ったく美羽さんも、この期に及んで仕方がないなあ…)  
と思った兼一だが、無理やりの膣内射精も面白そうだった。  
官能的な切ない顔で、中出しを拒絶する美羽の顔は、ひどくそそるものがあった。  
女性の意に反して、中出しする。  
このことは、口内発射以上に兼一の征服本能をくすぐったのだ。  
嫌がる美羽の顔を楽しむように、兼一はささやいた。  
「ハアハア…美羽さん…ボクのスペルマ…ハアハア…うけとめて…くださいね…ハアハア…。」  
いよいよ放出しようとした瞬間、兼一の頭のなかに、再びサイレンが鳴り響いた。  
 
―何かがおかしい…。  
兼一は本能的に、危険を直感した。  
目前に迫り来る、何か大きな危険を感じたのだ。  
(でも危険の正体がわからない…)  
とっさにいろいろ考えてみるが、どうにもわからない。  
しかし危機の着実な接近は、ほぼ間違いない。  
そこで、ふと偶然目にしたのは壁に張ってあったカレンダー。  
「ああっ!!!」  
突然、兼一の身体が硬直した。  
まったくの偶然だったが、兼一はせまり来る危険の正体に、気づいたのだ。  
「美羽さん…ひょっとして今日は…危険日…です…か?」  
美羽は、少し迷ったあげく、首を横に振った。  
 
(ウソだ!!今日は危険日、間違いなく妊娠可能期間のはずだ!)  
馬剣星と兼一のエロ師弟コンビが、しぐれと美羽を常時監視していることは  
あらためて説明するまでもないだろう。  
師弟の監視活動は、盗撮にとどまらない。  
下着についたオリモノの具合や捨てられた生理用品までもが、調べあげられているのだ。  
もちろん基礎体温はわからない。  
だが行動パターンの分析もあってか、美羽の生理周期はすでに割り出されていた。  
そこから排卵日が、かなり正確に特定されていたのである。  
100パーセント妊娠とはいわないまでも、若くて健康な美羽と兼一だ。  
その恐れはかぎりなく高いといえよう。  
 
ハメまくりの桃源郷から一転地獄。  
もし美羽が妊娠すれば、おそらく長老は、兼一を殺すだろう。  
(それもゆっくりジワジワと、そう簡単には死なせてくれないはず…)  
兼一は、心の底から震え上がった。  
たとえ殺されなくても、結婚は免れまい。  
あの強引な長老のことだから、法定年齢に達していなくても、事実婚に持ちこむだろう。  
確かに美羽との結婚は、兼一の望むところである。  
しかし兼一はまだ16歳の青春真っ盛りだ。  
この年齢で、将来の可能性を狭めたくはなかった。  
ガキ育てなどまっぴらゴメンだし、十代で家庭に束縛されることなど、考えたくもない。  
最終的には美羽と結婚するにせよ、それまでは他の女の子たちとも遊んでみたかったのだ。  
やや身勝手なようだが、しょせんオトコとはそういうイキモノである。  
 
さてさて、こうなれば、美羽への中出しなど、もってのほかだ。  
あわてて「美羽さん、抜きますよ!!」と言ったその瞬間、兼一は見た。  
美羽の目のなかで光った不思議な輝きを。  
次の瞬間、美羽の両脚がいちどクワっと開いたのち、  
まるでしがみつくようにして、兼一の腰にしっかりと絡みついてきた。  
「!!」  
美羽のしなやかな両脚は、ガッチリ兼一の腰に喰いこんだ。  
必死で逃れようとする兼一だったが、美羽の脚はビクともしない。  
それどころか、脚の締めつけは、ますますキツくなるばかりで、二人の身体は密着した。  
しかも美羽の蜜壷のシマリまでも、ひどくキツくなってきたのだ。  
(このままじゃ、出ちゃうよ…そして出しちゃったら…)  
兼一は半泣きで哀願した。  
 
「美羽さん…お願いだから離して…お願いですぅ〜」  
すると、いったいどうやってギャグを外したのだろうか?  
美羽がかなりしっかりとした口調で答えてきた。  
「えっ?孕ますですの?それだけは許してくださいまし〜!!」  
生来の演技下手ということもあってか、かなりムリのある台詞回しだった。  
だがそんなことを考える余裕は、兼一にはなかった。  
 
