クソゲーは決してつまらなくはない。クソゲーほど意外な面白さがあるものだ。
…二次元の神を名乗ってる僕が何で気付かなかったのだろう。
「どーしたの?桂馬。ほら、あーん」
「あ、あーん…」
…くそ、恥ずかしい。弁当のイベントなんてもう100回以上こなしたはずなのに。
リアルは思ったより難易度が高い。…全くなんでこんなクソゲーにはまちゃったんだろう。
「どう?美味しい?」
「うん、美味いよ歩美。」
…こいつがはまらせたんだよな。全く…何で好きになっちゃったんだろう?
「桂馬?」
「え、あ、ああ。」
「…本当に私たちカップルになったんだよね?」
「あ、ああ。」
「…今度どこか遊びに行こうよ。ゲーム屋でもいいから。」
「…分かった。考えておくよ。」
「ホント?楽しみにしてるからね!」
…まぁ、これはこれでなんだか幸せだし、いいかもな。
(何であんなオタクにばっかり彼女ができるんじゃーーー!)
(じ、事件ですよこれは!!)
…昔以上に外野はうるさくなったけどな。