「第二話」  
 
「おつむにきましたわ!」  
激昂する組員たちを前に、美羽が颯爽と言い放った決め台詞。  
それから一週間。  
 
美羽は某広域指定暴力団系列のラブホにある監禁部屋にいた。  
 
「どうです先生、美羽の使い心地は?」  
組員はマスクの「先生」に声をかけた。  
「いいよ。なかなかイイ感じになってきたぞ!!」  
「新体操と格闘技で鍛え抜かれているそうですから、絞まりは最高のハズですよ。」  
 
そういいながら組員が見つめる先は、マスク男の巨根にアナルを貫かれる美羽である。  
「んぁんぁんぁ…んおおおぉぉぉぉ、お…尻の穴がぁぁぁ…んぉぉぉぉぉ…んああぁぁぁ…」  
目もうつろに、唸り声をあげながら、マスク男の首にしがみつく美羽。  
食事と睡眠のわずかな時間を別にすれば、この一週間というもの責められとおしだ。  
ただただ責められ、腰をふらされ、絶倫マスク男の精液を啜るだけの毎日。  
今が昼なのか夜なのかまるでわからない。  
可憐なピンク色であった秘所は、今やドス黒く淫らな成長をとげていた。  
マスクマンの剛直に貫かれている菊座はよくみえないが、その辺は推して知るべしだろう。  
 
組員の視線に気がついたマスクマンは、見せつけるように美羽の口を吸う。  
これに応えて、美羽も積極的に自分の舌を、ネットリと絡み合わせてくる。  
見ている方が気恥ずかしくなるような、熱く情熱的なディープキスである。  
ピチャピチャと口をあわせる音と、美羽の荒い吐息の奏でる淫らなハーモニー。  
呆然とみつめる組員に、マスクマンは得意気な表情で話し出した。  
 
「何事も最初が肝心だな。  
物事はすべて最初が肝心。  
俺も初めてマスクを選んだときはかなり緊張した。  
運勢を占ったり、風水を使ったり…」  
「ハァ?先生何の話ですか?」  
おもわず聞き返す組員。  
頭のかなり悪いマスクマンとの会話にはそれなりの覚悟が必要だ。  
とはいえ話の腰を折られても、マスクマンはまるで気にしない。  
たぶんモノホンのバカなのだろう。  
 
「オンナの扱い方だよ。  
最初に上下関係を決めるんだ。  
美羽の場合はね、まず四肢の関節を外して抵抗できなくしてやったんだ。  
面白かったなあ、ヒーヒー泣いて悔しがってたよ。  
まったく無抵抗になったところで、むりやりアナルに一発。  
これで決まりよ。猿の調教でいえば根切りってヤツだな。」  
 
「じゃあ、先生のアナルレイプで、格闘娘もおとなしくなったと…。」  
 
「うんにゃ、そのあともイロイロあったなあ…、  
アナルをやられてもまだ反抗するんでな…。  
顎を外してフェラチオさせたり、便器に頭を突っ込ませて水責めにしたり、  
下剤を飲ませたり、新技の実験に使ったり、デンパチをいれたり  
普通じゃできない体位を試したり…カラダが柔軟なんでどんな体位もOKだったな。  
とにかくヤリタイことを全部やってみたんだ。そうしたら、いつの間にか大人しくなってな。」  
 
いつもながら支離滅裂なマスクマンの話に組員も呆れ顔だ。  
(何が「最初が肝心だ」だ。ゼンゼン関係ねーだろ。)  
そんな組員を尻目に、マスクマンの話はまだまだ続く。  
 
「でもさあ、タイヘンだったんだぞー。  
パワーボムをかけたら、泡吹きながら美羽のやつ漏らしやがって…。」  
そう言いながら、マスクマンは美羽の頭をつかんで、強引に引き寄せた。  
「分ってんのか?コラっ!手前のせいでえらいメイワクだったんだぞ!」  
「ぁぁぁぁ…すみません…ですわ…美羽が…悪かったの…ですのぉぉぉぉ…。」  
アナルがエグられる妖しい感覚に悶えながら、卑屈に謝る美羽。  
その様子にはマスクの先生も組員も、大満足だ。  
 
気をよくした組員は、すかさずお上手をうった。  
「では先生お得意のパワーボムで、美羽も屈服したと。  
 先生、さすがです!」  
 
「いやぁ〜実はそれでもダメだったんだな。」  
「へ?」  
「結局のところ最後はアレだ、ホラ、クスリを使ったんだよ。」  
「ハァ…」  
 
(なーんだ、やっぱり最後はクスリかい…)  
あまりにツマラナイ種明かしに、組員は侮蔑の表情を浮べた。  
そこでマスクの先生は慌てて説明しなおした。  
 
「いやクスリは美羽に使うんじゃないぞ。  
クスリは俺に打ったんだ。  
冷たくなるヤツは苦手だが、熱くなるヤツはイイぞ。  
ムチャクチャ、セックスが良くなるんだ。おかげでこの5日間というものハメっぱなしだぞ。  
それでも疲れないし、眠くもならない。いつのまにか美羽も色ボケして従順になっている。  
やはりクスリは最高だ!」  
マスク先生のバカさ加減には、どうやら限りというものがないようである。  
 
