銭形姉妹は女子高生とケータイ刑事の二足のわらじを履く生活を送っている。したがってその高校生活は普通の女子高生とは異なり、多忙を  
極めるものだった。放課後に友人と寄り道をする暇もないし、クラブ活動に参加する時間も無い。だから今日、舞が体育館に向かったのは、あくまで  
スペシャルゲストとしてダンスの指導に当たるためであって、チアリーディング部の一員としての活動というわけではなかった。  
 一年生の舞が上級生に指導するというのも奇異な話だが、彼女がダンスクィーンの称号を持つことで有名なあの銭形舞だと聞かされれば、誰も  
不満など漏らさないだろう。それほどに舞のダンスの腕は学園内でも有名だ。  
「銭形さん」  
 教室から出た舞を誰かが呼び止める。  
「チアリーディング部に行くところでしょう? 私は三年の音良。案内するわ」  
「音良さん? ……チアリーディング部の人ですか?」  
「ええ、そう。ちょっと都合で体育館が使えなくなってね。ついてきて」  
 ウェーブのかかった髪をなびかせて、音良が舞の前に進み出た。青葉台学園のブレザーの上からでもその体つきがしっかりしているのが良く分かる。  
面識の無い相手だったが、歩き方もまるでモデルのようで、かなりダンスで鍛えた人だというのはすぐに見て取れた。後ろについて歩きながら、舞が  
音良の背中に問いかける。  
「三年生はもう部活動は引退したと思うんですが……今日の練習に参加するんですか?」  
「そうよ。気晴らしにね」  
 振り向かずに答える音良。その声にかすかな震えが混じっていたのを、刑事である舞は聞き逃さなかった。どうも何か隠しているようだ。良からぬ事  
でも企んでいるのだろう。  
 ……そして案の定、舞が連れて行かれたのは、とてもチアリーディング部が練習するとは思えない薄暗い校舎裏の一角だった。彼女の退路を断つ  
ように柄の悪そうな男子生徒が二人、物陰から躍り出る。視線は前に向けたまま、舞が静かに訊いた。  
「どういう、ことでしょう?」  
 音良が薄笑いを浮かべながらきびすを返す。  
「どうもこうも、わかるでしょ? 生意気な一年生を懲らしめてあげようっていうのよ」  
「私が何か失礼をしたというのなら謝りますが……」  
「別に何かあったわけじゃないわ。そうね、強いて言えば、その優等生な態度が気に入らないってことかしら。ダンスクィーンの銭形舞さん?」  
 後ずさりするように音良が距離を置くと同時に、男子生徒二人がじわじわと舞との距離を縮めていく。  
「覚えてるでしょう、私のことを」  
「はぁ……」  
「ダンスクィーン選手権であなたと最後までクィーンの座を争ったんですからね」  
「はぁ……」  
 いまいち反応が鈍い。というか会った記憶が全く無かった。  
「すみません、ぜんぜん覚えてません」  
 そっけなく返答する。普通に冷静な反応だ。せめて思い出すようなそぶりだけでも見せるのが相手に対する礼儀という気もするのだが……舞にそんな  
気遣いは期待しない方がいいのだろう。あまりに間の抜けた会話に思わず男子生徒が吹き出す。音良がキッと睨むと、二人は慌てて笑い声を喉の奥に  
呑み込んだ。  
「選手権とはいえ結局は自分との戦いですから。私がダンスクィーンの称号をいただいたは一つの結果に過ぎないと思います」  
「うるさいわね! ふん、すまし顔していられるのも今のうちだけよ。こんな男二人に飛び掛られたところで、ダンスクィーンのあなたなら身をかわして逃げる  
自信があるんでしょうけど……あなたの相手はあっちですからね!」  
 男子生徒の一人が指を咥えて口笛を吹く。茂みの奥から三匹のドーベルマンがサッと飛び出し、初めて舞の顔に動揺の影が射した。  
「どう? 訓練されたドーベルマン三匹を一度に相手にして、それでも逃げる自信がおあり?」  
 低くうなり声を立てながらジリジリ迫ってくるドーベルマン。舞は三匹の位置と距離を慎重に測りながら、ブレザーのポケットのケータイに手を伸ばした。  
「どうやら、本気みたいですね」  
「今さら助けを呼ぼうったって遅いわよ! 覚悟しなさい!」  
