総司が御茶屋のその部屋に案内されたとき  
お里は既に遊女のそのように緋色の湯文字ひとつであたまを伏していた。  
ゆっくりと顔をあげたのはお里ではなく、山南がいた頃のあの明里だった。  
花屋の天神、明里の床入り姿−。  
 
狭い茶屋である。明里が座っているのは、のべてある床のすぐ脇である。  
総司は頬を染めて顔をそむけた。それをごまかすために大小に手をかける。  
衣擦れの音がし、立てひざになった明里がそれを受け取った。  
床の頭の辺りにある刀掛けにそれをおさめる。  
かつて天神をはっただけに、動きにそつがないばかりか舞を舞うかのようだ。  
明里が腕を上下するたびに、  
緋色の湯文字の色と内腕の白さがまぶしく総司の目にささる。  
 
床を横に膳をはさんでふたり向きあうと、  
明里は用意してあった徳利に手を伸ばした。  
「沖田はん、・・・どうぞお楽に。お酒・・・おあがりやす」  
言うと明里の白い手が伸びて総司に猪口を持たせ、  
そこに透き通る液体がゆっくり注がれた。  
総司はしばしそれを見つめ、やがて思い切ってそれを干す。  
明里はまた、無言で杯を満たした。総司はまた、黙ってそれを干す。  
3度それを繰り返した後、総司は酒の香りのする大きな息を  
勢いよく吐き出した。同時に知らず張っていた肩が降りる。  
それを見届けた明里は、座ったままつと前へ出て、ふと総司の手から  
猪口を受け取ると膳にもどし、  
ふたりの間を隔てていた膳を布団から離すように部屋の隅へ寄せやった。  
 
向き合う明里と総司を隔てるものはもうない。  
ふたりの傍には、床がのべられてある。  
「・・・まだ緊張してはりますやろか・・・?」  
「・・・いや、もう、だいぶ・・・」  
酒が体と頭に少しづつ染みてきたのか、先ほどまでのどうにも  
ならない戸惑いが薄れてきたように思う。  
総司はまっすぐに明里の顔を見て、困ったような顔をして所在無くわらった。  
「ほな・・・、。」  
明里はふたりの膝小僧が触れ合う距離にまで膝をつめると、  
つと手をのばし、総司の手にその白い手を重ねた。  
総司の気持ちをほぐすかのように、微笑む。  
「・・・うちみたいな女郎あがりとちごうて、  
女子はこないな時どないしたらええのか  
わからへんのどす。特におセイちゃんはまだおぼこどす。  
そやから、沖田はんがこの距離、埋めてあげなあきまへんのどすえ。  
・・・お酒を少し召し上がらはって、  
ころあい見てこないして手ぇをなでてあげておくれやす。」  
言いながら明里は、そっと重ねていた手をつつむようにすべらすように動かし始める。  
膝においた総司の指と指の間に、明里の指が割って触れてはまた離れていく。  
総司の指から、言いようのない痺れがあがってくるのだった。  
「女子が嬉しいときは、動きまへんのえ。こないにしてあげながら、  
じいっと待ってはったらええんどす。もっとそないしてほしいと思うたら、  
女子の方から、体を寄せてくるもんなんどす。」  
言いながら明里はゆっくりと総司に顔を近づけると、  
肩にことりと頭を預けてきた。  
 
総司の手は明里の細い手でそっと持ち上げられ、明里の背中に導かれた。  
「女子が体を寄せてきたら、受け止めてあげておくれやす。」  
総司は、ぎこちなく背中にまわされた手にすこし力を込めた。  
「そうどす。そうしはったら、女子の目をみてやっておくれやす。照れたらあきまへんえ」  
明里が総司をのぞきこんでいるであろうことは、声から分かった。  
総司が見ていたのは自らの肩で艶を放っている明里の結い髪であった。  
息が荒くなってくるのが総司には分かっていて、どうしようもなかった。  
少しづつ、明里に顔を向けるのにどれほど時間がかかっただろう。  
濡れたような明里の目がすぐ近くにあった。  
「・・・女子をそないに待たせたらあきまへんえ・・・・」  
明里が恥ずかしそうに言った。  
総司は明里の頬に自らの頬を触れさせ・・・意を決したように明里の唇にふれた。  
やわらかく、しっとりとした唇に触れたと思ったとき、  
それまで胸につきあげてきていた鼓動は総司の脳裏で熱い塊になり、ドクリと大きな音をたてた。  
触れた唇のやわらかさに押され総司は明里の背中をかき抱くと、  
むしゃぶりつくように唇を押しつけた。  
 
