「桑野さんの事、好きになっちゃったかも...。」  
「えっ...!?」  
夏美は驚いてみちるを見つめた。  
「く、桑野さんが他人のためにあそこまでするなんて、思ってもみなかったから...。見直したって言うか...。」  
みちるは困ったように、目を泳がせている。  
「んー、まぁ、悪い人じゃないし、いいんじゃない?」  
夏美が笑うと、みちるは首を横に振った。  
「違うんです。桑野さんは見直したって意味で、私が本当に好きなのは...。」  
「好きなのは?」  
不思議そうに見つめてくる夏美に、みちるは意を決して口を開いた。  
「私が好きなのは、夏美さんなんです。」  
夏美は一瞬耳を疑った。  
「...へ?」  
「だ、だから、夏美さんの事が好きなんです!」  
みちるはそう言うと、夏美に背を向けてしまった。夏美は戸惑いながらも口を開く。  
「何て言うか、その...突然で、思ってもみなかったから、驚いたって言うか...。みちるちゃん、彼氏欲しいとか言ってたし...。」  
「だって、夏美さんいつも優しいし、好きになっちゃったんだもん!迷惑なら、はっきり言って下さい!」  
みちるはそう言うと、溢れそうな涙を拭った。そんなみちるを、夏美は後ろからそっと抱きしめた。  
「な、夏美さん?」  
「ありがとう。驚いたけど、なんか嬉しかった。」  
夏美が腕を緩めると、みちるが振り返る。夏美は苦笑して、バックからハンカチを取り出すと、みちるの涙を優しく拭いた。  
「最初は、何だかほっとけない子だなって思ってけど、それが何だか愛しくなっちって。いつの間にか、私もあなたに惹かれてた。」  
夏美が微笑むと、みちるは大きな目を更に大きくして、夏美を見つめた。  
「だから...私も、みちるちゃんが好きよ。」  
みちるは、夏美を抱きしめた。  
「もう撤回しても遅いですから。」  
そう言うと、微笑んでいる夏美の口唇をそっと塞いだ。  
「夏美さん、好き...。」  
口唇が離れ、もう一度触れる。夏美の柔らかい口唇と、時々漏れる吐息に、みちるは軽い目眩がした。  
 
 
―――(あれから、勢いで夏美さん誘っちゃったけど、OKしてくれたって事は、やっぱりアッチも...。  
いやん!みちるのエッチ!)  
みちるが一人でニヤニヤしていると、夏美がお風呂から出て来た。  
「みちるちゃん、お風呂ありがとね〜w」  
胸元まで開いたパジャマに濡れた髪の夏美がニッコリ笑う。  
「おあぁ!」  
(な、夏美さん...なんて無防備な...!)  
「??」  
「い、いえ!それより、飲みましょ!」  
不思議顔の夏美に、みちるは冷蔵庫からビールを取り出し渡す。  
「わー、嬉しい!ありがとw」  
乾杯後、みちるは嬉しそうにビールを飲む夏美の横顔を、ジッと見つめる。  
「ん?」  
みちるの視線に気付き、夏美が振り向く。  
「やっぱり、夏美さん可愛い。」  
みちるはギュッと夏美に抱きついた。  
「年下に言われてもねぇ。」  
夏美は苦笑しながら、みちるの頭を撫でる。  
 
暫くジッとしていたみちるの手が、おもむろに夏美の背中に侵入してきた。  
「ちょっ、コラコラコラ。」  
背中を撫で回すみちるの手がくすぐったくて、夏美は身体をよじって逃れようとする。  
が、もう片方の腕と身体でガッチリ捕まえられ、ビクともしない。  
「こんな可愛い夏美さんを目の前にして、襲わないなんて罰が当たる♪」  
「ば、罰なんて当たらないわよっ!」  
「当たりますって♪」  
いきなり、脇腹をスルッと軽く撫でられる。  
「あっ!」  
思わず身体がビクッと反応してしまう。  
いつの間にかブラのホックが外され、パジャマの中で身体を撫で回される。  
「やあ...っ!」  
みちるは腕の力を弱めると同時に、夏美の口唇を塞いだ。そして、ソファーにもたれていた夏美を床に押し倒した。  
「夏美さんごめんなさい。私、もう我慢できない。」  
みちるは夏美のパジャマのボタンを外し、露わになった白い肌にキスを落としていく。  
「みちる、ちゃん、だ、め...っ」  
みちるは、夏美の首筋から鎖骨へ口唇を移しながら、身体中に指を這わす。胸の突起を何度も舐めて、甘噛みすると、夏美の身体がビクビク反応する。  
「んあぁ...っ!!」  
「同じ女だから、気持ちいいトコ分かりやすいですよね。」  
みちるはそう言って、夏美の反応を楽しむ。  
「やっ、あぁ...っ!」  
 
お酒が入っているせいか、みちるの微妙な指使いのせいか、夏美の身体は感度が良く、みちるは満足そうに微笑う。  
「夏美さんの身体柔らかくて気持ちいいw」  
そして、上から夏美を抱きしめ、胸に顔を埋めたまま、お腹や太ももを撫でる。  
「いやんっ。みちるちゃん、くすぐったい。」  
「これはもう要らないですね。」  
みちるは夏美のパジャマのズボンと下着を一気に脱がしてしまった。  
「やぁ...っ!」  
いきなり、火照った身体が、ひんやりした空気に解放される。夏美は思わず身体を丸めようとするが、簡単に阻止される。  
「夏美さん、いい加減観念して下さい。」  
「...分かった。でも...明かり落とすか、ベッドに行かせて?」  
「分かりました。じゃあ、」  
みちるはリモコンでリビングの明かりを落とした。  
 