こんなバカにはつきあいきれない―  
辟易した気持ちを抱きながら、組員は、ふとマスクマンに責め立てられる美羽をみた。  
あの颯爽とした格闘美少女は、いまやマスクマンの膝の上で惨めな狂態を演じていた。  
体中の穴という穴から体液がふきだし、下半身は腸液と愛液と汗の混合物でヌルヌルだ。  
「オラ、どうだ、クリトリスをいじられながら、ケツマンコする気持ちは?エッ?」  
「うああああ…いかせて…いかせてください…  
わたくし…そうでないと…そうでないと…んあああ」  
マスクマンの膝のうえで、美羽は妖しいアナル感覚とクリ責めに、ほとんど発狂寸前だ。  
しなやかな腕はしっかりとマスクマンの首にまきつき、  
腰はあさましくアナルへの刺激を求める。  
「ケツを…わたくしの…ケツをもっと…もっと掘って…」  
「もちろんそうしてやるぞ」  
「うああああああああああーっ、ケツマンコがぁぁぁぁぁぁーっ!!!!」  
美羽の悲鳴とも嬌声ともつかない声が部屋に響いた。  
 
(すっかり色ボケしちまったな。あの格闘娘が…)  
組員は、マスクマンのような男に堕されてしまった美羽に、若干の同情を感じた。  
実をいえば組員は、気高く美しい女性が転落しても、とりたてて性的興奮をおぼえるクチではない。  
彼はあくまで「暴力ビジネスマン」であって、好事家ではないのだ。  
彼の関心はあくまでカネと権力。  
組にとって脅威ではなくなった格闘美少女など、ほんらい興味の外の筈である。  
その彼が一抹の同情心を感じるのだから、美羽の転落劇の凄惨さは、  
相当なものだったのであろう。  
 
「じゃあ先生、私はこのへんで失礼しますので。」  
美羽が絶頂に達したのを機に、そろそろ潮時と判断した組員はマスクマンに声をかけた。  
「なんだ、一緒のコレで遊ぶんじゃなかったのか?」  
マスクマンは、果てた美羽を膝の上からどかしながら、いぶかしげに尋ねてきた。  
(冗談じゃない。)  
組員にしてみれば、得体のしれない体液でヌルヌルの美羽を抱くなど問題外。  
近寄りたくもないのが本音であったが、もちろんそんな事はおくびにも出さない。  
「イヤァ、私は船の手配とかあるので・・・。あとはどうかお好きにやって下さい。  
 殺さなければ、どんなに責めても構いませんから。」  
 
「でもそれじゃ、何だか悪いな。」  
「いーんですよ。どうせ海外に出荷したあとはダルマになる女ですから。  
連中は、商品が五体満足でなくても気にしませんよ。  
目と耳も潰しちゃうみたいですよ。盲娘とかいうヤツですか。  
それに今回も先生にはお世話になってますし。ホント好きなようにやっちゃってくださいな。」  
「じゃあ、遠慮なく。」  
 
本人の目の前で、かなり物騒な会話を交わすマスク先生と組員。  
しかし美羽には、もうどうすることもできない。  
落ちぶれ果てた自分の運命に泣く涙すら枯れ果てた。  
そんな絶望感が、美羽の下半身を不思議と熱くする。  
膝の上に行儀良く乗せた手が、自然と秘所にもぐりこんでいった。  
 
突然マスクマンの激がとんだ。  
「オラッ美羽!俺はまだ出してないんだぞ!」  
「す…すみませんですわ…今すぐオチンポさまに…ご奉仕させていただきますわ…」  
美羽はすかさず土下座するようにマスクマンのイチモツをくわえた。  
卑屈な上目遣いでチュポチュポと唇奉仕をする美羽。  
「ああ…オチンポ様とっても素敵ですわ…  
メス奴隷の美羽はオチンポ様なしでは、もう生きていけませんのよ…」  
屈辱的な言葉を口にするたび、美羽はジンジンするような疼きを子宮の奥に感じた。  
疼きが大きくなるにつれ、美羽の舌と唇のうごきは、情熱的な淫猥さを増す。  
美羽の熱い尺八に、マスクマンはいたって満足の様子であった。  
 
「出てきた汁は全部ゴックンするんだぞ。  
吐き出したら、また関節を全部はずして浣腸責めだからな。  
ゴックンしたら、次は刺青だ。  
可愛いおでこに「便器女」って彫ってやる。一生消えないやつな。  
どうだ?うれしいだろう?」  
恐ろしいことをこともなげに言うマスクマン。  
「…はい…わたくし…うれしいですわ…  
二度と表を歩けないような・・・無様な刺青を…美羽の顔に…彫ってください…。」  
泣いているような笑っているような表情を浮かべる美羽。  
絶望的な未来を前に倒錯の思いが募り、クリトリスが再び首をもたげてきた。  
 
 
その頃、兼一は虐めに耐えかねて、ひとりさびしく首をつっていた。  
 
おそまつ…  

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