明里はあらがうこともせず、力任せに押してくる総司を受け止める。  
総司が息を吐き出したところで、わずかに唇を離し明里はささやいた。  
「・・・そないに・・・乱暴にしたらあきまへん・・・。」  
総司はびくりとして、思わず顔を引いた。  
明里はそれにはかまわず背中にまわした総司の手をそっと握った。  
体の前にその手を戻してあげながら、明里はささやく。  
「くちびるに。優しく・・・さわってあげておくれやす・・・。」  
総司は素直に戻された手で明里の頬を触り、そして明里の唇に触った。  
明里の目を見ることができない。明里の唇だけを、総司は頬を染めて見ていた。  
添えられた明里の手が総司の手を握り、人差し指をたてさせる。  
「唇のまわりをそう、こないにして、指でなぞってあげておくれやす。  
 やわらかいところを、指のはらで存分に触ってあげるんどす。」  
総司は明里の導きのままに唇の輪郭に触れ、唇に触れ、誘うように空いた口にそっと指を差し込んだ。  
明里は総司の目を見ながら、ちらりと舌を出し進入してきた総司の指をふとなめる。  
次に唇をすぼめ、その唇で総司の指をくわえる。  
「唇に力いれたらあきまへんのえ。こないにして・・・やわらこう・・・」  
言うと、総司の指をくわえて、そっとねぶりあげる。  
くちびるに力をいれず、ただ指の太さにあわせてふっと開き  
指をつつむように動かすしてやるかと思えば、  
水あめをすくうように舌をとがらし、ゆっくりとなめあげる。  
見つめている総司の下腹のあたりが熱を持ち始めていた。  
 
「今うちがしたこと・・・・・・沖田はんの舌で、うちにしておくれやす・・・」  
明里は、目を閉じて請うように顎をあげた。  
半開きにした桃色の唇から、わずかに紅がにじんでいる。  
総司は明里の頬を両手で包むと、おずおずと唇を近づけ静かにくちづけた。  
明里の唇が自分の指にしたのを思いながら、同じような力で、同じようにゆっくりと、  
舌を伸ばして明里の唇をなぞる。  
明里の鼻腔の奥で、甘い息がくすん、と吐かれるのが聞こえた。  
「そう。唇は、やわらかいままにするんどす・・・。」  
ふと、総司は合わせた唇の間から明里の甘い息が漏れて入ってきていることに気が付く。  
深く唇をあわせそのわずかな隙間に舌を差し入れると、そこに明里の舌が待っていた。  
つつくようにして総司の舌を確かめているかのようだ。  
時折、あわせた総司の唇の下を明里の唇があまがみするようにかみ、  
吸い上げ、力を抜き、また強く押してくる。  
総司はおぼこのようにそれを素直にまねた。  
「・・・そうどす・・・」  
あわせたままの明里の唇がそう動くのが分かる。  
総司にもだんだんに、明里動きがつかめてきたように思われた。  
それがうまくできる一瞬感があり、そのとき明里はわずかに体を張る。  
舌と舌を触れるか触れないかのように動かすと、時折  
明里の短い甘い吐息が唇からもれてくるのであった。  
やがて口付けながら明里は、総司の手を自らの胸に導いた。  
 