一段階。  
 
「えっ?」  
さっきより暗くはなったが、まだ全然明るい。  
「明かり落としたから、もう抵抗は無しですよw」  
みちるはニヤリと笑う。  
「えっ!ちょっ、ちが―――っ!」  
夏美の抗議の続きは口唇で塞がれた。  
「んっ、ふっ!」  
舌を絡ませ、夏美の口内を侵していく。  
 
暫く夏美の口内を堪能し、口唇を離すと、唾液が糸を引いた。  
「ん、はぁ...。」  
涙目の夏美に見つめられ、みちるの理性は完全に吹き飛んた。  
「夏美さんって、誘い上手ですよね。」  
みちるは夏美の太もも辺りを舌で辿って行く。  
「さ、誘って、無いって...!」  
夏美は太もも辺りで動くみちるの頭を引き離そうとする。  
「あ、そっか。早く触って欲しいんだ。ココ。」  
みちるは夏美の秘部を指でなぞった。  
「いやぁんっ!」  
夏美の身体がビクリと反応する。  
「嬉しい。感じてくれてるんだ。」  
すでに愛液で濡れているそこを、みちるは優しく指で撫で回す。  
「あっ...やあぁん!」  
男の人とは違い、細い指での絶妙な力加減に、夏美は今まで味わった事の無い快感に身体を震わせた。  
みちるは抵抗を諦めた夏美の足首を持ち、足をM字に開脚させる。  
「やぁっ!」  
「嫌、じゃないでしょ?」  
みちるは露わになり、愛液が溢れるそこを舌で舐めとる。  
「んあっ!あっ、駄目っ!」  
みちるが舌で愛撫する度に、夏美の足に力が入り、ひくん、ひくん、と痙攣する。  
「ふああっ…いあっ」  
「夏美さん、イッていいですよ。」  
「やぁっ...ああっ、ああああぁーっ!」  
夏美の身体がビクンッと跳ね上がり、力が抜ける。  
 
「はぁ、はぁ...」  
「気持ちよかったですか?」  
夏美の耳元で囁くと、夏美は顔をそらす。  
「やっぱり、夏美さんは可愛いなぁ。」  
みちるは、夏美の口唇をペロリと舐め、口づける。  
そして、みちるの指が夏美の内部を侵し始める。  
「ひぁ、...あぅっ」  
「夏美さんの中、気持ちいいですよ。」  
「あっ、やっ...ああんっ」  
みちるの指が動く度に、クチュクチュと音がする。  
「あぁ、あっ」  
みちるは容赦なく、夏美の中をかき回す。  
「やっ、あん、そこ...っ」  
中指の第二間接を曲げてみると、指先にざらついた場所が当たる。  
「や...ああっああぁ...ん...」  
そこを刺激すると、夏美は可愛い喘ぎ声を零す。  
「ココがいいんですね。」  
夏美は、みちるのしなやかな指使いに与えられる快感に、あっという間に絶頂に導かれる。  
「あっ、みちるちゃ...も、うっ...」  
夏美は、みちるに縋りつく。  
「夏美さん、いいよ...。」  
夏美の中が、きゅうっと締め付ける。  
「あっ、ああっ...やああああぁーーっ!!」  
夏美は、全身を痙攣させ、二度目の絶頂を迎えた。  
夏美の身体から力が抜けると、みちるは夏美の中からズルッと指を抜いた。そして、指に付いた愛液を舐めとると、自分の着ていた服を脱ぐ。  
「さぁ、夏美さん、今度は私を気持ち良くして下さいね♪」  
「えっ!?」  
夏美の顔が引きつる。  
「えっ!?...じゃ無いですよ。」  
「いや、その...」  
逃げ腰の夏美をガッチリ捕まえて、みちるはニッコリ笑う。  
「夏美さん、愛してます♪♪」  
「☆★&*●◇▲□〜!!」  
 
 
 
 
―――こうして、みちると夏美の甘くて熱い夜は更けていくのだった。  
 
 
 
 
 
おまけ  
 
信介×ケン  
 
 
 
一方、桑野邸では。  
 
夏美の喘ぎ声が丸聞こえで、信介は我慢できなくなり、自慰行為を始めていた。  
 
「あっ...、あぁっ」  
 
信介が勤しんでいると、トトトトと足音が近づいて来る。そして、椅子の足元から  
 
「フガフガ」  
 
と聞こえて来る。  
信介が覗き込むと、ケンがジッとこちらを見上げていた。  
 
「なんだ、ここに来たいのか?」  
 
信介は下半身丸出しのまま、ケンを抱き上げ、自分の座っている椅子に乗せる。  
ヨシヨシとケンの体を撫でると、ケンはいきなり信介の下半身をペロペロ舐めだした。  
 
「うぉっ!ケ、ケン駄目じゃないか!」  
 
「フガフガ」  
 
ペロペロペロ。  
 
 
「ケンっ、これはキュウリじゃないぞ!」  
 
だが、まんざらでもない信介。  
 
「フガフガ」  
 
「うおぉーーーー!!ケ、ケーーーーン!!!」  
 
「フガフガ」  
 
 
 
 
 
 
―――こうして、信介とケンの熱い夜も更けていくのだった。  
 
 
 
 

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