暑苦しい・・・エアコンは作動しいるよな・・・  
「すーすー」  
耳元で寝息が聞こえる。  
「なんだテンコか。」  
 
「・・・テンコ?」  
なんでテンコが俺の横で眠っているんだ!?  
俺はどーかしているのか?  
いや、頭は多少ボーっとしているが大丈夫だ。  
なんでこんなことになったんだっけ?  
「確か・・・」  
 
 
 
下校しながらもぐったりしているテンコが文句を言う  
「暑゛ーい、今年の夏はなんでこんなに暑いの?  
ねぇ佐間太郎こうなったらパパさんにお願いして涼しくしてもらおう?」  
「駄目だ!俺は親父の力は借りないことにしてるんだ。それはテンコだって知っているだろう?」  
「それは知ってるけど〜・・・」  
確かに今日は暑い、しかも今日は30℃を越す猛暑らしい  
神様だって暑いのは嫌いなのだ。、俺だってそう願いたい  
横でテンコの「暑い、暑い」を聞きながら俺たちは帰路に着いた。  
家に着くとなんとお袋達が俺たちを待っていた、それもスクール水着で・・・  
 
「「うわあぁぁぁぁあ!」」  
「また親父だな!またあの親父が着ろって言ったんだろ!!」  
「さぁそれはど−かな?愛する佐間太郎ちゃんの為にママさん頑張っちゃいました。」  
「お袋は女神だろ!そんな格好やめてくれ!」  
「やっぱり佐間太郎ちゃん的には脱いだほうがいい?」  
「脱がんでいい!!!」  
正直言ってお袋のスクール水着は勘弁して欲しい。  
いったいこの世に母親のスクール水着姿を見たい息子がいるのだろう・・・  
「美佐さん!メメちゃんも女神候補なんですから少しは自重してください!」  
「いいじゃいテンコ、プール取り壊しの件が無くなったんだからそのお祝いでしょ。」  
「お祝い・・・」  
「メメちゃん、この二人の言うことは聞かなくいいって言ってるでしょ?」  
「でも・・パパがこれを着たらお兄ちゃんが喜ぶからって・・・」  
「はぁ〜・・・メメちゃん、パパさんの言うことは無視しようね。」  
そうなんだ、今日のHRでプール取り壊しについて話し合っている時にまたやってしまった。  
もちろん今回も松永先生はスクール水着を着てクラス中を暴走しながらも  
その後、暑さのため早退ってことになったらしい。  
親父め・・・こんな時に力使いやがって、ちゃんと天国で仕事してろよ!  
 
その後テンコが三人に注意を言っている内に俺は部屋に戻っていた。  
「テンコって天使なのにあんなにも女神達に説教して良いものなのか?」  
そんな疑問を抱えながらも俺は部屋で涼んでいた。  
そんな時、不意にドアが開いた。  
「ねぇ佐間太郎・・・」  
「ん?テンコ?どうした?」  
「お願いがあるんだけど・・・」  
「どうしたそんな深刻な顔して!?」  
「あのさ・・・きょ・・・今夜さまt、佐間太郎の部屋で・・・寝ていい?」  
「あぁ別にいi・・・はああぁあぁぁあぁ!?テ、テンコいったい何を言っているんだ!」  
本日2度目の叫び声、どう考えても近所迷惑です。  
「実はね・・・私の部屋のエアコンが壊れちゃたのよ。」  
「エアコンが壊れた!?そんなのだったら姉ちゃんにでも頼めばいいじゃねーかよ。」  
「美佐さんの所にはさっき行ったわよ。でも駄目だって・・・佐間太郎の所で寝かせてもらえ。ってさ。」  
「姉ちゃんが!?それならメメの所で寝かしてもらえよ。」  
「メメちゃんの部屋は、変なものばっかりで・・・喜怒哀楽とか書かれたルーレットとかがあるし・・・なんか怖くて。」  
「じゃあお袋のところにでも・・・いや駄目か。」  
人の部屋に忍び込んでくるもんな。  
しかも「一緒に寝ましょ。」とか言われて密着されたら暑くてしょうがないか。  
「そうなのよ。だから、お願い!佐間太郎!今晩この部屋に泊めて!暑い中眠りたくないの!」  
「はいはい、わかったよ。今晩だけな。」  
確かにこんな暑い日に涼しくない部屋で眠らせるのはちょっと酷だろう。  
俺たちは汗とか掻かないから体は汚れないけど、やっぱり暑いのも寒いのも嫌いなんだよな。  
「え!?ホントに佐間太郎?良いの?」  
「だから良いって。俺は布団でも敷いて寝るから、テンコはベットで寝ろよ。」  
「ありがとう、佐間太郎。」  
 
「そうだ・・・その後俺たちは一緒の部屋で眠ったんだ。」  
そして、テンコがベットから落ちて俺の布団の中に入って来たのか  
「こいつ、こんなにも寝相が悪かったのか。」  
「・・・さま・・・た・・・ろー・・・」  
「え?テンコ起きたのか?」  
「・・・逃げて・・・やきそばぱん・・・が・・・」  
「寝言か。こいつなんて夢見てんだ。焼きそばパンが俺に襲い掛かってくるのか。」  
「ん、んー」  
不意に俺の視界にテンコの寝顔が入ってきた。  
俺の視線がテンコに集まる。  
そういえば親父に時を元に戻されたからテンコは俺とキスをしたことは覚えてないんだよな。  
しかもあれは事故だったし・・・  
そう思っているうちに俺はテンコの唇だけを見ていた。  
「もう一度・・・」  
そう思い俺は顔をテンコに近づけていく  
心臓が大きく鼓動を鳴らし、テンコにも聞こえるんじゃないのかと思えるほどの心臓の音、  
頭も理性が保てないくらい興奮している。  
これがテンコだったらありえないくらい湯気が出るのかもしれない。  
「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせながらテンコと唇を重ねあう。チュ・・クチュ、チュ  
 
が、俺はすぐにやめた。このままいくと理性が飛んでテンコに何するかわからないからだ。  
俺はそのままテンコの寝顔を見ながら眠ることにした。  
「寝顔もかわいいよ、テンコ。おやすみ。」  
 
 
そして朝になってテンコが目を覚まして、多量の湯気をだしたのは、また別のお話。  
 
その後、美佐さんに見つかって弱みを握られたのも別のお話。  
 
そして、次の日もテンコが佐間太郎の部屋にやってきたのは別のおはなし。  
 

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