総司の手に手を重ねたまま乳房に添えさせる。  
明里はゆっくりと唇を離し、口の動きにつれて唇が触れる距離でささやいた。  
「さいしょはこおして手を広げて、お乳をつつむようにするんどす。  
 ・・・湯文字の上から、どないな形してるんか確かめておくれやす。  
 ・・・乱暴にしたらあきまへんえ」  
総司はかすかに頷くと、おずおずと手をひろげて乳房をつつんだ。  
丸みが伝わってくる。・・・やわらかい。  
そっとおしてみる。押し上げてみる。手を広げたまま手のひら全体で  
形を確かめるようになでさする。  
湯文字のこすれる音が響いた。  
明里は頬をわずかに上気させてそれを見つめながら時折総司に、口付けをした。  
口付けられるとはじめて唇が離れてしまっていることに気づき、  
あわてて総司は唇を戻す。  
「そうどす・・・離したらあきまへん・・・」  
唇をあわせて舌をまさぐりながら、片方の乳房を愛撫する。  
そうしているうちにもう片方にも興味がわき、  
総司は両手を伸ばして、明里の両方の乳房をつかんだ。  
「・・・ぁっ・ん、沖田はん・・・」  
やわらかな叱咤にびくりと総司の手が止まり、唇が離れた。  
「・・・そないに強うしたら・・・」  
 
明里は、おいたした子供の手をそうするように総司の両手を総司の膝にもどした。  
不安げな顔をする総司の目をじっと見つめながら、明里は恥ずかしそうに微笑んだ。  
目を伏せ、舞うようなしぐさで湯文字の腰紐をしゅる、とほどき、  
するりと湯文字の肩を落とした。  
遊女の白い襟足。その下に続く白い乳房。  
総司は突然目の前にあらわになったそれに息が詰まった。  
吸い寄せられた目が、離れない。  
どうしても動くことができないのだった。  
明里は総司の両手を握ると、あらわになった乳房にそっと戻してやった。  
「・・・やさしく・・・どすえ・・・。」  
「・・・はい・・・。・・・、すみません」  
総司の返事は、のどの奥ですこしひっかかったようだ。  
頬を染めて素直に詫びた。  
こんな時なのに、セイと戯れている時の沖田総司のままだ。  
明里は目を閉じて、総司の両手が乳房を包み込んでいるのを感じていた。  
節がぽこりと太い、長い指。  
この手が明里のどこかをちりりと刺激したのは、こんな不器用な触れ方が、  
愛してやまない人の初めてのそれにとてもよく似ていたからかもしれない。  
「・・・そうどす、・・・はじめはそおっとさわってあげておくれやす・・・」  
総司は手のひらで乳房をつつみ、ゆっくりともんでみた。  
総司の手の中で、手にしたことのない柔らかさがはずんだ。  
熱くなっていた総司の下腹部に、時折小さな痛みのようなものが走りはじめていた。  
 
「・・・少しづつ・・・力を入れて・・・大きく・・・まあるく・・」  
言われるままに総司は愛撫する。  
女子の乳房がこんなにも柔らかかったとは知らなかった。  
手の中で白いふくらみが総司の思いのままに形を変える。  
総司の指の形にふくらみはへこみ、総司の手の動きのままにふるふるとゆれてはずむ。  
ふと手のひらに突起があたるのを感じ、総司は確かめるように興味を引いたそれを見た。  
手の中に桃色の美しい点がぽつりと屹立していた。  
「気ぃつかはりました?」  
吐息まじりに、明里が頬を上気させて言った。  
「・・・女子に灯がともったしるしですねん・・・」  
「・・・気持ちがよいのですか?」  
総司の生真面目な問いかけに、明里は恥ずかしそうに目を伏せた。  
総司は手のひらで突起を刺激すると、次は指の腹でそれを押してみた。  
突起はちょっと沈んで、総司の指に戻る。突起の形を指先でなぞり、それをつまむ。  
「あ・・・ん・・・」  
はじめて明里が小さく声をもらした。それまでは吐息ばかりだったのに。  
「やさしく・・・どすえ・・・。女子はここを触られると  
寂しい気持ちになるもんなんどす。寂しくならないようにやさしく・・・」  
言いながら明里は総司の左手をとった。  
「・・・片方の手ぇは、そのまま・・・こちらの手ぇは・・・こないにして・・・」  
明里は総司の手を腰に導いた。  
 
