そんな状態の俺に致命的な一撃が。  
 
テンコが真っ赤なまま意を決したようにこちらを見上げて  
「ねえ・・・佐間太郎・・・折角だし・・・・・・やろうよ」  
といってきたのである。  
 
 
バン。  
 
この攻撃で俺の中にある理性は激減し、ついに自分を抑えきれなくなった。  
よし、ひとつだけテンコに断っておこう。  
 
テンコの横に移動し、腰を下ろして言う。  
「なあ、テンコ」  
「なに?」  
「その・・・なんだ・・・ゴメン」  
「え?何謝ってんの・・・」  
「いや・・・なんと言うか・・・自分が抑えられなくなっちゃいそうで・・・」  
 
しばらくの沈黙の後、ボンッと湯気を出してテンコは  
 
「・・・いいよ」  
 
と一言だけ言った。  
 
親父、お袋、姉ちゃん、メメ、ありがとう。  
神山佐間太郎、神様候補、今から大人になります。  
 
あ、久美子さんが抜けていた。ああかわいそうな久美子さん。  
今回はこんな役回りなんだろうなぁ。  
 
・・・と、佐間太郎はこのように微妙な宣言のようなものをしてテンコを抱きしめた。  
 
裸のまま抱きついてきた佐間太郎に、テンコはびっくりしたもののテンコもすぐに佐間太郎を抱きしめる。  
 
 
暫く抱きしめあった後、佐間太郎は最後に一言問う。  
 
「本当にいいんだな?」  
「うん・・・」  
「じゃあ・・・いくぞ・・・」  
「うん・・・」  
 
とは言ったものの神様候補にだって知らないことはある。勿論天使にも。  
Hとはどういうものか、ということは少しは知ってはいたが二人にはどうやったら上手にHが出来るかなんで知らなかった。  
でも分からないものをああだこうだいっていても仕方ない。とりあえず佐間太郎はテンコの唇に自分の唇を重ねた。  
 
今日の朝ずっと味わっていた感触だったが今回のは特別に感じた。  
いつもとは違う感じ。これが‘Hな気持ち’なのだろうか。まるでとろけるような、とても心地よい感触。  
それはテンコも同じのようで、気付けばお互いにその快感に酔っていた。  
そのうちに自然と舌が相手の口内に入っていった。テンコと佐間太郎の舌がお互いを求めるように深くいやらしい音を立てて動く。  
二人はさらに快感を覚え、お互いをむさぼるように舌で激しく求め合う。  
時間がたち、やがてどちらの唾液かも分からなくなるほど二人の口内は舌でかき回される。  
それでも快感に酔い浸っている二人はいっこうに行為をやめようとしない。  
 
クチュ・・・クチャクチャ・・・クチュ・・・クチャッ・・・クチュ・・・  
 
いやらしい音が部屋の中に響き渡る。  
二人はその後も暫く体の動くままに求め合っていたが、  
やがて体の奥がむずむずるのを感じてお互いに名残惜しそうに唇をゆっくりと離す。  
二人の完全に混ざり合った唾液が唇を離した二人のあいだを架け橋のように繋ぐ。  
その光景を見て佐間太郎とテンコは顔を赤くしながらも嬉しそうな顔をする。  
二人は暫くその光景を見ていたが、少ししてテンコが恥ずかしそうに言う  
「・・・やっちゃったね・・・・・・」  
佐間太郎も恥ずかしそうに答える。  
「・・・やっちゃったな・・・・・・」  
「この後・・・どうする?」  
「どうするって・・・その・・・やるんだろ?」  
「うん・・・やろうか」  
この後佐間太郎とテンコは互いに深呼吸をして、  
「じゃあ・・・行くぞ・・・」  
「うん・・・」  
と短い会話をして愛の儀式に入っていく。  
 