 しかし舞がケータイに手を伸ばしたのは誰かに助けを呼ぶためではなかった。三匹の猛犬相手に戦うためだ。次の瞬間、一斉にドーベルマンが飛び  
掛ってくる。  
 
「え?」  
「なんだ?」  
 音良と男子生徒二人が同時に目を丸くした。無理もない。突然舞のケータイのストラップが延びたかと思うと、それが真っ赤な新体操のリボンの  
ように変化して宙を舞い始めたのだから。舞の思うがままに動くリボンは、先端に結び付けられたコインでドーベルマンの鼻先を叩きつけ、しなやかな  
動きで首を絞め、軽やかに地面にねじ伏せる。三匹が次々と襲い掛かってくるのに、舞はその動きを完全に読み切り、流れるようなステップで牙も爪も  
かわしていった。まるでダンスを踊っているかのように鮮やかな動きだ。  
「ちょ……ちょっと、何よアレ? 反則じゃない? なんでストラップがあんなリボンになっちゃうのよ?」  
「いや俺に言われても」  
「まさか……ケータイ刑事、か?」  
 男子生徒の声に他の二人が反応する。  
「ケータイ刑事って……アレでしょ? 刑事である現役女子高生が難事件を次々と解決しているっていう都市伝説」  
「そう、ケータイ刑事はストラップを赤いリボンに変化させて犯人を捕まえるって話だぜ?」  
「え? 赤いネットじゃなかったっけ?」  
「私はチェーンを使うって聞いたけど……ってかそんなのただのデマに決まってるじゃない。何よ、なんで犬コロ三匹もいるのにかすり傷一つ負わせ  
られないわけ?」  
 音良は憤慨するが、舞の完璧なステップを目の当たりにすれば、確かにドーベルマン三匹程度で何とかなる相手でないのは素人にも分かることだった。  
何度投げつけられても果敢に飛び掛っていくドーベルマンだが、舞の方は呼吸一つ乱れていない。いずれ力尽きてしまうのは間違いなかった。  
「すげぇ……あれが噂の舞さまステップ」  
「やっぱ間近で見ると迫力が違うよな」  
 ――舞さまステップ。そのあまりに可憐な動きに魅せられた人々が尊敬と憧憬の念を込めて呼んだ、舞のダンスステップの愛称である。もっとも、最初に  
名づけたのは他ならぬ本人その人だったという説もあるが。  
「何が舞さまステップよ! この……役立たず!」  
 足元に投げ飛ばされたドーベルマンを、音良は腹いせに蹴飛ばした。と、突然ドーベルマンが彼女に対してうなり声を上げ始める。  
「え? ちょ……何?」  
 しっかりと訓練された犬なら、決して主人の命令には逆らわない。たとえ蹴飛ばされたとしてもその相手に牙を剥き出しにしたりはしないだろう。しかしどうやら  
このドーベルマンはそれほど高度な調教を受けていなかったようだ。舞に対してではなく音良に対して、鋭い爪を立てて飛び掛った。  
「やめ……きゃぁぁぁっ!」  
「危ない!」  
 舞のリボンが宙を切り、寸でのところでドーベルマンの動きを止める。足にリボンを巻きつけて強引に引っ張り、地面に叩きつけてどうにか音良のピンチを  
救うことが出来た。たとえ悪人であろうと目の前で危機に立っている人間を見殺しにするわけにはいかない。それがケータイ刑事の、というか舞自身の、偽らざる  
本心だった。  
 しかし予期せぬ突発的なアクションが入ったことで、さすがの舞さまステップにも乱れが生じた。舞の注意力も一瞬削がれ、それが残り二匹の付け入る隙に  
なってしまう。ドーベルマンの一匹がとうとう舞の背後からその右肩に喰らい付いた。  
「しまった……!」  
 体勢のバランスが崩れたところにもう一匹が左足に噛み付き、反動で地面に倒れ伏してしまう。  
「やったわ……とうとう銭形舞を捕まえたのよ!」  
 音良は歓声と共に舞の背中に飛び乗った。いくらダンスクィーンの舞であっても、上から誰かに圧し掛かられては立ち上がることさえ出来ないだろう。ずっと  
この時を音良は待っていたのだ。  
「おいおい、そりゃねぇだろ」  
「銭形はお前を助けてくれたんだぜ?」  
「うるさいわね、誰も助けてなんて言ってないでしょ? こういう優等生ぶったところに虫唾が走るんだから……あんたたちも押さえ付けるの手伝いなさいよ!   