射精ガマンの苦しさのなか、兼一は息も絶え絶えに、再度哀願した。  
「ですから…離して…ください…さもないと…」  
言い終わらないうちに、美羽が口をはさんできた。  
「孕ませるますよ、もし抵抗すれば、痛めつけますよ…というコトですわよね!  
 お願い兼一さん、それだけは許してくださいますですわ〜!!」  
主客転倒の強チン状況に戦慄しながら、自分耳を疑った。  
修行の進捗いちじるしい兼一だが、美羽に比べればまだまだ初心者レベルである。  
考えてみれば、たとえ両手が縛られていたとしても、兼一が美羽を痛めつけることなど  
できるハズもない。  
「違う」、といいかけた兼一の口を、美羽のキスが塞いだ。  
ひどく熱くて甘い、とろけるように情熱的な美羽のベーゼ。  
美羽に口を吸われた兼一の腰から、力が抜けていった。  
 
腰から力が抜けたところで、美羽の細い指が兼一のアナルを襲った。  
「うあああああああーっ!!!」  
未知の妖しい痛感に、兼一はのけぞって悲鳴をあげた。  
いったいどうやって美羽が縄抜けしたのかは、よく分からなかった。  
ともあれ美羽は、兼一の悲鳴を無視して、グリグリと兼一のアナルをかき回す。  
慣れた手つきで、兼一の前立腺を探し当てていった。  
「ぉぉぉぉ…や…めて…美羽さん…ヒイッ…指を…指を動かさないで…ぁぁぁぁ」  
懸命にガマンする兼一だったが、前立腺責めに耐えられる男など、この世には存在しない。  
美羽が兼一のアナルに指を滑り込まされてから、わずか数秒。  
「あ、あああっ…うあああああああああああーっ!!!!」  
と絶頂のうめきをあげたのは、もちろん兼一。  
美羽の指テクに導かれるまま、みごと膣内に射精してしまったのであった。  
 
どくどくどくどく。  
 
美羽のナイスバディのうえで、グッタリとする兼一。  
この憔悴が、荒淫の結果なのか、それとも来るべく地獄の運命を予期してのことなのか?  
これは誰にもわからない。  
しかし美羽は、そんないろいろな意味で疲れ果てた兼一にも、容赦がなかった。  
射精された精液が子宮内に十分浸透するのを待ってから、  
猛然と兼一のイチモツにムシャブリついてきたのだ。  
「兼一さん、わたくし一生懸命ご奉仕しますわ…ですから乱暴しないでですわ…。」  
口上を述べながら、兼一のイチモツを、愛しそうに奉仕する美羽。  
カリの恥垢をきれいに舐めあげたあと、亀頭に心のこもった接吻をする丁寧さだった。  
そして茎内に残ったザー汁も、バキュームフェラで一滴のこらず吸い上げゴックン。  
こうなると、兼一もたまらない。  
長老への恐怖心など何処へやら、辛抱たまらずイチモツがガゼン大きくなってきた。  
「兼一さん、こうなった以上、わたくしは今日から兼一さんの奴隷ですわ。  
 好きなだけ犯していいのですのよ。」  
ひどく照れくさそうに口上する美羽の姿は、色気ムンムンのヤル気マンマンだ。  
兼一は、鼻息も荒く、再び美羽のナイスバディに挑みかかっていった。  
 
 
美羽と兼一しかいないはずの部屋のなか。  
打ち捨てられた廃材の陰で、小声の会話がかわされた。  
「そろそろ、ワシの出番かの?」  
「いえいえ、まだ一発目が終わったばかりですんで、いましばらくお待ちくださいな。」  
会話の主は、長老と新島。  
後ろには秋雨はじめ梁山泊の面々が控えていた。  
いつどのようにして、気配を消し、室内に侵入してきたのであろうか?  
おそるべき潜入術と言えよう。  
 
「新島君とやら、なかなか見事な手際じゃったのう。」  
長老は上機嫌に新島の労をねぎらった。  
「褒美として、望みどおり逆鬼君を貸してやろう。  
これでラグナレクとやらは壊滅じゃな。  
 とにかく、よくやってくれたのう。フォフォフォフォ…。」  
もちろんこれで、調子にのる新島ではない。  
褒められようが、望みのものを手に入れようが、けっして気を緩めない。  
この若き戦略家は、わきまえた態度を一瞬たりとも崩そうとはしなかった。  
「いえ、私のやったことは大したことじゃありませんでして…  
 プランニングは全てあの方ですから…ヘヘヘヘ」  
卑屈な笑顔で、新島が見つめる先は、「哲学する柔道家」。  
甲越寺秋雨であった。  
 
「いや、そんな大したことではないよ。たんなる心理学の応用さ。」  
いちおう謙遜してみせる秋雨だったが、得意顔は隠しようがなかった。  
「これで、間違いなく美羽は妊娠。  
完璧を期して、美羽には中出し最低4回を命じておきましたから、確実です。  
今後兼一君には高校を中退してもらって、完全な内弟子修行に専念してもらいます。  
これで梁山泊の後継者問題は、いっきょに解決ですな。」  
   