まずはテンコが布団に倒れる。その上に佐間太郎が覆いかぶさるようにして倒れる。  
お互いを確認するように一度抱きしめあい、次に佐間太郎は今までずっとテンコの顔を見ていた視線をゆっくりしたにおろしていく。  
てんこのすべすべで真っ白な肌に思わず生唾を飲む。  
やがて視線の先はテンコの膨らんだ部分に到達し、そのあまりの美しさに佐間太郎は思わず呟く。  
「テンコ・・・かわいいよ・・・」  
「やだ・・・そんな・・・」  
といってテンコはさらに赤くなって湯気を出す。  
そのしぐさがかわいくて、佐間太郎のりミッターははずれて手佐間太郎は思わずテンコのふくらみへ手を伸ばす。  
その手がテンコのふくらみに触れるとテンコは小さく「んっ・・・」と声を出す。  
佐間太郎はテンコの胸の感触に酔っていた。  
多く過ぎずも小さ過ぎずもない丁度いい大きさの胸。テンコの胸。  
そのまるで雲のような感触に佐間太郎の理性は完全に吹き飛び、佐間太郎の手の動きはだんだんと激しくなり、またそれにあわせるようにテンコの喘ぐ声も大きくなっていく。  
暫くその行為を堪能した後、佐間太郎はテンコの膨らみの頂点をつついてみる。  
「んっ!・・・」  
するとテンコは今までよりも反応し、佐間太郎は続いてそこを吸ってみる。  
「んんっ!!・・・はぁ・・・さま・・・たろ・・・」  
だんだんと喘ぐテンコの声にも艶がはいってくる。  
その反応に佐間太郎の興奮はさらに増し、頂点に吸いつきながら手でテンコのいろんなところを愛撫していく。  
そして吸い付いていた口を離し、硬くなったそこを指先で弄るとテンコはシュッーと湯気を出して喘ぐ。  
「んっ・・・やっ・・・ふぁ・・・さまた・・・ろ・・・っ!!」  
テンコの喘ぎ声といやらしい音だけが部屋中に響く。佐間太郎はさらに激しく手を動かす。同時にほかの場所も触る。  
ひととおりそれを終えると佐間太郎はテンコの一番大事なところへ手を伸ばす。  
そこに手が触れるとすぐにテンコが反応する。  
「んんんっ!!!・・・はぁ・・・はぁ・・・」  
暫くして佐間太郎は指を中に入れる。  
くちゅくちゅといやらしい音が部屋に響く。テンコの中はきつく締め付けてくるけどそれが気持ちがいい。  
しばらくしているとテンコの中かな何かぬるぬるしたものがたれてくる。  
指を抜いてみるととろっとしたそれはいやらしく垂れてきた。布団にこぼれたそれが丸いシミを作る。  
それを見てテンコは湯気を出して恥ずかしそうに  
「あっ・・・ばかっ・・・見ないで・・・」  
という。あまりテンコに恥ずかしい思いをさせるのもなんなので佐間太郎は  
「テンコ・・・そろそろ行くぞ・・・」  
「うん」  
といって――――  
 
「痛かったらちゃんと言えよ」  
「うん」  
そんなやり取りをしながらゆっくりと入れていく。  
テンコのなかは佐間太郎のをきつく締め付けてくる。  
「んんっ!!…はぁ…」  
テンコが痛がるような声を出したのを聞いて、佐間太郎はすぐ動きを止める。  
「ごっごめん!大丈夫かテンコ?」  
テンコは最初は辛そうな顔をしていたが、暫くすると慣れたのか表情も緩み  
「…もう大丈夫だから……いいよ」  
「そうか…嫌だったらちゃんと言えよ」  
「大丈夫だって…ぁ」  
「どうした?」  
テンコはちょっと恥ずかしそうに  
「佐間太郎…抱きしめて」  
といった。佐間太郎は頼まれたとおりにテンコをやさしく抱きしめる。  
テンコの温もりが佐間太郎に伝わり、佐間太郎の温もりはテンコに伝わる。  
その温もりがとても心地よくて、暫くそうしていたが、ふと思いついたようにテンコが言った。  
 
