〜歯科医師の異常な愛情〜
貴志、歯科医師28歳。
彼の瀟洒なマンションで井沢真秀がテスト勉強をしていた。
井沢真秀は16歳、彼女が中学生のころからの知り合いで、いまでは彼氏彼女の関係となっていた。
この美しく聡明な少女が、なぜ自分に心を開いてくれるのかわからない。
貴志は自分というものがよくわからなかったし、気にしたことはなかった。
ただ他人の束縛を嫌った。
大学の頃から始めた一人暮らしは、自分の性分にあっていた。
自分の事を自分でコントロールできる。そんな今の生活が気に入っている。
貴志がソファで眠ったフリをしていると、真秀が隣に来て体を寄せた。
間もなく彼女は寝入り、規則正しい寝息を立てる。
先ほどの飲み物に入れた睡眠薬がよく効いてる。
彼女がまだ中学生の頃から、たびたび彼女を薬で眠らせてきた。
気づいてはいないはずだが、気づいていて黙っているのかもしれない。
どちらでもかまわないと、貴志は思っていた。
眠っている少女を窓際のベッドに運ぶ。
そして手際よく、彼女の服を脱がせた。
下着も剥ぎ取り、全裸にさせる。
そして貴志は井沢真秀の体を触る。
ゆっくりと、丁寧に体の隅々まで、掌と指でたしかめる。
”確認する”という言葉が一番近い。
貴志はこの少女の肉体の隅々まで確認したいのだ。
彼女が中学生の頃から、その体を繰り返し確認してきた。
それは彼女の成長を知ることでもある。
井沢真秀の裸体はいまだ少女期にあるものの、確実に”女”になってきている。
頭蓋、黒髪、顔、首すじ、肩、肩甲骨、鎖骨、乳房、乳頭、脇下、肋骨、心臓の鼓動、腕、手、指、背骨、尻、尾?骨、腰骨、腰のくびれ、陰毛、大陰唇、クリトリス、アヌス、腿、膝、脛、踝、足裏、足指。
髪の毛から爪の先まで、すべてを触り確認する。
彼女のヴァギナは少しめくれ気味になっている。
左右に開いてやると、生々しいピンク色の肉の襞が何重にも見える。
貴志はまだ真秀を”女”にしていなかった。
彼女はいまだ処女だった。
今でなくとも、処女を奪うのはたやすい。
しかし貴志は我慢する。
やりたいし、やれるけど、我慢する。
”できるけど、やらない”ことに貴志は妙な快感を覚える。
我慢のできる自分が少しばかり誇らしい。
いずれ
彼女の体にメスを入れたい。
怜悧な手術用メスを使い、胸骨から入り下腹まで一直線に切る。
きっと一瞬、肌に朱の線を引いたようになるだろう。
そして腹圧で内臓が飛び出る。内臓をひとつずつ取り出し、空洞になった腹中に顔をうずめたい。
まだ動いてる心臓を手にとり、その鼓動を確かめたい。
彼女の美しい顔の下にある頭蓋は、おそらくもっと美しいだろう。
そう想像する。
でも、やらないだろう。
”できるけど、やらない”、そういう自分が好きだ。
それに、彼女を解体してしまうと、彼女が消えてしまう。
それは少しばかり寂しいことだった。
真秀の裸体の確認を終えた貴志は、彼女に服を着せ、元いたソファに運んだ。
横に自分も座ると、最初の状態にもどった。
あとは真秀が目覚めるのを待つだけ。
日陰に咲いていた花をひなたに出したみたいに
日毎、豊かに開いていく
今はゆっくり高校生活を楽しみなさい
いつか
「・・・って、ああー!レストランの予約の時間が過ぎてる!」
「わっ」 ←驚いて目覚める真秀
「早くいかなきゃ、このバカ娘。一緒に居眠りするやつがあるか」
「だって〜〜、陽当たりがよすぎるんだよ、この部屋」
「もう行くぞ」
いつか
君の全てを知りたい
〜〜〜〜 fin 〜〜〜〜〜