これが目当てで私の話に乗ってきたくせに!」  
 男子生徒二人はお互い顔を見合わせていたが、元々こうする予定だったのだ。舞には悪いが、彼女を助けるつもりは毛頭なかった。一人が腰を押さえ付け、  
もう一人が肩を押さえる。入れ替わりに音良が立ち上がり、ケータイを持つ舞の右手を靴の裏で思いっきり踏みつけた。  
 
「あぁッ……くぅ……」  
 グリグリと踏みにじられては手を離すしかない。勝ち誇ったように音良がケータイを取り上げ、そのリボンを珍しそうに指でつまんだ。  
「ふん、このヘンテコな武器がなけりゃどうってことはないわ。あんたたち、この子の腕を回してやんなさい。ちょうどいい長さだからリボンで手を  
縛ってあげる」  
「や……やめて下さい」  
 うつ伏せにされた状態で男二人に圧し掛かられてはどうしようもない。背面に回された手首が腰の後ろで交差させられ、ストラップのリボンで厳重に  
縛り上げられた。たとえ立ち上がったとしても、この姿勢ではろくに走って逃げることも出来ないだろう。音良を助けたのが間違いだったのか……いや  
そうは思わない。怪しいと思いながら自分の力を過信してここまで付いてきたのが判断ミスだったのだ。舞は唇を噛んで悔いるが、既に事態は取り返しが  
つかない状態だった。  
 抵抗できなくなった舞を満足げに見下ろし、音良はDVDビデオカメラを構えた。ファインダーに映る舞の姿にピントを合わせ、録画ボタンを押す。  
不気味に点灯するLEDの赤い光に舞の表情がこわばった。  
「なにをするつもりですか」  
「気にしないでちょうだい。私はカメラマンに徹するから……なにかするのはこっちの二人。というかむしろ、犬三匹の方ね」  
 何を言っているのか意味が分からない。舞が困惑していると、彼女を押さえつけている男の一人がいきなりスカートをめくりあげてきた。  
「きゃ……や、やめて下さい!」  
「いいじゃねーか見せてくれよ。へへ、やっぱ一年坊だとパンツも子供っぽいな」  
「すげぇ、銭形の生パンだぜ。俺、こいつが入学した時から目ぇつけてたんだ」  
 二人の男子生徒の手が下着越しに舞のお尻を撫で回す。不快感に鳥肌が立った。しかしそんな嫌悪の反応すら、陵辱者たちにとっては嗜虐心を  
満たす歓喜のサインに過ぎないのだ。  
「フフ、いいわよその悔しそうな顔。しっかり撮っておいてあげるからね」  
「よっしゃ、次はいよいよ中身だぜ」  
「や……」  
 抵抗する暇さえ与えない早業だった。ショーツを鷲掴みにして、引きちぎらんばかりの勢いで足から抜き取る。うつ伏せにされている舞には男たちの  
表情は見えないが、それでもむき出しになった臀部に集中する視線は目を瞑っていても痛感できた。無遠慮な手によってお尻の谷間が左右に開かれ、  
少女の最も恥ずかしい秘密の部分が青空の下にさらけ出される。  
「うわっ……すげぇ……」  
 まだ未成熟な花弁は慎ましやかなピンク色を保っており、肛門の窄まりすら愛らしい佇まいを見せていた。陰毛の茂みもまだ前の方だけで、清楚な  
少女ならではの清らかさすら感じさせる。さすがの男子生徒たちも目を奪われるばかりで言葉が続かなかった。誰にも見せたことのない秘部を暴かれた  
恥辱。それに打ちひしがれる舞の表情を撮影していた音良は、呆れたようにため息をついて、男子生徒たちの間に割って入った。  
