「あ…あんっ…」  
その少女は無心で自分の陰部を弄っていました。  
「あっ…はぅ…」  
甘い響きの吐息を吐きながら、敏感で感じる箇所を丁重に指腹で擦っていかせながらに。  
すると段々とその自らの手で刺激を与えていく箇所は、秘裂から染み出る粘液により潤っていきます。  
「あ…あ…」  
少女の声も無意識にだろうが大きくなっていく、その身も淫らに悶えていき、陰部を弄る手の動きは激しさを増していくのでした。  
「雨水くん…あっ…あん」  
そして愛しき男性の名を口にしながら、少女はただこの自分で自分の疼く身体を慰める行為を、自慰による快楽を堪能し更けていたのです。  
やがて絶頂を迎えるまで、ただ無我夢中でし続けるのでした。  
 
 
「…あの子、私達の聴覚をあなどってるのかしら?」  
「………」  
「…………」  
その頃、少女の部屋から離れた一室に少女の家族らは集まっていたのだが、  
少女は忘れていたのです…家族の耳の良さの事を!  
つまり少女の秘密の行為は全て家族に筒抜けだったのでした。  
呆気になる少女の母親と、顔を赤くし俯く父と兄、そして…  
(私は…気をつけよう…)  
と姉を反面教師にし、対応策を練る妹でしたとさ。  
 
少女…真紅果林が、この事を知るのは後の事だったといいます。  
 
おしまい  
 

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