「佐間太郎…抱きしめたまま来て・・・」  
「えっ…」  
佐間太郎は最初は困惑したものの、テンコから伝わる温もりが心地よかったのも手伝ってかこれを承諾した。  
「佐間太郎…いいよ…来て」  
「うん…」  
しかしここで困った事態が生じた。今二人は抱きしめあっているが、  
テンコが佐間太郎の上に乗っているため佐間太郎のほうからいれることが出来ないのだ。佐間太郎は少し考えて、  
「テンコ…悪いけどこっちからじゃ入れられないから…その…テンコのほうからきてくれない?」  
「…えっ……あ、わかった…じゃあいくよ」  
そういってゆっくりと腰を下ろしていく。  
互いに抱きしめ合いながら佐間太郎のがゆっくりとはいっていく。  
テンコはゆっくりと腰を下ろしていったが、佐間太郎のものがはいっていく気持ちよさに一瞬気を緩ませる。  
すると腰の力が抜け、一気に急降下したため佐間太郎のものが膜を突き破って一気にテンコの一番奥まではいっていった。  
いきなりの刺激にテンコは体じゅうがビクッと震えたが、不思議と声や湯気は出なかった。  
 
佐間太郎はいきなり自分のものが奥にはいっていったことに驚いたが、テンコが大丈夫そうな様子だったのを見てほっと安心した。  
佐間太郎のものがテンコの一番奥にはいっている。それはテンコにとっても佐間太郎にとっても幸せな時間だった。  
その時間をゆっくりかみしめていたくて、二人はその状態から動こうとしなかった。やがてお互いにさらに強く抱きしめあい、自分の素直な気持ちを声に出した。  
「佐間太郎、大好きだよ…」  
「テンコ、大好きだよ…」  
二人の思いがほぼ同時に口から溢れた。ふたりは少しの間見つめあったまま、お互いに微笑みあった。そうしてしばらく時間が経ち、二人はやっと行為の続きを開始した。  
 
その時間は二人にとっても幸せな桃色の時間だった。互いに互いを感じあい、熱が二人を溶かしていた。  
「テンコ…」  
「佐間太郎…」  
そこは、二人の声とグチュグチュといういやらしい音だけがすべてを支配する空間だった。  
やがて二人の動きは激しさを増し、それにつられて桃色の空間が白さを増していく。  
「んっ…さまたろ…もうっ…ふぁ…いくっ!」  
「うっ…俺も…もう…」  
やがて二人を包む色が桃色から完全に純白に変わったとき、二人は完全につながれた。  
 
二人は暫くそのまま互いの感触をかみしめていた。  
 
暫くして、元の姿に戻ったものを佐間太郎が抜くと、二人のつながったところからは  
赤と白が混ざったものがたまっていた。  
ふたりは行為を終え、最初はその気持ちよさに酔いしれていたがだんだん酔いが覚め  
てくると自分たちのつながりがさらに強くなったことを実感し、またその行為を少し  
恥ずかしくも感じた。  
「佐間太郎…」  
ふとテンコが呼ぶ。  
「ん?」  
「好きだよ…さまたろっ!!」  
そういって佐間太郎に思いっきり抱きついてキスをした。  
それがおわると二人ともとても幸せそうな表情をしていた。  
二人はこの時間がずっと続けばいいなと思っていた。  
 
 
しかしその時間は唐突に終わりを迎える。  
 
 
ガチャッ!!  
 
勢いよくドアが開けられた。  
その音にびっくりして佐間太郎たちは音のするほうを見た。  
そこにいたのは―  
 
 
そこにいたのはなんと久美子さんだった。  
いきなりの出来事に佐間太郎とテンコは一瞬何が起こったか分からなかったが、  
事を理解すると一瞬で赤くなり、唯一部屋にあっ  
た布団を半分ずつ使ってどうにか大事な部分を見  
られないように隠した。ただテンコからはもうも  
うと湯気が出ていたので、すぐに部屋中真っ白い  
霧に包まれて見えなくなった。  
しばらくして3人ともだいぶ落ち着いてから佐間  
太郎とテンコは入ってきた久美子さんに訊いた。  
 