「ちょっとあんたたち、見てるだけじゃ盛り上がらないでしょ? ちゃんとビデオ製作に協力してよね」  
「ビ……デオ?」  
「そうよ。ダンスクィーン・銭形舞主演のアダルトビデオ。裏で流せば大儲けできるわね」  
「やめて下さい、そんなビデオ撮られたら……」  
「ほら、足広げさせて」  
 音良の命令で男子生徒たちがそれぞれ舞の足首をつかみ、強引に引っ張り始めた。抵抗しようにもうつ伏せの不自然な体勢では力も入らない。ダンスで  
鍛えたしなやかな身体が仇となり、男たちの手によってみるみる足が広げられ、180度に近い位置まで開脚させられた。当然、性器と肛門は何も隠すものが  
ない、破廉恥なフルオープン状態になっている。  
「さっすがダンスクィーンの舞さまね。やーだ、あそこ丸出しじゃない」  
「駄目です、お願い……見ないで下さい」  
 さすがにもうさっきまでの冷静沈着な舞の態度は消し飛んでいた。悔しくても懇願するしかない。すまし顔の一年生が取り乱し始めたことに勝利の快感を  
味わいながら、音良は執拗にカメラのレンズを近づけ、奥の奥、隅の隅まで舞の性器を記録し続けた。膣口の奥にたたずむフリルのような肉ひだまでも指で  
開いて克明に映し出していく。  
「へぇ、やっぱり処女か。男っ気なさそうだもんね。ありがたく思いなさいよ、処女喪失の瞬間をちゃんと記録に残してもらえるなんて、滅多にない経験なんだからね」  
 嫌と言うほど性器のアップを撮影してから、音良は立ち上がって場所を空けた。  
 
「なぁ……ちょっともったいなくね? せっかく処女なんだしよ」  
「バカね、あんたたちがバージンの相手じゃ面白くもなんともないじゃない。この子にはもっともっと屈辱を味わってもらうんだから」  
「けど犬コロにくれてやるなんて、もったいない話だよなぁ」  
 ……犬? 身の毛もよだつような悪寒が走り、うつ伏せのまま舞が振り返る。ねじれるような姿勢をとってかろうじて視界の端に映ったもの。それは、  
男子生徒たちにけしかけられて舞を襲ったあのドーベルマンたち三匹だった。まさか、この犬たちが陵辱者になるというのか。  
「あら察しがついたみたいね舞さま? そうよ、あんたの処女喪失の相手はこの犬コロ。フフフ、一生忘れられない相手じゃない、ねぇ? 初体験が  
青姦で獣姦なんて、死ぬまで自慢できるわよ」  
「や……やだ、そんなの……いやぁぁっ!」  
 もはや恥も外聞もない。舞は死に物狂いで立ち上がって逃げようとするが、その動きを見越していた音良が楽しげに土足で彼女の頭を踏みつけた。  
頭が地面に押さえつけられている限り、力学的にどうあがいても起き上がることが出来ないのだ。後ろ手に縛られていることもあって、逆に下半身だけが  
持ち上がってしまい、皮肉にも獣姦に適した後背位の姿勢になってしまう。  
「へへ、舞さまも準備オッケーってか」  
「よし行け」  
 男子生徒が促すと、ドーベルマンは慣れた様子で舞のお尻に飛びついた。半勃起状態のペニスを舞の性器にあてがう。  
「こいつの家、アダルト系の貸しスタジオやってんのよ。このカメラも犬もそこからちょっと借りてきたってわけ。良かったわねぇ舞さま、百戦錬磨のベテランが  
バージン捧げるお相手で」  
 舞の頭を地面にこすりつけながら音良が愉快この上ない調子でからかう。男子生徒に腰を固定されて、舞の逃げ道はもう完全に絶たれていた。今の舞に  