「・・・女子の体全部を・・撫でてあげておくれやす・・・。」  
総司は右手の平に明里の突起を感じながら、いわれるまま左手を腰から背中へ、  
うなじへ、肩へ、とゆっくりと撫ではじめた。  
手がするすると滑っていく。これが女体というものなのか。  
こんなにも白く、こんなにも柔らかく、そしてよい匂いがする・・・。  
総司の指が首筋の後ろをゆっくりと撫でたとき、明里の体がぴくりとゆれてわずかに逃げた。  
耳の後ろに指を滑らせるとまた、ぴくりとゆれてわずかに逃げる。  
「すみません、くすぐったいですか?・・・ここは触らないほうがいいでしょうか?」  
明里はその言葉に大きく目を開き、いやいやをするようにかぶりをふって  
恥ずかしそうに総司を見た。  
「・・・女子がくすぐったがるところを、覚えておいておくれやす・・・  
そこが・・・男はんに触って欲しいところなんどす・・・・」  
「・・・くすぐったいのに?」  
「へえ・・・」  
総司にはその言葉が謎だったが、触ってほしいといわれたのだからと、  
そこをたんねんに、ゆっくりと撫でさすった。  
明里の体がぴくり、ぴくりと動き、総司の指がすべるにつれて身をよじる。  
明里かすかな吐息が荒くなり、総司の耳にも聞こえてくるようになった。  
それを耳にすると総司の下腹部の焦げ付きはいよいよ大きくなり、  
ちりちりと時折痛むような気さえし始めていた。  
 
明里の膝が少しづつ崩れ、総司に身を預けるかのようにしながら次第に力がぬけていく。  
「・・・かんにんえ・・・女子は高ぶってくると・・・座っていることがでけへんのどす・・  
 ・・・女子がこないなふうになったら・・・く・・・口で・・・」  
明里は言いよどんで顔をふせた。総司の耳の脇で、荒い息が聞こえる。  
いくら天神をはったとはいえ、女子の口からそれを言うのはしのびなかろう。  
顔をふと横向けると、うつむいた明里のうなじが総司の目の前にある。  
総司はその白いうなじに唇をつけうなじの線をなぞるようにすべらせた。  
そうしながら指の腹で、明里の乳房の突起をなぶっている。  
明里の吐息の数が増している。  
舌を突き出し、明里のうなじをゆっくりとなめあげ、また唇ですべりおりる。  
「はっ・・は、あ・・・ぁあ・・・・・」  
総司は明里の耳をとらえた。唇で明里の耳たぶを柔らかくはむ。  
「・・・・は、あっ、・・・ん・・・沖田はん・・ぁ・・お手・・を・・・」  
唇と舌を使っているとつい手がとまる。明里はそのことを言っているのだろう。  
総司は片手で明里の乳房をつつみ、もう片方の手で明里の体中をまさぐった。  
「あぁ・・・はぁ・・・そう・・そうどす・・・そないにしはったら・・・はぁ・・」  
その声に促されるように、耳を舌でなぞりながら総司の手は明里の膝を割ろうとした。  
「・・・ぁん・・・そこは・・・まだ・・・あきまへん・・・ん・・・」  
明里はいつのまにか、床にしなだれるようにふせていた。  
 
