「りかちゃんライフ」  
 
 
わたしは瀬名りか。  
県立北栄高校二年生です。  
趣味は料理と裁縫。将来は服飾関係の仕事がしたいです。  
特別目立つようなこともなく、地味にふつうに暮らしています。  
今までもそうだったし、きっとこれからもそうでしょう。  
 
 
「あ、宮沢先輩と有馬先輩だっ」  
廊下を歩いてると下級生の会話が聞こえてきた。  
「せっかく高校に”憧れの王子様がいた”って思ったのに彼女もちだもんなー。しかも有馬先輩、宮沢先輩以外眼中にないし・・・」  
「すくいは宮沢先輩がカンジいい人だってことだね」  
私はクスクス笑ってしまった。  
 
私の友達はみんな有名人なんです。  
ゆきのんは私達のグループで中心的な人で、ものすごく頭が良くてしっかりしてて親しみやすい。  
有馬くんとは中学も一緒で、そこ頃から頭も運動神経もよくってみんなから慕われていたの。  
誰にも言ったことないけど、中学生の頃の私は有馬くんの奴隷だった。  
有馬くんは何度も私を犯したの。  
きっと私以外にも何人もの女子を犯してんだと思う。けっして秘密を喋らない女子だけをチョイスしていたんでしょう。  
ついに彼の犯罪は噂にも上らなかった。  
彼の人間を見る目をたしかのようで、私も誰にも喋らずに通した。  
私自身が楽しんでたと言うのもあるけど、なにより波風を立てるのがいやだったから。  
きっと有馬くんの毒牙にかかった他の女子達も、苦悩するよりは喜んたんじゃないだろうか。だって有馬くんたら、まさに”憧れの王子さま”だったんだもの。  
でもゆきのんと出合ってからは、私には手を出さなくなった。  
やっぱり恋をすると人は変わるのかしら。きゃっ。  
 
 
浅葉くん。  
「きゃー、あさぴん先輩ーーー」  
また下級生だちが騒いでいた。  
「ほんっと二年の先輩って上玉が多いー!けど浅葉先輩は遊んでそうで本気になりにくいね。モテすぎるし」  
「少なくともうちの高校の人とは付き合ったことないってさ」  
「えー、それってじゃ他校生か・・・大人?きゃー」  
 
浅葉くんはライトな雰囲気で、すごく遊んでそうってみんな言うけど、少し違うのかなって思う。  
「やあ、瀬名さん」  
「今日は石膏デッサンだって」  
「バッカスとか?」  
選択科目が同じ美術なのだけど、私は彼のデッサンがとても好き。繊細で。  
浅葉くんは本当は、もっと・・・  
”あまり人の心の中のぞいちゃだめだよ”  
浅葉くんはあいまいに笑う。  
 
もっと浅葉くんの絵が見たいといったら、じゃあモデルをやってって言われた。  
モデルなんてやったことなかったから、迷ったけど、誰にも見せないっていうので引き受けました。  
私は請われるまま、全裸になって浅葉くんの前でポーズをとる。  
浅葉くんはスケッチブックに何枚も何枚も私のヌードを描き写した。  
浅葉くんがポーズを指示すると、私はどんなポーズでも断ることなく従ったの。  
ありとあらゆるポーズをとった。  
時に浅葉くんは近寄ってじっくり、眺めながら描いた。  
全体像、半身像、顔のアップ、バストアップ、局部のアップ。皺のひとつひとつにいたるまでじっくりと描写される。  
浅葉くんは私に指一本触れない。  
その優しげな顔と瞳のままで、私を見つめてスケッチブックに写すだけ。  
私の胸の頂が自然と浅葉くんの方に向く、自然と固くなった乳首を見せつけるように。  
モデルは一度だけではなくて、何度もやったの。  
毎回最後に、浅葉くんは私の裸身に水彩絵の具で絵をかいてくれた。  
それはいつも花のモチーフでした。  
お腹から左胸にかけて咲いた大輪のヒマワリだったり、背中一面に咲く淡い色のスミレだったり。体中隅々までアサガオと蔦がはったこともあった。  
私の肌のキャンパスに筆が触れるたびに、私は感じずにはいられなかった。  
その筆先は浅葉くんの指のように思えて、ピクンと体が動いてしまう。  
胸や乳首に冷たい絵の具が塗られる時は、動かないようにじっとしてるのがタイヘン。  
やっぱりその時も固くとがった乳首が浅葉くんの方を向く、でも浅葉くんは私には触れない。  
筆先だけが、私を愛撫する。  
私の陰部に筆が這るときは、できるだけ感じないように我慢するの。  
愛液が出ると、絵の具が流れてしまうから。  
でも筆先は執拗なまでに丁寧に私の割れ目をなぞる、そして浅葉くんは流れ出る愛液を筆にとって、それで絵の具をといで、再び割れ目に塗りたくる。  
何度も何度も筆が私の性器に触れる。  
私の性器は少しづつ左右に開いていく。  
花開する花びらのようだと、浅羽くんは言った。  
至福のひととき。  
 
肌に描かれた花を制服で隠して、家に帰る。  
家の風呂場にある大きな姿見で、私はじっくりと私の花を見る。  
まるで私自身が花になったような気がした。  
 
 
今や下級生”女子”の人気を二分する椿ちゃんと真秀ちゃん。  
下級生の黄色い声がやまない二人だ。  
「キャー!佐倉先輩と井沢先輩のツーショット!!」  
「私は佐倉先輩派、かっこいから!」  
「私は井沢先輩派、かっこいから!」  
ふふふ、この二人とも私は友達なのだ。  
女バレー部のエースアタッカー、佐倉椿。  
近寄りがたい美人先輩そして人気高し、クールビューティー井沢真秀。  
修学旅行の時、お風呂で隠し撮りしたデジタルビデオには二人の裸身がしっかり納められている。  
このビデオは私の宝物だ。  
いまは一人で楽しむだけだけど、いつかは世に出すのもいいかもしれない。  
そう想像するだけでゾクゾクした。  
 
 
なぜか下級生”男子”に人気のある十波くん。  
背の高い十波にわらわらと集まってなつく、下級生男子達をみてるとやおい心がムクムクとわいてくる。  
実際、漫研女子の作った十波本(ハード)が裏で出回っていて、私も一冊もっています。十波くんがこれを読んだらきっと卒倒するでしょう。  
 
椿ちゃんと十波くんはつきあっている。  
以前、椿ちゃんと、あやと私の3人で十波くんの家に勉強しにいったことがあるの。  
後に椿ちゃんはその時のこと、カラカラと笑いながらこう言いました。  
「健文のママン一度もアタシに口きいてくんなくってさー。もーマジコワ。すごく楽しかったよ羅刹の家ってカンジで」  
「あの家庭環境を楽しめるお前を本気で尊敬するよ」  
十波くんのつっこみが入ります。  
 
結局その日は勉強にはなりませんでした。  
部屋に入ってすぐ4Pが始まったからです。  
十波くんと椿ちゃんとあやと私。  
すぐに全裸になって、おもに十波くんは椿ちゃんと、あやは私とエロイことをしました。  
あやと私は付き合いが長いだけあって、互いのレズテクニックは一流です。  
絡み合ってる私達を見ながら、椿ちゃんは十波くんを存分にいじめてた。十波くんかわいそう・・・  
最後は椿ちゃんに命令されて、十波くんが順番で全員に挿入してくれた。  
バスケで鍛えられた肉体とはいえ、さすがにつらそうだったけど、少女たちは全員満足するまで彼を放さなかった。  
十波くん、おつかれ。  
 
 
真秀ちゃん。  
あまり話をするわけじゃないけど、実はすごく好き。  
大人っぽくてキレイで、いつもふんわりいい匂い。  
「真秀ちゃん、よく花みてるね。好きなの?」  
「うん」  
ニコッと微笑んで返事をしてくれる。  
私は幸せな気分で顔が赤らむ。  
真秀ちゃんの透けるような白い肌に花を描いたら、それはそれはとても美しいだろうと想像してしまった。  
 
 
学校中のアイドル、つばさちゃん。  
一番環境が派手かもしれません。  
お父さんは人気ブランドのデザイナー、義弟さんは有名なバンドのボーカリスト。  
私の自慢はつばさちゃんに一度もひっかかれたことが無いこと。  
自然動物のような警戒心の強いつばさちゃんを後ろからハグして、すかさず乳首を探り当てるのが私の得意技。  
つばさちゃんは奔放というか天然というか、羞恥心が少ないようだ。  
よく陽だまりの中庭(あまり人がこないスポットなの)で、無抵抗なフランス人形のようなつばさちゃんを愛撫したものです。  
小柄だけどふくふくした彼女はいがいと胸が大きく、触りがいがあった。  
一度、宮沢さんと二人で徹底的にかわいがり抜いたことがあった。  
執拗に攻められて、何度も何度もアクメを迎える少女の姿にともて興奮した。  
あれは楽しかったな。  
 
 
最後にあや。  
幼馴染で一番の親友。  
あやは学生作家で売れてきてとても人気あるんだよ。  
あやは取材と称して、よく私の体を研究します。  
レズ行為は昔からやっていたけど、最近は〆切りのストレスからか、行為がどんどんエスカレートしてきて私はちょっと困りぎみ。  
でも応援しなくちゃと思うので、あやの要求は全部のむようにしてるの。  
慣れた相手同士だから、お互いの愛撫はとてもねちっこく、なかなかイカせてくれません。  
取材といわれて、陰部を2時間以上いじられたこともあったな。  
でも書きあがった小説を私には見せてくれません。  
いったいどんなことを書いてるんだろうか。  
 
 
 
これが私の友達たちです。  
みんなすごいでしょう?  
一番目立たないのが私なんだ。  
「えーーー、そう思ってんのは、りかだけだって。こん中で実はりかが一番もててんの!」  
椿ちゃんがわざと大声でいいました。  
「アプローチもせず想いを胸に秘めてるようーな。地味系の男子にの!!」  
その声に動揺して背中をビクッとさせた、男子が5人いたことを私は見逃さなかった。  
私はその時の男子を一人一人デートに誘って、その日のうちにセックスもした。  
後日、そのことが5人にばれたらしく、5人から呼び出しをくらって輪姦を受けた。  
5人の男子にかわるがわる、のしかかられ、狂おしいような時間だった。  
 
狂ってるのは普段の私かもしれない、性行為の時だけホントウの自分になれる・・・・ような気がする。よくわからない。  
 
 
私、目立たなくていいの。  
中学までは少し苦しかった。  
自分の性癖を隠すために、目立ってはいけなかった。  
今の学校は目立つ人ばっかりで、私みたいなのは目立たない。  
だから今、すごく幸せなの。  
埋没するようになってやっと私は私の狂気をオープンにできる。  
私の毎日は狂気で、きっとこれからもそうだろうけど  
それでもほんのすこしはセックスによって正気になれるんだ。  
 
 
 
 
―――宮沢談「クラスの半分(女子含む)と寝ていて、自分のこと目立ってないって信じてるんだもんなー。皆さんどう思います?」  
 
 
〜〜Fin〜〜  
 

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