出来ることといえば、惨めに泣きながら許しを請うことくらいだ。  
「お願いします……もう許して下さい。何でも言うこと聞きます……だから、こんなひどいこと……」  
 無駄だと分かっていてもそう懇願するしかなかった。音良はそんな舞の泣き顔をしっかりと撮影しながら、馬鹿にしたような目で見下ろす。  
「心配しなくても大丈夫。犬のペニスは人間と違ってスマートな形だし、最初はそんなに膨らんでないからすぐに挿入できるわよ。カウパーなんとか液ってのが  
出た後、大きく膨らむけど」  
「カウパー氏腺液ね。そいつをたっぷりと膣内に注ぎ込んだ後にペニスを完全勃起させて、前立腺液と精液を射出してじっくり撹拌するのさ。だからかなりの間  
挿入され続けることになるねぇ」  
「さっすが専門家。ま、そいうことだから。安心してバージンあげちゃってね、舞さま」  
 男子生徒の指で支えられたペニスが舞の性器にゆっくりとねじ込まれていく。舞は異物感にけたたましい悲鳴を上げてのた打ち回った。地べたに這いつくばった  
格好で腰を高々と掲げ、顔を砂地にこすり付けて泣き叫ぶ。なんと情けない姿か。けれどもそうやって半狂乱に暴れても、三人がかりで押さえつけられた体勢は  
びくともしなかった。  
「あっははははっ! いい格好! さすがの舞さまもレイプされたらこんな間抜けな姿晒しちゃうのね。ダンスクィーンも形無しじゃない。ふん、いい気味だわ」  
 事前の説明どおり犬のペニスはすんなりと舞の膣に収まった。そしてまるで小便のように大量のカウパー氏腺液が放出される。続けて膨張したペニスが処女膜を  
引き裂き、休む間もなく前立腺液と精液を流し込んでいく。その都度、舞は幼子のように泣き叫び、音良は腹を抱えて嘲笑した。初体験の相手がけだもの……。  
しかも野外で、衆人環視の元、ビデオに撮られながら処女を奪われるなんて。歯を食いしばって汚辱感に耐えるが、涙は双眸から次々と溢れ出し、悲鳴は勝手に  
喉から飛び出していった。  
 休む間もなく――と思っていたが、それは舞の勘違いだったかもしれない。実際には犬の精液の放出は長時間かかる。量も人間より桁外れに多い。あふれ出す  
ほどに射精させられ、丸太のように膨張した肉棒で膣内を撹拌され、ようやく舞が交尾から解放された時には、もうディスクのA面の録画時間いっぱいになっていた。  
 気の遠くなるほど長時間、性器を弄ばれ続けた舞はもう身も心もボロボロである。完全に音良たちに屈服していた。涙とよだれと鼻水を垂れ流しながら、これで解放  
される……という期待の視線で自分の支配者を見上げた。ディスクをB面に切り替えながら、嘲笑混じりに音良が言い放つ。  
「あら、まさかこれで終わりだなんて思ってないでしょうね。あなたがさんざん地面に叩き付けたドーベルマンは全部で三匹いるのよ? ちゃんと三匹とも射精させて  
あげなきゃ不公平じゃない」  
 
「そ、そんな……」  
「この犬たちを地面に這いつくばらせた分、今度は舞さまが這いつくばるのよ」  
 肉弾戦では舞に太刀打ちできなかったドーベルマンたちであるが、さすがに本職の調教はしっかりしているらしく、慣れた調子で勃起したペニスで  
舞を貫いていった。一匹を相手にするだけでも気の遠くなるような時間蹂躙されたというのに……さらにあと二匹の相手をしなくてはいけないなんて。  
しかも舞にはそれを拒絶する事が許されないのだ。  