明里は総司の顔を両手で挟むと、そっと胸元に導く。  
総司は、横たわった明里の乳房に顔を近づけて目の前にある突起をしげしげとながめた。  
白い白い乳房の上に、ぽつりと立つ薄紅色の突起。  
明里の胸に耳をつけるようにして、突起を指の腹でそっと押す。乳房をつつむ。  
自らの手の動きを、目を輝かせながら頬を染め、興味深げに見つめている。  
総司は興味の導くまま、突起に唇をあててみた。  
「くふん・・・」という声が聞こえ、明里の体がゆれる。  
唇で押してみる。唇でやわらかくはさんでみる。  
「ぁあ・・・ぁ・ん・・・ん・・・」  
突起をくわえて、舌先でちろりと触れてみる。  
「は・・あ・・・そう・・・・ぁ・・沖田はん・・・・お手・・を・・・」  
手を空いている乳房に持っていくと、明里は総司の頭を両手で抱えるように抱いた。  
総司の動きにつれて、明里の手は総司の頭を、肩を、せつなげにさする。  
「そう・・・ぁっ・・・そこは・・・下から・・上に・・・・・」  
総司は丁寧に舐め上げ、くわえ、つつく。片方をもみしだき、  
弧を描くようにそれをさすり、おして見る、そしてもう片方へ。  
「そう・・・はぁ・・やさしくどす・・っはぁ・・おぼこは・・あ・・  
・・ここ・・・痛がるんどす・・・んっ・・、っそやから・・・やさしく・・・っはぁ・・」  
 
明里の声に少しづつ、長い吐息が混じりはじめる。  
夢中になると総司はつい子供のように、乳首を強くしゃぶってしまう。  
「ぁん・・・沖田はん・・・そないしたら・・・ん・・・あきまへん・・・・・・」  
総司は明里にいさめられるたびにわれに返り、その度荒い息を吐きながら、  
稽古をつむかのようにはじめからやりなおしをする。  
おしつつむように手のひらで乳房を持ち、その突起にやさしく口付け、  
唇ではさむようにして先端を舌でつつき、唇全体で吸い付き、  
舌全体でなめ、すいついたまま舌先を動かす。  
「はあ・・・んん・・・・ん・・・はあ・・・」  
総司が強くしすぎると、明里は指に力をこめわずかにつめをたてる。  
総司がよくしてやると、明里の手はご褒美をくれでもするかのように  
総司の背中をなで、その手を総司の尻の方までおろしてくれる。  
ひらひらした皇かな手が、総司の尻を撫でているのが分かるのだ。  
総司は、そうされると自分がびくりと身を震わせてしまうことに驚いていた。  
こんなふうに人に触れられたことはついぞない。  
「・・・はあ・・ぁぁ・・・沖田はん・・・・・・」  
明里は乳房を総司に与えたまま総司の手をとり、静かに下腹に向かってその手を放った。  
解き放たれた総司の手は、平らな腹をさすりながら何かをさがすように、おりていく。  
 
手の動きにあわせて乳首を舌でおおう。  
べろり、と舌全体で舐めてからやさしくそれを吸い上げるのが、  
明里を喜ばせるらしい。  
ゆっくりとそれを繰り返すと明里は目をつぶって顔を横に向け、息をあらくした。  
「は・・・ぁあ・・・はっ・・・あっ・・ぁ・・・」  
総司の手のひらは、明里の腿まで降りていた。  
腿をなでおろし、またなであげ、そこは避けるようにしながらもう一方の  
腿をなでおろし、またなであげる。  
「んっ・・っあっ!」  
明里の短い声がした。それは総司の手が、明里の草むらにたどり着いた時だった。  
明里の胸に耳をつけ、目の前の乳房を舌でなぞりながら、総司は草むらの表面を  
しゃらしゃらとなでた。草むらの上をさすっていると、草むらの奥に  
溝のような線を感じる。手で包むようにしながら、指を草むらに分け入らせる。  
溝がある。溝を指がゆっくりとなぞる。  
「うっ・・・はぁ・・・ああぁ・・・んっ・・・はあぁ・・・はあ・・・」  
明里の腰がうめきとともにわずかに浮いた。溝の奥に、進めるようだ。  
押し開くように指でなぞると、くさむらの中には湿ったぬめりがあった。  
驚いて総司は、思わず乳房から顔をあげ、手の方に顔を向けた。  
明里が荒い息をしながら、うるんだ目で総司の様子をみつめている。  
「・・・っはあ・・・っはあ・・・沖田はんの指で・・・確かめておくれやす・・・・・・」  
 