これから兼一を待ち受けているのは、まさに「武術の、武術による、武術のための生活」。  
育児は美羽に任せての、武術だけに専心する「入りムコ生活」だ。  
そうなれば念願の「直木賞」云々の夢はココ当分、断念せざるをえまい。  
それどころか恋にと格闘にと青春を燃やす高校生活もオシマイである。  
遊びたいさかり、ヤリたい盛りの兼一にとっては、やや不本意な道筋なのかもしれない。  
しかし、嫁入り前の美羽を、強引に手ごめにしてハラませてしまったとあっては、  
兼一本人も両親も、まず拒否することはできないだろう。  
 
「でも、これじゃチョット二人が可哀想じゃねえか?」  
この悪魔的ともいえる秋雨の策略に、異議を唱えたのは逆鬼至緒。  
「ケンカ百段」の異名に相応しからざる、やさしい性根をもつ空手家である。  
長老は、この心優しき空手家に、おだやかな口調ではなしかけた。  
「みてごらん。  
 美羽も兼ちゃんも、まんざらではない様子じゃよ。」  
 
見れば二人は、ヌルヌル愛情プロレスの真っ最中。  
攻守逆転で、今度は兼一が、バックからさかんに美羽の尻を責め立てていた。  
美羽にせよ兼一にせよ、硬い床に直接ひざをついての反復運動は、かなり痛そうだった。  
しかしそれでも、二人は肉体ピストンを止めようとしない。  
鍛え抜かれた美羽の膣の感度がバツグンなことは、兼一のトロけるような表情をみても  
明らかだった。  
 
いっぽう美羽はといえば、兼一のこれまた鍛え抜かれた下半身に大満足のようす。  
周知のとおり、兼一のイチモツはやや小ぶりである。  
しかし、腰の据わった連続の打ち込みが、ジンジンと子宮に響くらしいのだ。  
「んぁんぁんぁ…んおおおぉぉぉぉ、け…兼一さん…すごいですわぁ…んぁんぁんぁ…  
オチンポすごいですのぉ…んぁんぁんぁ…んおおおぉぉぉぉ」  
兼一の動きにあわせて、激しく腰をふる美羽。  
巨乳をブルンブルンゆすりながら、淫乱度全開の大ハッスルだった。  
 
もちろん早漏な兼一のことだから、すぐに果ててしまう。  
するとすかさず二人は、シックスナインになって、お互いを高めあっていく。  
美羽が兼一のイチモツをほおばり、兼一が美羽の秘所を舐めたてる。  
以心伝心、これぞまさに肉欲コラボーション。  
さまざまな体液でヌラヌラになった美羽の姿には、じつに淫猥なものがあった。  
 
「どうじゃろ、逆鬼君?二人は十分満足しとるようじゃよ。」  
こう言われれば、逆鬼もなるほど然りと、納得せざるを得ない。  
だが逆鬼が黙り込んでも、長老の自慢話はとまらなかった。  
「美羽は、小さい頃からワシが手取り足取り修行させておいたからの。  
 オンナの場合、コッチのワザも、兵法じゃからな。  
ワシが念入りに調教しただけあって、美羽は具合も感度もバツグンじゃ。  
 それに生まれつきのスキモノじゃからな。  
なんでも言うことを聞いてくれるし、どんなエッチもOKじゃよ!!  
これからは、その美羽と毎日ハメまくれるんじゃから。  
兼ちゃんも幸せ者じゃのぉ〜。うらやましくてたまらんわい。」  
 
やはり美羽を手放すのが惜しいのか、長老は未練タラタラであった。  
しかしさすがは梁山泊の主だけあって、思い切りの良さも人一倍の長老だ。  
数秒感慨にふけったあとは、すぐに気を取り直す。  
「まっ、ワシにはまだ、しぐれがおるからのお…。  
それに美羽の処女を頂いたコトは、兼ちゃんに悪いと思っておるわい。  
 でもアナルはまだ手付かずじゃから、兼ちゃんも満足じゃろ。フォフォフォフォ…。」  
 
こともなげに話す長老だが、内容はえらく鬼畜。  
じっさい長老のダークな部分を目の当たりにして、  
居合わせた一同は、スッカリ声を失っていた。  
イヤな沈黙に気づいたのか、あわてて長老はつけくわえた。  
 
「いや、風林寺家はもともと女系でな、男たちはみんなこうしてムコになったんじゃ。  
 それに兼ちゃん…  
 あやつは、ワシの若い頃にどこか似とる!!」  
 
***************  
おそまつ。  
 

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