 二匹目の射精が終わると、今度は三匹目のペニスがスタンバイに入る。さすがにもう性器は赤く腫れ上がって使い物にならず、肛門を使って交尾  
することになった。前のバージンだけじゃなくてアナルバージンまで犬が相手なんて傑作ね、と音良は執拗に舞の心を踏みにじろうとするが、もはや  
ズタズタに引き裂かれた舞はほとんど反応しなくなっていた。虚ろな瞳で強姦の屈辱に耐えるだけである。  
 そうして三匹のドーベルマンによる徹底的な陵辱劇が幕引きとなったのは、既に日も傾きかけ、カメラのバッテリーが底をつく頃だった。いつこの  
地獄から解放して貰えるんだろう。もう舞の心に残っている意識はその一点だけだ。矜持も、羞恥も、憤怒も悲哀も何も感じない。ただ一刻も早くこの  
陵辱から逃げ出したい。それだけだった。  
 けれども音良は非情にもカメラのバッテリーを交換し始める。バッテリーを補充するということは、つまりまだまだ記録する映像が残っているということに  
他ならない。新しいディスクをセットしながら後方の男子生徒二人に声を掛けた。  
「さぁお待ちかね、次はいよいよあんたたちの出番よ。良かったわね舞さま、やっと人間相手にセックスできるわ」  
「ちぇ、俺たちゃ犬コロの後かよ」  
「しょうがねぇじゃん。こういうチャンスでもない限り、銭形とやれるなんてありえないからな」  
 音良とグルになって舞を襲った男子生徒たちだ。散々待たされた彼らは既にズボンの前を大きく膨らませており、もどかしげに舞の姿勢を仰向けにすると、  
我先にとその肢体に群がっていった。ブレザーの前をはだけさせ、ブラウスのボタンを引きちぎる。ブラジャーを剥ぎ取って控えめのバストを露わにさせた。  
「なんだよ胸、小せぇなぁ」  
「バカそこがいいんだろ。こいつの姉貴二人もいい感じだけど、俺はやっぱり銭形舞だな」  
「まぁな。……ってかこいつ、もうマグロだぜ。つまんねぇなオイ」  
 一人が乱暴に右の乳首をつまみ、一人が左の乳首を口に含むが、舞の反応は薄かった。さすがにドーベルマン三匹の陵辱はやりすぎたか。  
「しょうがないわねぇ。すっかり諦めモードみたいだけど、いいの舞さま? 犬と違って人間に中出しされたら赤ちゃんできちゃうかもしれないのよ?」  
「あ……か……ちゃん?」  
 焦点の定まっていなかった舞の瞳にかすかに光が戻る。  
「そうよ。もしデキちゃったら適当に処分しといてね。私たち責任持たないから。フフ、意外と犬の赤ちゃんが生まれたりしてね」  
「や……やぁ、赤ちゃん……。だめぇ……」  
 かろうじてそれだけ声を絞り出すが、痺れを切らした男のペニスが喉を塞ぎ、その先の言葉を断ち切ってしまう。もう一人の男は指で犬の精液を掻き出し、  
痛めつけられた性器に己の肉棒を埋めていった。さんざん順番待ちを受けたペニスの爆発は早く、上の口も下の口もあっという間に絶頂間が満ちていく。  
「へへ、銭形……お前まだ男と付き合ったこともねーんだろ? 嬉しいねぇ、キスもしてない唇に思いっきり出せるなんてよ」  
「ばっちりカメラに映ってるわ。口の中だけじゃなくて、顔中ドロドロにしてやってよ」  
 犬の交尾では撮影できないシーンに音良の声も踊った。程なく舞の可憐な口内でペニスが弾け、生臭い精液が舌に絡みついていく。引き抜かれた  
肉棒から精液の残滓が右に左に飛び出すと、涙で濡れた舞の顔面が白い雨で覆われていった。続けて下半身に挿入している男のピストンが加速していく。  