総司は頷くと、指を動かしやすいように頭を明里の腹の上にずらす。  
明里の下腹を枕にするようにして、総司はそこを丹念にゆっくりと、指でなぞりはじめた。  
溝のうちがわ。ゆっくりと指をすべらせる。反対側からゆっくりと戻す。  
ぬめりが指にまといつくようだ。明里がそのたびに切なそうな声をもらす。  
真ん中に・・・滑らせようとしたとき、突起に指の腹がのった。  
「んっ・・・っあぁはっ!」  
明里の下腹がびくりとのけぞる。下腹に頭をのせていた総司は、その動きに少し驚いた。  
突起をさする。指の腹で、つぶさぬように、玉(ぎょく)を磨くように  
なんどもなんどもゆっくりと丁寧にさすった。  
「はっ、あっ・・・あっ・・・あぁっ・・・」  
明里の体がくねる。ここが触れて欲しい場所らしい。  
しかし総司はその先にまだ興味があった。  
突起の先に指を進めると、そこに深そうなぬかるみがあった。  
とろとろの蜜をたくさんたたえたぬかるみを、指の腹でたしかめる。  
「くぅ・・・はあ・・・ああ・・はぁ・・・」  
明里の声は乳房だけをなぶっていた時よりもさらに高ぶっているのがわかる。  
総司は下腹部に口付けしながら指にわずかに力をこめ、ぬかるみの奥を知ろうとした。  
「・・・ああ・・・沖田はん・・・ぁ・・あ・・・そこは・・・」  
指はゆっくりと進む。蜜が総司の指を進ませてくれる。  
どこまでいくんだろう・・・。  
「・・・くう・・・んん・・」  
総司の指はゆっくりと、肉の壁をかきわけるようにして根元まで明里の中にすいこまれた。  
 
指のまわりを、何かがうごめいているようだ。  
たどり着いた奥で何かを探すように総司は指先をゆっくり回してみた。  
ぬめりが指をつつんでいる。それにひきとめられるようにしながらゆっくりとまた、ひきぬいていく。  
総司は頭を起こすと、明里の下腹から、その体の上を先ほど指がなぞったとおりに舌をはわせ  
はじめた。性急にならないように自分を戒めながら、ゆっくりと・・・。  
目の前にうすい草むらがあった。総司は草むらの表面を指でかき  
わけると、溝をなぞって指を滑り込ませた。ぬかるみを広げる。  
開いた貝のように濡れて桃色に波打つ女芯に総司は引き寄せられた。  
さっき指でなぞった場所がここだったのかと、じっと見つめながらもう一度指で丁寧になぞる。  
頭をよせると舌をのばし、溝の内側をちろちろとなめおろし反対側を同じようにちろちろと舐め上げた。  
中心の突起を舌の先でつつくと、明里がびくりと体を波打たせた。  
「ぁあはっ!・・・っあぁあっ!」  
今までのどこよりも明里の反応が違う。それどころか突起を総司に向けて差し出している。  
総司は明里の丸い腰を両手でつかむといよいよそこに顔を埋めた。  
女の匂いがする。  
「ぁあ、はっ、んはっ・・ん、ぁあっん、はあっ・・ん・・っっぁあ・・ぁあっ・・ん!」  
突起は小さくて見過ごしてしまいそうだ。女芯全部を唇で吸い上げるようにしたら、  
舌をおしつけるようにしてべろりと舐め、舌をとがらせてつつき、また舌でつつむ。  
時折唇で女芯をはさみその中心を舌先でちろちろとせめ立てる。  
「ぁあ・・っふぅっ、んっ・・ふぁっんっぁぁっ・・ぁあぁんっ・ぁ・んっ、んっ、っぁぁぁぁん・・」  
明里はすすり泣くようなか細い音を際限なく漏らしながら総司の空いた手をとり、  
乳房を握らせた。  
 