「「な・・・なんで久美子さんがここに・・・?」」  
 
「えっ・・・だ、だって神山君たちが呼んだから・・・」  
 
「「えっ・・・?」」  
 
うである。この場におかれて一番困惑しているのは彼女以外の何者でもない。  
彼女としてみれば、外出中に佐間太郎とテンコに心の声で呼ばれたわけだが、  
そのときの二人の様子はなんだか異常だったために彼女の得意技“暴走推理”  
を使ってしまい何を考えたか佐間太郎達が危ないと勘違いし家まで駆けつけ  
てきたのである。しかもパパさんやママさんははかってか部屋で静かにして  
いたため、彼女は本気で危ないと思い物音のしたパパさん達の部屋に直行し  
てそのドアを開けたらそこは神様候補とそのお目付け役兼彼女が織り成す甘  
い桃色空間だったわけである。でもこの状況におかれて落ち着いて佐間太郎  
達の質問に答えている彼女は実はとんでもない何かの持ち主なのかもしれな  
い。  
 
「だ、だから・・・私が買い物しに外に出てたら・・・神山君とテンコさんが私を呼んだから・・・」  
 
かなり落ち着きを取り戻した久美子さんは、赤くなってうつむきながらも来  
た経緯を説明する。  
しかし悲しいことに何故久美子さんが来たかをよく飲み込めてない二人がい  
た。無論佐間太郎とテンコである。  
まあふたりのなかでは久美子さんはこの計画を知っていたはずなので終わる  
までここにはこないだろうと思っていたからこの状況で説明されても理解は  
難しいのかもしれない。しかしこのまま気まずい時間を送るのも体と心の健  
康に良くないことなので佐間太郎は訊いてみた。  
 
「あの・・・久美子さん?もしかして違ったら悪いんだけど、親父とかに指図された?」  
 
「・・・はぃ?パパさんですか?いえ・・・なにもされてませんけど・・・」  
 
ありゃりゃ。久美子さんは心外の事を言われたようで、それが指図されたのか真剣に考  
えている様子だった。こんな場面で久美子さんがご丁寧な演技つきの嘘をつけるほど余  
裕のある人だとは思えない。・・・っということは・・・  
 
(はぁ〜、結局嘘かよ・・・)  
(パパさん・・・)  
 
どうやら佐間太郎もテンコも同じ結論にたどり着いたようで、気抜けしたようである。  
 
「あの・・・いったいどうしたんですか?」  
 
このやり取りを見て不思議がっているのが久美子さんだ。  
 
「あっ・・・久美子さんには関係ないことですから大丈夫ですよ」  
 
まあどうせ何があったかいってもあまり意味がないのでここは心配させないように言  
葉をかけた。  
 
「そうですか・・・あ、じゃ、じゃあ私はこれで」  
 
どうやらちょっと腑に落ちない点がありそうな様子だったが、出来るだけ早くドアを  
閉めて欲しい俺達の気持ちを察したのか、久美子さんはドアを閉めてリビングに買っ  
てきたものを置きにいった。  
 
そのごしばらくは話すこともなくなり、ただ黙々と時間が過ぎてゆくだけだったが  
しばらくして自分達がいまだに全裸だったことに気付いてドアを少し開いて誰もみ  
てない隙を見計らって部屋に戻っていく佐間太郎とテンコであった。  
 
 
ここで唐突に後日記となる。  
その後は久美子とテンコの部屋が入れ替わりになり、佐間太郎はテンコと  
一緒の部屋で寝ることとなった。  
一緒に寝ることとなった初日はあの甘い誘惑にさそわれて気付けば例の儀  
式をしていた訳だが、その翌日何者かの手によってその様子を写した写真  
がでまわりそれ以来佐間太郎とテンコは周りから熱い視線を注がれるよう  
になったわけで、晴れて公認の仲となったのだがこれだけ色々とあったこ  
とも関係してか二人とも恥ずかしくなってその後は例の儀式はしなくなっ  
た。  
ただそれをしないでいると何かもやもやとしたものがたまっていったので  
二人は色々考えた挙句じゃあキスだけにしよう、という結論になり佐間太  
郎とテンコはチャンスがあれば熱く濃厚なそれを求め合うようになった。  
ただ他人に見られるのはどうしても避けたかったので、それをする場所は  
部屋の中だけでする。  
ふたりが知っているのか知らないのかは不明だが、佐間太郎にはテンコが  
テンコには佐間太郎が色々な面で必要不可欠なものになっていた。  
将来は恐らくパパとママさんのような関係になるのだろうけど、それはま  
た未来の話の事でまた別の話である。  
 
 

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