「だ、駄目です……お願い、します……。赤ちゃん……出来たら」  
 自由になった口で再び舞が哀願の言葉をつむぎ始めた。  
「こんなこと……誰にも言えないぃ……」  
「堕ろせないんだったら産むしかないんじゃない? 産んでからその辺に捨てればいいだけでしょ」  
「そんな……ああっ!」  
 抽送が最高潮に達した時、舞の膣内が初めて人間の精液で汚された。それは犬に犯された時とはまた異なる、身の毛もよだつような汚辱。雌の本能が  
感じる妊娠の恐怖であった。舞の瞳から、再び光が消えていく――。  
 
 よほど男子生徒たちは焦らされていたんだろう。その後もドーベルマンたちに負けないほど長い間、舞の肉体を蹂躙し続けた。上の口も下の口も、  
前も後ろも、徹底的にペニスでかき回され、白濁液を流し込まれ、全身を精液で汚されていく。たった二人でよくこれほどの精液を放出したものだと  
呆れるくらいだ。野外だというのに栗の花の臭いが鼻をつくほどだった。  
 もう日暮れ時である。そろそろ撮影できる明るさの限界だろう。薄暗くなってきた周囲を気にしながら、音良は男子生徒が満足した後の舞の姿を  
丹念にカメラに収めていった。それは音良にとって己の勝利を確認する作業なのだ。美しいボブショートの髪はボサボサにかき乱され、色んな液体の  
染み込んだ制服の谷間から覗く乳房は痣がつくほどキスマークをつけられている。めくれあがったスカートの下には陰毛が隠れるほどに精液まみれに  
された性器と肛門があった。  
「ほら、もっと足広げなさいよ。見えないでしょ」  
 茫然自失の舞を蹴飛ばすと、彼女は無言のまま大人しく足を左右に広げた。ぽっかりと開いた膣口から、人のものか獣のものかもわからない白濁液が  
溢れ出していく。  
「やっと一年らしく素直になったわね。身の程を思い知ったかしら?」  
 音良が腹部を踏みつけると、生々しい音と共に膣と肛門から精液が吹き出した。舞は怯える子犬のように音良を見上げるだけだ。もう抵抗も反論もしない。  
音良は勝利の快感に酔いしれた。  
「さぁ仕上げよ。あんたたち、例の奴を」  
 まだ終わりじゃないというのか……。底無しの絶望の沼に沈められた舞は愕然としながらも、しかし口答えすることも出来ずにただ次の恥辱を震えて待つ  
だけである。男子生徒が持ってきたのは、バイブが内向きについた革のパンティ。しかもヴァギナ用とアナル用の二本のバイブが内側に向かってそそり立って  
いた。こんな下着を身につければ、二本のバイブを同時に挿入されることになる。もはや嫌というほど陵辱され尽くした舞だったが、それでもこんな器具を  
つけさせられる事には恐れを感じずにはいられない。  
「ほら、ぼさっとしてないで自分からお願いくらいしてみなさいよ! 一年坊のくせに先輩にやらせて何とも思わないわけ?」  
 罵倒しながら音良が土足で舞の顔を踏みつけた。  
「うぅ……。お、お願いします。そのバイブを……舞のあそこに……」  
「あそこってどこよあそこって? いちいち注意されないと駄目なの? 世話が焼ける一年ね!」  
「……お、おまんこ……と、肛門に……入れてください」  
 下卑な笑みを浮かべた男子生徒がゆっくりとバイブを挿入していく。外国製なのか、かなりのサイズだ。二本とも完全に埋めた後でパンティを両サイドの  