総司は無心に明里の秘所をねぶり続けた。  
明里の中から湧き出してくる蜜が、総司の唾液と混じり  
明里のそこはびしょびしょになっていた。  
ふと総司は、もてあそんでいた明里の乳首が前にもまして高く屹立するのを覚えた。  
そうしたかと思うと、明里の啜り泣くか細い声が極まったかのように高くなり  
突起が総司の舌の中で固くなった。突起を舌で包み込んで受け止める。  
「・・っはっ、はあっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁあっ、ぁあ、ぁあ、ぁあっ、あっ、ぁはぁあああぁっ!!」  
甲高い声と共に明里の全身がこわばり両足が閉じようとするかのように  
総司の肩をぎゅっとはさみこんでくる。両手は総司の首の後ろをかき抱き  
明里は全身をがくがくと震わせた。総司目の前で、女子が頂点に達したのだ。  
か細い叫びのような声とともに大きく息をつきながら、  
明里は全身をのけぞらせて体をこわばらせた。  
・・・やがて寄せていた波が少しづつおさまると明里はわずかに上体を起こした。  
「・・・うち・・・気をやって・・かんにんしておくれやす・・・・」  
明里はつと手を伸ばし、総司を抱き寄せながら乱れた着物をするりと脱がせ、下帯だけにする。  
いとおしむように総司の胸と腹を行き来していた明里の手はひらひらと下帯までおりていった。  
下帯の中心に手を触れられ、総司は一瞬身を引いた。  
明里が気をやってしまったとき、総司も下帯の中で放ってしまっていたからだった。  
かまわず明里は総司を膝で立たせると、下帯の上から総司のふくらみをなでる。  
屹立したものが下帯の表面を帆のようにはっていた。  
 
下帯の周囲をくすぐる細い指、むき出しの尻をなでさする白い手のひら、  
自分がなぶられていることに総司の息はより乱れ、肩が上下する。  
明里はするすると総司の下帯を解き放ち、屹立したものをあらわにした。  
勢いよく飛び出したそれを、明里の白い手が受け止める。  
屹立したもの、その下で張り詰める玉(ぎょく)、すべてを包むように白い手はうごく。  
玉(ぎょく)をつつみ、棒を前後にさする。そのしなやかな流れが総司の頭にかすみをかけていく。  
総司は、男が女子に惑うことにはじめて合点がいった気がしていた。こんなものには抗えない。  
総司の棒の先からしずくが漏れ始め、きらきらと細い糸を引いて滴った。  
思わず知らず明里の両肩に両手を置き、力を込める総司であった。  
明里は玉(ぎょく)を慈しみながら少しづつ、抵抗できない総司の足を開かせ、  
その間にするりと身を横たえた。  
総司の尻に添えられた明里の手は、ゆっくりと総司の腰を下げさせ屹立したものを  
入り口まで導いていく。  
「もう・・・・・・知ってはりますやろ・・・・・・・」  
総司は頷くと、屹立したものに手を添えその先端で草むらをかき分ける。  
溝の奥を開き、突起をさがす。突起の下にぬかるみがあるのだ。  
突起を棒の先端でなぞってぬかるみへ。  
「・・・ここ・・・」  
この青年は自分の声が、甘えた童子のそれのように響いたことに気が付いていない。  
「・・・へ・・え・・・。そこどす・・・。」  
総司の先端がぬかるみに入る。指を入れた時よりも、ゆっくりと、  
わずかに入れ、わずかに引き、わずかにいれしながら奥へと進んでいく。  
 
