放課後の図書室。  
窓の外は木枯らしが吹いていて寒そうだ。  
図書室の中は斜めに射す穏やかな太陽の光で暖められて気持ちがいい。  
有馬と宮沢が向かいあって勉強していた。  
受験までもう少し、いつもの風景であった。  
ふと有馬が手を止め、立ち上がって宮沢の横に座った。  
図書室の自習机には他にも何人か生徒達がいたが、誰も気にしない。  
元生徒会長宮沢雪野と同じく元副会長有馬総一郎と言えば、この学校で知らぬ者のいない最も有名なカップルだ。いまさら2人がラブラブしたところで珍しくもなかった。  
 
有馬は宮沢の右隣りにすわって、またノートと参考書に向かってペンを動かした。  
宮沢もペンを動かしているが、その動きが少しだけ乱れたのに気付いたのは隣の有馬だけだ。  
宮沢がゆっくりと長い息を吐いた。唇が震えている。  
図書室の誰からも見えなかったが、有馬の左手は宮沢の制服のスカートのポケットに入っていた。ポケット越しに勉強中の彼女の陰部を擦っていたのだった。  
有馬と宮沢は、あの雨の降った日、有馬の部屋で初体験を済ませてから、もう何度も肌を重ねていた。  
有馬は時々こういう悪戯をする。  
宮沢は気付いていた。自分の彼氏、完璧に自分の感情をコントロールするこの優秀な男は、性行為の時だけ、その本性が垣間見れた。  
サディスト、と言うのだろうか。彼は時々、変態チックなプレイをしかけてきた。  
最初は戸惑いながらも、宮沢の体も順応し始めていた。  
なにより、彼の全てを受け入れる。そう決めていた。  
彼の心の闇からくるのだろうか、その嗜虐性も全て、自分の体と心で受け止める覚悟だ。  
しかし、恥かしいものは恥かしい。  
宮沢は顔が赤らむのを必死にこらえた。彼女もまた、自分のコントロールには慣れていた。  
宮沢は手が震えるのを隠すためにペンを動かした、もう文字にはなっていない。参考書も頭にはいってこない。  
悔しいことに、隣の男は涼しい顔で受験勉強を続けていた。  
まるで機械のように同じテンポ、同じ圧力で指を動かしてくる。  
すぐに宮沢の陰部は濡れ出した、有馬の単調な指使いと周りの生徒達に気付かれてはならないという緊張感。  
必死に声を押さえる。  
 
有馬の表情は変わらない、しかし、長年の付き合いの宮沢にはわかった。この男は楽しんでいる。自分の彼女が恥ずかしさに身悶えながらも、それを隠そうと必死になっているのを、この男は楽しんでいる。  
スカートのポケット越しではあまり大胆な動きはできなかった、有馬はただ単調に指を繰り返し割れ目に擦りつけた。  
単調なだけに一度感じ始めると、もう快感は止まらなかった。  
静謐さが支配する図書室だ。ペンを走らす音、本をめくる音、誰かが歩く時の上靴の音。そんななかで喘ぎ声を出すわけにはいかなかった。  
宮沢は必死で声を殺したが、息は徐々に荒くなっていった。  
快感に耐えるようにペンを強く握り締める。体中に力が入っていく、まるで体の中心にむかって圧縮されていくようだ。  
すでに制服のなかで乳首はカチカチに固まっている。呼吸をすると起伏する胸の天辺の乳首がブラのなかで痛いくらいだった。  
微かに布を擦る音がする。図書室で性の悪戯を交わす2人以外には聞こえない。  
もう、我慢できなかった。一瞬、宮沢は体をくの字に曲げる。  
「―――ぁぅ」  
ガシャン!  
宮沢が絶頂の声を漏らしたと同時に、有馬はわざと筆箱を落とした。  
周囲の目が集まるが、有馬はゴメンよと片手を上げて筆箱を拾った。  
隣で宮沢は顔を真っ赤にしていたが、うつむいていたので誰にも気付かれなかった。  
顔を伏せながらも宮沢は周囲の視線を感じていた。  
本当ならゼーゼーハーハーと肩を動かして息をしたいところだけど、そうもいかない。必死で自分を抑えた。心臓がものすごい勢いでバクバクいっている。  
体に無理な負担をかけて失神寸前だったが、彼女は耐えていた。  
自己コントロールならさんざんやってきた、彼女の得意技だ。  
有馬はにっこりとほほえんだ。  
「僕、ちょっと辞書とってくるね」  
そう言って、席を立った。  
気を張っていた宮沢はそのまま机に突っ伏して気を失った。  
周りからは穏やかな日差しが入る図書室で居眠りしているようにしか見えないだろう。なんの不思議もない光景だった。  
 
 
県下一の進学校だけあって、この高校の図書室は広かった。  
総一郎が書架の間を歩いていると、ショートカットで赤毛の下級生の女子が上段の本を取ろうとしていた。  
背が低くて取れないらしい。  
「あ〜〜ん、届かない」  
後ろから有馬がひょいと本をとってやる。  
下級生の娘は振り返って礼を言おうとしたが、口からでたのは絶叫だった。  
「はい」  
「ぎゃっ、あああああああ有馬先輩!!!」  
生徒会副会長にして絶世の美男子、剣道部の主将でインターハイ1位の経歴を持ち、全国模試1位という、女子生徒全員の憧れの人がそこにいたのだ。  
あまりに驚いて思わず後ずさりしながらの礼になってしまった。  
「ぁ、ぁりがとぅござぃます・・・」  
ありまはきょとんとしてから、にっこりと微笑んだ。  
つい先ほど宮沢に見せた悪魔の笑みだった。  
 
「あ!あ!だめぇ。有馬先輩・・・」  
有馬はその下級生を犯した。  
後背位からその小振りな乳を強く握りながら、挿入してやった。  
「だ、だめぇ、あ、有馬先輩には宮沢先輩がいるの、にぃ・・・はんっ!」  
下級生の娘は抵抗しながらも悶えた。  
そこが可愛くて、有馬の嗜虐心を掻き立てる。  
 
図書室の奥に未整理の図書を置く広い倉庫部屋があった、さらにその奥には貸し出し禁止の資料室がある。  
普段は鍵がかけられていて入れないが、有馬は鍵を持っていた。  
受験を向かえて引退したが、今までこなしてきた数ある委員の一つが図書委員だった。そのとき合鍵を作っていたのだ。  
有馬と下級生の娘はその資料室にいた。  
図書室、倉庫、資料室とどこもうず高く積まれた本の山が防音壁になっている。  
多少の声は外に漏れなかった―――  
 
図書室で宮沢は絶頂を迎えたが、そんな宮沢を見た有馬の興奮は引いてなかった。  
その興奮がはじけたように、有馬は下級生の娘を乱暴に突き上げた。  
「ああ!はぁぁん。やぁ、だめ、だめえぇぇ」  
体を激しく跳ねて抵抗するが、武道をやっている有馬に力でかなうべくもなかった。  
無理矢理押さえ込まれてしまう。有馬の力強い腕で分厚い胸板に押さえつけられて、下級生の少女はまだ幼さを残す体を必死に動かして逃げようとするが無駄だった。  
その抵抗がまた有馬を興奮させる。  
鍛え抜かれた有馬の肉体に比べて、壊れそうなほど華奢な少女の体を酷く乱暴に扱った。  
彼の肉棒が少女の小さなマンコに出入りする。  
「ひぐぅ、あうう、ああ、ありまセ・・・ひぃ」  
少女は快感とも苦痛ともつかない声をだす。彼女自身にもどっちかわからなかった。  
ただ混乱するばかりである。  
有馬は下級生の少女を冷たいコンクリートの床に押し付け、バックで激しい抽出を繰り返した。  
「いやぁぁぁーあう、痛いイターイ。ぁひぃいい」  
有馬は容赦しない。力強いストロークを繰り返した。  
有馬にも快感がこみ上げてくる。射精が近かった。  
「ありまセンパイありまセンパイありまセンパイぃぃ。ひうぅぅ!!」  
少女の細い腰を持ち上げ、力いっぱい奥まで突き込んでやった。  
チンポの先端が少女の子宮を激しくノックする。  
「あぁ!ひぎぃいい!」  
ショートカットの少女が背を思いっきり反らしたと同時に、有馬も彼女の膣内に射精を果たした。  
少女はコンクリートの床の上で気を失った。混乱と驚愕と痛みの体験だったが、果てた後の彼女は幸福な気持ちで一杯だった。  
ほとんどレイプであったけれど、憧れの人に犯され尽くされた今は幸せに満たされて失神していた。  
有馬がその肉棒を少女の膣からズルリと抜くと、犯されて開いた膣から白い精子が流れ出てきた。  
有馬は冷静に汚れた自分の性器を拭い、衣服を正した。  
そして気絶したままの下級生を残して、宮沢の元に戻っていった。  
 
数日後、生徒会室。  
ドアを開けて有馬が入ってきた。  
「宮沢呼んだ?」  
有馬は剣道着姿でうっすらと汗をかいていた。(生徒会室には数人の女子生徒がいたが、全員が軽く上気した有馬を見てセクシーだと感じたw)  
「あれ?剣道やってたの」  
宮沢が尋ねる。受験を控えて、部活は引退してるはずだった。  
「うん、運動不足解消に。宮沢もやる?教えるよ、きっと面白いよ」  
「防具臭いからヤダ」  
有馬の言葉を一言の元に却下できるのは宮沢だけだろう。  
「新生徒会がね、これ分かんないって。アタシの担当じゃないからわかんなーい」  
元生徒会長の宮沢が新生徒会に申し送りをしているところだった。  
新生徒会の書記の娘だろうか、さらさらのロングヘアーの女子が宮沢と有馬を前にして身を固くしていた。  
「ああ、これは―――」  
有馬が机の上の資料に手を伸ばそうとしたら、ちょうど書記の娘の顔を有馬の顔が近づいた。  
ビク――ーン!  
ロングヘアーの可憐な美少女はものすごく驚いて、大きく身を引いてしまった。  
顔が真っ赤だ。  
有馬も宮沢もびっくりする。  
有馬は道着のスソを嗅いでみた。  
「ごめん、汗臭いかな」  
「イエ ・・・すいません――くさくなんかありません!大丈夫です。教えて下さい・・・」  
ロングヘアーの美少女は赤面したまま、なんとか答えた。ペンを持つても真っ赤に染まり震えが止まらないようだ。  
 
帰り道。  
「僕、女子に怖がられてるのかなぁ」  
有馬が言った言葉に、宮沢は思わずハニワのような顔になる。  
「・・・何、今の顔」  
「いや・・・何ていうんでしょう。うーーん。ある種のとっつきにくさはあるよ」  
ガーン!  
ちょっとショックを受ける有馬。  
「・・・いーよもう、別に、宮沢いるし」  
駅のホーム。  
雑踏の中で有馬は宮沢の手を握る。  
「はぐれるから」  
どんな性行為にも冷静な有馬の顔が赤らんでいた。  
恋愛方面にはいまだ慣れないのだ。  
宮沢はこの複雑な彼氏の事情もまた愛していた。  
―――こいううとこ好きだなーと思う。顔とか性格とかじゃなくて。  
 
 
 
 
翌日、有馬は新生徒会書記のロングヘアーの美少女を犯した。  
 
〜〜Fin〜〜〜  
 
 

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