金具で固定し、拷問器具のような下着を身につけさせた。それから手首を拘束していたリボンをようやく解く。かつて舞が武器にしていたケータイのストラップの  
リボン。けれども今の舞にはもうこれを振る力など残っていなかった。  
「さぁ急がないと暗くなっちゃうわ。何やってるの、さっさと立ちなさい」  
 また蹴飛ばされてのろのろと身体を起こす舞。  
「これが最後の撮影よ。このリボンを持って適当に踊ってちょうだい」  
「踊る……って……」  
「ダンスクィーン舞さまの華麗なステップもカメラに収めておきたいのよ。もちろん、その格好のままでね」  
 制服の前がはだけているのは良いとしても、下半身に二本もバイブを埋め込まれたままダンスなど出来るはずがない。けれども音良の命令は絶対だった。  
身も心も完全に屈服させられた舞に反抗は許されないのだ。かろうじて立ち上がるが、長時間にわたる陵辱で疲弊しきっている身体は、姿勢を保つのが  
精一杯で歩くことさえ出来なかった。きっと音良はそんな状態で舞にダンスをさせ、その惨めな姿を笑いものにするつもりなんだろう。  
 自分の誇りでもあったダンスの技量をこんな見世物にされるなんて……舞は悔しさのあまりポロポロ涙をこぼすが、音良の催促の罵声を受ければ踊る  
しかない。普段の舞からはとても想像できないような、鈍重な動きでステップを踏んでいく。  
 
「ほらほら、もっと本気出してよ、舞さま!」  
 音良が手にしたリモコンのスイッチを入れた。途端に舞の前後の穴に納められたバイブが振動を始め、ただでさえ乱れたステップをさらに  
かき乱していく。しかもその振動の強弱は自在なのだ。舞のダンスステップは音良の指の力加減ひとつで思うがままに蹂躙されていた。足を  
もつれさせ、無様に突っ伏して体中を泥まみれにする。  
「いいわぁ、ケッサクよ舞さま。さすがダンスクィーンの舞さまステップ。芸術的な踊り方ね」  
「ら、らめぇ……お願ひ、します……止め、止めてぇ……」  
「うるさいわね、あんたは死ぬまでそうやって惨めに踊ってればいいのよ。フフ、見てよあの格好。ダンスクィーンが聞いて呆れるわ」  
 よだれを垂らしながら必死に踊り続ける。それはもう踊りというよりは、鉄板の上で炙られ、のた打ち回るミミズのような光景だ。男子生徒が  
ごくりと喉を鳴らして音良に問いかけた。  
「なぁ、このビデオちゃんと後でダビングしてくれるんだよな?」  
「もちろん。DVDだから何千枚ダビングしたって画質は劣化しないわよ。編集して裏で流すか……ああ、こいつの姉妹を脅してやるのも面白い  
かもね」  
 更なる姦計の閃きに音良は心底楽しそうな笑みを浮かべる。銭形姉妹といえば学園内でも美少女で有名だ。さぞやファンも多いだろうし、交際を  
断られて少なからず根に持っている男もいるはず。ビデオを売りさばけば大枚はたいて買ってくれるだろう。直接客を取らせてやってもいい。  
「すげぇな……。高嶺の花だった銭形姉妹に手が届きそうだぜ? ちゃんとビデオにも題名つけとかないとな」  
「題名? そうねぇ……」  
 顔も制服も泥まみれになりながら、それでも命令どおりに踊り続ける舞に軽蔑の視線を向け、音良が呟いた。  
「『赤い靴』ってとこかしら。舞さまにはお似合いだわ」  
 

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