先刻明里に触れられた時とは違う、不思議な圧迫感。  
ぬめりが先端へ絡みついてきて、それに飲み込まれそうだ。  
先刻下帯の中で一度放ってしまった筈だというのに、この感覚はなんなのだ。  
もう堪えきれないくらいの波がまた寄せている。  
総司はわずかに自らを引き抜き、しばし動きをとめる。  
そしてまた、ゆっくりと、確実にその前より奥へ、奥へとひいては押ししながら  
ゆっくりと進んでいった。総司のくさむらと明里のくさむらがやがてまじりあった。  
明里の中にいる。脈打っているのは自分なのか、明里なのか。  
脈打って、ぬめって、吸い付いてしめつけてくる。  
きつく目を閉じていないと、どこかへ連れて行かれてしまいそうだ。  
「ぁっ・・・はっ・・・沖田はん・・・」  
明里の声に無理やり総司は目を開く。  
「っぅっ・・・ん・・・顔を・・・見といて・・おくれやす・・・・」  
総司は黙ってまたきつく目を閉じ、二度、三度と頷いた。  
「すみ・・・ま・・・せん・・・」  
総司の額から汗が散る。  
総司は何とか堪えていた。必死に目を開けて、あごを上げ、  
座敷を見渡そうとする。枕もとの大小が目に入る。  
それを目にすると、すぐにも爆発しそうだったそれがまだすこしやりすごる気がした。  
総司は、明里の頬に頬をつけると、ゆっくりと腰を引き・・・そして一気に沈めた。  
「ん・・・あぁっっ」  
明里の口から、それにあわせて声が漏れた。  
またもう一度、ゆっくりと腰を引き、・・・そしてまた一気に沈める。それを幾度もくりかえす。  
「・・・っ・・・」  
胸に突き上げてくる鼓動と甘さに総司は耐え切れなくなった。  
次第に律動を早めていく。どうしても、それをとめられない。  
 
「ぁっ、っはっ・・・あっ・・、あっ・・、あっ・・、あっ・・」  
明里の声が、総司の突きに反応して短くもれる。総司が突くたびに甘い声が耳にささる。  
その声が総司の胸をしめつける鼓動をさらに強く早くするのだった。  
「はっ、はっ、ぁはっ、あっ、ぁはっぁはっ、あっぁはっ、ぁっあっぁっぁあぁあぁあ」  
やがて明里の吐息が早くなると、総司はもうこらえることができなかった。  
食いしばった歯の奥から、うめきがもれた。  
「・・・っぅ・・・・くっっ・・・・」  
腰を明里の奥へ奥へと回すようにしながらつきつけて、  
総司は腰から全身にのぼってきて破裂したそのこわばりを全身で受け入れた。  
頭の後ろの方でまぶしい光としびれが起こると同時に、  
腰を震わせながらそれを勢いよく解き放った。  
 
・・・やがて総司はまぶしい光がすっと消えたのを知る。  
明里は頬を上気させて微笑み、総司の前髪をかきあげて汗をぬぐった。  
頬をなで、唇をなでる。ふたりの息が、やがて少しづつ静かに凪いでいく。  
総司がくちづけをしようと頬をよせると、明里はふいとそれをかわし総司の頭を抱いて髪を撫でた。  
「・・・沖田はん・・・もう大丈夫どすな・・・」  
総司は、にこりと笑った。  
「ええ。」  
「・・・よかった。おセイちゃんのこと、大事にかわいがってあげておくれやす。」  
総司は黙って、目でうなずいた。  
明里はつと手を伸ばして、総司の手を自分の肩にのせた。  
「・・・こないな時にも、忘れずに・・・さすってあげておくれやす・・・。」  
「はい。」  
総司にそっと肩をさすられながら、明里はしばらく遠くを見ている目をしていた。  
総司の後ろにいる誰をみているのか。  
「ほんまは・・・あそこで・・・口吸うたげるのは・・・間違うておへん・・・・」  
遠くを見ながらつぶやく明里の言葉を総司は黙って聞いていた。  
明里がこうして欲しい人が誰なのか、総司にはよくわかっていた。  
明里の目から光るものが零れ落ちても、総司は気づかないふりをして  
しずかにその背をさすり続けた。  
この涙をぬぐうのは、総司の役目ではない。  
それは総司にも、明里にも、よく分かっていることであった。  
 

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル